頑張っているな、きつみは
うん、今日も元気いっぱいにのんびりダラダラと過ごそうな
しかし今日のクマーは・・・うーん・・・
俺の脳裏には、落とし穴にはまって身動きがとれず
何とか地面に這い上がろうともがくクマーの姿が浮かんだ
もう少し・・・あと少しでここから抜け出せる・・・
頑張れクマー!諦めたらそこで御仕舞いだぞ、もうちょっとだからなクマー!!
大丈夫、クマーはケモたちの中で一番強い・・・はずだから・・・
なんて妄想していたらもう目に涙が・・・俺も年かなハハハ・・・

>>942
鯉のぼり男・・・
なんとベタな名前だ
「それ、本当に鯉のぼりなのか?」
「はい・・・背の高い男が纏っていた布には黒光りする鱗とかやたらでかく丸い目玉に大きく開いた口
そして鰓とか鰭もあってその姿はまさに鯉にしか見えないと聞きました」
ヤバイ・・・他の魚ならただの魚好きな変態さんだが、鯉に特化しているとは
そんなのがこの辺を歩いていたら、きつみはならホイホイと付いていてしまうこと確実だ
しかしだ、何故にきつみはの周りにはこんな変な奴らが次々と沸いてくるのだろうか
不思議だ・・・あれ?もしかして俺も・・・いや、そんなことは・・・
「俺さん?どうしました、呆けてましたよ」
「あ、いや・・・なんでもない」
「とりあえず、こちらとしてもまだその鯉のぼり男と直接は遭遇していないので
きつみはさんの警護と町内のパトロールの強化をします 俺さんも気をつけてください」
「ああ、判った」
きつみはの事になると水谷は実に頼りになる
普段はただの優男にしか見えないのだが・・・だが気をつけなくては
こいつも本を正せばきつみは狙いの変な奴の仲間なのだから・・・
「しかし鯉のぼり男とは参りましたね」
「ああ・・・きつみは一本釣り間違いなしだ もしかして次は「稲荷寿司男」なんてのが出たりしてな」
「俺さん・・・それ、洒落になりません・・・」
冗談のつもりだったが、水谷が凄く覚めた目で俺をみて深いため息をついた つづく