ナイバッチきつみは 今週もまずまずの出だしだぞ
しかし地震・・・皆が無事であることを祈るしか出来ない俺・・・
ところでだ、昨日は「いなりの日」とどこかで聞いたんだが、きつみはは知っていたか?
初午の日に稲荷寿司を食うのは知っていたんだが・・・
とにかくだ、毎月17日はいなりの日で、稲荷寿司を食う機会を増やそうと作られたらしいぞ
でも今日はもう18日か・・・よし、今月のアフターいなりの日で今日はいなりづくしといこうか!!

というわけで、今日は朝から稲荷寿司
朝起きて稲荷、昼も稲荷、三時のおやつも稲荷寿司
これだけ稲荷寿司を食っているのって俺んちくらいじゃないかな?
稲荷寿司の協会とかから表彰されてもいいんじゃないかな・・・
「旨い!この甘辛い油揚げがたまんないね!
口に入れて噛むとあまい汁がじゅわっ、として、酢飯もちょうどよい塩梅でもう最高!」
毎度旨い、美味しいといいながら稲荷寿司を食うきつみはは実に嬉しそうで・・・だから俺は中々言えずにいた
「俺くん、おかわり!!」
「・・・ごめんな、きつみは 今日はそれが最後の稲荷寿司だったんだ」
そう、朝から食って食って食いまくっていたら、用意していた油揚げも酢飯もなくなってしまった
俺の言葉に、初めは何を言っているの判らなかったきつみはは
段々と悲しそうに表情になっていった
「そうなんだ・・・もっと大事に食べればよかった・・・」
ううう・・・きつみはにそう言われると俺は罪悪感で押しつぶされそうになる・・・
何かいい方法はないか・・・
ふと目をやると、台所の隅っこにあるものが目に入った
それは野菜を頼んだときに入っていた丈夫な麻袋で・・・
あれ?色合いといい何かに似ていないかな?例えば、これをこうしてこうやると・・・あ、あれにそっくりになるじゃないか
「きつみは、ちょっとこれに入ってみないか?」
「え?何?この袋に・・・うん、いいけど・・・あれ?これって・・・」
薄い茶色の麻袋はきつみはにはジャストサイズでぴったりだった
「これって稲荷寿司の色だよね?じゃあ俺、これに入ると稲荷寿司?やったー!」
麻袋ときつみはの毛皮の色、どっちも稲荷寿司に似ていてそっくりだった
わあいわあいと喜ぶきつみはに、俺は良い思いつきをしたと自分で自分を褒めてやりたくなった
だが麻袋に入ったきつみははちょうど担げるくらいだから、浚われないように気をつけないとな・・・