ナイバッチきつみは 今日ものんびり・・・といかない状況になるつつあるな
もう大人しく家の中で嵐が過ぎるのを待つしかない
食い物はあるしテレビもネットもあるから情報は入ってくる
停電になってもラジオがあるしスマホもある程度まで使えるだろう
おやつもちゃんと用意してあるから大丈夫だぞ
あ、防災無線が流れてきた・・・自主避難所の案内か、一応控えておこう
いざとなったら俺を見捨ててでも逃げるんだぞ、きつみは
自分の身は自分で守る、最後はそれしかないんだからな
それに俺なら大丈夫だよ なんとかしてお前の後から追っかけるからさ

>>453
「俺くーん!おにぎりもっとたべていい?」
稲荷寿司の踊り食いが終わったと思ったら今度はおにぎりへと、きつみはの食欲は際限が無いようだ
「俺の分もちゃん残しておけよ」
「うん判った!二つだけ残しておくね!」
やれやれ、あいつの胃袋はクラウンの壷かよ、とちょっとだけ目を離したら・・・
あれ?ここに置いたはずのアレが無くなっている
淵に落ちたのかとも思ったが、どうやらそうでも無さそうだ
これはもしや・・・思うところがあり、まだ持っていた他のアレをもう一度置いてちょっとだけ目を離してみた
やはり無い・・・無くなってる
「俺くん、早く来ないと残りのも食べちゃうよ!」
きつみはが俺を呼んでいる
「おいまて!俺の分は!」
「残り一つだよ!いやあ、泳ぐとお腹が空くよね!」
悪びれない様子できつみははおにぎりを頬張ってうまいうまいと喜んでいた
「ふう・・・ちょっと食べすぎちゃったかな?じゃあまた泳いでくるね
今度はもっと高いところから飛び込んでみるんだ じゃあ行って来るね」
食うものだけ食ったらきつみははまた泳ぎに行ってしまった
今度はもっと高い崖から飛び込むとかどれだけチャレンジャーなんだ・・・さて、俺もそろそろ泳ぐか
荷物の中から緑色のそれを取り出すが少しだけ躊躇する
これ・・・着るのに勇気がいるんだよな・・・でも依頼されたから仕方ない、よな・・・
俺は覚悟を決めてその緑色のスーツを着始めた つづく