調子が良いと見せかけてからの急降下
そしてまた急上昇か、さすがというか今週は忙しい運気だった気がするな、きつみは
よしよし、色々と大変だっただろうな
今日も稲荷寿司と油揚げの煮物を用意しておいたぞ
それと昨日渡せなかった白いこれな
きつみはにあわせて用意したふんどしパンツだぞ
急に本格的なのも大変だろうからこれから慣れていこうな
俺?俺はトランクス派だぞ、ふんどしは年に数回穿けばいいからな、祭りの日とかふんどしの日とか穿きたい気分の日とかさ
あ、お前今、変なこと考えていたな?嘘をついてもきつねのヒゲがピクピクしているぞw

>>528
この日は結構遅くまで残業だった
いつものに様にあの店に足が向いてしまう・・・ああ、そういえば今日は休みだったな
それに休みじゃなくてもこんな遅い時間だともう閉店しているよな
でも・・・なぜか店に足が進む
いつもと違い、店には明かりが無く暗い
明日は開店するのだろうか、と店の前の張り紙を再度見てみると・・・
「まことに急ではございますが、諸般の事情により当店は閉店させていただきます
短い間ですがご愛顧いただきありがとうございました 店主」
えっ?な、なに・・・何だって?
閉店って営業時間が終わって店を閉めること、だよな?だって店の中は昨日のままだし、すぐにも開店できそうな感じだぞ
でもその後の文言がどう見ても・・・何度読んでも・・・
おい、待てよ・・・俺の・・・俺の癒しの場所が無くなるというのか?そんなはずは・・・ないよな?
誰が・・・誰が嘘だと言ってくれよ・・・
いつの間にか、俺の他にも常連だった人たちがやってきては張り紙を見て項垂れて去っていく
俺は・・・どうすることも出来ずにただ立ち尽くすだけだった
もうどのくらいの時間が経っただろう
そろそろ終電も無くなるという頃、俺は帰ろうとしたその時だった
中くらいの箱トラックが静かにやってきて店の前に止まった
何事だろうとそれに目をやると、トラックから見知った奴が現れた
「ああ、急いで荷造りするから出来たのから運んでくれ ん?あんた・・・」
あの怖いタレ目のシェフ・・・阿部が店の前にいた俺に向かって驚きの声をあげた つづく