0628fusianasan
2019/02/22(金) 12:40:13.02ちょっと疲れ気味かな?豚肉食ってスタミナをつけような
>>603
暗い部屋の中で、俺は何も出来ずに座り込んでいる
あれからどうやって自宅に戻ってきたのかも覚えていない
手には阿部から渡された、三橋が用意したというチョコの入った袋
開けて一つ摘み、口に入れる
甘い・・・そして少し苦い・・・
「三橋はここの客はいい人ばかりだ、と喜んでいた
これを用意する時もどんなにしようと嬉しそうにアレコレ考えていたんだ」
もう一つ摘み、口に入れる・・・甘い・・・そしてしょっぱい・・・
いつの間にか泣いていた自分に気が付いた
涙が止まらなくて止まらなくて・・・いつの間にか貴重なチョコをガリバリと食いまくっていた
三橋から貰った大事なチョコなのに・・・判っていたが止まらない
三橋・・・みはし・・・みはしっ!!
まるでチョコが三橋の分身の様な気がして、それを食って俺の一部にしようとでもいう勢いで食べ続けた
だが小さな袋に入っていたチョコの量はたかが知れている
空になった袋を見て、俺はまた泣いた
夢を見た
あの店でいつものように三橋が出迎えてくれている
「き、今日のお勧めはハンバーグステーキです」
いつものようにオドビクしながらも、一生懸命だ
注文して運ばれてきたそれは実に美味そうで、口に入れようとした瞬間に目が覚めた
ああそうだ・・・もうあの店は無いんだ・・・そう思うだけで体の中を風が吹いていく気がしてやるせない
その日も残業で、終電間近の時間に俺は駅へと急ぐ
途中であの店の前を通るのだが、朝は別の道で遠回りしていた
だけどもう一度・・・そう、もう一度だけ・・・
何時しか足はもう営業はしていない店へと向かった
明かりの無い店は暗くて寂しそうで・・・だけど店の前に人影があった
あの形は忘れるわけがない、三橋が、店の前に立っていた つづく
分岐・Aルート、Bルート どちらを選択しますか?