今日もナイスポジションだぞ、きつみは
毎日頑張っているお前には、何かスタミナが付くものを食べさせてあげたいな
もう少ししたら土用の丑の日
たまにはウナギでも食って贅沢をしてもいいよな
しかしウナギよ、国産のべらぼうに高い
だからと言って泥鰌で誤魔化すのは可愛そうだ
俺、泥鰌は食ったことは無いのだが、どんなだろう
昔、スーパーに行ったときに生きたのが売られていたんだが、どうやって食うんだろう？
やはり鍋に入れて火をいれて・・・か？ああああああ・・・泥鰌の断末魔を聞きながら食う泥鰌鍋・・・
いや、やっぱりウナギにしよう
それもウナギそっくりの練り物製品なら国産ウナギに比べてうんと安いしな

>>370
「うーうー！うーっ！！」
ﾊﾞﾝﾊﾞﾝﾊﾞﾝ！ｶﾞﾝｶﾞﾝｶﾞﾝｶﾞﾝ！！
抗議の声と物を叩く音は段々と酷くなっていく
カレー鍋が空っぽと知り、何か食わせろの抗議なのだろうか
カレーはもう無い、というか、作った分は全て野生の三橋に食われてしまった
一時凌ぎにでも、と夏みかんを剥いて渡してやる
暫くはそれに気がつかなかったが、やがて近寄ってきてクンクンと匂いを嗅ぎガブリと噛み付いた
「う・・・ふぅ・・・」
怪訝な表情だった三橋のそれが、ゆっくりと恍惚のものに変化していく
カレーもいいが、甘いものも好きか
一粒ずつにして薄皮も取ってやったのが良かったのかもしれない
何せ、夏みかんは薄皮が苦いに種類もあるからな
「うーうーうーあーあー」
夏みかんを食い終わると、三橋は俺の方を見て何かを言っている
野生の三橋の言葉、というか、唸り声の意味は人間には判らない
ブリーダーの中には人間の言葉を教えているものもいるというが、とんでもなく難しいらしい
とりあえず、追加の夏みかんを与えておいて、その隙に何か食い物を探しておこう
やっぱりカレーがいいよな・・・でも作っている時間は無いし・・・そういやレトルトがあったな、あれで我慢してもらおう
三橋は食費がかかると聞いたが、一体こいつ、どのくらい食うんだろ・・・　つづく