き‐さま【貴様】 の解説
[代]二人称の人代名詞。
1 男性が、親しい対等の者または目下の者に対して用いる。また、相手をののしる場合にも用いる。おまえ。「貴様とおれ」「貴様の顔なんか二度と見たくない」

2 目上の相手に対して、尊敬の気持ちを含めて用いた語。貴殿。あなたさま。

「―もよろづに気のつきさうなる御方様と見えて」〈浮・一代男・一〉

[補説]中世末から近世中期までは文字通り尊敬の意を含んで用いられたが、それ以降はしだいに尊敬の意は薄れ、近世後期には現代とほぼ同様に用いられるようになった。