今週は本当に調子が良いな、きつみは
よしよし、寒いし麻婆豆腐でも食べて温まろうか
寒いときに辛いのを食うとポカポカになるぞ
きつみはには激辛は無理かな?
ならお子様向けの甘口なのも作ってあげよう
ひき肉と豆腐を多めに入れて、いっぱい食べような

三橋廉は野球好きである
自身も投手を務めるほど、見るのもやるのも「大」の字がつくほど好きである
もう、本当に「馬」と「鹿」が同居するほどのものである
そして実は、他にも好きなものがある
それは食べること
育ち盛りの運動する男子なら、その胃袋は底無しといっても過言ではない
そしてもう一つ、好きなもの
それは・・・

名も無い山の奥の奥
ある日ある時、三橋廉はそこにいた
獣道とほぼ変わりない道を進み、その場所をめざす
何時間もかけてやっとその場にたどり着いた時の達成感
思わず「やったあ!!」と叫びながら万歳をするほどだ
他に人はまったくいない山奥の秘湯
それこそが目指す場所である目的地申し訳程度にありあわせの砕いた岩で作られた湯船と
その底から次から次へと湧く温水
脱衣所などなく、誰かが作ったであろうムシロで囲まれた場所で服を脱ぎ、湯船へと飛び込む
本来ならば行儀の悪い行いではあるが、他に誰もいないのでもう好き放題である
「ふう・・・さいこう・・・」
肩まで浸かり、その温かさを全身で体感する幸福感・・・
ああ・・・カイカン・・・
だがそれで終わりではなかった
三橋廉の好きなもの、それはこれから始まるのだ つづく