ナイバッチきつみは 今日ものんびりゆっくりダラダラといこうな
お汁粉もいいけど、ぜんざいも捨てがたい俺は粒あん派・・・

>>52
「きつみはさん、こっちですよ」
衣装に着替えて俺くんとかジタバタさんとかに見せて回って
その後で言われた通りの場所に立たされた
昼間と間違うほどに眩しい庭には、大勢の人がいて動き回っている
「ここで少し待っていてくださいね もう少ししたら一回灯りが消えて、もう一回点いたら本番ですよ」
「う、うん・・・台詞もあれだけだし・・・大丈夫・・・」
頑張ってくださいね、とジタバタさんは行ってしまった
庭にはいつの間にか、大きな十字架みたいなものが立てられていて、俺はその根元に立っている
でもこの十字架みたいなの、柱みたいにすごく太いんだ
こんなの何するのかな?と考えていたら、変な格好をした人がやってきて皆でその十字架に上げていた
「もう・・・衣装は少ないのになんでこんなに遅れるんですか」
「肌の面積が広すぎてドーランを塗るのに時間がかかったんだよ!」
あっ、この声は俺くんだ!
でも肌の色がいつもと違って凄く白い・・・仄青白くてちょっと不気味だ
それに頭もバサバサボサボサで髭も生えているけど、これってカツラかな?
俺くんにこんなに髪の毛、無かったよね?
ジタバタさんたちは俺くんをなんとか十字架に上げて、固定させようとしている
俺くん、凄く重いから大変だよな、だからあれだけダイエットしようって言ったのに・・・
「両手だけ動かせればいいから後は縛り付けろ」
「命綱は一つで大丈夫か?」「柱が傾かないか心配だな・・・」
まるで俺くん、時代劇で悪いことをして磔にされた罪人みたいになってる
けど、服はなんで原始人なんだろ?
俺がジタバタさんから渡されたのはローブみたいになの丸い帽子でまるで教会の聖歌隊の衣装みたいなのに・・・
暫くすると、皆がいなくなってライトが消えた いよいよ本番!俺、頑張るよ!!

暗闇から一転、眩しいライトが俺を照らす
足元から、きつみはの厳かな声が、ゆっくりと流れる
「罪深き、迷える子羊よ、入りなさい」 つづく