今日もナイスポジションだぞ、きつみは
トマト・・・生のは高いから缶詰のを使って煮込みしようそうしよう

>>76
「どうかお許しください」
教えられた台詞を全部言い終え、俺は更に跪いた
頭は項垂れ、自分の前に何があるのかさえ定かでない
磔台の根元には小さな子どもが立っていて、黒くて長い衣装をまとって
俺と同じ様に教えられたであろう台詞じみた言葉を言う
チラッ、と上の方を見ると、ボサボサの汚らしい男が磔台に上っている
目は閉じ、口は半開きにし、体は固定されているのか身じろぎもせず両腕の片方だけを斜め上にあげた状態で、ただそこにいる
「祈りなさい、祈りなさい・・・」
子どもがまた、台詞を言う
俺はこの後、どうなるのだろうか?恐怖と諦めの入り混じった中、ただ磔台の下で跪き項垂れる

「祈りなさい、祈りなさい・・・」
きつみはの最後の言葉が紡がれる
今度は俺の出番ではあるが・・・さて、どうしたものかな?
侵入者に対しては厳しい罰を与えるべきではあるが、ここは意表を突いて許すのもありだ
俺の懐深さを周囲にアッピールする絶好のチャンス!
でもそれだと面白くないんだよなぁ・・・
折角これだけの舞台を用意したし、ご近所さんたちもワクワクしながら見ていてくれているし
なによりきつみはが・・・
こいつ、畏まりながらも今すぐにでも笑い出しそうに肩を揺らせている
うーん・・・でもなあ、俺だってそんなに酷い人間じゃないんだ
誰にだって許しの心ってのし必要で・・・

チャ〜チャ〜チャ〜チャ〜(ピロピロピロ)

あ、この曲が流れ始めるともうタイムアップじゃない
というか、よくこの音楽を見つけてきたな 変なところにこだわるのは俺と同じじゃないかよ、水谷
うーん・・・どうしようか・・仕方ない、これでどうだ!!