(このスペースシップのクルーは五名程度なので、牢屋から出ることさえ出来れば全員を拘束し船を乗っ取ることも可能だ)
(だが、なかなかチャンスが巡ってこない)
(ランプの赤い光に照らされた顔は険しく、空腹と眠気で正気を保つのがやっとだ)
(軍の規律に違反した兵士が流刑地まで移送されるにしては、わざわざ専用の船を飛ばすなんて大がかりではあるが)
(それには理由があって、俺の身分が少佐という階級であること、それに加え半身がサイボーグだからである)
(なので牢屋は厳重に管理され、抜け出せないようになっていた)
(だが、船に乗って一日が経とうとした頃になって契機が訪れる)
(航路は前哨基地より内側の安全なルートを通っていたが、ちょうどこの場所に紛れ込んできていた敵国の船と遭遇したのだ)
(クルー達は直ちに臨戦態勢を取り、想定外だったため牢屋の警備に綻びができる)
(警備がいなくなったのを確認すると、俺は仲間から密かに預かっていたカードキーを使って牢屋を開け、行動に移った)
(しかし、ここで誤算だ)
(戦闘はこちらの勝利で終わるだろうと考えていたが、敵国の最新鋭の無人偵察機は戦闘力も備えていて、こちらの船がダメージを追ってしまう)
(制御不能になると他のクルー達はやむを得ず脱出ポットで船から脱出し、
取り残された俺は船と共にちょうど傍にあった未開惑星イカルスへと落ちていく)
(船が墜落する前に、なんとかパラシュートで船から離れ)
(そしてそのまま原生林へと体一つで降り立つことになったのだった)
【♀騎士でもお姫様でも盗賊♀でも本当になーんでもいいので、この地に住まう♀視点でシチュに付き合ってくれる人をこのまま募集します】
【置きなのでレスはゆっくりで大丈夫です】