興奮してきた


トラとヒグマが戦った例がある。
丘を転げ落ちつつ両者は咬み合い、草叢とブッシュを踏みしだきながら、200〜300mをくんずほぐれつ、転げ回ったが、遂にトラはヒグマを殺した。
しかしトラもかなり傷ついたらしく、抜け毛の塊がそこここに撒き散らされていた。
プルツェワルスキーがハンターから聞いた話である(小原秀雄、1970)。

トラは岩や倒木の上でクマを待ち伏せ、上から襲いかかると言っている。
前足の爪を顎の下と喉に食い込ませ、首筋に咬みついて殺す。このようにしてトラは自分とほぼ同大のクマをも餌食とする。