なんぞこれ

“肛門問題”が浮上したのは制作が半分ほど進んだときだった。「私たちは『ヤバい、尻の穴があるぞ! 肛門が見えるよ!』みたいな感じでスーパーバイザーを呼びました」と情報筋は話す。「めっちゃ目立っていたわけではありませんが、確実に見えたのです。
そしてスーパーバイザーは『これはいったいなんだ? すげーケツの穴だな』みたいな反応でした。もちろん、目立つ場所にはありませんが、探せば簡単に見つかるのです」

VFXアーティストたちは肛門を見たに違いないだろうが、「“肛門カット版”を公開しろ!」という声がネット上に巻き起こったにしても、一般向けでは肛門を含めた完全(whole=ホール)な『キャッツ』鑑賞体験はおそらくこれからも提供されないだろう。