収監される時に持ち込んだドル札とタバコを元手に他の囚人と賭け事をしていた一平＾−＾
今日も調子よく歯ブラシの柄を削って作ったサイコロのチンチロれ勝ち続けている＾−＾
「もっとデカい額で勝負したくないか？」
この牢獄では古株の男が賭場に割り込み一平に問うた＾−＾
「娑婆では何億って金を動かしてきたんだろう？」
一平の脳裏にあの頃の感覚がフラッシュバックした＾−＾自分では一生かかっても稼げない金額がスポーツ一戦の時間で溶けたときの身体の冷え方＾−＾その直後少しだけ取り戻したときの脳の痺れ＾−＾
いま一平の手元には10ドル札が数枚と銘柄がごちゃ混ぜになったタバコが2箱＾−＾日本円に換算すれば1万にも満たない＾−＾
もう味わえないと思っていた人生を賭けるヒリつきがすぐそこにある＾−＾
気が付くと一平は「負けた瞬間人権が暗黒変態金持ちのものになるが勝てば66兆2000億円貰えるワクワクギャンブル大会」の誓約書にサインを終えていた＾−＾