サムスピ総合エロ萌えSS 4
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0001名無しさん@ピンキー2006/11/20(月) 01:06:01ID:7zC1vlf2
ここはサムライスピリッツシリーズの
萌えSSやエロSSを書き込むスレッドです。

サムライスピリッツ天下一剣客伝公式
ttp://www.snkplaymore.jp/official/samurai_tenka/
0286名無しさん@ピンキー2009/03/29(日) 21:39:14ID:S7LYOqDq
おわりかい
0292名無しさん@ピンキー2009/06/10(水) 01:48:16ID:F+BnjOhr
まだ生きていたのか
0294名無しさん@ピンキー2009/06/29(月) 00:06:37ID:S0Mk3d1f
ではわしが投稿
紫ナコルルネタ
スト3の3rdのQのエンディングの方々も友情出演
0295名無しさん@ピンキー2009/06/29(月) 00:08:22ID:S0Mk3d1f
『殺戮女神』

 「ううっ…」
 赤いリボンをした少女が切り裂かれた。切り裂かれた所から少女は煙のよう
におぼろげになっていき、消えた。
 「か、勝った…。」
 切り裂いた方の少女が緊張を解いた。
 (さてと、まだ優しい所があるあの子に代わってちょっと過激に頑張ろうか
。あの子が復活してまたわたしがやられる前に。)

 ドイツ屈指の自動車会社「フェルディナンド」本社で、ヘルムートは残業し
ていた。バブル崩壊が日本の自動車会社に与えた損害は想像以上に少なかった
。それどころか新型エンジンの開発も各社で競い合って急速に進めていると言
う。弱点だった乗員保護も改善しつつある。
 (油断できん。)
 ヘルムートは深呼吸をしてまた机に向かった。画期的な新工場建設の指揮が
ヘルムートの担当だった。稼動すれば新型車を既存の工場より高効率で生産で
きる様になる。失敗すれば「フェルディナンド」社の計画に大きな影響が出る
のは間違いない。重責と多忙で心身ともに疲労していた。
 またヘルムートが一息ついた。もう室内には誰もいない様だ。席を立って背
伸びをした。その時意外なものが目にうつった。
 少女がいる。それも、扇情的な衣装でいる。ありえない事だった。ヘルムー
トは自分でも驚くほど冷静な対応をした。
 「お嬢さん、どこから入ったか知らんが一緒に保安課まで来てもらうよ。」
 だが少女は動かなかった。無視して仕事に戻るにも、職場を引っ掻き回され
てはたまらない。ヘルムートは少女に近づいた。どうやら東アジアの人間のよ
うだ。肌はやや黒い。見た目の幼さとまるで娼婦の様な衣装は不釣合いだった
。近づいたヘルムートに少女が笑いかけた。足が止まった。まるで脳を直接い
じくられるような刺激的な笑みだった。
 「あの、お嬢さん、よく聞いてくれ。」
 「おじさん、おつかれさま。おじさん頑張ってるんでしょ。わたしおじさん
にご褒美あげる。」
 何かと思って困ったヘルムートに少女が近づいてヘルムートの足元にかがみ
こんだ。ズボンのジッパーを器用に下ろして肉茎を取り出した。
0296名無しさん@ピンキー2009/06/29(月) 00:11:22ID:S0Mk3d1f
『殺戮女神』 (続き)

 「おおっ。」
 ヘルムートは驚いた。だが、手が出なかった。驚いてる間に少女は取り出し
たそれをやわらかく手で包む。優しい手だった。それが包みながら前後した。
 「うっ、おお…。」
 肉茎が立ち上がってきた。少女が片方の手で睾丸をさする。さすって軽くも
み、くすぐる。また軽くこする。
 「お、お嬢さん!!」
 優しい手だった。肉茎を包んで上下していた手が、肉茎の先端に軽く触れる
。触れて、離れて、また触れる。ヘルムートの心臓はマラソンの鼓動を打って
いる。
 ヘルムートは信じられなかった。目の前の少女はまさに純粋無垢と言う言葉
が似合う。少なくとも見た目はそうだった。だが、快楽の技術は大人顔負けだ
った。少なくとも、妻には決して負けない。若い頃遊んだ娼婦と比べても劣る
ところが見当たらない。人間離れしていると言った方がいい。
 「おじさん、気持ちよさそうだね。」
 ヘルムートの中に一つの疑念が浮かび上がってきた。この少女は生身の人間
なのだろうか。そもそも仕事に没頭していたとは言え気配も無く部屋に入って
きたのだ。明らかに部外者の彼女がここまで来れたのも尋常ではない。そして
この技量だ。おまけに、ドイツ語の流暢な事と言ったら教師並みだ。
 「おじさん、何考えてるの?もっと楽にして。」
 また少女が笑いかけてくる。まるで見透かされているようだ。汗が垂れた。
冷や汗が雫となって落ちるより先に、少女が息を肉茎に吹きかけた。
 「うおおっ。」
 これほどまでに興奮しながら、何故かヘルムートは少女を押し倒すと言う発
想が無かった。ただ、少女に為されるがままだった。
 「おじさん、横になってくれる?」
 少女が笑いかけながら指でヘルムートの机を指し示した。ヘルムートが机の
上に仰向けに寝た。その上に、少女が馬乗りになった。
 「あのね、わたしこれから、おじさんに一番で、最後のご褒美あげるの。だ
から、ちょっと目を閉じていてもらえるとうれしいな。」
 少女はヘルムートに顔を近づけて言った。軽く、少女の吐息が顔にかかる。
ヘルムートは待ち遠しくてたまらなさそうに顔を輝かせてうなずいて目を閉じ
た。もはや、ヘルムートの中に浮かんだ疑念は欠片もなくなっていた。
0297名無しさん@ピンキー2009/06/29(月) 00:13:39ID:S0Mk3d1f
『殺戮女神』 (続き)

 「おじさん、もう目を開けていいよ。」
 ヘルムートの前に、少女が馬乗りになっている。少女の衣装が変わっていた。
極東の着物のような物に変わっていた。髪に紫色をしたリボンをつけている。少
女が馬乗りになっている位置は、性交するには、あまりにも上だ。手には、短刀
が握られている。顔は、冷酷に、笑っていた。
 「いくよおじさん。」
 少女が振りかぶり、勢いよく短刀を振り下ろした。狙いをたがわず、短刀は骨
の隙間を通ってヘルムートの胸に深々と刺さった。
 「自然の怒りを受けなさい。」

 「被害者はドイツの自動車メーカー社員。新工場の計画を担当していました
が書類は血まみれ、パソコンも使い物になりません。」
 「後、何件あるのデイビッド?」
 「後35件だ。昨日の時点でなジュリアン。この後に続く被害者も工業会社
、観光産業の観光地開発、不動産会社の住宅地やマンション建設、建設会社、土木
会社、大規模農場経営者、油田採掘業者と共通して環境保護団体の抗議の対象と
なり得る仕事に関わっていました。」
 「推定犯行時刻と犯行現場を見ると、とても移動にプロペラ機を使っているよ
うには見えないわね。垂直離着陸のブラックバードでも持ってるのかしら。」
 「犯人は死体の検分から推測される凶器と体格から見て間違いなく同一人物か
。時間当たりの件数と予想される目的から見て放置できんな。ご苦労だった。」
 デイビッド達は部屋を後にした。だがデイビッド達の上司は解明されるとは期
待していなかった。ファイルを見る。そこには今回の事件と酷似した報告が記載
されている。同じような報告は過去に何度も何度もあったようだ。だがどれもこ
れも大勢を殺害した後まるで「心変わり」したかのように事件は途絶えたとされ
る。それからまた再発する。
 「二つの心か。」
 上司はつぶやいて帰宅しようとした。その時、気がついた。電気を消し忘れて
いたのだ。血相を変えて電気を消した。自分まで殺されたらとてもかなわない。
 「オイ君達、今日からうちは臨時環境週間だ。裏を使っていい紙は積極的に
メモ帳にしろ!!水道の蛇口はきちんと開け閉めして用途も大事にしろ!!それと使
わない時は電灯や電化製品の電源を切っておけ!!」
(完)
0298名無しさん@ピンキー2009/06/29(月) 00:21:34ID:S0Mk3d1f
紫ナコルルの髪の毛の長さはご想像にお任せします
0299名無しさん@ピンキー2009/07/03(金) 12:08:49ID:YnTrhwbk
ムラナコエロいよムラナコ…それ以上に怖いよ!w
何はともあれ乙
0300名無しさん@ピンキー2009/07/05(日) 16:28:42ID:MiEtb/Hm
非エロほのぼの投稿します
女の子+子供+?と妖怪腐れ外道
0301名無しさん@ピンキー2009/07/05(日) 16:29:10ID:MiEtb/Hm
 閑丸は風邪をひいて鼻がつまってしまいました。
 (なかなか治らないな…あれ?)
 風邪に困ってる閑丸が前を見ると、巨大な赤い小さい丘の様な何かが
デンと横たわっていました。
 (何だろう…。まさか、赤福かな。)
 そう思いながら閑丸は赤い何かに近づきました。どうやら餡子ではな
いようです。
 (何なんだろう。ちょっとつっついてみようかな。)
 閑丸は人差し指で赤い何かをツンツンとつっついてみました。
 (や、やわらかい。気持ちいいなあ。)

 「閑丸くん何してるの?」
 「あ、リムルルさん。これ触ると気持ちいいんですよ。」
 リムルルも風邪をうつされて鼻がつまっていました。リムルルも閑丸に
倣って赤いなにかを突っついてみました。
 「うわあ、気持ちいい。」

 「わたしは、チャンプルの手触りが一番だからいい。」
 「パクパクどうしたの?気持ちいいよ。」
 「不思議な物体ですね。確かに、楽しいですね。」
 「旦那様にもつっつかせてあげたい。」
 「リムルル、変な物を…わぁ…。」

 いつの間にか赤い大きな何かに大勢が近づいてつっついていました。
 「わたしも触らせてもらおうか。」
 シャルロットも来ましたが突っつける場所が無いので裏側に回ろうとし
ました。
 「うっ!」
 シャルロットが、まるで忠臣蔵で吉良邸の庭の壁を登ったら水壕を見つ
けたかのような、弓矢で狙撃されたような声を出して固まりました。我に
返ったシャルロットはそろりそろりと皆の突っついてる方に戻ってきまし
た。
 「ひそひそ…つまり…ひそひそ…静かに静かに…ひそひそ…遅れないよ
うに…ひそひそ…。」
 皆忍び足で慌てず急いで赤い何かから離れていって、遠くまで来ると走
って逃げていきました。
 ずいぶん時間が経って、赤い何かがビクっビクっと動きました。赤い何
かはゆっくりと回って、足で蹲踞しました。
 「あ゙あ゙あ゙あ゙、よ゙ぐ寝゙だな゙あ゙。」
(おしまい)
0303名無しさん@ピンキー2009/07/06(月) 23:06:15ID:r1WXChV7
また非エロでもうしわけないが投稿
右京の追っかけと夢路と右京
0304名無しさん@ピンキー2009/07/06(月) 23:47:46ID:r1WXChV7
 我旺の乱が終わってから一年が経った。黒河内夢路は今、旅に出ている。
 夢路は殺意を感じた。尋常ならざる殺意だった。あたり中からあちこ
ちから感じられて避けられそうにない。
 (まさか関係者の掃討?)
 夢路は密かに用意をした。殺意が、殺意の主がもう見えそうな所にく
る程近くなってきた。姿を現したのは、おおよそ荒事とは縁がなさそう
な女性ばかりだった。
 (何故こんな方々があんな殺意を?)
 殺意は一向に収まっていない。夢路は神経を研ぎ澄ました。その夢路
ですら対応できない速さで女達が縄を投げて、夢路の首に、手首に絡み
ついた。
 「くっ、何故、このような事を。」
 「あなたが右京様の寵愛を一身に受けている事位もうわかってるのよ。」
 「あなたみたいな男だか女だかわからない得体の知れない剣士は右京
様にふさわしくないの。」
 「あなたなんかに右京様は渡さない。」
 口々に女達が罵った。
 「ただじゃ済まさないわ。」
 「後悔なさい。」
 (一体どこで勘違いを…。それにしても、抜けられそうにない…。)
 夢路が観念した時、縄が一斉に断ち切られた。
 「右京殿!!」
 「右京様!!」
 風に吹かれて木の葉が舞うように右京が着地した。
 「そんな、右京様、そんな奴をかばって…。」
 「…。夢路殿は…、私の親友…。あなた方の想いは知っている…。だ
からこそ…、同じく慕う者を…傷つけないよう頼みたい…。」
 「あっ。」
 女達の手が開いて震えた。
 「私達、凄くひどい事を!!」
 「ごめんなさい夢路様!!」
 「許していただく為なら何でも!!」
 「いえ、解放してくださればもう結構です。」
 右京が安心して一息ついた
0305名無しさん@ピンキー2009/07/06(月) 23:49:31ID:r1WXChV7
 (あんな事もあったな。)
 今右京は失意の中、恐山で目が覚めた。魔界の中心に咲くと言われる
本当の究極の花をとって来ようとしたが、ついにできなかった。
 (もう二度とこんな好機は来ないだろうな。圭殿を喜ばせるはずだった
が、無念。)
 とぼとぼと歩き出した右京は気がついた。
 (いない!!)
 いつも自分を追いかけていた彼女達が、どこにもいない。
 (まさか、死んでしまったか、魔界に閉じ込められてしまったか。)
 圭殿を幸せに出来なかっただけでなく他の人々に取り返しのつかない不
幸を与えてしまった。右京の顔が一層暗く沈んだ。その時、右京の後ろの
方で何かが割れる派手な音がした。振り向くと、真っ黒な穴から女達がド
サドサと落ちてきた。あの自分を追いかけていた娘達だ。
 「右京様!!」「確かにとってきました!!」
 「究極の花です!!」「途中で怖くなったけど、最後まで頑張りました
!!」「どうぞ右京様!!」
 右京は隠す事無く苦笑していた。見ると、女達の手は傷だらけだった。
次いで花を見た。
 「あ…。カトレアだ…、これ…。究極の花じゃない…。」
 「そ、そんな。あんなに苦労したのに…!!」
 「ありがとう…。大変だっただろう…。」
 右京のねぎらいの言葉で女達は狂喜乱舞した。それを尻目に右京は花を
見つめていた。
 (究極の花の代わりに、何かいい贈り物は出来ないだろうか。) 
 (おしまい)
0308名無しさん@ピンキー2009/07/30(木) 01:03:07ID:Je0kgocI
おぉ!303乙!!
右京と夢路(女の子だと嬉しい)の組み合わせ好きなんだが、もう公式じゃないのかね…
0310名無しさん@ピンキー2009/07/30(木) 23:29:32ID:ZPN8I+ci
設定の説明無いし、かなりおいてけぼりな感じなだ



天下一武闘会が終わった。

決勝戦は覇王丸と殿様の対決となり、結局覇王丸の優勝となった。
自分が途中敗退してしまったのは口惜しいがまぁ、順当な結果だろうと思う。
それに子供の頃からずっと憧れていた服部半蔵その人と本気で戦り合えたことに、
優勝できなかった口惜しさよりも充足感を強く感じていた。


全ての戦いが終わった後、彼女は不思議な力を失っていた。


そのまますぐ故郷へ帰ると言う彼女に、一緒に着いていくことにした。
彼女の妹がそのことに対して不満を露にしていたが、ごまかしごまかし彼女らに着いていった。

自分でもなぜそう感じたのかよくわからないが、このまま彼女と別れてしまったら
もう一生会えなくなるのではないか、そんな不安があった。
だから彼女の妹が露骨に嫌そうな顔をしていても、無理にでも着いていこうとしたのだ。
そんな妹を彼女が優しくなだめているのが、無理に着いていこうとしている俺を彼女が肯定してくれ
ているようで勝手に嬉しく思っていた。

経験上、容姿の所為意外にも他所から来たということだけで謂われなき迫害を受けることには慣れていた。
今回もその覚悟を決め、初めて彼女の故郷へ足を踏み入れた。
自分の容姿を見て、最初はよそよそしかった人達もどこから来たのかという問いに答えた途端、一変。
村中一気にお祭り騒ぎになり、物凄い歓待を受けたのだ。

これには拍子抜けした、というよりも驚いた。

挙句の果てには年頃の娘の中から嫁を選べとまできた。
その中に彼女の姿が無いのが残念で仕方が無く、丁重にお断りしておいた。
0311名無しさん@ピンキー2009/08/06(木) 00:56:24ID:PdJBDyGz
新たな投下を待ちつつ上げ
0312名無しさん@ピンキー2009/08/09(日) 10:57:04ID:C9qdpfUY
小ネタ投下

「始まりましたねシャルロットさん。」
「覇王丸と橘右京。斬鉄閃とツバメ返し。名勝負になりそうだなナコルル。」
「あ、覇王丸さんが弾いた!!」
「あの目にも留まらぬ斬撃を弾くとは、覇王丸やるな。」
「右京さん刀落としたのに慌ててないですね。」
「右京はいつも外に表さないからな。」
「覇王丸さん飛び込んだ!!あ!」
「右京が蹴り飛ばした!?うまいな…それにしても…。」
「…。今度は攻め方に迷ってた所に蹴りが!!…。」
「う、右京は意外と蹴りが上手だな…。」
「守りに入った覇王丸さんが崩されて転ばされ…追い討ちが…。」
「…。」
「また、追い討ち…。シャルロットさん風邪ひいたんですか?凄く熱っぽいですよ。」
「な、なんでもない!!それよりナコルルこそ真っ赤だぞ。」
「え?いや、これは、その、あまりにも…。」
「言わなくていい。私はわかってる。ん?誰だ?何だあれは?」
「げ、幻十郎!?ちょっと待て俺は今右京さんと…。」
「右京!!そんなに脚を見せびらかして…俺を誘っているつもりかッッ!!」
「…。(圭殿〜〜〜〜〜ッッ!!!!)」
(終わり)
0313名無しさん@ピンキー2009/08/12(水) 22:11:38ID:xKWaaJhH

そういえば幻十郎って公式で男女問わない好色家なんだっけ
0314名無しさん@ピンキー2009/08/15(土) 02:06:06ID:oeoA69vI
>>312
0315名無しさん@ピンキー2009/08/19(水) 15:09:40ID:MegOwmWt
もしも腐れ外道の食欲が性欲だったら大変なことになるなぁとか考えてたら
「子供ぐいでぇ」
腐れ外道がロリコンにしか見えなくなってしまった。
0318名無しさん@ピンキー2009/08/26(水) 22:40:03ID:k5D1hZrG
ドラコとアースクエイクと妖怪腐れ外道と三九六が
神様をチェーンソーで脅して売春させるSSがサガシリーズのスレにある…
0321名無しさん@そうだ選挙に行こう2009/08/30(日) 18:56:01ID:Pb0MFcNA
夢路の没ボイスで思いついた ちょっと背徳でスマヌ
噂でしか知らないのでどんな声なのかわからないが
夢路×シャルロットとミナ
0322名無しさん@ピンキー2009/08/30(日) 20:32:59ID:Pb0MFcNA
『「いい体ですねえ」』

 廃寺に白い裸身が蠢いていた。金髪が波打つ。傍らの人影は静かだった。

 シャルロットは怪しい剣士と決闘して敗れ、その意に従う事になった。主君
の為に有能な人材を探していると剣士は言う。剣士にシャルロットは従って進
むほか無かった。
 二人は廃寺に入った。人の気配に気づいたシャルロットが目を向けると、暗
い顔をした若い女が座っていた。
 「お前も、あの剣士に敗れて連れて来られたのか?」
 「…チャンプルごめん…。もっとしっかりしていれば見失わなかった…。」
 しかし女はこちらに目もくれず、何かを呟くばかりだった。
 「さあ、こちらに。今日あなたにやってもらう事はまだあります。」
 言われてシャルロットは剣士に寄った。
 「いつも甲冑をつけているという必要は無いでしょう。」
 丁寧だが抵抗を許さない意思を感じさせる言葉だった。しぶしぶシャルロッ
トが甲冑を脱ぎ始めた。
 「見た目は合格でした。これからは、直に調べさせていただきます。決して
暴れないように願います。」
 何をするのか怪しむシャルロットに剣士が近づいた。そして、胸に手をやっ
た。
 「な、何を!?」
 「暴れないように願います。」
 剣士の手は止まらなかった。服の上から胸の形をなぞっている。静かで優しい
手つきだった。剣士は両手を左右の胸の曲線に沿って動かしていた。縦と横に、
同心円を描くように丸く、左右の中間を往復もした。
 「形はわかりました。では、よりしっかりと調べさせていただきます。」
 剣士がさらに正面から近寄った。近寄って、胸をはだけさせた。さすがにシャ
ルロットが顔をゆがめる。相変わらず丁寧で柔らかな手が遠慮なく向けられた。
乳首を美しい指が触れている。押して、離して乳首が上下した。乳首が、気の
せいか盛り上がった。盛り上がったその乳首の周りを指が回った。自然と、口が
閉じて奥歯をかみ締める。シャルロットの鼻息がかすかに荒くなった。
0323名無しさん@ピンキー2009/08/30(日) 20:34:36ID:Pb0MFcNA
『「いい体ですねえ」』(続き)

 「どうかなさいましたか。まさか、いえ失礼。」
 シャルロットは軽く咳をした。落ち着こうと努めたが、高ぶりはおさまらな
かった。
 剣士の手が胸にかぶせられ、軽くつままれた。
 「うっ。」
 押し殺した声が漏れる。軽くつまんだまま、指を細かく動かしている。
 「うっあっ!!」
 声がやや強くなった。剣士がまた口を開いた。
 「私は、ただ調べているだけです。よこしまな考えは微塵もありません。」
 たまらずシャルロットが叫んだ。
 「お前の意図など聞いていない!!お前の心中がどうであろうとお前のしてい
る事は無礼で猥褻な事でしかない!!」
 そう叫んだ隙に剣士が後ろに回りこんだ。背後から手を回して、胸を包んだ。
優しく軽くもんで、そのまま微かに上下に動かした。振りほどこうとするが、相
手は器用に動いて離れなかった。そのままシャルロットの動きは鈍くなり、やが
て膝を突いてしまった。されるがままになった。
 荒い息を吐きシャルロットは座っていた。消耗し切って余裕は全く無い。相手を
窺う事もできない。相手はシャルロットの横に座っていた。その手が、シャルロット
を更に脱がせた。抗うどころか、相手が何をしているか察する事もシャルロット
はできなかった。半裸にされたシャルロットに、抱きつくようにして剣士が手を
伸ばした。シャルロットの体中を剣士の綺麗な手が這い回った。
 剣士黒河内夢路の吐息がシャルロットの頬にかかる。一段と熱い喘ぎが起こった
。夢路に興奮の様子は欠片も無かった。まさにその真っ黒な瞳のごとく、全く心を
持たないように、冷たく丁寧で親切な侵略が続いた。
 「お前が、お前が女の私を…。」
 「調べているだけです。」
 「何の為に!!」
 夢路の心中を予想する事は全く不可能だった。本当に任務の為なのか。それとも
倒錯した欲望の為なのか。シャルロットはわからなかった。あのミナですらわから
ないのだから当然だった。
 「彼女もそうでしたが…。」
 「あっうっうっあっうっ…。」

 「いい体ですねえ…。」

 その時、廃寺全体が揺らいだ。夢路が飛び退って辺りを見回した。凄まじい揺れ
が廃寺を襲った。隙を見てシャルロットが着衣を直して甲冑をかき集めると廃寺を
飛び出した。夢路も逃げた。ミナもまた舞い上がる煙から逃れた。
 (もしかしたら…、死んでいた方がよかったかな…。)
 歩きながらうつろな目でミナは考えていた。
 (それにしても一体…。)
 その時、目の前に何かが飛び出した。
 「ああ…チャンプル!!」
 「チャン!!」
 ミナは、ミナを思うあまり村中の人を殺めてしまう事もある、幼い未熟なシーサ
ーを抱き上げた。
 (おわり)
0326名無しさん@ピンキー2009/08/30(日) 22:47:41ID:Pb0MFcNA
『「いい体ですねえ」ミナ編』

 強い邪気を追うミナの前に現れたのは美しい、しかし妖しい剣士だった。
 「…様に仕えるに値するか、試させていただきましょう。」
 鋭い居合いと変幻自在の奇妙な技の前に、ミナは敗れた。敗れたミナに丁寧
に剣士が言葉を投げかけた。ミナの心情を考えることなく。
 「では、行きましょうか。」
 「チャン…プル…。ごめん負けちゃった…。」
 「さあ。」
 「みいぃなあぁ。」
 チャンプルに伸ばした手は届かなかった。剣士の言葉に縛られて、ミナは
剣士に行く先もわからないまま歩かされた。しばらくは追って来るチャンプ
ルの姿が見えた。しかしふと前を見て向き直った時、もうどこかわからなく
なってしまっていた。剣士はそれに構わず歩み続けた。剣士は丁寧に、しか
し相手の事情に構わない。
 ミナを引きつれて剣士黒河内夢路は歩き続けた。歩くうちに周りの風景は
煌びやかに、しかしいかがわしさを漂わせた物に変わって行った。見るから
に乱暴そうな者が行き交うが、二人に近づく者は誰もいない。夢路を見た何
か武術の心得がありそうな者が、そうでない者に注意している所が時々見えた。
 二人が入った宿には誰も客がいなかった。夢路が主人に何か話して二人は
奥に進んだ。
 「お疲れの所すみませんが、まだ少しやってもらわねばならないことがあ
ります。ご協力していただけますね。」
 丁寧な言葉だった。しかし最初から拒否を許さない言葉でもあった。
 「チャンプルを、探しに行ってはダメ?」
 人に慣れないミナの、迷いながらの精一杯の言葉だった。しかし夢路は冷
淡だった。
 「やってもらわねばならないことがあります。」
 そう言って近寄った。心が無いような、何かに心の全てを預けて今は一切
残していないような、真っ黒で無を思わせる目だった。
 夢路の手がミナに近づく。ミナの体が激しく震えた。痙攣と言っていい震
えだった。息が混乱し、汗が噴出す。顔面は蒼白になっていた。目が揺れ動
いて定まらない。
 ミナはチャンプルを除いて他者が苦手だった。会うのも避けたい。話すのは
苦行に近い。触れるなど、論外だった。
 倒れて転がった。転がって壁際までたどり着いた。いよいよ息が上がって、
ミナは気を失った。
0327名無しさん@ピンキー2009/08/30(日) 22:49:57ID:Pb0MFcNA
『「いい体ですねえ」ミナ編』(続き)

 「いい体ですねえ。」

 目が覚めたミナに夢路はそう告げた。夢路はミナに服を着せ直し終わった所
だったようだ。ミナは倒れた。うつ伏せになって震えた。両肩を抱いて、言葉
にならない嗚咽を繰り返した。
 「もうお休みなさい。」
 夢路が布団を用意していた。布団を引っ手繰って、自分で敷き直してからミ
ナは眠りに就いた。

 夢路は気絶したミナの胸に手のひらを這わせた。手のひらは曲面を思わせる
軌跡を描いて、胸の表面を余すことなく動き回った。反応は無かった。夢路の
手の奇跡はミナの胸の形を、そして大きさを示した。
 胸を測量し終わった夢路は、ミナを裸にした。小さくない胸があらわになっ
た。その胸に直に手を触れさせた。もしもミナが気がついていれば、死をも覚
悟で抗ったに違いない。もっとも、ミナは普段でも時に死にたがるのだが。
 夢路の指がミナの胸の弾力を証明していた。弾みかえるような胸である。繊
細な動きで夢路の指がミナの胸を変形させては元に戻らせた。決して傷つけた
り、痛がらせる事が無いように夢路の指は動いた。誰も見ている者はいない。
しかし情交を好む女が見ていれば、夢路に抱かれようと押しかけに行くような
愛撫だった。だがミナは気絶している。反応は、無い。触れられている事さえ、
後で言われなければ気がつきもしないだろう。疲れも手伝って深い気絶だった。
時折、夢路の手で揺れ動く胸全体の揺れを増幅して乳首が振動した。完全に外
の光がさえぎられた部屋で、部屋の光に照らされるミナの胸が影を揺らした。
 胸だけでなく、全身を触れて回る夢路の手。ミナが抵抗しないだけ、その手の
働きぶりははかどった。異様な程に夢路の手は働いた。脚に、腰に、足に、そ
して、両足の付け根にまで…。そのいずれもが、相手を気遣わない丁寧で柔ら
かい手つきで行われた。ミナの肌を女性の様な手が滑った。部屋を照らす光に
ミナの肌が光り、夢路の手が映える。
 夢路の手がミナの体を堪能している。しかし夢路は何を思っているのか。快感
か。それとも義務の面倒くささか。義務の充実感か。誰にもわからない。黙々
と夢路の手は動き続けた。

 「さあ行きますよ。」
 返事は無い。翌朝二人は町を発った。起きてもミナに生気は無かった。夢路に
手を引かれてミナは廃寺にまで来た。
 「ここで待っていなさい。と言ってももう動けないか…。」
 「…。」
 夢路はミナを廃寺に残して出かけた。夢路の目に一人の尼が映った。背が高い。
男としても高過ぎる。そして、いい足取りだった。夢路にはわかった。何者か
はわからないが資質のありそうな人間だ。突如頭巾が飛んだ。尼の仮装をしていた
大女と夢路はお互いに飛び退って向かい合った。
 (おわり)
0329名無しさん@ピンキー2009/09/04(金) 22:16:47ID:qfklwKgF
保管庫が更新されてないのが気になる…
0330名無しさん@ピンキー2009/09/11(金) 23:41:12ID:Dm/SYsIQ
保守代わりの小ネタ ナコルルとリムルル

 「あああひゃっひゃっひゃっひゃ!!篝火…ふぉおおお!!」
 まるで普通の人間じゃないみたいに顔色が悪い人が裸の女の人を連れて飛び上
がったりカクカク痙攣しているのをナコルルとリムルルはじーっと見ていました。
 「大きいですねえ」
 「大きいですねえ」
 ナコルルに次いでリムルルもそう言いました。ナコルルの視線はふわふわ浮かんでい
る女の人の胸に釘付けになっていました。
 「リムルル、わたしの胸揉みなさい」
 「ええっ!?揉むと大きくなるって姉様信じてるの?あんな噂…」
 「いいから揉みなさい」
 リムルルは慎重にナコルルのむき出しになった胸に手を伸ばしました。
 (元がコレじゃ揉んで大きくなってもあの人には敵わないよ)
 そんな事を思いながらリムルルは揉みました。ナコルルは色々と注文を出しました
がリムルルの揉み方に満足していないようでした。
 「もう、そうじゃない」
 「姉様の言う通りの揉み方したつもりなんだけど…どうやればいいの」
 「しかたないわね…こうするの」
 そう言うとナコルルはリムルルの胸をはだけて揉み始めました。
 「ひゃっ!いきなり…あ…」
 「どうしたのリムルル?わかったでしょう早くこの通りにやりなさい」
 「は、はあい」
 リムルルは顔を赤くしてナコルルの胸を揉みました。
 「はうっ…ひっ…リムルル…」
 「姉様のやった通りにしてるだけだよ。こんな感じがすると思わなかった?」
 「う、うん」
 「姉様やっぱりやめようよ」
 「ううん…続けて」
 リムルルは困った顔をしながら揉み続けました。ナコルルの吐息に熱がこも
りだしました。目が潤み、切なげに口を開け、そして…。
 「いやああああああ!!」
 「どうしたの姉様うわああああああ!!」
 「ゔま゙ぞゔだ」
 ビックリした二人は大慌てで逃げ去りました。獲物に逃げられた妖怪腐れ外道
が辺りを見回すと、あの裸の女の人が顔色が悪い人の傍にふわふわと浮かんでし
た。血の気は無いけれどそれでも妖怪腐れ外道にはとても美味しそうに見えました。
 「い゙だだぎま゙あ゙ず。あ゙れ゙?あ゙れ゙?」
 確かに触ってるはずなのに何も手ごたえがありませんでした。腐れ外道はその
まましばらく女の人を捕まえようと無駄な試行錯誤をしていました。
 (おしまい)
0331名無しさん@ピンキー2009/09/19(土) 01:01:47ID:KS75fTWC
>>317
「襲おうとした自分が宝剣でペシャンコにされている姿が見えましたッッ!!」
0332名無しさん@ピンキー2009/09/20(日) 01:05:10ID:H8EyCg/H
保管庫の人乙です
ありがとうございました
0333名無しさん@ピンキー2009/09/21(月) 12:02:59ID:7D88iZ9t
女体乱舞…
0334名無しさん@ピンキー2009/09/26(土) 21:32:35ID:yzs5fY4n
age
何か書きたいけどいまいちまとまらぬ
0336名無しさん@ピンキー2009/10/03(土) 00:21:16ID:g+TBjHsk
まとまりそうでまとまらぬ
0337名無しさん@ピンキー2009/10/04(日) 23:01:51ID:9wYC38qg
小ネタ ナコルルと羅将神ミヅキ

 一度やればナコルル相手に迂闊に飛び込む者はいない。しかしミヅキは考えるより先に
ついつい超反応してしまう性質だった。飛び込んだミヅキをあっさり「ナコ昇竜」が撃墜
した。
 「ラキ!!しくじった…はっ!!」
 「うわあ、凄く大きい」
 ミヅキは気がついて隠しましたがナコルルは見逃さなかった。装束で隠れてはいたがミ
ヅキの胸は、それはそれは巨大なものだった。
 「よ、寄るな!!何だその目は!!行っておみくじでも引いて来いラキ!!」
 「あの両胸の隙間に耳を突っ込んだら、幸せになりそう」
 呟きながらナコルルはミヅキに向かっていった。振り回す爪をまるで霧か霞の様にかわ
してナコルルはミヅキの正面に立った。
 「ああ、やっぱり、し、あ、わ、せ」
 「やめろ!!こら抜き差しするなって!!あはんアンブロジア様あああん」
  (終わり)
0338名無しさん@ピンキー2009/10/10(土) 15:59:38ID:iFB3lqny
>>337
に触発されて小ネタ ミヅキとガルフォード

 正義のヒーローガルフォードはついに悪の本拠地にたどり着いた。しかし!!
 「どう思うパピー?確かにここがそのはずなんだけど、凄い雰囲気の神社とたくさん
の水晶と一対の石があるだけで、悪者はいないんじゃないか?」
 ガルフォードは辺りを注意深く見回すが何も見つからない。バッとガルフォードは向
き直った。
 「仕方ない。ではこの石だけでも取り返そう」
 サッと石に手を伸ばしかけて気配に気がついたガルフォードは振り返った。そこにい
たのはなんと巫女だった!!
 「やあこんにちは。僕は正義のニンジャでガルフォードさ。ここに悪者がいるらしい
んだけど知らないかい?」
 「う〜む知らないラキ。それより悪者と戦うならこのお守り持ってるといいラキ。」
 「サンキュー巫女さん!ありがたく持っていくよ!」
 (フフフ…私が作った出鱈目な悪戯のお守りとも知らずに…何が起こるかは私ですら
わからないラキ…どんな目に遭うか楽しみラッキー)
 だがガルフォードがお守りを身に着けてから、ただの巫女のふりをしていたミヅキに
異変が出た!!それはミヅキですら戸惑うものだった。
 (ど、どう言う事じゃ…あいつを見てると、ドキドキしてくるラキ)
 「巫女さん大丈夫かい?そう言えば爪も妙に伸びてるしなんだか普通じゃない気配も
するし大体こんな神社の巫女さんって…」
 「ほ、欲しい!!お前が欲しいラキ!!」
 「Noォ!!やめて巫女さん!!」
 ミヅキはいきなりガルフォードの服を切り裂くと抱きつこうと飛び掛った!!
しかしガルフォードは身軽にすり抜けて後退りした。
 「も、もしかして、こいつがミヅキ!?でもそれより…」
 「抱いて!!抱きしめて!!」
 「Noォ!!それだけは勘弁してくれ!!好きな人の為にとっておきたいんだ!!」

 ガルフォードからだいぶ遅れてたどり着いたナコルルが見た物、それは裸で逃げ回る
ガルフォードと、それを追い回す妖気をまとった巫女だった。
 (あれがミヅキ!!それにしても…何やってるんだろう。)
(完)
0340名無しさん@ピンキー2009/10/13(火) 00:11:34ID:VYd+ujHN
そういえば格ゲーで女のラスボスはミヅキが初めてなんだっけ?
0341名無しさん@ピンキー2009/10/13(火) 01:36:58ID:V8Q5InTs
今更鈴姫にハマった
ってか鈴姫発育良すぎワラタ
可愛いなぁ
0342名無しさん@ピンキー2009/10/13(火) 07:54:46ID:7EZKgJYg
>>340
豪血寺とどっちが早かったっけ?

ババァは女に入りませんかそうですかw
0344名無しさん@ピンキー2009/10/14(水) 21:12:54ID:pJyr0hz0
唐突ですまんが投下
エロ無し
三九六達と猛千代と鈴姫とドラコとゴルバ
0345名無しさん@ピンキー2009/10/14(水) 21:16:35ID:pJyr0hz0
 「晒し者のガンマン」

 荒野に立つ町に二つの人影が並び立っている。片方は絵に描いたようなダサ
い田舎モンの剣豪気取りで、もう片方はワルぶった半端モンの腰抜けがその主
だった。二人はついさっき決闘を始めたところだったが、腰抜け散弾銃の方が
見くびって軽口を言い出した。
 「勇ましいガキだ。カノジョにいいとこ見せてやれよ」
 そう言って飛び退ると腰抜けはいかにも腰抜けらしく二階に飛び上がって部
屋に飛び込んだ。田舎モンが見苦しく慌てて小屋の下に駆けつけると同時にあ
の半端モンが飛び降りてきた。肩に担いでるのは、絵に描いたような上玉のベ
ッピンだった。
 「お知り合いか?」
 「てめ…この…」
 ヒヨコッコのガキ剣客が、いかにもバカな小僧らしく顔を真っ赤にして、あ
のちっとばかし大き目の木刀を叩き捨てると、あの余裕だけの腰抜け散弾銃が
ニヤニヤと笑った。
 「こいつは可笑しい。俺は捨てればどうするとは何も言っちゃいねえはずな
んだが」
 一杯食わされたガキが見てらんねえ滑稽な顔してから犬みてえに吠えて飛び
掛ったがもう遅い。腰抜けの鉄砲でガキは倒れた。
 「一丁上がりっとぐわっ!」
 腰抜け散弾銃はうつむくと片膝を地面につけ、そして倒れた。
 銃口を振って風を切り、まだ昇っていた煙を消したその男、その男こそが稀
代の色男にして怪力無双、神算鬼謀の風雲児、萬三九六だった。
 「あ、あなたは、もしや、あなたが噂の三九六様!?」
 転げ落ちたベッピンは三九六のもとへ、腰抜け散弾銃を足蹴にし、ガキ剣客
を踏み越えて駆け寄った。三九六を見上げる目は潤み、銀河を湛えていた。
 「お慕いしていた三九六様に会えるなんて、それも助けていただけるなんて
…こんな幸せは他にありません!!ぜひともお礼を!!」
 「なかなか物分りがいいじゃねえか。おめえら今日はツイてるぞ!!」
 三九六に仕える三人の忠実な下僕が歓声を上げた。
0346名無しさん@ピンキー2009/10/14(水) 21:19:53ID:pJyr0hz0
 「晒し者のガンマン」(続き)


 「三九六様!!三九六様!!」
 「何だぁ葡萄酒のおかわりか…ってここはどこだ?」
 二四に起こされた三九六を驚いた顔で東欧風の装いをした壮年の男が見ている。
 (確かにこいつ、全身全霊を掛けた一撃を二度も受けたはずだが)
 三九六はアメリカの野心家の噂を聞きつけて馳せ参じ、自分を腹心に迎え入れる
よう熱心に説き伏せようとしたのだが、怒りやすい事で恐れられているゴルバは三
九六の自画自賛に怒りが爆発してサーベルを抜くと斬りかかったのだった。
 (常人ならもう立てなくなるはずだが)
 巨大な妖怪にも匹敵する三九六のしぶとさにゴルバは驚いた。しかし端々からに
じみ出る三九六の本性は、やはりゴルバの我慢を超えていた。
 (雇えんな)
 「三九六様いかがします?」
 三人が心配そうな顔で見上げている。
 「こいつは俺様の実力がわからねえ小者ってわけだ。我旺以下だな!!こんなの
にとっつかまって一秒一秒すらが値万金の俺様の人生を無駄にしなくてよかったぜ
。いくぞおめえら!!」
 実際には、我旺は三九六などアテにはしていなかったのだが。
 そして三九六はゴルバのアジトを後にしたのだった。

 一方その頃荒野に立つ町では、屋根に引っかかっているドラコを猛千代が見つけ
ていた。
 (何だあいつ?)
 「オイそこのガキ何見て笑ってやがる!!」
 「あいつね、つい先日来たお姫様にブンブン振り回されてあんな所まで飛ばされ
たんだよ。今まで散々悪行重ねた極悪人だから丁度いいお仕置きになると思ってそ
のままにしてるんだ。」
 猛千代にボソッと町の保安官が言った。
(劇終)
0347名無しさん@ピンキー2009/10/23(金) 00:25:45ID:ZQiv9+uX
鈴姫はガードしててもよろめかされるあのパワーの怖さが更に引き立てていると思う
0348名無しさん@ピンキー2009/10/25(日) 23:42:45ID:G/jgFasN
小ネタ
ナコルルと羅将神ミヅキ

 ミヅキが玉串をふるうとナコルルの胸がはだけて丸見えになってしまい
ました。
 「哀レナ事。オ話ニナリマセヌ」
 ミヅキはそう言って高笑いしました。ムッとしてナコルルが言いました。
 「そっちだって全然大きくないじゃないですか。まるで膨らみを感じませんよ」
 ミヅキはふふんと得意げに鼻を鳴らすと上着を脱ぎ捨てました。
 「ソレハ着テイル物ノセイ。トクト目ニ焼キ付ケテオケ。コレガ我ガ豊乳
ジャ!!」
 ミヅキの胸はシャルロットの胸に勝るとも劣らない立派な物でした。誇らしげに
ポーズをあれこれととってみせるミヅキは飛び掛るナコルルに対応できませんでし
た。
 「何ヲスル!?離レロ!!」
 「うわぁ…気持ちいい…」
 小さな小さなナコルルはミヅキの胸にしがみついてほお擦りしました。
 「アッチ行ケガキンチョ!!」
 しかし、ナコルルはまるで子泣きジジイのようにまとわりつき、どんなに
もがいても離す事が出来ませんでした。
 「なんだか、赤ちゃんになっちゃったみたい」
 「オイヤメロ!!幾ラ幼ク見エルカラッテ…ヤッテイイコトト悪イ事がアル!!
アンッ!!」
 ナコルルは目をつぶって吸い始めてしまいました。勿論何も出ません。
 「んぐっんぐっあっチャムチャムちゃんも吸う?」
 「ん〜吸う!!パクパクにも後で吸わせてやるぞ」
 「畜生ニマデ吸ワレルナンテ…アンブロジア様ァ〜ン」
 (おわり)
0349名無しさん@ピンキー2009/11/07(土) 15:17:26ID:8RZFGDH/
やっと書き込めるかな?
0350名無しさん@ピンキー2009/11/08(日) 19:17:32ID:HPBYjegv
最近ポリサム旧2作のプレイ動画見てるが意外といいな
ブンブン振り回して足引っ掛けて転ばしたり後ろから思いっきり押して転ばしたりで
ユガみたいなシリアスなのが負けると萌える
0351名無しさん@ピンキー2009/11/13(金) 23:16:49ID:/nB1wXPz
hisabisani toukashimasu
0352名無しさん@ピンキー2009/11/14(土) 00:03:03ID:/nB1wXPz
小ネタ シャルロットと天草四郎

 「ああ、生き返るようだ」
 立ち昇る湯気の向こうに波打つ金髪と白い裸身が見え隠れする。その
豊満な胸も。
 珍しい物が並ぶ市がもうすぐ終わると聞いて道を急いだシャルロット
は迷ってしまったが、そのお陰でこうして温泉に浸かっている。森の奥
に孤独に湧いてる温泉に近づくものは彼女一人だった。
 湯から上がった手が顔を拭い、肩を拭う。その一挙一動の度に豊かな
胸が水面から顔を出しては沈み、新たに水面に波を増やした。湯の下には
、今は隠れて見えない脚線美が沈んでいる。
 突然、シャルロットは動き出した。剣を握って辺りを見回す。
 (確かに感じる)
 シャルロットはただならぬ気配を感じていた。全裸に剣だけを携えて
シャルロットは湯の中で沈黙をしばらく保ち、一気に突いて斬った。
 しかし手ごたえは無かった。斬りつけた空間には明らかに湯気とは異
なる靄が浮かんでいた。
 「さすがだな」
 靄は更に言葉を続けた。自分、天草四郎はまた近いうちに姿を現すと。
そして誰にも止められないだろうと。止められない事がわかっているか
ら敢えて予告してやっていると。どこか事務的な演説だった。
 「さらばだ」
 「ちょっと待て!」
 意外な呼び止めに靄が消えるのをやめた。
 「お前、その、なんとも思わないのか?」
 「何がだ?」
 「だから、湯浴みしている裸の私の前に現れて…」
 「ああ、許せ」
 「そうじゃなくて!!」
 怒り始めたシャルロットに靄が見るからに困ったような素振りを見せた。
 「もしかして女として見なかったのが悪いのか?お前がそう望んでいる
んじゃないのか?」
 「違う!私は女だからああだこうだと私に決め付けるのが嫌いなだけだ
!!こうもあからさまに女でないように見られて良い気分なわけがあるかっ!!」
 シャルロットの怒りは湯のぬくもりも手伝って見る見るうちにその体を
白から赤へと染めていった。その胸もその胸の頂上も。
 「大体お前達はいつもそうだっ!!胸の大きい色気女とみなしたかと思ったら
男と同類のように私を見るっ!!特にお前だっ!!まるで子供か男を見るような…」
 「…めんどくせ…」
 つい思わず洩らしたその言葉が更にシャルロットの怒りを燃え盛らせた。
 「今何と言った!!」
 とうとう嫌になって天草の靄は一瞬で消え去った。

 「これだから卑しいものどもは困る」
 天草はため息をついた。遠くを映す水晶玉の中で、シャルロットは天草の
靄が消えた所に向かってしばらく怒鳴り続けたが怒りが収まってまた湯に浸
っている。
 天草は大きな姿見の前に立った。右に身を振り、左に身を振り、微笑を浮
かべた。シャルロットは知らない。天草が誰を愛しているのかを。
0353名無しさん@ピンキー2009/11/14(土) 00:34:54ID:jkMiN5dh
(終)
0354名無しさん@ピンキー2009/11/16(月) 00:18:49ID:ezt8n3iR
何故か半蔵×楓さんの初夜話を創作中。
楓さんの過去を妄想したらやたら長い前置き長編ストーリーになってしまった。

エロの割合が少ないかもだけど
来週辺りに投下しやす。
0357名無しさん@ピンキー2009/11/22(日) 19:20:29ID:aWPgODNK
354でつ。
数日に分けて今から投下しやす。

捏造、妄想が禿げしい上
オリキャラ出るんで苦手な人はスルー推奨。

エロまでの道のりがめちゃめちゃ長いんで
エロしかイラネの人もスルー推奨。

マイナーすぎるカプだが
お口に合えば幸いッス。
0358半蔵×楓 12009/11/22(日) 19:27:22ID:3UiQVe5H
「秋風」

青年は若いながらも「服部半蔵」の名を襲名し、既に数々のお役目を果たしていた。
冷静沈着さと判断力、忍術、体術、剣技、統率力は歴代の「半蔵」達と引けを取らないどころか
それ以上と言われている。

しかし、半蔵は成人しているというのに未だ伴侶を迎えていない。
伊賀の里の者達がそれを放っておくはずもなく
年頃の娘がいる者達はこぞって半蔵に縁談を持ちかける。
が…、肝心の半蔵はそれを全て流していた。

「お主、まさか男色ではあるまいな?」

里のご隠居に問われ、常に感情を表に出さない事でも有名な半蔵だが
想像だにしない事を問われ一瞬目を見開いた。

「ご隠居様、冗談にも程がございます…。」

「お主、猿丸の娘との縁談も断ったそうじゃな?あそこの娘は器量良し、控えめのええ女子じゃ。
それにその前に断った佐助の娘。あそこの娘はくの一として有能じゃ。
どれもお前にとって申し分ない縁談ばかりの筈、何が不満なんじゃ?」

「拙者はまだ未熟者でございまするが故、伴侶を持つなど…」

「もう18位であろう?お前と同じ歳の者達はお前以外既に伴侶を迎え子を成しておる。
お前ほど優秀な者の血は後世に残す義務がある。それは即ち徳川幕府の御ため。分かっておるな?」

ご隠居様と呼ばれる伊賀忍頭領の老人は白く長い髭を撫でながら、厳しい目つきで半蔵を見やると同時に
半蔵の目前の囲炉裏の炭がパチンと弾けた。

「…否、女人が嫌いという訳では…。」

「つまり、お前の目に叶う女人がこの里におらぬという事か?」

「否、そのような事は…」

少々は図星だったようだ。
動揺すると表情が一瞬崩れる。まだ「心」が未熟だったかと老人がため息をつく。

そんな半蔵を見たのは子供の時以来だろうか?
鬼の半蔵も女人の事で心を乱すようではまだまだという事か…。
半蔵の人間らしい部分を久しぶりに見た隠居の顔が呆れながらもほころびる。

「三月やろう。それまでに伴侶を決めなければ里の意思に従ってもらうぞ。」
「御意。仰せの通りに…」
その一言を残すと半蔵は煙と共に消える。

隠居の屋敷を出、自分の屋敷に戻る途中に半蔵の肩に緑色を残す紅葉がひらりと舞い落ちる。
0359半蔵×楓 22009/11/22(日) 19:32:26ID:3UiQVe5H
「お前のモズ落としはいつ見ても最高だな!」

とても忍とは思えない落ち着きのない男が半蔵に話しかける。
声をかけた男は半像と幼少の頃からの幼馴染であり、
度々仕事を組む相棒の「弥彦」である。
下人だが幼馴染という事もあり、「半蔵」という名を襲名してからも
昔と変わりなく接してくれる数少ない友人でもある。

今回のお役目は吉原に出没する女郎を狙った辻斬りを二人で闇に葬る事であった。

一瞬のうちに半蔵の制裁を受け、首がへし折られた浪人の亡骸を夜が明ける前に手早く処理すると
伊賀の者が経営する、吉原での拠点となる廓へと向かう。

表通りから少し奥まった一軒の店の裏口の門を弥彦が叩くと扉がすっと開く。
中には中年の気が強そうな小太り女が傅いている。
吉原内でお役目を果たす時は常にここが拠点となる。
「半蔵殿。弥彦殿。お帰りなさいませ。さあ、中へ。」

女は伊賀の者だが、ここ吉原では一軒の薬商屋のおかみという顔を持つ。
この吉原ではこの女以外にも何人かの伊賀者が傍らに商いを開き常駐しているという。
彼女らのもっぱらなお役目は「情報収集」である。

吉原には侍や大名、老中が出入りする事も多く
酒の席や枕の中でうっかり情報を漏らす者も少なくない。
その時のための「草」である。
幕府にとって有益な情報、無益な情報。全てが使いを通じて幕府の隠密達に知らされる。

吉原の朝は早い。
遠くから大勢の女人達の声が聞こえてくる。
忍装束から侍袴に着替えた所で、この店の主人が起床した。

「おお、もう帰ってきていたか。おえんの一番上の姉の次男の弥彦殿と、二番目の兄の末子の半蔵殿だったかな?
昨日は廓で遊んだようだな。それにしても朝帰りとは元気なものよのう。」
主人は言いたい事を言い終えたのか、かっぷくの良い体をひきずるように奥へと消えていった。

主人は忍ではない。おそらく自分の女房が忍だという事はこれから先も知る事はないだろう。
0360半蔵×楓 32009/11/22(日) 19:35:57ID:3UiQVe5H
おえんの出した茶を一口飲んだ後、半蔵は昨日の夜から疑問に思っていた事を口に出す。
「昨日の浪人…。確かに多少は腕がたつ者だったが、お主と拙者の二人もいらなかったのではないか?
お役目に与えられた日数は四日。だが一日もあれば充分なお役目だ。
そして支給された経費の額が多すぎる。」

半蔵は懐から金子三枚を取り出し、卓袱台の上に置く。

おえんは弥彦と目くばせすると、後方から書状を取り出す。
書状には十数名の女人の名前が書き連なっている。

「これは何だ?」
半蔵は自分の前に置かれた書状の意味が分からなかった。

「お前、他の事にはこれでもかって位敏感なのに、どうしてこういう事には鈍感なのかねえ…。」
弥彦が大きなため息をつく。

半蔵の眉が少し動く。どうやら不快に感じたようだ。

「半蔵様にはこれから里に帰り、三月かけてこの女人達と見合いをしてもらうという命が伊賀から届いてまして。
三月後にこの中から嫁を選ぶようにーとの事でございます。」
おえんがにやりと笑う。

名前をよく見ると年頃の娘を持つ伊賀の権力者者達の名前が各女人の横に書かれている。

ーしてやられた。ー

三月の猶予は自分で嫁を見つける猶予ではなく、この中から選ばなければならないという猶予だったのだ。
三月以内にこの中から決められなければ、里が選んだ女人と添い遂げなければならぬという事を意味する。

「各地に散らばってる伊賀の者達がここぞとばかりに自慢の娘達を連れてやってくるらしいぜ。」

「弥彦。お主知っておったのか?!」
半蔵が卓袱台を叩くと湯のみが大きく揺れる。

「そう怒るなよ。で、その金子と残りの三日は里の相談役達からの素敵な贈り物ってことだ。」
弥彦は金子の一枚を取ると半蔵の目の前に突き出す。

「贈り物とは何だ?」
半蔵は目の前の弥彦の手を金子と共に振り払うと眉間に皺を寄せる。
明らかに怒っている。

「だーかーらー、三日間は吉原で好きに遊べって事だよ。お前に与えられた最後の青春ってやつだ。」

半蔵が頭をかかえたのと、弥彦が腹をかかえて笑いだしたのは同時だった。
0361半蔵×楓 42009/11/22(日) 19:42:11ID:3UiQVe5H
日がちょうど真上にきた頃、半蔵と弥彦はおえんから近辺の廓について説明を受けていた。
「…で、この廓は技が、ここは芸を売りに…って、聞いてます?」
おえんの説明を熱心に聞いてたのは弥彦のみだ。

「弥彦…、お主、先月初子が産まれたばかりではなかったか?」
半蔵が少し怪訝な表情を浮かべる…と言っても傍から見ればほとんど変わらない。

「何お堅い事言ってるんだよ。吉原に来たからには女を買わなきゃ男が廃るってもんよ。
俺はお前の付き添いでここまで一緒に来てやってるんだからこれくらいの恩恵を受けたって罰はあたらねえよ。」

どうりで今回のお役目はやけに乗り気だったわけだ。
お役目より色事優先とは情けない。だが、それが弥彦の持ち味でもある。

その後、おえんに追い出されるように外に出ると
二人はあてもなく通りに出る。

昼見世が始まり、各廓の格子窓にはきらびやかな羽織をまとった女郎達が鎮座する。
通りを歩く男達の気を引くために格子の中から手招きをしている。

以前にも何度かお役目がない時に弥彦に連れられて吉原に来た事はある。
女達は皆手厚い対応をしてくれ、男の性もあり満足しなかったわけではないが
情事の後、偽りの情と何ともいえない虚しさが半蔵には心地が悪く感じるようになり、
ここ最近は吉原への誘いを断っていた。


弥彦が一軒の廓の格子窓の前で足を止める。
その前にはふくよかな女郎がお福人形のような笑顔をみせている。
なるほど。弥彦の妻にどことなく似ているかもしれない。

「って事で俺はこの店に決めたから、お前も好みの女見つけてさっさと楽しめよ!」

棒立ちの半蔵を残したまま、弥彦は店の中へと消えていった。
0362半蔵×楓 52009/11/22(日) 19:45:54ID:3UiQVe5H
さて…、どうしたものか。

弥彦に言われた通りに覚悟を決めるか否かを考えていると、どこかで揉めている声が耳に入る。
常人では聞き分けられないだろう。

聴覚を頼りに入り組んだ裏の路地へと入ると
若い女人が五人のごろつき達に囲まれている。
紅い着物を着ているという事は女人はかむろであろう。


「いいかげん通していただける?姐さんのおつかいの帰りなだけで、私…暇じゃないのよ?」

女人が淡々とした口調で静かに、強く言い放つ。
後ろ向きで顔までは確認できないが、赤みを帯びた茶色でくせのある髪の毛を高い位置でくくっている。
首をかしげるとくせのある長い後ろ髪がゆらゆらと揺れる。

「ちょっと変わった毛色だが、えらくべっぴんで色っぽいかむろだなぁ。」
「こんな裏路地歩いてるおめえが悪いんだぜ〜。」
「オレ達がおめえの水揚げの相手になってやるよぉ!」
「今なら賭博に使ってる部屋空いてるしなあ。」
「こっち来いよ!」

ごろつきの一人が女人の腕を掴む。
物陰から様子を伺っていた半蔵が懐から手裏剣を取り出すと同時にごろつきが宙を舞う。
男達は何が起こったのか暫く理解できなかったようだ。
半蔵でさえ、一瞬目を疑ったが女人が大の男を受け流して投げ飛ばしたは間違いない。

「気安く触らないで欲しいわ。この身体は売り物でありんす。
私を抱きたいなら廻船問屋の旦那が水揚げ代として出す
金百両を超える額を用意していただかないと。」

女人がごろつきに捕まれた部分をさすり、大きなため息をつく。

「何だあ?!この女。」
男達が腕を振り上げ女に襲い掛かるも、あっというう間に五人のごろつき達が地に転がる。
紅い着物の裾がめくり上がり、白くしなやかな脚が舞い、羽のような手刀が空を斬る。
まさに蝶のようで「見事」という他なかった。

何人かは腕なり足なりの骨が折れたかヒビが入ったのだろう。
地面の上でうめき声をあげている。
南の地方の武術だろうか。かなりの使い手と見た。

半蔵はただ、その流れるような動きに見とれているしかなかった。
0363半蔵×楓 62009/11/22(日) 19:51:13ID:3UiQVe5H
「これでも手加減してあげてよ?」

女人は着物の裾を直し、転がった男達の間を通ると
比較的動けるごろつきが懐から刀を取り出し、再度女人に襲いかかる。

「ぶっ殺してやる…!」

「キィイン…」という金属同士のぶつかる音が辺りに響くと
ごろつきの持っていたドスが転がっている仲間の頬を掠め、地面に突き刺さる。

反射的に飛び出た半蔵は左手で女人を庇うように抱え、
右手でごろつきのドスを自分の刀で弾いたからだ。

ごろつき達はその威圧感に圧倒され冷や汗を流す。
怪我人数名で刀を持った武士に勝ち目がないと判断したようで
動ける者は重傷の者を引きずる形で無言でその場を逃げ出した。

半蔵は男達が去ったのを確認すると、刀を降ろし、女人を見やる。
先ほどは癖のある前髪で顔がよく見えなかったが
なるほど。整った目鼻立ちにぽってりした唇。
そして意思の強そうな茶色の瞳はどことなく妖艶さを感じ、
半蔵は思わず女人に見とれる。

腕の中の女人の体温が僅かに上昇したのを感じると、女人が眉をひそめる。

…パァァン…!

女人から頬をはたかれ、半蔵は動揺する。

「いつまで私の胸を掴んでいるつもりなのかしら?…助兵なお人。」

半蔵はその時初めて抱えた女人の胸を掴んでいる事に気がつき、慌てて手を離す。

「す、すまぬ。わざとでは…!」

「それに、誰が助けを請いましたの?あれ位の太刀捌きなら避けられましてよ。」

お礼を言われるどころか、顔をはたかれた上に文句を言われ、さすがの半蔵も気分を害したようだ。
眉間に皺を寄せる。

「それは悪い事をした…!」
大人気ないと思いつつも語尾が強くなる。
女人は茶色の髪の毛をゆらゆらゆらし、数歩歩いてから足を停める。

「…一応、助けて貰ったのは間違いないから礼をしませんと。
姐さんから駄賃を貰ってますから、そこの茶屋でよろしいなら団子でもご馳走しますわよ。
…嫌なら構わなくてよ。」

女人は半分振り返ると流し目で半蔵を見る。
つまり、あまのじゃくのような表現だが
女人は半蔵に感謝しているというのは間違いないらしい。

歳はおそらく半蔵よりも年下だが
妙に艶っぽい。
掴みどころがない所にも興味が沸く。

「…馳走になろう。拙者は半蔵と申す。そなたは?」

「今は『お蝶』と呼ばれてますわ。」
0364半蔵×楓 72009/11/22(日) 19:56:50ID:3UiQVe5H
半蔵はこの不思議なかむろに誘導されるまま、茶屋の長椅子に腰をかける。

「半蔵殿。ここの団子は口に合わなくて?」お蝶が茶色の瞳で半蔵を見つめる。

「否…。」
お蝶を見ていて好物の団子の存在を忘れていたようだ。

「お蝶殿、武術の心得があるようだが…?」
半蔵が団子を一つ口に入れる。

「ここに来る前はもっと南の地方に住んでましたの。
父はそこそこ名の知れた武術家でしたのよ。」

お蝶の瞳に影がさす。ここ吉原にいる女郎は皆理由あって売られてきた者だという事を半蔵は思い出す。

「悪い事を聞いてしまったようだな。…すまぬ。」

沈黙は突然破られる。
女のかん高い叫び声が通りに響く。

「嫌ぁ!放して!誰か助けてー!」
通りで男二人に抱えられた女郎がかなきり声をあげている。
その傍らに人相の悪い男が数名、通りから見る者を睨みつける。

「見せものじゃねぇ!」
通りを歩く者達が一行を避けるように道を広げる。
人の間から見えた女郎の顔は腫れていた。
抵抗したのか髪は乱れ、着物は土で汚れている。

半蔵が無意識に刀に手をかけるとお蝶が半蔵の手を抑える。

「何をなさる気?あの女郎はここの禁を犯して罰を受け、
これからもっと酷い罰を受けるだけの事…ここでは日常茶飯事。」

茶屋の主人が通りを歩く浪人に話しかける。
「また足抜けかい?」
「そうらしい。でも、一緒に逃げた客の男は足が早い奴だったらしく、何処にもいなかったらしいぜ。」
「女を置いて逃げたのか。後味悪いねえ。」

「大門を抜けて外に出れば追手に連れ戻され見せしめのために殺される。
私達女郎が大門を出るには身請けされるしか方法が無いのよ。」

目の前を過ぎた一行は女郎を引きずりながら近くの廓へと入っていった。
あの女郎が日の目を見る事はもうないだろう。
足抜け女郎と抜け忍、立場は違えど辿る道は同じ。
半蔵は何とも言えない気分になる。
0365半蔵×楓 82009/11/22(日) 20:10:50ID:3UiQVe5H
「半蔵殿、お国に良い人はいまして?」
「…否。だが、このままいけば意に添わぬ女人と婚姻せねばならぬ…。それもまた運命かもしれぬな。」
半蔵が自嘲をふくめて静かに笑う。

「では、私と同じ…。私達は常に意に添わぬ殿方達と毎夜枕を共に。それも運命でしょう。」
冷たい風がふき、楓の髪が舞う。
秋がまた一段と深まったようだ。

半蔵が串とみたらしの蜜だけになった皿を店の主人に渡す。
皿が横に傾き、みたらしの蜜が半蔵の指にかかる。
「お客さん、すみませんねえ。」
「構わぬ。」
半蔵が指に付いた蜜を舐めとろうとした時、横から出た白い手が半蔵の腕を取る。

「お蝶殿、一体何を…?」
お蝶は無言で半蔵の指に絡みついた蜜を舌で舐めとり始める。

舌先で丁寧に。器用に。

…くちゅ。…

親指についた蜜を取る時は更に入念に。
まるで男根を扱うかの如く。
舌が指に絡みつく度、淫音が発せられる。
お蝶の艶のある視線もあり、情事の最中かと錯覚する。
身体の芯が熱い。

「…はぁ…」

半蔵の指から口を離すと、お蝶は自分の唾で濡れた指を手ぬぐいで拭き取る。

「勘違いしないでくださる?お礼のおまけよ。
私達かむろは姐さんが客を待たせてる間、お客様の時間潰しに指を一物に見立ててしゃぶるの。
たいしたことじゃなくてよ。」

顔を少し赤らめたお蝶が長椅子を立ち、茶屋の主人を呼ぶ。

「そろそろ帰らなきゃ…。私、明日から忙しくなるから。」

お蝶が茶屋の主人に銭をわたす。
気がつけば日が傾き始めていた。

「…また、逢えるか?」

半蔵は思わずお蝶の手を掴んだ。
何故そうしたのか、分からなかった。
自分の手も、お蝶の腕も熱い。

「明日から扇屋の『茜』という名前の花魁になるのよ。私。
本当は金子の山を三回積まなければ口も聞かない所だけど
半蔵殿が扇屋に来てくれるのなら…
…私が自分の花代を出しましょう…。
…嫌なら構わなくてよ。」

半蔵の手を軽く払うと、顔を見る事なくお蝶が人混みに紛れて行く。

吉原慣れしていない半蔵はお蝶の言っている意味が分からなかった。
ー客としてなら逢っても良いという事だろうか。

今まで感じた事のない感情が半蔵の胸を締め付けた。
0367名無しさん@ピンキー2009/11/22(日) 20:26:43ID:aWPgODNK
354でつ。
今日はここまでッス。
これから続きをまた創作して
明日投下しやす。


分かりにくい表現使っててスマンお。

かむろ(禿)→女郎見習い。(処女)

引き込かむろ→おいらんになれる素質を持つ将来有望なかむろ。

水揚げ→かむろがお金で処女買われる事。これを経て一人前の女郎に。

※誰でもおいらんになれるわけじゃなくて
教養や芸事をそれなりに身に付けないとなれなかったらしい。
03683542009/11/23(月) 19:45:55ID:ZsCUt37g
>>367
ありがとん。


今から続き投下しやす。
既に間違いを色々発見してしもうたorz

2話→「吉原での拠点となる廓へと向かう」×
「吉原での拠点となる薬屋へと向かう」○

8話→「冷たい風がふき、楓の髪が舞う」×
「冷たい風がふき、お蝶の髪が舞う」○

ではよろしくお願いしやす。
0369半蔵×楓 92009/11/23(月) 19:52:31ID:SahHzTlQ
おえんの薬屋に戻るとせがれの番頭が昨夜、辻斬りに襲われかけた女郎が
二人の黒い人影に救われたという噂が広まっているー
という噂話を、薬を買いにきている客と話していた。

息子も母親が忍という事はこれからも知る事はないだろう。

番頭に軽く会釈し部屋に入ると、困った表情を浮かべているおえんと、
にやけた弥彦が茶をすすっていた。

「お前、清純系の正統派なヤマトナデシコ的おなごが好みとばかり思ってたが
艶っぽいそそる女が好みだったんだなぁ。里にも色っぽいのが何人かいるが、ああいう華のある女いねえもんな。」

「見ていたのか?!」
半蔵の顔が真っ赤になる。

「団子食べながら鼻の下伸びてたぜ〜。」

弥彦に見られていた事にきづかなかったとは不覚極まりない。

「扇屋は敷居が高い廓で有名でしてね。一緒にいたのは「お蝶」でしょう?
明日、水揚げされ一人前の花魁になるそうですよ。
ただ…ね。普通の女郎ならともかく、お蝶は昔から名を馳せる花魁になると言われていますから…
金三枚では門前払いでしょう。
それに明日は廻船問屋の旦那との水揚げが決まっているのはここらでは有名な話です。
他にもたくさんおなごがいますから…ね。」

遠まわしにお蝶はやめておけ。という事らしい。

普段はあまり飲まない酒を弥彦と交わす。
お蝶の事を考えると胸が熱くなる。
気を紛らわせようと酒を仰いだはずが、気がつくと弥彦にお蝶の事ばかり話していた。

「お前、その女郎に惚れたのか?」
「分からぬ…、只、お蝶殿の事を考えると胸が苦しい。これが俗に言う恋患いという病気か?
…それにまだお蝶は女郎ではない。かむろだ。」
半蔵が何度も大きな溜息をつく。

弥彦が畳に寝そべる。

ーこれは重症だ。ー

お役目に関しては里一番の手錬れのくせに、おなごに関しては下人の自分以下。
まあ、そのうち嫁でも貰えば多少の免疫もつくだろう。
半蔵の若い青年らしい部分を垣間見、弥彦は皮肉を込めて笑う。

「…しかし、拙者は忍。お蝶殿は吉原の女人。住む世界が違いすぎる。その上、拙者の片思いだ。」

「そうだ!良い事思いついた。」

弥彦が起き上がると満面の笑みを浮かべる。
弥彦がそんな顔をする時は決まってよからぬ事を思いつく時だという事を半蔵は知っていた。
0370半蔵×楓 102009/11/23(月) 19:59:35ID:SahHzTlQ
癖のある髪の毛を椿油で固め花魁髷に結い上げる。
かんざしをさし、煌びやかな羽織に身を包み
三つ指をたて、しなを作り男を迎える。
「お蝶」は昨日の引き込かむろ時代の名前。今日からは花魁の「茜」が自分の名前。
水揚げ用に造られた離れの座敷で初めての相手を待つ。

「旦那様。今夜はたくさん可愛がってくださいまし…。」


父が信頼していた兄弟弟子に騙され、多額の借金を背負ってしまい
自暴自棄になった父は自決。母や兄、姉達と共に毒を服した。
その前に食した物と一緒に毒を吐いてしまい、自分だけ生き残ってしまった。
借金を取りにきた輩にそのまま人売り引き渡された。
毛色が変わっているとこんな遠くの地に売られ今に至る。

父親から教授された技や捌きの鍛錬は怠らなかった。
毎夜、廓の者達が寝ている時に父親の姿を思い出し型を練習する。
吉原では武術など必要ない。
只、父の生きた道を残したかっただけだ。生きた証を…。
それは幾度となく自分を助ける事になるとは知らずに。

少し変わった毛色で他のかむろから馬鹿にされる事も多かったが
根っからの負けず嫌いの気性で踊り、琴、三味線、茶道、歌を極め
将来有望の引込かむろして期待される。
いかにして男の気を引くか、喜ばせるか、興奮させるか
姐女郎達の情事を隠し窓から見ては
目線、しぐさを一人勉強した。

水揚げ代も相場では異例の金百両。
吉原に名を馳せる花魁になり、吉原で一花咲かせる。
その後はどこかの金持ちに身請けされて大門を出る。

夢も希望もないここでの唯一の道だ。

姐女郎から貸して貰った本を読み漁る。
ここでは味わえないような恋愛が綴られている。
こんなものは絵空言。
ここでの情は全て仮初め。
恋は身を滅ぼす…。


だが、出会ってしまった。
一目で恋に落ちてしまった。
黒い髪、黒い瞳。端正な顔立ちに影があるものの、どこか純粋さを持った瞳。
自分の気持ちを悟られぬよう思わずはたいてしまった。
つい気持ちと裏腹な事を口にしてしまう。

すぐにその場を離れるつもりだったが、もう少しだけ一緒にいたいという気持ちが勝ってしまった。
口数は少ないが、正義感と優しさを秘めている。
その男に抱かれる事を想像しながら指を吸った。
いつか自分の元を訪れてくれる事はあるだろうか?
あの男は生真面目な男。
嫁を貰えば廓に足を踏み入れる事はないだろう。

今夜から毎夜、好いてもいない男を迎える。
あの男に抱かれている事と考えれば…きっと耐えられる。
0371半蔵×楓 112009/11/23(月) 20:05:34ID:SahHzTlQ
「茜〜。もっとちこう寄れ。ささ、もっと酒を注げ!」
古狸のような風貌の廻船問屋の主人・荒川が茜の肩を抱き自らの方に寄せる。

「旦那様。酒も良いですが琴などいかがです?わちき、今日のために練習しましたの。」

「音楽なんぞどうでも良い良い。はようお主を味わいたくてワシの愚息がウズいておるわ。」
茜の耳に酒とヤニ臭い息がかかる。

「その前にちょっと厠に行ってくる。良い子にして待っておれ〜!」
「旦那様、早く帰ってきてくださいまし。」
荒川は席を立つと赤ら顔でいやらしい表情を浮かべ、襖を閉め外に出ていく。


下品な人…。
これから毎夜、こんな日が続くのだから慣れなくては。
茜は大きな溜息をついた。

暫くすると、荒川が部屋に戻り茜の隣に座る。

…?

茜は先程と何か違う違和感を覚える。

「夜風に当たってちょと酔いが覚めた。何か一曲弾いてくれんかのう。」

離れから見事な琴の旋律が響く。
廓の主人は琴の音を聞きながら、荒川から渡された金百枚を数え、その後の予定を打算する。


おかしい…。

先程まで楽に全く興味を示さなかった男が今は奏でた曲について風流な感想を述べた。
先程のようにしつこくまとわりつかず、一定の距離を保っている。
酒もあまり進まない。

「旦那様。そろそろ…。」
茜が布団の敷かれた隣の部屋に目を向ける。
荒川に違和感を覚えつつもさっさと終わらせてしまいたい気持ちでいっぱいだった。

煌びやかな羽織が何枚も畳に落ちる。
肌着一枚の姿になり寝所に足を踏み入れる。

この男があの方だったら…。
ありえない事を思いながら布団に腰を落とす。
0372半蔵×楓 122009/11/23(月) 20:12:06ID:SahHzTlQ
「明かりがあってはそちも恥かしかろう。灯を消してやろ…。」

荒川が行灯に手をかけようとすると茜が言葉を遮る。
「お待ち下さい。その前にもう一口お酒を…。」

寝所に用意されている徳利を出すと茜は右肩の肌着を下にずらす。
年相応ではない大きめの胸がこぼれ出る。
とれたての桃のようだ。
徳利を鎖骨のくぼみに少したらすと溢れ出た酒がほのかに赤みを帯びた胸の中心に流れ落ちる。

「さあ…わちきの器でお酒を楽しんでくだしゃんせ…。」

茜が妖艶な笑みを浮かべると荒川は術にかかったかのようにゆっくりと茜に近づく。
茜の前に膝を落とすと茜の右肩を抱くとゆっくりと口を鎖骨に近づける。

酒と共に茜の鎖骨を口に含む。
こんなに美味な酒を口にした事はない。
荒川の体温が一気に上昇する。
茜の甘い息が耳にかかった。

「…そのお姿で私を抱くおつもりですか?半蔵殿。」

…!…

荒川が一瞬にして茜から離れると大きく跳びながら外に通じている障子まで下がる。
0373半蔵×楓 132009/11/23(月) 20:19:58ID:SahHzTlQ
「…何故、分かった?」
姿は荒川だが声が半蔵の声に変わる。

「厠から戻ってからの荒川様と身なりは同じでも中身は別人…。
それに荒川様は廻船問屋。常に川の傍にいるので川の水…それにタバコの香りがします。
でも、…今の荒川様からはほのかに火薬の香りがします。…半蔵殿と同じ香り。」

ふうっ…と荒川の姿をした半蔵が小さなため息をつき、立派な羽織を脱ぎ捨てると
一瞬のうちに変わった着物の逞しい青年の姿になる。

「常人に見破られるとは、拙者の変装もまだまだのようだ…。見ての通り、拙者は忍。
…恥ずかしながら、荒川氏に化けたままそなたを夜這いするつもりだったが
正体を見破られてはもうここにはおれん。それに…拙者はそなたの客にはなれぬ。」

何より、そなたに本気で懸想しているから…この姿では抱けぬ。
とは、言葉に出せなかった。
踵を返すと障子に向かう。

「荒川様は…?」

「眠り薬で夢の中だ。厠近くの物置にいる。すぐこちらに戻すから安心されよ。」

「…でしたら、荒川様はしばらくそのままに。今、この場にいる者が私を抱く権利がありましてよ。
半蔵殿の事ですから、分かっていなかったかもしれませぬが、女郎が自分の花代を出すというのは
本当に慕ってる殿方のみだけ…。」

それは即ち、この女も自分を慕ってくれているという事なのか?!

半蔵が後ろを振り向く。
布団の上に座った茜が肌着をめくるとゆっくりと脚を開き、一指し指と中指でゆっくりと未発達な花弁を広げる。

…くぱぁ…

「この花の蜜を吸うてみたいとは思わないのかしら?」

この機会を逃したらこの男とはもう逢えないという事を本能で感じていた。
ならば、姐女郎が客を虜にするという奥の手で…。

艶を帯び、泣きそうな表情を浮かべた茜が流し目で半蔵を見つめる。
行灯の弱い明かりに照らされた小さな花弁から蜜が一滴流れ布団を濡らす。

何かが切れたような気がした。
半蔵は気がつくと着ている忍衣装束を脱ぎ捨て、女人を布団の上に組み敷いていた。

「茜殿…。」
「『楓』と呼んでくださる?…私の本当の名前…。」
0374半蔵×楓 142009/11/23(月) 20:27:47ID:SahHzTlQ
「かえで…。」
「半蔵殿…。」

楓が半蔵の首に手を回し、どちらともなく唇を合わせる。

…ちゅ…。くちゅ…。
お互いの舌が絡む。それだけで二人の体温が上がる。

半蔵が器用に楓の帯を解き、肌着を脱がす。
形の良い胸が二つ踊り出る。
半蔵は唇から首、鎖骨に舌を這わせると左の楓の胸の中心を口に含む。
右の胸は揉まれる度に形を手のひらで変え、先をつまむとわずかに楓の身体が跳ねる。


「では、次は私が…。」
楓は半蔵の上に馬乗りになると白い指を身体に這わせる。

「逞しい身体…。」
身体のいたる所に細かい傷が見える。
指は胸から腹、下へと下りていく。
既に半蔵の男根は堅く脈打ち上を向いていた。

「男性は皆、荒ぶる刀を身体にお持ちなのね…。」
間近で男根を目にしたのは初めて。
しかし、どうすれば良いかは分かっている。

両の手で男根を優しく包むと股間に顔を沈め、亀頭を口に含む。
舌を絡めながらゆっくりと頭が上下すると
半蔵の男根は更に堅く太く、熱を上げていく。
舌は的確に半蔵の快楽のツボを抑えている。

ちゅ…ちゅば…じゅる。

そろそろ快楽の波が近づき、半蔵が腰を引くが楓は半蔵を放さなかった。

…!…

楓の口の中にこれまで口にした事のない苦く、どろりした液が広がる。
半蔵の男根から口を離すと楓の口の端から白い液が流れる。

「無理をしなくても良い…!吐き出せ。」
昔、性技の指南を受けた年上のくの一から男の精液は苦く不味いものだと教えられたのを思い出す。
楓の喉が鳴る。どうやら飲んだようだ。

心配そうな表情を浮かべる半蔵を横目に、楓は口の端から流れた白い液を指でぬぐい取り、口へと運ぶ。

…ちゅぱっ…

「姐さん達は不味いと言っていたけれど、半蔵殿の味…、私は嫌いじゃなくてよ。」
楓が色っぽく、優しく笑いかける。

その顔を見て、半蔵の男根はすぐに熱を取り戻した。
0375半蔵×楓 152009/11/23(月) 20:35:48ID:SahHzTlQ
「そなたの花の蜜を吸うてみたい。」

半蔵は楓の腰をかかえ脚を開かせると楓の秘所に口をつける。
小さな花から少しずつ蜜が溢れてくる。
どことなく甘く感じる。

「そなたの蜜はとても美味だ。」

楓の顔が真っ赤になる。
姐女郎達が毎夜客に囁いていた言葉がこんなにも卑猥な事だったと知る。

花の芯を舌で刺激すると楓の息が荒くなるのに気付く。
芯に吸い付き刺激をあたえ続けると、やがて楓の身体が大きく跳ねる。

「あっ…。」
一瞬、目の前が白くなった。
これが姐女郎達が言っていた「極楽」というものだろうか。

更に蜜で湿った花の小さな穴に半蔵の指がねじ込まれる。
「きゃっ!」
楓の顔が苦痛に歪む。

「すまぬ…!」
慌てて楓の中から指を抜く。
今まで生娘を相手にした事がなかったため、加減が分からない。
どうしたら良いかと固まっていると、楓が半蔵の指を舐め、自らの花へと導く。

「もういちど…。」
半蔵が少しずつ楓の中に指を入れ、優しく出し入れする。
何度も出し入れすると、一定の場所をこすると反応する箇所をみつける。
そこを何度もこすると楓の身体がもう一度大きく跳ねる。

「あぁ…。」
半蔵が指を抜くとそこから更に多くの蜜があふれ出る。

半ば惚けた眼を半蔵に向ける。

「女は花の中に殿方の荒ぶる刀を納める鞘があると言います…。…貴方様の刀を私の中へ…。」

半蔵は小さく頷くと荒ぶった自分の刀を楓湿った花にあてがう。
くちゅり。と蜜が溶け合う音がする。
0376半蔵×楓 162009/11/23(月) 20:42:13ID:SahHzTlQ
大きく、堅く、熱いものが楓の中に進入し始める。
目鼻立ちの整った綺麗な顔が苦悶の表情を浮かべ、首をふるとかんざしがぽとりと布団に落ちる。
楓が半蔵の背中に爪を立てる。

女人達が初めての時と出産の時は気が遠くなる程の痛みを伴うという。
だが、頭では分かっていても身体が言う事を聞かない。

根本まで楓の中に静めると中の肉壁が半蔵の男根を締めあげる。
その時、今まで味わった事のない快楽が半蔵の中を電流のように駆け巡る。
「…くっ…」
思わず声が漏れる。

女の中には「名器」を持つ者がいるという。
それは膣の中に数の子を持っていたり、みみずを千匹飼っていたり、巾着を持っているという。
半蔵を締めつける楓の中は沢山のみみずがいるかの如く、肉壁が男根を這い、締め上げる。

男根を出し入れする度に電流のような快楽が支配し、やがて楓の鞘の中に欲望を解き放つ。
だが、楓の鞘が締め付けると、すぐに中で大きさを取り戻す。

楓を四つんばいにすると更に後ろから責める。
身体が揺れ、またひとつかんざしがふとんに散る。

初めは痛み以外感じなかったが、楓の中に少しずつ快楽の波が押し寄せる。
半蔵が貫く度、少しずつ。

…ぬっぷ…じゅぷ…

卑猥な音と腰を打つ音、二人の荒い息使いが部屋に響く。

「はぁ…ん、はんぞ…殿。…あぁ…ん。わた…し、もう…、あっあっ…!」

楓の身体さ大きくのけぞり、同時に半蔵をきつく締め上げると、再度半蔵は楓の中に欲望を流す。
後ろから楓を抱き込むとそのまま二人で布団に突っ伏す。

楓の中から自身を抜くと、太ももをつたい白い液と紅い血が流れる。
二つの液は途中で交わり、布団に桃色の染みを作る。

「かえで…殿?」
緊張が切れたのと疲労と痛み、初めての快楽によりそのまま寝入ってしまったようだ。
楓の目には涙が浮かんでいた。
0377半蔵×楓 172009/11/23(月) 20:46:05ID:SahHzTlQ
快楽の中、夢を見た。
これが極楽の夢なのだろうか?
可愛らしい二人の童達が自分を母と呼ぶ。
自分は台所で食事の用意をする。
ふり返るとその先には大きな背中の男。
愛する私の旦那様…。


目を開けるとそこは暗闇。
障子を抜けた月の光が部屋をぼんやり照らす。
自分には来るはずのない幸せな夢を見ていたようだ。

ゆっくりと身体を起こす。
少し身体がだるい。そして所々が痛む。
辺りにはかんざしが散らばっていた。
布団をめくると汚れていた自分の身体が綺麗になっている事に気がつく。
だが、隣には誰もいない。


「行ってしまったのね。」
楓が寂しそうに一人呟く。

せめてもの先程の事が夢でなかった事に安堵する。
もう逢えないと思っていた。
けれど逢いにきてくれた。
抱いてくれた。
これ以上の事は望んではいけない…。自分は吉原の女だから。

隣の部屋からかすかに明かりが漏れている。
枕元に丁寧にたたまれた肌着に袖を通すと襖を開ける。

部屋の中央には変わった着物を着た半蔵が正座で鎮座していた。

「もうすぐ夜が明けますわ。そろそろ荒川様も帰していただかないと…。」
まだ男がいた事に喜びを感じつつも、現実に戻らなければならないと自分に言い聞かせる。

「楓殿。そなたに頼みがある。」
0378半蔵×楓 182009/11/23(月) 20:55:38ID:SahHzTlQ
楓は半蔵の前に腰を下ろす。
くせのある前髪と、情事でほどけた後ろ髪がゆらりと揺れる。

半蔵は一度大きく深呼吸をすると畳に額をつける。
後ろに縛った黒い髪が首から畳へと落ちる。
つまり、土下座である。

「拙者の嫁になってくれ…!」

楓は想像しなかった願いに驚きの表情と共に目を見開く。

「拙者はこの通り、忍の者。影で生まれ、影に死ぬ。
お役目で長く留守にする事もあり、いつ命を落とすかも分からぬ身。
だが、武家以上の暮らしは保証する…!

「半蔵殿…?面を上げてくださいまし。」

「逢って一日だが、拙者はそなたに懸想…いや、愛してしまった!
これから先、他の男がそなたを抱く事を想像すると拙者の胸が張り裂けそうになる。
男達を片っ端から闇に葬る鬼と化してしまいそうで自分が恐ろしい。
そなたが少しでも拙者を想っているというなら…頼む!」

半蔵の耳までもが真っ赤に染まった。

楓がそっと半蔵の肩に手を置く。
てっきり今晩の事は忘れてくれと頼まれるものだと思っていた…。

「分かりましたから、面を上げてくれないかしら?」

「楓…殿?」
半蔵がゆっくりと顔を上げる。
楓が困ったように笑っていた。

「私も逢って一日ですが、貴方を愛しております。
貴方様が初めての相手で本当に良かった。
…ひとつ、約束してくださるかしら?…私より、先に死なないで…。」

もう残されるのは嫌だから…。

半蔵が楓の手をとる。
「では…!」

楓が顔を赤らめながら小さく頷く。
「ふつつか者ですが、よろしくお願いします…。あなた…。」

半蔵が強く楓を抱きしめると、楓の頬を一滴の涙が伝った。
0379半蔵×楓 192009/11/23(月) 21:07:50ID:SahHzTlQ
スパーン…!
小気味良い音と共に目の前の障子が大きく開く。

半蔵と同じ変わった着物を着た男が荒川を抱えて部屋に入る。

「弥彦…。もう少し空気を読んでくれぬか?」
半蔵が弥彦と呼ばれる男を見ずに言い放つ。

「お前がお楽しみ中、俺はこの狸おっさんと狭い物置の中で一夜を過ごしたんだぞ!」
手際よく荒川の肌着をはぎとり、裸にすると寝所に蹴り込む。
薬が効いているのか荒川は大いびきで布団に転がる。

「おい、そろそろ用意しろ。連れて帰るんだろ?そろそろ夜が明けるぞ。」
弥彦が荒川の肌着を放り投げる。

「かえでど…楓。何か持ち出したい大事な物はあるか?」
楓が首を横にふる。

「では…。御免!」
楓の首にちくりと痛みが走ると意識が遠のいていく。

楓の肌着を手早く脱がせ荒川の着物の近くに放りなげる。
「弥彦。こちらを見るでない。」
自分の忍着物の上着で楓を包む。

こりゃ、嫉妬深い旦那になるな。と弥彦は心で思った。
弥彦が二つの風呂敷を半蔵に投げる。
「一つはお前の荷物。もう一つはおえん殿から。
中には女人の旅着物、草履等一式が入っているらしい。女の勘ってすげーな!」

おえんはこうなる事を予想していたのだろうか?

半日前、冗談半分に
「そんなに好きなら水揚げ相手に化けて夜這いすればいいだろ。どうせ相手が誰でも違いねえんだから。」
と、軽く言った事が大事になってしまった。
夜這いした花魁をそのまま嫁に決めてしまったのだから。
これは大変な事になるなと思いつつ、これから里で起こる事を想像すると笑いが止まらなかった。


その朝、一人の女郎が吉原から消えた。
女郎の持ち物や着物はそのまま。情事の痕跡もある。
だが、相手の男は厠に行ってからの記憶がないという。

人々は口々に「神隠し」だと噂したという。
0380半蔵×楓 202009/11/23(月) 21:15:49ID:SahHzTlQ
外から鳥の鳴き声と多くの人が行き交う声が聞こえる。
楓が再度目を覚まし見渡すと、見知らぬ部屋の天井が見えた。

「ここは…?」

部屋に急須と湯飲み、ささやかな朝げを盆に乗せた人の良さそうな老婆が部屋に入ってくる。
「おや、目をさましたのかい?気分はどうだい?」
老婆の後ろから半蔵が姿を現す。今は武士の着物を着ていた。
老婆は半蔵に軽く会釈すると襖を閉めて出ていく。

「ここは里近くにある宿。今から出れば昼刻には伊賀の里に着く。」

宿…?!

楓は布団から出ると近くの窓から外を伺うと
外には旅の路を行き交う大勢の旅人達や馬を連れた者達。
近くの山々は紅く色付いている。

ここは「外」。
大粒の涙が楓の頬を伝っては着た覚えのない山吹色の着物を濡らす。

「…どうした?どこか痛むのか?…ここまで来るのにいくつかの関所があり
荷物と共にそなたを運ぶ必要があり、少々眠って貰う必要があったのだ。許せ。」
表情はあまり変わらないものの、困っているようだ。

風が部屋に吹き込み楓の髪が上に舞う。
日光が当たったその髪はより赤みを増して見え
まさしく大きな「楓」となり風に乗る。


宿を出て、山に入り獣道を暫く登ると開けた場所に出る。
「ここで少し休むとしよう。ここからもう少し先に行くと伊賀領に入る。」
自分を気遣っての事だろう。
さりげない優しさに楓の胸が熱くなる。
0381半蔵×楓 212009/11/23(月) 21:21:35ID:SahHzTlQ
水を飲むと楓は袖をまくり、着物の裾をまくし上げ裾を帯に入れる。
白く長い手足が外気にさらけ出される。
楓は半蔵の前に進み出ると構えた。
「何を…?!」

「毎日鍛錬を忘れた事がなかったのよ。昨日までは…ね。組み手の相手になっていただける?」
半蔵は無言で頷くと侍袴から忍装束へと一瞬のうちに着替える。

「手加減は無用。真剣になさらないと骨が折れましてよ。」
楓がにっこりと妖しく笑う。

拙者はこの顔に弱いのかも知れぬ…だが!
忍び刀を地面に置くと半蔵も構える。

「いざ…尋常に…!!」


女人だからと心のどこかで軽く考えていたのかもしれない。
だが、彼女の繰り出す技はまともに受ければ間違いなく自分の骨をも砕く。
隙を付き、寝技に持ち込めば…!
楓の身体を掴んだはずが、空を掴む。
半蔵の手から逃れ、白い脚が半蔵の脚を払い、地面へと転ばすと
体制を立て直した楓のかかとが空を斬り、そのまま半蔵の顔へと降り落とされる。

「参った…!」
楓のかかとが半蔵の鼻の先で動きを止める。

手をぬいたわけではない。
刀と忍術を使わなければ今、この女には勝てないだろう。
我ながらとんでもない女に惚れてしまったと思いつつも
まだまだ武術に関して修行が足らないと静かに笑う。

「久しぶりに手応えのある人と組み手ができて、私…楽しかったわ。」
白い脚が半蔵の目前にくる。
一昨日の夜の事を思い出し、半蔵の身体が急激に熱くなる。

無意識に楓を立ったまま木にもたれかけさせるとそのまま乱暴に唇を奪う。

「すまぬ…我慢できぬ。」
0382半蔵×楓 222009/11/23(月) 21:27:36ID:SahHzTlQ
着物の前合わせを乱雑に広げ、踊りでた桃のような胸にしゃぶりつく。

「あ…なた…。」
指が楓の花をそっと撫でると中に進入する。
一昨日よりも滑らかに進入する事ができた。
そのまま傅くと楓の右脚を肩にかけさせ、指を中に進入させたまま花の芯を吸う。

…ちゅり。…

「昼…に、こん…な場所で…、ダメよ…あんっ!」
楓の身体が跳ねる。

「はあ…。でも、嫌じゃないわ…。私…。」
熱っぽい視線を投げかける。誘っている目だ。

…ずりゅ…。ぬぷ…

荒ぶった自身を忍袴の隙間から取り出すとそのまま楓の中を貫く。
またもや電流のような快楽が身体じゅうを走る。
木に背に立ったままもたれかけさせ、右脚を抱え腰を打つ。

今この場に刺客が現れれば、間違いなく討たれるだろう。
だが、それでも止められない。

身体が揺れるとその振動が木を伝わり枝をかすかに揺らす。
二人の上に紅葉がひらひらと降り注ぐ。

半蔵の動きがいっそう速くなると楓の息も激しくなる。

「はぁん…!あな…た。私の中に…出し…て!」

更に大きく身体が揺れると再び半蔵を中から締め上げる。
それと同時に半蔵の男根が大きく脈打ち、楓の中に自分自身を全て吐き出す。

楓の中から抜くと白くどろりとしたものが脚を伝い足元の落ち葉に落ちる。
紅い紅葉に白い斑点が広がる。
楓はゆっくり半蔵の前に腰を下ろすと自分の蜜と半蔵自身の体液で汚れた男根をしゃぶり、綺麗にする。

「綺麗にしないと。その黒い着物が汚れてしまうわ。」

「も、もう良い…!」

これ以上刺激を与えられたらまた抱きたくなる…!とまでは口に出せなかった。
急いで楓から離れると身支度を整える。

あのまま吉原にいたら、間違いなく名を馳せる花魁となっていただろう…
と、半蔵は身を持って実感する。
0383半蔵×楓 232009/11/23(月) 21:38:03ID:SahHzTlQ
二人が出羽山中にある伊賀の里に着いたのは夕刻を過ぎていた。
隠居の屋敷の広間で大勢の相談役達が到着を待ちかねている。
先に里に着いた弥彦から、事の次第が報告され
先代半蔵が甲賀のくのいちを連れて戻った時以来の衝撃が里を取り巻いた。

里の相談役や、娘を嫁にと企んでいた者達が
自分達の目論見が崩れ、思い思いに愚痴を吐いていた。

先代半蔵の時もこんな事があったなと隠居は思い返していた。
現半蔵の師である先代半蔵も同じく、端正な顔立ちだったが、
今の半蔵と違うのは女人に対して手が早かったという事だった。

里の女はもちろんの事、吉原の遊女や町娘、どうやらとある大名の側室まで手を出していたというのだからタチが悪い。
それが事もあろうかお役目を邪魔してきた甲賀のくのいちにも手を出した。
そのくのいちが本気になってしまい、押しかけ女房のような形で伊賀に居着いてしまったのだ。

くのいちは勝気な女で、文句を言う輩達やくのいち達に腕比べを申し込み
力と技で捻じ伏せた。

「さっさと娘に半蔵殿の床に夜這いをかけさせれば良かった。」
「ふんっ、お主の娘は顔がいまいちじゃから勃たんじゃろ。」
「何を?!」
「誰が半蔵殿に吉原を薦めたんじゃ?!」
「まさか花魁の色仕掛けに落ちるとは…。」

「そろそろ静かにせんか!!」

隠居の声と共に人々が一斉に声を噤む。

「服部半蔵、只今戻りました。」
襖が開き、半蔵と若い女人が部屋へと入る。
誰もが連れてきた女を穴が開くほど見つめる。

「その女がそなたの嫁か?」

茶色の髪の毛をゆらし、ゆっくりと頭を下げる。
「楓と申します…。よろしくお願いいたします。」
再びゆっくりと面を上げると流し目で周りの者達を見やり
艶を含めた瞳で妖しげに笑みを浮かべる。

相談役の男衆達が喉を鳴らした。

面白い…この場にいる男衆達を色仕掛けで落としよった。

隠居はにやりと笑うと静かに口を開く。
「約束は約束じゃ。三月以内に嫁を決めたのじゃから、その女を嫁にするが良い。
半蔵よ。今以上にお役目に励めよ。…以上じゃ。」

「御意。」

小さく安堵の息を漏らすと半蔵が深々と頭を下げた。
0384半蔵×楓 242009/11/23(月) 21:49:44ID:SahHzTlQ
隠居はいまだに不満を漏らす一部の者達を部屋に残すと、そのまま縁側に出て月を仰ぐ。
暗闇を丸い月がぼんやりと照らす。

先代半蔵は甲賀の手錬れくのいち。
今の半蔵は吉原の花魁。
それぞれ面白い女を嫁に迎えたものだ。
では…、次に半蔵の名を襲名する者は一体どんな女を嫁にするのか。

「まだまだ長生きせねばならんのう…。」


半蔵の屋敷へと歩いている途中、半蔵は自分の首巻を外すと優しく楓の首に巻く。
「秋の風が一段と冷えるようになった。風邪などを召さぬよう…。」
「ありがとう…ございます。」

「新しいお役目を先程拝命した。一週間後に発ち、暫く留守にする…大丈夫だ。お主より先には逝かぬ。」
「あなた…。私に忍術とやらを教えていただけないかしら?私…、負けず嫌いなのよ?
それに…一方的に待つのは好きじゃなくてよ。」

「分かった。」
半蔵は優しく楓の肩を抱き、自分の方に寄せるとゆっくりと再び歩き出す。

秋の冷たい風が吹き、楓の首巻を空へと舞い上げるが
二人の心と身体は暖かかった。

半蔵の肩に真っ赤に染まった紅葉がひらりと舞い落ちた。
―もうじき冬が来る。


(終)




〜おまけ 数年後〜

「父上、はやくかえってきてね!」
楓に良く似た子供が心配そうに半蔵をみつめる。
半蔵に似た子供も楓の腕の中から心配そうな瞳を半蔵に向ける。

今回のお役目は三月かかると言われている。

「真蔵。わがままを言って父上を困らせてはいけませんよ。」
優しく諭すと腕の中の子供を下に下ろす。

「あら、あなた、肩に糸くずが…」
楓が半蔵に近づき、糸を払う仕草をしながら耳元で囁く。

「あなた…。早く帰ってきてくれないと、私…寂しくて、違う刀を私の鞘に刀を納めてしまうか…も。」

その後、三月かかるであろうと言われたお役目は、一月という異例の早さで遂行されたという。
0385名無しさん@ピンキー2009/11/23(月) 22:01:26ID:ZsCUt37g
354でつ。

何とか終了できやした。

名前がコロコロ変わったのは
かむろ時代とおいらん時代では別の名前をつけられるからでつ。


この連休はヒッキーしながら
半蔵×楓の初夜話ずっと創ってたお。
でも後悔してないんだぜ!(`・ω・´)
03863542009/11/23(月) 22:26:35ID:ZsCUt37g
間違ってあげてしもうた。

早速間違い発見。
24話おまけ→「違う刀を私の鞘に刀を納めて」×
「違う刀を私の鞘に納めて」○

他にも誤字脱字とか
ちょっとおかしい部分が色々あるかもしれない。
申し訳ない。
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