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0446名無しさん@ピンキー2008/08/25(月) 01:18:48ID:coirkYdI
人居ないなぁ
0447名無しさん@ピンキー2008/08/25(月) 17:54:06ID:dwd1r5hy
>>446
原作もアニメも終わったしねぇ…
SS書きの人も別スレで見かけたりするし…
0448名無しさん@ピンキー2008/08/25(月) 20:04:04ID:EtIQi4lJ
そっかぁ。書き手さんも別作品だか、別ジャンルだかに転進かぁ…
なんだか、さみしいね。

しってる書き手さんなら、「原作もアニメも終わったけど、
スレはまだ続いてますっ!」って、アピール汁!
0449名無しさん@ピンキー2008/08/26(火) 02:01:11ID:a7RJwK3O
今だったらアリシアが襲われたりオリジナルヒロインなど多少突飛な話でも受け入れられそうだ。
0450名無しさん@ピンキー2008/08/29(金) 03:32:38ID:qy4fVNl1
俺は無理だな…
0451名無しさん@ピンキー2008/08/31(日) 18:08:54ID:SJk9dx/m
天野こずえ新作だしたな
0452名無しさん@ピンキー2008/09/03(水) 18:07:08ID:4hPEqHV5
熱海が舞台w
0454名無しさん@ピンキー2008/09/04(木) 20:36:31ID:jgXdO0qe
PS2のほうのヒロインのアニーで誰か書いてくれないかな・・・
偽アンジェにひょいひょい着いていって陵辱とか
0455名無しさん@ピンキー2008/09/07(日) 18:57:18ID:btqyFPTx
暇だな
0456名無しさん@ピンキー2008/09/08(月) 15:37:14ID:0UY87mq+
>>443
飛騨一宮水無神社という神社がある。
Wikipediaによると、祭神は御歳大神・天火明命・応神天皇・神武天皇などあわせて16柱で、
水無大神(みなしのおおかみ)と総称するのだとか。
「みずなし」じゃなくて「みなし」だけどね。でも神社のなまえも「みなしじんじゃ」が基本だけど
「みずなしじんじゃ」とも読むそうで。
0457名無しさん@ピンキー2008/09/10(水) 23:21:40ID:67Xi6DEX
よくしらべたな
0460名無しさん@ピンキー2008/09/24(水) 21:11:28ID:aKLJ0EA3
あげ
0461名無しさん@ピンキー2008/10/05(日) 13:12:39ID:mBuVe2D+
あげ
0462名無しさん@ピンキー2008/10/05(日) 19:36:23ID:i0HDkuR8
三大妖精が所属してる水先案内店以外では奇想館、エンプレス、天神遊船、スクロッコがあるみたいだけど、
もしこれらがリードしたらいろいろ変わってきそうだ。
0463名無しさん@ピンキー2008/10/06(月) 02:50:11ID:koGUH0to
「じゃーん ムッくんの抱きぐるみ。 昨日発売されたばかりなんですよ」
「わあ わあ でっかい可愛いです。ぜひっ、私にも触らせてください」
「いいですよー。あたしら、結構気が合うのかもですね」
「はいっ、それはもう。私、同じ世代の友達ができたの初めてなんです」
「……………え」
「どうかしましたか?杏ちゃん。」
「…………ううん、何でもないです」

という夢を受信した
0468名無しさん@ピンキー2008/10/19(日) 20:55:14ID:bFlu/Ndz
ある晩のアリア・カンパニー。
今夜はアリシアさんもお泊りです。
もち、灯里と一緒のベッドで。

灯里「ううん・・・」
おや、灯里が苦しそう。
アリシア「どうしたの?」
灯里「お腹がちょっと」
アリシア「あらあら、見せてごらんなさい」「まあ、どうしたの、パンパンじゃない」
灯里「便秘で、今日でもう4日も」
アリシア「あらあら。ちょっと待ってなさいね」
と言ってアリシアは部屋を出て階段を降りていく。
そのステップが何となく楽しそう。

やがて部屋に戻ってきたアリシアの手にはイチヂク浣腸が。それも両手に2個。
(アリシアさんも便秘気味で、事務所に浣腸を在庫している)
アリシア「灯里ちゃん、浣腸をしましょう」(はぁと)
灯里「そんな恥ずかしい」
アリシア「だめよ。私達は健康に気をつけねば」「さぁ、パンツを脱いで」
ペロン、と灯里のお尻が出ました。
アリシア(私一度でいいから灯里ちゃんのをアソコを見たかったの。これでやっと合法的に見ることが出来たわ)

アリシア「はい、差します」
プチュ。浣腸の先端が灯里の肛門に入る。
灯里「あぁ」
アリシア(ふふ、可愛い。でもこれからよ)
ヌヌヌ。浣腸が肛門に深く刺さる。
灯里「ああ、痛い〜」
アリシア「お薬を入れます」
チュルチュル。浣腸液が入る。
アリシア「はい1つ目終わり。2つ目を入れます」
灯里「いやー、かんにんしてー」

灯里「うう、出そう」
浣腸を2つ入れられて、灯里は苦しむ。
アリシア「我慢しなさい。お尻を押さえてあげる」
アリシアは右手の親指を灯里の肛門に押し当てました。
灯里の肛門はヒクヒクと痙攣しています。

アリシア(後輩ちゃんの肛門を見て/浣腸をして/肛門に触って楽しむ。
私って変態かしら?でもとにかく、神様、感謝します)

アリシアさんが変態?いえいえ、あなたは寧ろ正常です。
本当の変態はこれからです。
(一旦カキコ)
0469名無しさん@ピンキー2008/10/19(日) 21:10:07ID:bFlu/Ndz
翌日。
灯里がお客を乗せてゴンドラを操船。
アリシアは指導員として同乗。

おや、灯里の様子が変です。
アリシア「どうしたの?」
灯里「トイレに行きたくなって」
アリシア(大変、でもこの辺りにトイレは無いし・・・)
灯里「・・・我慢できない・・・」
アリシア(仕方が無い、後輩ちゃんのためです)
アリシア「お客様、失礼します」
言うが早く、アリシアは灯里の制服を捲り上げてパンツを下ろし、
灯里の股間にむしゃぶりついた。
同時に灯里は放尿。
アリシアはむせながら、必死で灯里の聖水をゴクゴクと飲み干した。

ほーっとする灯里。
突然のことに驚く乗客。
灯里の聖水を飲むことが出来た嬉しさと同時に「水の三大妖精」の地位を失ったアリシア。
アリシア(神様、感謝します。でも私はこれからどうなるのか・・・)

まだまだダークになります。
(一旦、カキコ)
0470名無しさん@ピンキー2008/10/19(日) 21:22:09ID:bFlu/Ndz
その翌日。
今日も灯里がお客を乗せてゴンドラを操船。
アリシアは指導員として同乗。

またまた、灯里の様子が変です。
アリシア「どうしたの?」
灯里「トイレに行きたくなって」
アリシア(げっ、ひょっとして)
灯里「・・・今度は大きい方です・・・もう、ダメ」
アリシア(あぁ、やっぱり!!でも仕方が無い)
アリシア「お客様、失礼します」
言うが早く、アリシアは灯里の制服を捲り上げパンツを下ろそうとした。
しかし灯里はパンツを穿いていない。
アリシア(ノ、ノーパン!?どうして)
しかし考えている間はない。アリシアは灯里の肛門に口をつけた。
同時に灯里は大噴出。
アリシアの口へ、食道へ、胃へと糞が雪崩れ込む。

ほーっとする灯里。
目の前で展開する物凄い光景に凍りつく乗客。
アリシア(ああ神様、これも感謝なのでしょうか・・・)
灯里の糞に窒息して薄れていく意識の中、アリシアは
自分を見る灯里の顔が「ニヤリ」と笑った様に感じた。

次がオチというか、種明かしです
(一旦、カキコ)
0471名無しさん@ピンキー2008/10/19(日) 21:43:03ID:bFlu/Ndz
オチというか、種明かしです。

以下は灯里の独白です。
「アリシアさん、ごめんなさい」
「実は、私は自分の排泄物を他人に食べさせるのが趣味なのです」
「そして、浣腸されることに快感を感じるのです」
「あなたから浣腸をされたくって、先日私はワザと便秘になりました」
「その時、判りました。あなたも私のお尻に興味があることを」
「あなたのその興味を利用して、昨日・今日と私は趣味を楽しむことが出来ました」
「それにしても、今日はあぶなかった」
「乗船の前に下剤を飲んだら、あそこで突然効いてきた」
「ノーパンにして正解でした」


「先輩は、可愛い後輩ちゃんのために、飲尿・食糞も辞さず」
この話は直ぐに広がりました。
それを聞いて、恐れをなすプリマ/密かに期待するプリマ/
意地悪な先輩に仕返しをするチャンスと喜ぶシングル・・・

ゴンドラ協会は新しい規則を制定しました。
@乗船前に必ず排尿すること。
A朝は必ず排便すること(出なければ浣腸をしてでも出すこと)
Bそれでも緊急時に備えて、ノーパンにすること。
0472名無しさん@ピンキー2008/10/20(月) 20:17:44ID:tlKtQt2G
エピローグ

水の星アクアに新しい見ものが増えました。
「シングル操船/プリマ指導」のゴンドラが突然演じる「ウンディーネの飲尿食糞パフォーマンス」
これを見ることが出来た観光客は大ラッキー。
イヤでも忘れられない、一生の思い出になります。

以前は、観光客は「プリマが操船する」ゴンドラを目当てにしていました。
でもプリマ一人ではこのパフォーマンスは出来ません。
今は「シングル操船/プリマ指導」のゴンドラが大人気です。

アリスちゃんと藍華さんは一足早くプリマに昇格しました。
アテナ「アリスちゃんの聖水を飲みたかったな・・・」
アリス「私も、でっかい残念です」
晃「あいつ、支店長として頑張っているかなぁ」
藍華「一人で総受け。嬉しいけど身が保たんわ」

アリア・カンパニーにはマンホームから新入社員です。
灯里「いらっしゃい、アイちゃん。あなたが来るのをずっと待っていました。ゴクリ」
アイ「灯里先輩は私の健康に気を遣ってくれます。でも、おしっこは近い?下痢は便秘は?
と、何故かお下のことばかりです・・・」
アリシア「あらあら」


グランマ「私ぁもう絶対に復帰出来ないネ」
0473名無しさん@ピンキー2008/10/21(火) 23:43:31ID:dKivnhnh
>>472 はうまいオチが浮かばず、取りあえずグランマで締めました。
しかしどうせグランマを出すのであれば、言い分を逆に変えます。

グランマ「そんな面白いパフォーマンスが流行しているのなら、私も現役に復帰しようかねぇ」
アリシア「あらあら」
0475名無しさん@ピンキー2008/10/25(土) 07:54:56ID:z+CxwG1w
>>377
鬱の後のハイテンションは病状が悪化したってことらしい。今ならまだ治療できるけど次の段階、つまり妄想が酷くなるとアウトで後は痴呆になるだけ。
でもそれもありだと思う。
0476名無しさん@ピンキー2008/10/25(土) 11:30:03ID:5mt2ScqO
灯里から妄想を取ったらもみあげしか残らないじゃないですか!
0477名無しさん@ピンキー2008/10/26(日) 00:11:14ID:JzBvWM5o
痴呆といえばアリシアの口癖も相手の言葉が理解できなかったりまるで忘れていたのをごまかす意味があるかもしれない。
でも、ダメさではアテナの方が上か。
0478名無しさん@ピンキー2008/10/26(日) 07:07:43ID:k5djjUEu
>>377

「社名変えるって本当?」
藍華が尋ねた。

久しぶりに3人の休みが揃い、アリアカンパニーに集まったのだ。
テーブルにはカップやポットやお菓子、そして置物の新社長が置いてあった。

「うん。アリア社長居なくなっちゃったのに名前そのままなのはどうかなって思って」
灯里がお茶を注ぎながら答える。
「しかしアカリカンパニーは安直過ぎるわよ」
「だって私の会社なんだから、そうだってわかるようにしないと」
「でもねえ」
「いいの。もう決めたんだから。あっ、アリスちゃん、アイちゃんの様子はどう?」
急に声を掛けられビクッとなるアリス。
自分が引き抜いた訳ではないのだが灯里と会うのが気まずく感じているのだ。
「練習頑張ってますよ」
アリスは指導員ではないのでシングルの練習に参加しないのだが、時間を見つけてはアイに会うようにしていた。
「そう、よかった」
灯里が微笑む。
「本当?」
「本当だよ藍華ちゃん。だってここに居たらいろいろ心配かけちゃうじゃない。」
藍華とアリスが顔を見合わせる。
「まあ灯里はボケボケだからねえ」
「それは確かに心配ですね」
「ええーっ、ひどいよ藍華ちゃんアリスちゃん。」
そう言いながら灯里が笑う。

「ところで先輩。」
「何?アリスちゃん」
「新しい社長はどうするんですか?」
「そうよ、それが気になってたのよ」
アリスの質問に藍華が同調する。
「社長?これよ」
灯里がテーブルの上の置物に手を乗せる。
「それ置物よね?いいの?」
「聞いた事有りませんが」
「大丈夫だと思うよ」
「どうだかねえ」

その後、時間を忘れて会話する3人の楽しい休日もそろそろ終りが近づいた。
「私頑張るから2人とも見ててね」
「くれぐれも無理はしないでくださいね」
「そうよ」
「2人こそ無理してるでしょ」
灯里は2人が疲れを隠しているのを感じ取っていた。
0479名無しさん@ピンキー2008/10/26(日) 14:22:57ID:VArnhZsU
>>476
「ないものは、足せばいいんだよ!」
「というわけで灯里ちゃんには、ふたなり化手術をうけてもらいます。うふふ」
「は〜〜ひ〜〜〜、い〜や〜〜で〜〜〜で〜〜〜す〜〜〜」
0480名無しさん@ピンキー2008/10/26(日) 16:56:02ID:yI+veK4C
…無粋な指摘かも知れないが「社長には青い目のアクア猫を使う」ってのが水先案内店の伝統ですよ
0483名無しさん@ピンキー2008/10/31(金) 05:48:37ID:ML0PLUt+
──前略。灯里先輩ではありませんが、如何お過ごしでしょう。
水面を渡る風も冷たく、冬の訪れを間近に感じる季節になりました。
ところで皆さんはハロウィンというお祭りをご存知でしょうか?
近頃はマンホームはおろかアクアでも殆ど見られなくなりましたが、
かつては秋を代表する大切なお祭りだったそうです。
「あ、私知ってるよ〜。おばけの仮装したり、かぼちゃのランプを吊したりするんだよね?」
口を開いたのは灯里先輩です。
仕事を終えた私達はレストランのテーブルを囲みながら、
とりとめもない話に華を咲かせている所でした。
「どっかの国のふるぅーい行事でしょ?
お店の飾り付けなんかでは見るけど、実際に仮装してる人は居ないわよね」
と、藍華先輩。
「で、それがどうしたのよ?」
「明日なんです、そのお祭りは。
翌々日はサン・ミケーレ島のお参りがあるので忘れられがちですが」
「水先案内人にとってはそっちの方が大事でしょ。
…そーいえば後輩ちゃん、お化けとか幽霊とか好だったわね」
藍華先輩が頬杖ついてこちらを見つめています。
何だか最近晃さんに仕草が似てきたみたいです。
「そこで、会社に怪奇スポットにまつわるツアーを企画してみようかと」
0484名無しさん@ピンキー2008/10/31(金) 05:49:49ID:ML0PLUt+
同意を求めるように灯里先輩に言うと、案の定目を輝かせて乗って来ました。
「あー、それ面白いかも。私もARIAカンパニーにおばけやカボチャを飾ってみようかなぁ」
「お手伝いしますよ。カボチャのランプは彫るのにちょっとしたコツがあるそうなので」
「からす瓜とかほおずきも一緒に飾ったら可愛いかもね」
「あんた達、盛り上がるのは勝手だけどハロウィンは明日なんでしょ?
準備とか飾り付けとか、今から始めて間に合うの?」
藍華先輩が口を挟みます。面倒見はいいのに、相変わらず心配症ですね。
「大丈夫です。コースは日頃から知ってますし、カボチャは今夜にでも彫るつもりですから。
灯里先輩はお菓子や他の飾りを買い整えておいてください」
「え、なんでお菓子?」
「ハロウィンには貧しい子供たちにお菓子を配る風習があったそうです。
マンホームの子供たちは“お菓子をくれなきゃ悪戯するぞ”と言って町を練り歩いたとか」
「へぇ〜、さすがアリスちゃん、詳しいね」
「ま、それほどでもありますけど」
……怪奇小説で仕入れた知識ですが。
なぜかあまり乗り気でなさそうな藍華先輩をよそに、
私と灯里先輩はハロウィンキャンペーンの計画に華を咲かせました。
0485名無しさん@ピンキー2008/10/31(金) 05:50:38ID:ML0PLUt+
その夜、真っ赤なカボチャを二つ買い求めた私は、まっすぐ部屋に帰りランプの製作をはじめました。
「そんな事があったの……」
膝に抱いたカボチャをぺちぺち叩きながら、アテナ先輩が呟きます。
「じゃ、こっちのカボチャはなあに?」
「私のです。こっそりゴンドラに置いてみようかと思いまして」
「ふーん…」
手持ち無沙汰なアテナ先輩の見守る中、どうにか二つとも顔の形に削り上がりました。
不揃いで、見るからに気味のわるい顔ですが、かえって雰囲気が出るでしょう。
出来栄えに満足した私はお風呂に入って寝る事にしました。
部屋に戻るとカボチャが両目を光らせてこちらを睨んでいたので、あっと声を立てて驚いていると
「ペンライト、中に立ててみたの」
アテナ先輩の間伸びした声。私は思わず胸を撫で下ろしました。
「…脅かさないでください。本当に死霊が宿ったかと思いました」
「ごめんなさい。ランプなのに光ることが出来ないのは可哀想だと思ったから」
「それはそうですけど…。ではっ、折角なので今夜はこのまま光らせておきましょうか」
「うん」
嬉しそうに頷くアテナ先輩。
部屋の灯りを落とすとカボチャが暗闇に浮き上がって、ますますもって不気味です。
0486名無しさん@ピンキー2008/10/31(金) 05:51:40ID:ML0PLUt+
ベッドに潜り込んだものの、怪しく光るカボチャがでっかい気になって寝つかれません。
0時を回った頃でしょうか。うとうとし掛けた頃、コツコツとガラスを叩く音がします。
窓を見るとランプの灯りに照らされて、小さな女の子が部屋を覗き込んでいました。
それも黒いマントにとんがり帽子をかぶって。
いつかアテナ先輩がこんなふうにして魔女っ子に扮したことがありましたが、
窓の向こうの女の子は怖いくらいに色が白くて、顔も指先も幼げです。
「…なぁに?」
本当は叫びたいくらいびっくりしたのですが、なにしろ相手はお子様ですから。
震える声を絞って尋ねると、その子は逃げるように窓を離れてしまいました。
慌てて窓の外を覗き込んでも、外には夜の闇が広がっているだけです。
あれは何だったのでしょう?魔女の仮装をしてました、はっきりと。
あれがハロウィンにお菓子を貰いに来るという子供なのでしょうか。でも、こんな時間に?
そろりとベッドに戻りますが、胸はずっと高鳴ったまま。
「……えっと、ここ、三階ですよね?」
すうっと背筋が冷たくなり、思わず枕元に置いたカボチャに問いかけます。
でも勿論返事はなく、真っ赤な光を洩らして不気味に笑っているだけでした。
0487名無しさん@ピンキー2008/10/31(金) 05:52:36ID:ML0PLUt+
翌朝、私はお散歩ついでにARIAカンパニーを訪れ、彫り終えたもう一つのカボチャを届けました。
「あと、こちらもよかったらどうぞ。カボチャでプリンを作ってみました」
「わあ、すごいよアリスちゃん。今お茶をいれるから、一緒に食べよう?」
「そのつもりで来ました。…それにしても、随分派手に飾り付けましたね」
店内には幽霊やら黒猫やらといったオーナメントがぶら下がり、楽しげなお化け屋敷といった風情です。
「えへへ〜、ちょっと張り切り過ぎちゃった。ほら、ちゃんとお菓子も用意してみたよ」
カモミールの匂うカップを下ろし、灯里先輩はカウンターを指差します。
皿に盛ったオレンジ色の包みを見てふと、私は昨夜の女の子の事を思い出しました。
「灯里先輩。マンホームでは今でもハロウィンの夜に、仮装してお菓子を貰う風習があるんですか?」
「うーん…そんな行事をほんとにしてる話は聞かないなぁ
でも、おばけに化けた子がお菓子を貰いに訪ねて来たら楽しそうだよね」
「…そうですね」
このネオ・ヴェネツィアでさえ、そんな行事を敢行したと言う話はありません。
でも昨夜の事は口に出しませんでした。お祭りモードの灯里先輩に水を差したくありませんでしたから。
0488名無しさん@ピンキー2008/10/31(金) 05:53:17ID:ML0PLUt+
その日は一日、カボチャをゴンドラに乗せて街を廻りました。
子供たちにはあまり評判が良くなかったみたいです。何しろ、あの顔ですから。
でもご年配のお客さまには概ね喜んで頂けたみたいでした。
「懐かしいわねえ。私達も小さい頃はこんなのを掲げて外を歩き回ったものだわ」
「そうなんですか?」
そのお客さまは、自分も小さい頃お化けの格好して夜の街を練り歩いたそうです。
でも、子供達に不幸な事件や事故が降り掛ったせいですっかり廃れてしまったとか。
確かに子供達が夜に出歩くのは利口なことではありません。
治安の良いネオ・ヴェネツィア出身の私でさえ、そう思うのですから。
「でっかい不可解です」
帰り路、舳に灯るカボチャを見つめながら一人呟きました。
ランプの灯りが揺れる度に、あの白い顔と魔女の仮装が思い出されてなりません。
「ぎゃーーーすっ!?」
金切り声。思わず身震いしてオールを停めます。
見ると、擦れ違おうとしたゴンドラの漕ぎ手が甲板の上にのけぞってました。
「こんばんわ、藍華先輩。こんな所にへたりこんで、どうかしましたか」
「…なんだ、後輩ちゃんかぁ。
あんたねぇ。そんな気味悪いモンゆらゆら光らせてたら誰だって驚くでしょうが」
0489名無しさん@ピンキー2008/10/31(金) 05:54:30ID:ML0PLUt+
なんだ、藍華先輩も怖かったんだ。私はほっと一息ついて自分に言い聞かせました。
実を言えば私も、ゆらゆら揺れるカボチャの笑みを少し薄気味悪く感じていた所でしたから。
「良かったら、晩御飯でもご一緒しませんか」
「あー、ゴメンね。今日はパス。支店のみんなと先約があるから。また今度とゆうコトで」
藍華先輩の目が泳いでます。
これ以上オカルトマニアには付き合い切れないわって本音が見え隠れしてました。
…微妙に避けられてますね、私。
「そうですね。じゃ、私はこれで」
「…あ、うん。気をつけて帰るのよ?」
これでは昨夜の事を打ち明けるどころではありません。
何より、私が藍華先輩以上に幽霊を怖がってるだなんて…
…つい幽霊と言ってしまいました。でも、あの子は本当に幽霊な気がしてなりません。
「今夜も、来るのかな」
カボチャの灯りを消して、薄暗い水路を会社の方へと漕ぎ進んでいきました。

「あの、仮装した誰かが訪ねて来たりしませんでしたか?」
「…?……???」
部屋に戻るなりアテナ先輩に尋ねます。
先輩は朝遅くまで寝ているので、顔を合わせるのはいつも日が暮れてからなんです。
要領を得ないアテナ先輩に、私は昨夜の事を残さず話しました。
0490名無しさん@ピンキー2008/10/31(金) 06:25:39ID:ML0PLUt+
「そんな事があったの…ぜんぜん気がつかなかったわぁ」
無理もないです。なにせアテナ先輩ですから。
それでも、やっぱりアテナ先輩にも気味がわるいようでした。
「…じゃ、怖くないように今夜は一緒に寝てあげるね」
「いえ!結構です。ただ、戸締まりはちゃんとしておいてくださいね」
アテナ先輩の申し出を素早く辞退した私は、夕食を摂るため食堂へ降りていきました。
誰かに話す事ですっきりしたのでしょうか、朝から振るわなかった食欲も戻ってきたみたいです。
私が立ち去った後にアテナ先輩が、窓の鍵をこっそり開けていた事など露知らずに。

その夜は早めに布団に入りましたが、昨日の今日で易々と眠れる筈がありません。
まぁくんもアテナ先輩も、あんなに気持良さそうに寝息を立てているのに。
枕元ではカボチャのランプが相変わらず不気味に笑ってますし……
アテナ先輩の話ではカボチャのランプは、こわい顔で悪霊を追い払うおまじないなんだそうです。
でも私の読んだ小説では、永遠に浮かばれない幽霊の持つ灯火とも。
ぼーっとそんな事を考えているとやがて瞼が重くなり、次第にまどろんでいきました。

熱を出した日とこんな夜には、いい夢を見たためしがないのですけれど。
0491名無しさん@ピンキー2008/10/31(金) 06:26:37ID:ML0PLUt+
カラリと窓の開く音がして、夜のつめたい空気が頬に当たったような気がします。
淡い眠気が一遍に飛んで、ごそごそ動く黒い人影をはっきりと目にしてしまいました。
……やだ、誰か、入って来た……?
一人、二人、…三人。やっぱりハロウィンにふさわしい仮装姿で、窓を乗り越えてきます。
「あ…アテナ先輩!アテナ先輩っ!でっかい大変で…!」
ベッドに起き直った私は震える声で呼びかけますが、返事はありません。
見るとアテナ先輩はベッドから忽然と姿を消していました。何故か、まぁくんも…
三人の子供──背格好で、子供だって事はすぐにわかりました──がゆっくりベッドに向かって来ます。
ど、ど、どうしよう。怖くて、震えて、思うように立ち上がれません。
腰を抜かすって、こういう時の事を言うのでしょうか。
くたびれたマントにゴムの牙を生やした男の子が、紫色に乾いた唇を開きました。
「お菓子をおくれよ、お姉ちゃん」
「…はい?」
思わず聞き返してしまいました。
「優しそうなお姉ちゃん、お菓子をちょうだい」
今度はとんがり帽子の女の子。目が落ち窪んでて、怖いくらいに痩せこけてます。
…こんな事なら灯里先輩から、お菓子をいくらか頂いてくればよかった。
0492名無しさん@ピンキー2008/10/31(金) 06:27:27ID:ML0PLUt+
「…今夜は何にも無いんです。ごめんなさい」
「お菓子が欲しい。隠してもわかるんだ」
これは覆面を被った男の子。黒地に蛍光塗料で、おざなりなガイコツが描いてあります。
「ちょうだい、ちょうだい。とびきりのお菓子を、ハロウィンの夜に」
…でっかい聞き訳がないです。少し腹を立てた私は言いました。
「ここにはお菓子なんて無いんです。早く家に帰らないと大人を呼びますよ」
「帰る家なんかないよ」
「食べ物も 飲み物も」
「お金もね。でも僕たち、ちっとも構やしない」
声を揃えて唄うように繰り返しはじめました。何度も何度も、繰り返し。
いつまでも止めないので再び気味が悪くなり、ベッドの上で後退りします。
「何なんですか…?何の悪ふざけなんですかっ…!?さっさと部屋から出てってください!」
毛布をぎゅっと握りしめ、強い調子で言いました。
カボチャの灯に浮かぶ顔は土色で、青っぽい血管が透けて見えます。
こんな顔色をした子供…いえ、人間は見た事ありません。これからもきっと、恐らく。
「ひどいお家。ジャックのランタンがあったから来たのに」
「構いやしない。悪戯しようぜ」
「きっとどっかに隠してるんだ。こんなに綺麗なパジャマ着てるんだもん」
0493名無しさん@ピンキー2008/10/31(金) 06:28:32ID:ML0PLUt+
三人は顔を見合わせて囁くと、所構わず一斉に部屋をひっ掻き回し始めました。
絨毯をめくり、カーテンを引きずり下ろし、ソファをひっくり返し…
あまりのお子ちゃま振りに呆れていると、突然女の子が私のネグリジェの裾を掴みました。
「ひっ…!?な、何ですかっ…?」
思わず身を引いたのがまずかったみたいです。女の子がニタリと、薄気味の悪い顔で笑いました。
「あー、ここだ?」
「ここでしょ?お姉ちゃん?」
震えて裾を押さえる私に他の二人が興味を持ったみたいです。
小さくて骨張った手が伸びて、袖とお腹の辺りの服を掴まれました。
「や、違っ……そんな所に隠してなんかいませんからっ」
身をよじりますが狭いベッドの上は三人に占領されていて、逃げ場はありません。
布の上から、ひやりとした手指の感触が伝わってきました。…重くてぶよぶよして、ゴムのような手です。
「ひっ!?嫌です、嫌っ、来ないで……!」
奥歯がかちかちと鳴って、胸の奥がおぞましさに震えるみたい。
腿、お腹、脇、胸…確かめるようにまさぐられます。
堪らなくくすぐったいのですが、怖くてそれどころではありません。
背中を丸めて横たわり、両腕を必死に抱きながら震えているのがやっとでした。
0494名無しさん@ピンキー2008/10/31(金) 06:30:31ID:ML0PLUt+
「ここでしょ?」
「ここに隠してるんでしょ?お姉ちゃん」
「そんなカッコじゃよく見えないよ?」
小さく蹲る姿が何かを隠してるように見えたのでしょうか。私のネグリジェが背中の方から大きくはだけられました。
寒い夜なのでスパッツは履いていましたが、そちらにも指を掛けらたみたいです。
「で、でで、でっかい駄目ですッ!だいたい、そんな所に食べ物隠したりしませんからっ!」
彼らの手が止まりました。言い終わる頃にはもう膝の辺りまで下ろされていたのですけど。
「じゃ、こっちだ?」
腿とお尻に冷たい空気を感じたまま、仰向けに転がされます。
下腹部から手が差し入れられ、おへその辺りをまるく撫でられました。
「どう?どう?」
「もっと上だよ。ほら、あんなに大事に抱えてるもの」
「違っ…何も隠してなんかいませ…ひゃんっ!?」
胸に抱えた両腕の間に、小さくて冷たい手が割り込もうとして来ました。それも直接素肌を伝わって。
怖い。……怖い。無邪気に笑う子供達の目はどれも虚ろで、薄く濁っています。
その気になれば私の小さな心臓など、簡単に握り潰されてしまうに違いありません。
見慣れたカボチャの顔だけが、まるであざ笑うみたいに私を見つめていました。
0495名無しさん@ピンキー2008/10/31(金) 06:31:23ID:ML0PLUt+
手首を左右からしっかりと捕まれ、高鳴る胸を鳥肌の立つような感触でゆっくりとまさぐられていきました。
「いや…です……許して……」
「お姉ちゃん、おっぱい小さいね」
「でも暖かくていい匂い」
「ふぁっ!ひあ………あ……あ……」
微かな痛みと、それに勝る何百倍もの気色悪さ。叫んだつもりですが声が思うように出ません。
……なな、何かが、尖端に触れました。それが何か、なんて考えたくもありません。
こんな時にアテナ先輩はどうしたのでしょう。やっぱり私と同じように悪戯されてるのでしょうか?
人の好いアテナ先輩の事ですから、どこかへ呼び出されていったのに違いありません。
昼間のお客様の言葉が蘇ります。─ハロウィンの夜、子供たちは不幸な事件に巻き込まれてそのまま──

──助けて。アテナ先輩。お願いです、助けてくださ───

「お菓子、見つかった?」
「だめ。全部脱がせなきゃ」
「やっぱり、こっちだよ」
…悪夢にも程があります。今度はショーツに指を掛けられたみたいでした。
腰がどうしようもなく震えて、金縛りにでも会ったように痺れて動きません。
ぎゅうっと目を瞑って、おぞましい光景から目を反らすくらいしかできませんでした。
0496名無しさん@ピンキー2008/10/31(金) 06:32:25ID:ML0PLUt+
……遠くで鐘が鳴ったみたいでした。
両手から冷たい感触がふっと消えて、胸元には微かな暖かさまで感じられます。
恐る恐る薄目を開けてみても、カボチャが笑っているだけで部屋には誰も居ません。
……あれ。
時計はもう0時を回っていました。窓は閉まったままで、まるで夢でも見ていたみたい。
いえ、でもやはりアテナ先輩のベッドは空のままです。まぁくんもやっぱり消えたまま。
ひとりぼっちです。

「……あ。ごめんねアリスちゃん。起こしちゃった」
「きゃぅっ!?」
ドアの開く音がして、思わず飛び上がるくらい驚いてしまいました。
振り向くと、まぁくんをだっこしたアテナ先輩がドアの前に立ってます。
「あ、あああ、アテナ先輩。今まで何処に行ってたんですかっ!?」
「まぁ社長がお腹壊しちゃったみたいで…寮長の所でお薬貰っていたの」
「まぁ」
「……そうですか。でしたらもっと早く起こしてくれれば良かったのに」
「ごめんね。でも、もう大丈夫みたいだから」
どうやら本当に夢だったみたいです。私はほっと胸を撫で下ろしました。
でも、もう少し早く起こしてくれたらあんな思いをしなくて済んだんです。
…やっぱりアテナ先輩、肝心な所で頼りにならないんだから。
0497名無しさん@ピンキー2008/10/31(金) 06:34:31ID:ML0PLUt+
むすっとして黙り込む私を、アテナ先輩が心配そうに覗き込みます。
「どうしたの、アリスちゃん?お顔が真っ青よ。………それに」
「いえ、ちょっと怖い夢を見たものですから。…それに?」
「パンツ、見えちゃってる。」
「え?…あ、はわ!…そ、そういう事は先に言ってください!!」
慌ててスパッツを穿き直しました。…夜中にこんな格好して、アテナ先輩にどんなふうに思われたでしょう?
気恥ずかしさに言葉を失った私を、アテナ先輩がちょいちょいと手招きします。
「…いらっしゃいな。一緒に寝れば怖くなくなるかもしれないわ」
「いえっ。お気持ちだけで結構です。今日はもうハロウィンではありませんから」

ぱちん。突然辺りが真っ暗闇に包まれました。カボチャの灯りの電池が切れたみたいです。
「……怖いわけではありませんけど、やっぱり今日だけはお邪魔することにしますね」
「うん。」
暗闇の中を私はいそいそと、アテナ先輩とまぁくんの温もりを感じるベッドに潜り込みました。
アテナ先輩が取り替えたのは使用済みの電池だった事など、知る由もなく。


end
0501名無しさん@ピンキー2008/11/07(金) 00:30:24ID:HIFGxDGN
あげ
0503名無しさん@ピンキー2008/11/22(土) 04:44:57ID:VJZZyAje
      |
   \  __  /
   _ (m) _
      |ミ|
   /  .`´  \
     ∧_∧
    <`∀´ ∩
    (つ  丿
    <__ ノ
      レ
0508名無しさん@ピンキー2008/12/08(月) 19:36:39ID:M6vf7LqJ
アリア!
0510名無しさん@ピンキー2008/12/13(土) 16:54:11ID:ukzFGmT0
オリコンランキング

最も面白かったアニメ
1位 ドラゴンボール 
2位 起動戦士ガンダム 
3位 名探偵コナン 
    エヴァンゲリオン
5位 スラムダンク
    ワンピース

今までで最も感動したゲーム
1位 ファイナルファンタジー10 
2位 ファイナルファンタジー7 
3位 ドラゴンクエスト3 
4位 ドラゴンクエスト5 
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最も面白かったアニメ映画
1位 天空の城ラピュタ 
2位 風の谷のナウシカ 
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人生で一番ハマったゲーム
10代・20代・女性 1位 ファイナルファンタジー
30代・40代・男性 1位 ドラゴンクエスト
0511名無しさん@ピンキー2008/12/27(土) 17:23:59ID:3lS7kp9G
あげ
0513新春あけおめ保守2009/01/03(土) 11:56:31ID:qz64/re7
「むむっ、父さん、妖気だっ!」

「 …… アテナ先輩、片目隠しの髪型にして、
アホ毛を自由自在に動かしながら遊ぶのは、でっかい止めてください」
0515名無しさん@ピンキー2009/01/17(土) 02:53:45ID:Vjh9PjvP
灯里「アクアが滅ぶその時まで藍華ちゃんとアル君は井戸の底から空を見詰め続けるんだよね」
0517名無しさん@ピンキー2009/02/01(日) 20:19:07ID:Pwvikskx
ゴンドラを漕いでいる揺れる尻を見ながら、
気づかれないようにチンポしごいて
最後は、スカートの上から尻の穴にぶっかけたい。
0523名無しさん@ピンキー2009/02/22(日) 23:46:08ID:Amit2d6a
代わりに花贈る日あったしいいんでないの
そもそもバレンタインデーって海外でも祝うもんなのか?
0524名無しさん@ピンキー2009/02/23(月) 00:37:34ID:5cvwZqyt
ある。
以前、留学生の時に男から貰った。
うわ、やべえ・・・その趣味ねえよと思ったが、話を聞いてみたら男女関係なく
チョコを交換する習慣らしい。
0525名無しさん@ピンキー2009/02/23(月) 13:00:04ID:OAI4GLUx
どーして薔薇なんですか?チョコとかじゃなくて。って台詞あるしな
あとイタリアはバレンタイン発祥の国
0526名無しさん@ピンキー2009/02/23(月) 13:57:16ID:MyOkE6i8
ポ×灯がみたい
0530暁×灯里2009/04/13(月) 19:12:23ID:atciH0Ga
   
 しゃかしゃかしゃか。

 ざっざっざ。

真水を撒きながら、モップとブラシで丹念に海水を洗い流し、掃き出していく。
フロアを傷付けないよう慎重に。壁も、染みにならぬよう丁寧に水を掛け、拭き清める。
「あかつきん、こんなもんでOKなのだ?」
「ああ、いいんじゃねぇか? よく分かんねぇけど」
とりあえずフロアからは潮臭さが消えた気がする。後は風通しを良くして乾燥させて、ワックス掛け。

上着を脱いで黒のタンクトップ姿になっている暁は、ブラシを肩に担いで額の汗を拭った。
袴をモチーフにしたサラマンダーパンツは膝まで捲り上げ、足元はゴムサンダル。
傍らでは、壁を拭き掃除していたウッディーが、バケツの上で雑巾を絞っている。

 ────アクア・アルタ。
ネオ・ヴェネツィアの町並みを覆う高潮現象は、昨日あたりからようやく潮位が下がり始め、今朝には
ここアリア・カンパニーの一階フロアもようやく水が引いた。
潮水に浸かっていた床や壁は、放っておくと傷みが進んだり悪臭を放ったりするので、この時期は
どこも掃除で大忙しとなるのが常だ。
このアクア・アルタを過ぎれば、ネオ・ヴェネツィアは本格的な夏の始まりを迎える────


 ぱたぱたぱたぱたぱた。

階段を、急ぎ足で降りる音が聞こえた。
「すみません、何だか全部お任せしちゃったみたいで……」
制服を着て化粧も整え、すっかり花形ウンディーネの格好になった灯里が、申し訳無さそうに
二人に声を掛ける。
「まったくだぜ。夜勤明けのオレ様をこき使いながら自分だけ途中で抜け出しやがって」
「接客業は身だしなみが肝心なのだ。あかつきんの文句は気にしなくていいのだ」
「本当に助かりました。お礼に、夕食は頑張って腕を振るいますから」

後を追うように階段から降りてきたアリア社長と一緒に、灯里はフロアから外に出た。
例年ならアクア・アルタ明けは丸一日掛けて店の掃除をしているのだが、今日はどうしても外せない
予約客が入っているという。
これから宇宙船発着港まで直接迎えに行くのだ。

先に手入れをしておいたピカピカのゴンドラに乗り込み、オールを手にすれば、その表情はまさに
“麗しき水の妖精”そのものとなる。

「それじゃ、行ってきますね!」
「おぅ、行ってこい」
「ぷいにゅ」
「まだ潮が高いから気を付けるのだ〜」
「ありがとうございます。では」
手を振る二人と一匹に見送られ、白いゴンドラは店から離れていった。

「さて、それじゃあ私も配達に行ってくるのだ」
ゴンドラが遠ざかっていくのをぼんやり眺めていた暁が、友人の言葉に隣を向く。
「なんだよ。今日は休みって訳でもなかったのか」
「時間に融通が利くのが配達人のいいトコロなのだ。あ、それと今夜はヤボ用があるから
 残念ながら夕食会はキャンセルさせてもらうのだ。灯里ちゃんによろしくお伝え願うのだ〜」
0531暁×灯里2009/04/13(月) 19:13:42ID:atciH0Ga
融通が利く、と言った割には急ぎ足で、ウッディーもデッキから桟橋へ向かっていく。
海から突き出たアリア店舗と陸地を繋ぐ桟橋には『準備中』の札が掛けてあった。ウッディーは
札を外して通り抜けるとまた律儀に掛け直し、岸壁に停めていたエアバイクに跨る。

鳥のように空を飛んでいく友人を手すりに凭れたまま見送って、それから暁は足元に目を向けた。
「ぷいにゅ」
丸々と太った白い火星ネコが、つぶらな瞳で見上げてくる。
「…………んじゃ、俺らはのんびり留守番してっか」
だるそうに息を吐きながら、暁がアリア社長に呼び掛けた。

 * * *

「腹、減ったな」
受付カウンターの横を通って店舗の中に戻り、暁は呟いた。
何しろ夜勤を終えてから朝食も仮眠も摂らずにアリア・カンパニーへ直行し、そのまま大掃除に
突入したものだから流石に空腹も疲労も限界に近い。

ぐるりと洗い終わった店内を見回してみる。
机も椅子も一切合財が避難済みのフロアは、居心地良く設えた普段の様子を知っているだけに
どことなく物寂しかった。灯里の姿が無いと、尚更だ。
風通しのためにドアも窓も開け放ってあり、海からの風が優しく屋内を吹き抜ける。
「とりあえず、何か食うか」
だらん、と肩の力を抜きまくって、暁は階段へ向かった。
「ぷいにゅ〜」
アリア社長も、その後ろを付いていく。

二階へ上がると暖炉のあるリビングに出た。ためらわずダイニングキッチンへと足を運ぶ。
ふとテーブルに目を遣れば、大きな花瓶いっぱいに活けられた薔薇の花が目に飛び込んできた。
「…………」
無数の薔薇が意味するところを理解して、我知らず暁は渋い表情になる。

“ボッコロの日”。
ちょうどアクア・アルタの頃に重なる、男性から意中の女性へと赤い薔薇を送る行事。
この花束も、灯里が他の男たちから貰ったものに違いない。
ネオ・ヴェネツィアのアイドル“プリマ・ウンディーネ”ともなれば、得意先やファンから
それこそ何十本もの薔薇を贈られるのも珍しい事ではないのだ。
頭では分かっているものの、胸の奥底から何か不愉快な気分が湧き上がってくるのを暁は自覚した。

 落ち着け。これは良くない感情だ。水先案内人の仕事が好調な証拠じゃないか。

「──ま、アリシアさんが貰ってた数に比べたら、もみ子もまだまだだな」
息と一緒に胸のモヤモヤを吐き出したところで、花瓶の横に布巾を被せた篭があるのに気付いた。
「ほう、バゲットか。いただこう」
布巾をめくってニヤリと笑い、ナイフで切り取る。
白く香ばしいパンの切り口に齧り付きながら、今度は冷蔵庫を開けた。紙包みの中にはチーズ、
その上には量り売りのハムとソーセージ。
適当に切り分け、そのまま食す。アリア社長が足に纏わり付いてねだれば、分けてやる。
トマトは丸ごと、セロリも葉付きのまま齧った。これは社長が欲しがらない。
プリンやチョコレートも見付けたが、手を付けると後で灯里に恨まれそうなのでスルーする。

「むぅ。予想通りというか、酒は無いか」
冷蔵庫を上から下まで探って、暁は残念そうに溜息をついた。
食器棚や冷蔵庫以外の食料棚も覗いたが、それらしい姿は無い。そもそも灯里が下戸なので
大して期待はしていなかったが、やはり徹夜明けの労働に見合う一杯が欲しいところだ。
「くそぅ、無いと分かると余計に欲しくなるな。いっそ買いに行くか」
0532暁×灯里2009/04/13(月) 19:16:48ID:atciH0Ga
 くい、くい。

裾を引っ張るアリア社長に気付いて、暁が下を向く。
「ぷいにゅ」
白猫は腹を揺らしながらキッチンの隅っこに駆けて行き、床を叩いた。
「……床下収納?」
小さな観葉植物の鉢植えの下に、取っ手の付いた四角い枠。
好奇心も手伝って、促されるままに鉢植えを退かすと取っ手を掴んで持ち上げた。

「おおおっ!? こ、これは!」
狭い穴の中に横たわる流麗なボディライン。紛れもなくワインの瓶だ。それも二本。
「ブラーヴォ! 実にブラーヴォだぜ! まさかこのタイミングでこんないい酒にありつけるとは!!」
取り出した瓶を高々と掲げ、その場で小躍りする。寝不足なので無意味にテンションが高い。
と、素朴な疑問に思い至って我に返った。
「何でまた、ここにこんなモノが?」
飲まない灯里が買い置いていたとは思えない。それに、うっすらと瓶に被った埃からしても
収納してから一年以上は経っているだろう。

「…………まさか……アリシアさん……」
呟いて、手の中の瓶をまじまじと見た。

 * * *

ガランとした一階の店舗に、小さなテーブルと折り畳み式のデッキチェア。
日は、かなり高くなっていた。暗い建物の中と、明るい外とのコントラストが眩しい。
風は相変わらずフロアを吹き抜けていて、暑さは感じなかった。
「よし」
デッキチェアの上に胡坐をかき、潮風を胸いっぱいに吸い込みながら暁が背すじを伸ばした。
隣のテーブルには、氷水を張ったボウルに突っ込まれたワインの瓶。
手にした大ぶりのグラスの中には、既に瓶の中身──アクア産の白ワインが注がれている。
「アリシアさん」
透き通った果汁そのままの色を、暁は目の高さに掲げた。
「いつか来る筈だった、俺との逢瀬の為に用意してくれてた一杯……頂きます!」
夏の色を漂わせ始める青空に乾杯し、グラスを煽る。ぐびり、と喉仏が上下した。

「……………………っくぅぅぅ〜〜〜……美味い……!!」
冷たさが喉を滑り落ちて、胃の腑へと染み渡る。
アルコール度も酸味もそれほど強くなく、フルーティな香りが鼻から抜けていく。
その品の良さと爽やかさは、かつて水の三大妖精に数えられた“彼女”そのもののようだ。
余韻を味わうように暫し目を閉じ、長い息を吐いた。
「アリシアさん……」
柔らかな笑みを浮かべた彼女の姿を、青空の彼方に思い描く。


憧れは────今でも、ある。
そう、憧れだ。甘酸っぱい胸の痛みと共に思い出す、ほんの少し遠くなった憧憬。


二杯目を注いで、飲んだ。今度は、ゆっくりと味わいながら。
相変わらず、いい風が吹く。目の前には穏やかに広がる青色の海と空。
誰にも邪魔されることの無い、まさにリゾート気分。

グラスをテーブルに置き、デッキチェアに寝転んだ。手足を伸ばしながら大きなアクビを一つ。
「うぉ…………一気に眠気が来やがった……」
仕事疲れに酒も入って、腹もくちくなった。ゆったりと流れる時間。心地いい空気。

潮騒を子守唄に、暁はそのまま眠りに落ちた。

(続く)
0534暁×灯里2009/04/15(水) 15:24:13ID:b7dZ9RYo
 * * *

空が、ゆっくりと夕方の色に染まり始めていた。
灯里の操る白いゴンドラが、水面に真っ直ぐ線を引きながら滑るように進んでいく。
仕事を終えたその顔には、穏やかな微笑みが浮かんでいた。
「可愛かったなぁ、あの赤ちゃん……」

『また、じゃがバターを食べさせてもらいに来たよ』

まだ半人前だった頃に乗せた、マンホームからのお客さん。
娘さんと一緒に、初孫を抱いての再訪だった。
今年の春に仕事を引退したそうで、あの頃より随分雰囲気が丸くなられた気がする。

「暁さんとアリア社長、どうしてるかなぁ」
昼食の用意までは手が回らなかったけど、どこかに食べに行っただろうか。
一応、お土産にピザを買っておいたけど。

あれこれ考えているうちにアリア・カンパニーに到着した。
ゴンドラを係留していると、アリア社長がポヨポヨとお腹を揺らしながら迎えに来てくれる。
「ただいまです、アリア社長。夕御飯前だけどピザ買ってきちゃいました」
「ぷいにゅ〜」
大喜びでじゃれつく社長と一緒にスロープを上り、デッキに出た。
「暁さんは? 一緒じゃなかったんですか?」
社長に尋ねながら店の中に入り、灯里の足が止まる。

フロアの真ん中に置かれた、小さなテーブルとデッキチェア。
そのデッキチェアに長身を預け、静かに寝息を立てている暁が居た。
朝の掃除の時と同じ、黒のタンクトップ姿。隣のテーブルには、どこで調達したのかワインの瓶が
二本並んでいた。
瓶の一本はコルク栓が開けられて水を張ったボウルに突っ込まれており、まだ中身が残っているのか
甘い果実酒の香りが周囲に漂っている。
そのボウルの横には空になったグラスと、無造作に纏められて置かれた暁の上着。

灯里は下を向いてアリア社長と顔を見合わせ、少し考えてからピザの箱を社長に手渡した。
それからテーブルに置かれた上着を広げ直し、身体を冷やさないよう暁にそっと掛ける。
社長からピザの箱を受け取り直すと、足音を立てないよう静かに階段を上った。
「はい、どうぞ」
カーペットの上に置いたピザの紙箱を開けると、待ってましたとばかりに社長が飛びついた。
「もしかして、まだお昼食べてなかったんですか」
ピザをむさぼり食う社長をしばらく眺めていた灯里だったが、立ち上がると再び階段に向かった。

一階に下りると、カウンターの向こうには夕陽に彩られた空と海があった。
差し込むオレンジ色の光と影が、壁にくっきりとしたコントラストを描いている。
灯里は少しだけ目を眇め、それからゆっくりと、夕陽に浮かび上がるデッキチェアへと近寄っていく。
相変わらず暁は寝入っていた。その隣に膝をつき、灯里は寝顔を覗き込む。
(こうして黙ってると、格好いいんだけどなぁ)
火炎之番人として鍛えられた身体は細いけど筋肉質で、当たり前だけど女性とはまるで違う。
顔立ちも整っている方だと思うし、寝てると意外と睫毛が長いのにびっくりだ。

──意地悪なコトを言ったり、いきなり髪を引っ張ったり。
──それでも頻繁にお店まで顔を出してくれたり、夜勤明けに掃除に駆け付けてくれたり。

「……………………」
灯里が、そっと暁の頬に唇を寄せる。
0535暁×灯里2009/04/15(水) 15:30:07ID:b7dZ9RYo
「…………帰ったか」
「はひーーーーーーーっっ!?!?」

口付けの寸前に声を掛けられて、灯里は驚いて顔を引いた。
「おおお起きてたなら言ってくださいよぉぉ」
「いま目が覚めたトコロだ」
上半身を起こした暁が、チェアに座ったまま伸びをする。掛けられていた上着が膝の上に滑り落ちた。

「もう夕方か。けっきょく半日寝て潰しちまったな」
「すみません、貴重なお休みを。でもおかげで助かりました」
「いや。俺も最高の一杯にありつけたから充分だ」
「…………???」

暁が、ぼんやりと夕焼けに染まる海を見る。つられて、灯里も視線を向けた。
「きれいですね」
呟きに、暁は答えない。無言で灯里の言葉を受け入れる。その静寂が、灯里にも何だか心地良かった。
「──さぁ、それじゃあ夕御飯の用意しなくちゃ。ご馳走作りますから、ウッディーさんが来るまで
 待っててくださいね」
立ち上がりかけた灯里の手首を、暁が掴んだ。
「……暁さん?」
「急がなくていい。ウッディーは先約が有って、今夜はキャンセルだとさ……」
「あっ……」

暁の手が灯里の腕を引いた。バランスを崩して前のめりになる。

「んっ──」

重なる唇。自由な方の暁の腕が灯里の背中を抱き寄せ、灯里の手が暁の肩に縋った。
「んっ。ふ、うぅ……んふっ……」
男の舌が積極的に侵入しようとしてくるのを、灯里は微かに口を開いて受け入れる。
互いの舌先が触れ合い、より強く唇を重ね合った。
漏れ聞こえる吐息。絡み合い、啄ばみ合う湿った音。

「…………っぷぁ……」

たっぷりと時間を掛けて、ようやく唇が離れた。
名残惜しそうに別れる舌と舌を、唾液の糸が細く引いて途切れる。
「暁さん……」
苦しそうな息を整えながら、頬を赤らめた灯里が男の顔を見つめ──

「汗臭いですぅぅぅぅ〜〜〜〜ッ!!」
顔をしかめて叫んだ。

「なんだとうッ!? この状況で言うに事欠いてソレか!?」
「ぎにゃぁぁ〜〜っ! 寄らないで! なんかモワッてするぅぅーー!」
暁が顔を寄せると涙目で後ずさっていく。
「ぐぬぬぬぬ……でぇえええい!」
ぎりぎりと歯噛みしていた暁だったが、不意にテーブルに手を伸ばしワインの瓶を引っ掴むと

 どぽどぽどぽどぽどぽっ。

中に残っていた液体を一気に頭から被った。
「あ、暁さん?」
「どうだ。これで問題ないだろう」
酒の香りで汗の匂いを無理矢理誤魔化した暁が、濡れた前髪をかき上げつつフン、と鼻を鳴らす。
そして呆気にとられている灯里の手を再び掴んで強引に引き寄せた。

(また続く)
※圧縮落ち回避を兼ねて細切れ投下させていただいてます。御容赦ください。
0538名無しさん@ピンキー2009/04/18(土) 02:15:22ID:7uRrGYb8
    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡 続き!続き!
  (  ⊂彡
   |   | 
   し ⌒J
0539172009/04/20(月) 06:13:39ID:CgXnfJnT
539
0543名無しさん@ピンキー2009/05/12(火) 03:43:45ID:gALY7yWR
アニメは1期から見てましたが、
今し方原作読破して暁×灯里に目覚めたので
続きがでっかい気になります
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