中学生時代、クラスメイトたちのいじめに加担していたミヤビは、その行為が非道なこと
だと理解しながらも、その矛先が自分に向かうのを恐れいじめグループから抜けられなかった。
 いじめを辞めることも、いじめられている少女カガミを助けることもできないミヤビは、
後片付けと称していじめが終わった後、虐めグループの仲間たちの目が届かないところで、
カガミに手を差し伸べるようになっていた。
 それから一年、高校に入学したミヤビたち。いじめグループから離れるために遠くの学校
に行くかと思われていたカガミも、ミヤビたちと同じ高校に進学する。
 カガミと違うクラスになったミヤビは、数ヶ月の間中学時代の暗い思い出を忘れるように
高校生活を謳歌していた。
 そんな折、中学時代のいじめグループの一人が自殺する。
 ミヤビはその葬儀ではじめて、その少女が高校に入ってからいじめを受けていたのだと知
り驚愕する。
 しかし、いじめの首謀者がカガミだと聞いて、中学時代の自分たちの悪行を思い返しカガ
ミを止めることができなかった。
 葬儀から二週間後、ミヤビは元いじめグループの一人から連絡を受ける。
 少女は、自分もカガミに脅されていて先ほどまで暴行を受けていたのだと、怯えた声で助
けを求める。
 ミヤビは見捨てることができず、その少女が指定した場所までいくと、薬を打たれて壊れ
たように男たちと交わる少女の姿があった。
 ミヤビは咄嗟に逃げようとするも、男たちに強引に引きずり込まれてしまう。自分もレイ
プされるのだとミヤビが覚悟を決めたその時、カガミがミヤビに手を差し伸べる。
 カガミは男たちにミヤビに指一本触れるなと命じると、男たちは素直にそれに従った。ど
うやらカガミは違法な薬を男たちに横流しすることによって統制を得ているようだった。
 その晩はそのまま開放されたものの、助けを求めてきた少女が一週間後変わり果てた姿で
発見される。
 ミヤビはそこでようやく警察に駆け込もうと決めるのだが、カガミたちに捕まってしまい
軟禁される。
 地下室に閉じ込められたミヤビに、カガミは
「死にたくなかったら、私のいうことにしたがってね」
 そう優しく脅迫した。
 カガミはミヤビを暴行しようともせず、まるで着せ替え人形のように愛でた。どうやらカ
ガミは中学時代の凄惨ないじめの中で、唯一手を差し向けてくれたミヤビを神聖化している
ようだった。
 軟禁生活が一ヶ月も続いたある日、カガミが血だらけの姿で帰ってくる。
 いじめグループの一人が、立て続けにかつての仲間が二人も死んだのはカガミのせいだと
いって、殺されそうになったのを逆に殺してやったのだとカガミは笑いながらいった。
 だが、旧友の死も今のミヤビにはどうということはなかった。
 ミヤビは軟禁されている間ずっと、壊れてしまったカガミの心を救う手段はないものかと、
それが自分にできる唯一の贖罪なのではないかと考え続けていたのだ。
 ミヤビは血に汚れたカガミの身体を丹念に洗ってやり、そのまま身体を重ねた。カガミは
抵抗すらせず、ミヤビに身体を委ねる。
 女同士の性行為の仕方などミヤビは知らなかったが、それでもカガミを悦ばせ、絶頂に至
らせると、その細い首を掴み締め上げた。
 カガミは行為をおこなっている間と同様に、抵抗せず受け入れた。
 ミヤビにはカガミを殺すことでしか、カガミの心を救ってやれる手段を考えられなかった。
 カガミが息を引き取ったのを看取り、ミヤビは自らの身体に刃を突き立てた。
 
 
とかいうヤンデる百合もの