魔法先生ネギま!エロパロスレ31
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◆原作の早売りネタバレは厳禁です、投稿時はご考慮を。 ◆ネタバレ解禁は水曜日の午前0時からです。 ◆450KBを越えたら新スレを立てて下さい。 ◆新職人は常時募集中です。 ◆酷評受けても泣かない、荒らし煽りは放置。 ◆自分が不快に思うコテにはNGワードを、専用ブラウザ使用推奨。 ◆18歳未満は立ち入り禁止です。 前スレ 魔法先生ネギま!エロパロスレ30 http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1229961111/ AI Love Network (作者公式HP) ttp://www.ailove.net/ 週刊少年マガジンWeb Site ttp://www.shonenmagazine.com/ スターチャイルド「魔法先生ネギま!麻帆良学園中等部2-A」 ttp://www.starchild.co.jp/special/negima/ 保管庫とテンプレは消滅? 前スレで連載していた 「リボンなナイト10」です。 早速ですが第五話投下、入ります。 >>129 「違うの?」 「あ、それはそにょ…」 「いーのいーの」 「あうう…」 しまいに頭をくしゅくしゅ撫でられて、やっぱり世界救済の英雄も形無しだった。 「又、触って見る?」 「いいんですか?」 「バカ、あんっ」 何か、ちょっとすねた様なネギの手触りに、明日菜は再び可愛らしい声を上げる。 ネギは喉を鳴らしむにゅっむにゅっと感じるままに揉みしだく。 「あ、んっ」 「あの、アスナさん、この乳首…」 「そ、気持ちよくなるとね、乳首もこんな風に、なの。 ふふっ、ちゅうちゅうして見るネギ?」 どこかぽーっとした口調の明日菜に言われて、ネギはそこにすっと唇を寄せる。 「あ、あんっ」 「アスナさん?」 「そう、だから、おっぱいよりももっと敏感だか、らああんっ」 遠慮がちなのは最初だけ、いつしか夢中でちゅうちゅう吸い立て始めたネギの前で、 明日菜はその場に立ってネギに捕獲されながら白い裸体をほんのり染めて身悶えし始める。 「あ、あっ、あ、あぁーっ」 + + 「アスナさん、アスナさんっ」 すとんと脱力した体を、ぎゅっと抱き締めて貰っていた。 その事を、明日菜は体で記憶していた。 「アス…んむっ」 明日菜がぽーっと目覚めたかと思うと、ネギの唇はそのまま明日菜の唇で塞がれていた。 >>130 「ん、んむ、ん…」 明日菜は目を閉じている。熱く激しいキス。 あの時、全消去してしまいたい記憶だと口では言っていたがしっかりと記憶し、再現していた。 むしろ、本当に覚えていなかったネギの方が今のところは圧倒されている。 だが、そこは天性の学習能力と応用力の持ち主。 このバトルのルールをすぐに理解し、逆襲に転ずる。 気付いた時には、糸を引いて唇が離れ、二人は激戦の末の様に熱く頬を染め、笑みを交わしていた。 「んっ」 「ん?ネギ、やっぱりこーふんしてる?」 「それは、だってアスナさん」 「だよね」 ぐっと体に押し付けられた感触に、二人は通じ合った会話を交わす。 そして、ネギが腕を放すと、明日菜はくたっと座り込む。 そんな明日菜のお尻の下を狙う様に、その一角にはいつの間にかエアマットが敷かれていた。 「明日菜さん?」 「ふふっ、興奮してるのね、ネギだけじゃないみたい」 「アスナさん?」 そうやって、尻餅をついた明日菜はゆるゆると脚を開く。 「もーっ、今更あっち向いても遅いって」 「そうですね」 開き直った明日菜の言葉にネギも苦笑するしかない。 「そう言えば言ってくれたよねネギ、 いいんちょの南国別荘に行く前に思いっ切り言ってくれちゃったよね」 「え?…あ、ごめんなさいです」 「でも、さすがにここまで見た事はなかったよね」 「は、はい」 こうもあけすけに言われると、ネギも素直に返事をする。 ふふっと微笑まれ、ネギは結局明日菜の前に座り込んでそこに目を落とす。 >>131 どうもです。では投下。 >>132 「ピンク色のが、濡れて光って」 「そう。気持ちよくなると、ぬるぬるしたのが出て来るから。 さっきからネギ、色々と気持ち良くしてくれちゃってるから」 「は、はい」 「だから、もっと直接気持ちよくも出来るんだから」 「は、はい」 明日菜の言葉を聞き、ネギはそっとそこに指を近づける。 「ここから溢れて…何か硬いのが」 「ん、んっ。やっぱりネギってば天然女殺しってホントね。 すーぐに見付けちゃうんだから。そこ、ホントに敏感だから優しく、って、 あ、ちょっ、ああんっ」 「アスナさん?」 「大丈夫、大丈夫大丈夫、ちょっとネギが器用で気持ち良かっただけだから」 「そ、そうですか」 いい加減何かを学習し始めたネギは、手の動きを続行させた。 「あ、くううっ」 尻餅をついて後ろに反っていた明日菜の裸体が僅かに浮き上がり、 その声は甘く、そして切羽詰まったものとなる。 それを見て、ネギは一度、絶妙のタイミングで指を止める。 「アスナさん」 「ネギ、ネギはどうなの?そんなにビンビンにしちゃって」 「は、はい、凄く、痛いぐらいで、アスナさんが凄くその」 「なーに、すごーく淫乱とか言いたい訳いいんちょみたいに? そりゃあもうネギにあんなにされてこんなになっちゃったら自覚してるわよ私だって。 ほら、ネギだってこんなにビンビンにして、とろとろ溢れ出してるじゃない」 「あ、何か出て…」 「あー、それね、本格的に射精する前に、おしっこの雑菌なんか掃除する液体って事で、 つまり、射精する直前って事」 「アスナさん、バカレンジャーのバカレッドでしたよね」 「悪かったわね保健体育オンリーで」 「いえ、凄いです」 >>133 すっとぼけた会話の後で顔を見合わせ、くすっと笑みを浮かべた。 エアマットに背を着けた明日菜が、両腕を広げて包み込む様にネギを迎える。 既に、ネギを受け容れるために止め処なく溢れ出しているその源に、 ネギは狙いを定め、力を込める。 初めてと言う事で先程も心の底から驚いた、と言うのがネギの本心だったが、 その瞬間、更に比べものにならない程激しいものが、ネギの中で弾け飛び勢いよく飛び出していった。 その未知の何かに振り回されているネギを、明日菜はぎゅっと抱き締めていた。 思えば明日菜は、ネギが迷った時慌てた時そうしてくれた。 そして今、何物にも代え難い健康的な弾力に溢れた、それでいて柔らかな感触に全てを包まれる。 そのまどろみそうな快感の中で、ネギも又力一杯明日菜を掴まえ、縋り付いて顔を埋める、 体一杯でその想いを表現していた。 今回はここまでです。前回から続けて内容的に切れのいい所まで、 と言う事ですがなんかかつてないぐらい細切れで上手にリズムが取れない投下状況です。 色んな意味で綺麗にまとめた投下が難しい状態ですいません。 続きは折を見て。 第五話投下、入ります。 >>134 + + きゅっと抱き締められ、優しい笑顔を間近にキスされた時も、 まだどこか夢うつつ、下半身から真っ白に突き抜けた快感にぽーっと酔い痴れていると言うのが、 ネギの偽らざる実感だった。 明日菜はふっと微笑み、立ち上がりシャワーを使う。 「綺麗だねーアスナ」 「はい」 「うーん、もう、すっかり女って感じだねー」 「はい」 ネギの前で堂々とシャワーを使う明日菜。 年齢を考えるなら早熟とも言えるグラマーにして、 体力バカのバカレッドに相応しい水滴も何も弾き飛ばす健康美。 それでいて、その表情には今までに無い匂い立つ何かが伺える。 奇跡と言うべき光景を目にする事を許されたネギにとって、その全てが余りに魅力的だった。 「うししこのこのっ」 「あ、柿崎さん」 「って、今気が付いたのひどいなーネギくん」 「ごめんなさい」 ぽーっと染まった頬をうりうりされたネギが気が付いた様に言い、 隣に座っていた美砂が呆れた風情の笑顔を見せる。 「んふふっ、おめでと、ネギ君」 「あ、どうも」 前に回った美砂に笑顔で言われ、ネギは言葉少なに真っ赤な顔で俯いた。 「ま、ネギ君とアスナ、最初っから鉄板だもんねしゃーないか」 「え?」 「いやいやこっちの事こっちの事」 ネギの目の前に中腰になってにこにこ笑っていた美砂は、 ネギの視線がつーっと斜め下になるのを見てニッと笑みを浮かべる。 美砂がエアマットに両手をついて膝立ちで半歩進むとネギは座ったまま半歩下がる。 >>136 「あっ」 そうやって、にこにこ笑っている美砂からちょこちょこ後退する内に、 ネギの背中はぽよんと心地よい弾力に押し返される。 「やっ、ネギ君」 「あ、ゆーなさん」 そんなネギの背後で、裕奈がニカッと笑みを浮かべていた。 「私もいるよーっ」 そんなネギの左手から、やはり膝立ちになった椎名桜子が元気よく登場する。 「あれ?えーっと、釘宮さんは?」 ネギの言葉に、周囲を囲む三人の美少女はニッと笑みを交わして指をさす。 + + 「ぶはっ」 円形ジャグジー風呂に放り込まれた小太郎が、顔を出してぶるぶると頭を振る。 「ん?」 小太郎も3A軍団のパワフルさを今まで身近で体験し尽くしている。 ささっと周囲を伺い、これ以上何かに巻き込まれない内に脱出、 と動き出そうとした時、たった今まで自分が着ていた筈のサンタ服がぽーんと宙を舞った。 「へ?わ、わっ!?」 気が付くと、着ていたものがぽんぽん宙を舞い、 完全に不意打ちを食らった上に事態が飲み込めない小太郎はわたわたとするばかりだった。 「はーい、服着たまんまお風呂はお行儀悪いよコタロー君」 「だからちゃっちゃと洗っちゃうよーコタロー君」 「あー、仲のよろしいこって」 >>137 目の前にざばーっと登場した台詞順に釘宮円と村上夏美の お手々繋いだ仲良し姿に小太郎が呆れた様に言う。 しかし、そこは小太郎。包囲を縮められる前にそして目の前に二人の姿が見えている内に、 自分の姿を先に視界から消してしまう。 「きゃっ!」 「わわっ!」 夏美と円が大きな水しぶきを反射的に避けている間に、 水中の小太郎はぐんぐんと岸に接近する。 「ぶは、っ?」 そして浮上、正に斜め前に突き進もうとした小太郎の頭部は ぐにゅっと柔らかくも腰の強い、そしてたっぷり豊かな感触に阻まれた。 「あらあら」 「うぶぶぶっ」 「相変わらず慌てんぼさんね。さ、綺麗綺麗しちゃいましょうねー」 かくして、丁度ジャグジーに脚を沈めたばかりの那波千鶴が、 文字通り千鶴の胸に飛び込んで来た小太郎の頭をぎゅーっと抱き締める。 そして、優しく撫で撫でしてから腕を放した訳だが、 水面に大の字に浮かぶ小太郎を中心に浴槽がダクダクと血の池と化すのを 夏美と円は大汗を浮かべて眺める事しか出来なかった。 それでも、二人は小太郎を回収し、ぶるぶると正気を取り戻す小太郎を前後に包囲する。 大浴場のタイル床にたたずんでいた佐倉愛衣は、 後ろを振り返った千鶴と目が合って、 自分が文字通り指をくわえてみていたはしたない有様にユデダコの様に赤面する。 千鶴はくすっと悪戯っぽく微笑んだ後、愛衣ににっこり笑いかけた。 愛衣は、思わず小さく自分を指差す。千鶴の首が小さく下に動いていた。 「あたっ!」 浴槽で、夏美と円が頭突きをかます。 「へっへーっ、脱出、せい、こう?」 そんな二人をするりとすり抜け、潜水から浮上して明後日の方向の岸辺に後一っ走り、と言う所で、 小太郎は後ろを向けていた首を前に向ける。 >>138 「はい、捕まえました」 「あー、メイ姉ちゃん?」 「はいその通りです」 ぽよんと瑞々しい感触に半ば顔を埋められながら、 きゅっと抱き締められた小太郎と愛衣が言葉を交わす。 「あー、メイちゃんナイス」 それを見て、円が手を振って喜んだ。 「それではこれより連行します」 「お願いメイちゃん♪」 「だ、そうです小太郎さん」 「あー、はいはい…ホナイコカ」 巨大な炎をバックににこにこと微笑む菩薩女神の気配を背後に察知し、 小太郎は粛々と夏美達に足を向ける。 ちらっと後ろを向いてちょっと照れ臭そうに微笑む愛衣に、 千鶴は相変わらず屈託のない笑みを浮かべていた。 第五話投下、終了です。 今回はここまでです。続きは折を見て…一月中に終わるのかこれ?… 引き続き第六話目投下、入ります。 >>139 + + 「んふふー、頑張ったねーネギ君。おめでとー」 「は、はい、どうも」 にかっと笑った裕奈にも言われ、ネギはもごもごと返答する。 「と、言う訳で私達からお祝いね」 「え?」 続けた裕奈の言葉に、ネギが聞き返す。 「うん、ハートじゃアスナにかなわないけどさー、 頑張っちゃったネギ君に、私達からとっときのご褒美だから」 「ほにゃらばネギ君楽にしてー、一休みしちゃってー」 美砂に続いて桜子にあっけらかんと言われても、 何しろ周囲が周囲、どこに目を向けていいのか分からない状態、 物理的には塵にしてしまう事も可能なネギだからこそ押し退ける訳にもいかず 頭の中は気が気ではないと言うのが今のネギの正直な所。 「えーと、それは?」 ネギの目の前で綺麗なおっぱいも丸出しの美砂が、 プラスチックボトルから掌にとろとろと流し込んでいる液体を見てネギが尋ねる。 「あ、これ、ローション」 美砂があっさりと答える。 「ひゃっ」 「そ、気持ちいーんだよ。こーやってね」 「あ、柿崎、さんっ」 美砂の柔らかな掌からネギの鍛えられた胸板にぬるぬるとローションを塗り込まれ、 ネギが小さく悲鳴を上げた。 >>140 「じゃ、私も」 「ほにゃらば私もーっ」 「えっ、え?あはははっ、ちょっ、あはははっ」 白く柔らかな手がローションと共に幾つも這い回り、 とにかくくすぐったいのだから仕方がないのがネギの状態。 「どーおネギ君、気持ちいー?」 「は、はい」 それは確かにその通りなので、裕奈の問いにネギは素直に返答する。 それを聞いて、ネギの頭の上で裕奈と美砂がニッと笑みを交わす。 「ネーギくん」 「は、はいっ」 背後から裕奈にきゅっと抱き締められ、改めて一つ上を行く弾力にネギは飛び上がる様な返事をする。 「さっきのマッサージもいいけどね」 「男って奴が一番喜ぶやり方、体験させてあげようか」 ネギの目の前では、そう言って美砂がニッと笑みを浮かべていた。 「え、えーと…」 「はい、こっち見る、ちゃーんとね」 「は、はい」 そう言われて従ったネギの真正面には、美砂が生まれたままの姿で膝立ちに立っていた。 そうは言っても、美砂が真っ赤な頬を照れ笑いでごまかしているのも実際の所。 「えーっと…どお、ネギ君。アスナも綺麗だけど、 ん、んんっ、悪くないでしょ?」 「は、はい、凄く、綺麗です柿崎さん」 きっぱり否定された日には尼寺に直行しようかと言う質問だったが、 もちろん、ネギ君はそういう事は言いません。 開き直った様にキラキラとした眼差しを向けられて素直に賞賛され、 主導権を取っていた筈の美砂は既にしてKO一歩手前だった。 >>141 「はい、ネギ君、そこでストップしててね」 美砂に言われて、じりっ、じりっと接近して来る 美砂の年齢を考えるなら見事な裸体を前にしても、今度はネギも動かなかった。 「うふふっ…それっ」 「はわわっ」 その十分に膨らんだ乳房にとろりとローションを垂らして、 声と共に美砂がネギに抱き付いた。 「ん、むむむっ!」 そして、熱いキスを交わす。 「ぷはっ!ははっ、体育祭の時はちょーっと我慢しちゃったけど、 やっぱり私もラブラブキッスに混ぜてもらっちゃったり、今更だけどダメだった?」 「い、いえ。柿崎さん、素敵な女性(ひと)ですから」 「ありがとネギ君。お世辞でも嬉しいよ」 「お世辞じゃないですよ。柿崎さんは…」 「あー、分かってるって、ネギ君が優しくて正直で誠実なのは」 ムキになるネギにくすっと笑いながら美砂が言う。 「うん、分かってる。ネギ君に一番の女の子もいるって事もね」 「ごめんなさい」 「謝んなくっていいって、むしろそっちの方が失礼だから」 「はい」 「よし」 返答するネギの頭を、美砂お姉さんが左腕をネギの背に回しながらくしゅくしゅと撫でた。 「あ、あっ」 「ちょっと、こーふんして来ちゃったかなネギ君」 「は、はい、あ、ごめんなさい」 「いーのいーの、そうしてるんだから。どう、こーゆーの気持ちいい?」 「は、はい、ぷるぷるしてぬるぬるしてなんだか」 改めてネギを抱き締め、ローションに濡れ光る胸を押し付けて微妙に動かす美砂の動きに、 未経験のネギは翻弄されていた。 >>142 「でも、私だけじゃもったいないって」 美砂が腕を放すと、ネギを包囲した三人が笑みを交わして その瑞々しい裸体にとろりとローションを注ぎ込む。 ローションを掌で伸ばし、改めてネギの方を見る。 そんな三人をぽーっと見惚れてしまうのは、それは色々な意味で仕方のない事だった。 それぞれに年齢を考えると溢れるばかりのボリュームと若々しい弾力の裸体がネギの前に晒され、 そして、塗り込まれたローションが照明にてらてらと照り返している。 その謎めいた艶やかさは、今までとは又違った、言葉を失う様に淫靡な感覚をネギにもたらす。 「ネギ君」 美砂が、そんなぽーっとしたネギに声を掛ける。 「だからネギ君、ハートじゃアスナにかなわないかも知れないけどさ、 私達の事もちゃーんと覚えておいてもらうんだからね」 「そういう事」 美砂の言葉に、裕奈が続く。 「一万年と二千年経ってもね、そんでアスナと水入らずでラブラブしててもねネギ君、 私達のぴっちぴちの青春時代、たまーには思いきり生々しく思い出してもらうんだからねーネギ君に」 「スタイルなら負けないよー♪」 裕奈がウインクして桜子が相変わらずの元気な大口で宣言する。 「だからネギ君こっち」 「はい…」 「それっ」 ネギが従うが早いか、まずは裕奈がネギに抱き付いた。 ぽよんとにゅるっとおっぱいローション漬けの得も言われぬ感触、 男が大好きな、と言うのはネギも心の底から納得する。 比べるのは失礼等という小知恵がつく前であるネギは、 ほんの短い間で立て続けに体験した中でもボリュームではナンバー1と感じざるを得ない。 >>143 「んむっ」 「んふふっ、魔法世界以来かな」 ネギの唇にちゅっと吸い付いてしっかりと舌を絡めて唇を離した裕奈は、 そうやって見事な膨らみをぐにぐにと押し付けながら、 段々と膝立ちの高さを高くしていく。 「うぶぶっ!」 「うふふっ、ネギ君おっぱい大好きだもんねー。 いーのいーの、男ってそーゆーモンだって聞いてるから。ふふっ」 まずは谷間ぐりぐりの天国の後、鼻口を塞ぐ見事な弾力がネギを本当の天国に送迎する前に、 裕奈はその膨らみに下から手を添えてネギの口に差し出す。 ネギが小さく頷くと、裕奈がニッと笑みを返す。 「あ、んんっ」 最初から、裕奈はちょっと甘い声を大浴場に響かせた。 「ん、んむっ、んっ」 目の前でピッと尖った、可憐な程の桃色の蕾に、 ネギは必死な程に食らいつき、ちゅうちゅうと吸い立てる。 最初はきつすぎる程だったのだが、まさか声音で調整しているのか、 吸い立てる力も、そして甘噛みと言う高等技術すら自覚無しに交えながら、 裕奈にもたらされるものは甘く痺れる様な感触へと変化していく。 「あんっ」 ネギもそうだろうが裕奈もちょっと名残惜しいものを感じつつ、 裕奈はネギの唇からぷっくりと熱く充血した乳首をちゅぽんと引っこ抜く。 そして、ネギの両肩に両手を添えてネギの背中を段々とエアマットに横たえる。 たっぷりとローションを含んでてらてらと輝きながら、 見事な膨らみが目の前でふるふる震えているのを見せつけられ、 今にも又むしゃぶりつきたい。 そんなネギの視線に裕奈がニカッと笑い、ネギはぼっと赤面して顎を下に向ける。 一度、横たわったネギの顔面の前で白い膨らみが見せつける様にふるふる揺れてから、 むにゅっとネギの鎖骨の辺りで柔らかく形を変える。 ぴっと硬く尖った二つの蕾がつーっと流れる感触にくすぐったさを覚えながら、 ネギはされるがままマットに横たわる。 >>144 「あんっ」 鎖骨から胸、腹へと、むにゅっと柔らかくそれでいて先端の熱く尖った双つの感触が優しく滑り降りた後、 最も敏感な男の急所が包み込まれ、心地よく擦り付けられる感触にネギは小さく声を上げる。 「ふふっ、どーおネギ君ゆーなのおっぱい包み」 「あ、あっ、温かくて柔らかくて、気持ちいい、です」 「そう。おっぱい大きいとこーゆー事して見たくなるってちゃーんと知ってるから、 こんな風にねー」 「あっ、ゆーな、さんそれ、あ、あっダメ、あっゆーなさん僕又っ」 「んふふっ、ネギ君の、ゆーなのおっぱいの中で熱々なっちゃってる。 いいよ、ネギ君我慢しなくて気持ち良くしていいよっ」 「あっ、ゆーなさんっ、あ、あぁーっ」 第六話目投下、終了です。 今回はここまでです。続きは折を見て。 引き続き第七話目投下、入ります。 >>145 + + 「こんな風に出るんだー。気持ちよかったネギ君?」 「は、はい」 エアマットに横たわるネギの両サイドに掌を置く形で尋ねる裕奈に、 ぽーっとのぼせそうなネギが返答する。 ちょっと見ると、にこにこ笑っている裕奈の顔。 そして、てらてらと艶やかに輝くローションに別の白っぽい液体も混在している、 そんな余りに艶めかしいコーティングの施された見事な質感の膨らみがぷるぷると存在を示している。 「ふふっ、ネギ君こんなに出るんだねー、さっきまであんなに出してたのにー」 そんなネギの横から、桜子がひょこっと口を挟む。 「うーん、やっぱり最強のモテ男は最強のスタミナ絶倫男って事なのかなー」 「そりゃあねー、あんだけの戦いをくぐり抜けて来た最強のスーパーヒーローだよネギ君」 うんうん頷く美砂と裕奈が微妙にズレていながら説得力溢れる会話を交わす。 「そうこなくっちゃねー、なんせあんだけのモテハーレムの帝王だよネギ君。 絶倫でもないと生き残れないでしょ」 「納得」 うんうん頷く美砂と裕奈が微妙にズレていながら説得力溢れる会話を交わす。 「うえー、まず」 そんな裕奈からさりげなく場所を譲られた桜子が、 ネギの胸板につーっと舌を這わせて白い塊を舐め取った。 「すいません」 「いーのいーの、こっちじゃゆーなにかなわないけどねー」 等と言いながら、それでも年齢的には十分なおっぱいを下支えゆさゆさしていた桜子は ネギの胸から腹に飛び散ったネギの男の証をちろちろと丁寧に舐め取っていく。 それは、桜子が覆い被さる形のいわゆる69の形に変形して行き、 いつしか一戦終えたネギの幼いシンボルが桜子の顔面の真ん前で休息していた。 >>146 「雑誌みたいのだと…こーかな?」 「え、あ、桜子さん何っ?」 ぱくっとくわえ込まれ、その未知の感触にネギが悲鳴を上げる。 れろっと舌が動いた時には、ネギの背中がエアマットを叩いていた。 「む、んもっ、んふっ、なんか、熱くなって大きくなってるみたい」 みたいな事を、桜子は塞がれた口でもごもご喋る。 「ん?」 そんなネギが滴り落ちる感触に気が付いてそちらを見る。 反射的に顔を背けようとしたが、それは逆に何か失礼な気もした。 鮮やかに萌える桜色の秘処を奥底から溢れ出す透明な蜜が生々しく濡らして照らし、 ぴちぴちに健康的な太股まで艶やかに照り返しながら桜子の身に留まらず溢れ返っている。 「い?ひゃっ!」 思わぬネギの反撃に、桜子が甲高い声を上げる。 「ひゃっ!?ネギ君?あっ、あ、ひっ、ほにゃあっあ、あひいぃっ…」 + + 「桜子さんっ!?」 一度、悲鳴と共に大きく背中を反らした後に支えを失い ずっしり重いぐらいの脱力で覆い被さって来た桜子の反応に、ネギはあわあわと狼狽する。 「桜子っ?」 「ほにゃ?」 返答した桜子に、美砂がふうっと嘆息する。 「桜子さんっ!?」 「あー、大丈夫大丈夫、ちょーっと天国行ってただけだから。 てかネギ君、初クンニで天国直行ってどういうんだかねー」 「すっごかったよーネギくーん」 呆れ果ててアハハと笑いながら言う美砂に、桜子が素直な賞賛を加える。 >>147 「え、あの、何となくその、あのぷっくりしたのが気持ちいいって、 もしかして、ダメでした?」 「全然全然、こーんどバター用意して一時間コースでお願いって感じだわー」 明日菜は、スパコーンと美砂の脳天にハリセンを食らわせてからスタスタとシャワーに戻る。 「さ、ネギ君」 気を取り直して、改めて美砂はネギをエアマットの上に座らせる。 「ふふっ、ネギ君、もうビンビンになってるんだね」 「あ、桜子さんのお口がくすぐったくて、それに…」 「それに、美砂お姉様のヌードが色っぽ過ぎておち○ちんが我慢出来ませんって?」 「はい」 流石にこの返答には、美砂も吹き出すしかない。 それを見て、ちょっと俯くネギの頭を美砂はくしゅくしゅと撫でる。 「うん、分かった」 ネギと美砂が座って向かい合い、美砂がすーっと接近して唇を交わす。 そのままきゅっと抱き合い、美砂の体が浮き上がる。 「あ、あっ」 「んんっ」 美砂と直に、呑み込まれる様にして繋がったネギは、背中にぶるりとした震えを覚える。 それでも、ここまでの奮い立っている事すら難しい筈の回数と やはりネギ自身のハイスペックなのか、ネギはここでぐっと踏み止まったまま美砂の中へと迎え入れられる。 「あ、んんっ」 美砂が動き出す。それは、怖々とした動きだった。 普段からススンデルと言ったタイプの大人っぽい所があってネギから見たら立派にお姉さんの美砂でも、 今ここに至ってどこか迷いの様な恐れの様なものが覗いている。 「柿崎さん、美砂さんっ」 「あ、ネギ、くんっ」 >>148 ネギがぐっと腰を使い、緩めていた腕で改めて美砂を抱き締める。 美砂が、もう一度ネギと唇を交わす。 ネギの腕に抱かれながら、こってりとローションを塗り込んだ美砂の柔らかな乳房が 鍛えられたネギの胸板に潰れ、ぢゅっ、ぢゅっと音を立てながら上下を始める。 「あ、なんか、ネギ君、あ、あっ」 さり気なくマットの上に横たえられながら、ネギはほーっと見惚れていた。 元々、美砂は年齢を考えるならすらっと背が高く、 チアで鍛えた無駄の無い肉体ながらグラマーと言っていいぐらいに見事なプロポーションを誇っている。 そんな美砂の肉体美がネギの前で段々と大きく躍動し柔らく膨らんだ乳房がぷるぷると上下する。 美砂の表情、息遣いは徐々に切ないものに変わり、 そして何より、そんな美砂に連動してばさっ、ばさっと、 美砂の見事に長いウェーブヘアが踊り狂う様に熱く躍動してネギを魅了する。 「あ、ああっ!あ、ネギ君っ、 ああっ、何上がってああっ、ネギ、ネギ君っあ、ああああ…」 いつしか、ネギも又、美砂に向けて突き上げる様に腰を使っていた。 そうしたら気持ちがいいと思ったのか美砂に向かっていったのか、 全てはネギの才能のなせる技、なのかも知れない。 はっきりしている事は、いつしか大口を開けて綺麗な胸も丸出しに反り返っていた美砂が、 美しく豊かなロングヘアをばさっ、ともう一度揺らしてがくん、とネギに体を預けた事だった。 第七話目投下、終了です。毎度細切れでホントすいません。 今回はここまでです。続きは折を見て。 投下おつかれさま。 >>42 保管庫更新を再開しようと思います、権限所持してる人まだいるかな…もしまだ見てたらメンバー承認ください。 第八話目投下、入ります。 >>149 + + ゆるゆると抱き合い、唇を交えながら十分に余韻を楽しんだ後、 ネギから離れて立ち上がった美砂は、にこにこ笑って小さく手を振りながら手近な洗い場に向かう。 照れ笑いを浮かべて小さく手を振りながら見送るネギの前で、 美砂は長い髪の毛をさらりと翻してシャワーを使う。 「んー、私も髪伸ばしてみようかなー、運動にちょっと邪魔だけどさ」 「あ、ゆーなさん。はい、似合うと思いますよ。ゆーなさん日本人の綺麗な黒髪ですし」 「ありがと、ネギくん。そ、お母さんも凄く綺麗なロングの黒髪だったんだー」 「そうですか」 ネギがそこまで言って、ちょっと言葉が途切れる。 そして、二人は顔を見合わせ、くすっと笑みを浮かべる。 何がどうなってか、ちょこんと正座して向かい合った二人が、小さく頭を下げる。 「よろしくお願いします」 「お願いします」 自分らでやってみて、この意味不明な行動には苦笑を禁じ得ない。 取り敢えず、すすっと近づいてちゅっと唇を重ねる。 そして、ネギの動いた視線に気付き、裕奈がくすっと笑みを浮かべる。 「柔らかい。それで凄く弾んで大きくて」 「んふっ、なんかくすぐったい感じ。でも気持ちいい」 流石に裕奈も遠慮がちに突き出すが、それでも見事に豊満なバストがネギの視界に露わになる。 ネギは思い切って両手掴みにするが、それでも、ネギの優しい手つきに 裕奈はくすくす笑いながら段々と熱くこみ上げるものを覚える。 「あの…」 「ん」 上目遣いのネギに裕奈が笑って頷くと、ネギはしっかり熟れた、 それでいて可憐な色形の乳首にちゅっと吸い付いた。 >>151 「んっ、ん…は、はにゃ、あんっ」 乗りで応じたものではあったが、いざネギにそうされて見ると、 絶妙な加減でちゅうちゅう吸い立てて舌を這わせる。 そうしながら、弾力を楽しむ両手も柔らかな動きが途切れない。 裕奈も最初はくすぐったいぐらいに感じていたのが、 段々とそうも言っていられなくなって来る。 「ちょい、ネギ君…」 何か言おうとした裕奈は、ふっと優しい笑みを浮かべてネギを見下ろした。 無心に乳を吸い続けるネギを見下ろし、優しく髪の毛を撫でていた裕奈だったが、 その内ににへらっと歪んだ口からたらりとヨダレを流し、悪魔の笑みを浮かべていた。 「うぶぶっ!」 「うらうらうらーっ」 「うぶっ、ぶっぷはっ」 その弾む谷間に顔面をぎゅーっと押し付けられぐりんぐりんされて、 窒息する様な柔らかさに悲鳴を上げたネギだったが、 裕奈の腕が緩みちょっと怒った顔で見上げたネギも、 ニカッと楽しそうな笑みを見せられては苦笑するしかない。 「きゃんっ」 それでも、ちょっとはむーっとしていたネギは、 不意打ちに裕奈の突き出したおっぱいを掴み、 裕奈はそのままずるりとエアマットに背中をついた。 「ん、んんっ、あんっ!」 怒った様な勢いで自慢のおっぱいをもみもみちゅうちゅうされてそれだけで息を荒げていた裕奈だったが、 そんなネギの繊細な指が、既にしてとろとろに潤っていた秘密の部分に伸びた時には悲鳴を上げていた。 「あ、あんっ、ネギ、くぅんあ、あんっ、ああんっ!!」 ふいっと静寂が包んだ、かと思ったその隙に強烈なのが来た。 実戦と応用力の天才が見せつける指使いは裕奈の背中にマットを叩かせていた。 >>152 「ゆーなさん」 「ん、ネギ君」 裕奈に覆い被さる形で両腕を立てていたネギの真剣な眼差しに、 裕奈もぐっと頷く。 まだローションの残っているにゅるっとした感触と共に、 ネギはその鍛え抜いた腕に柔らかくも素晴らしい弾力を抱き留める。 「ゆーなさん?」 「ん、大丈夫」 ぐっ、と、抉り込まれた感触に顔をしかめる。そんな裕奈を見てネギが尋ね、裕奈が応じる。 「あ、くんっ」 それでも、察しのいいネギは静かに腰を使い、 そして、裕奈の反応を見ながら段々と揺らぎと力強さを増していく、と、言う、 ネギのその他の能力同様年齢ガン無視の技巧を駆使してみせる。 それを受けての裕奈はと言えば、ネギにぎゅっと抱き付きながら、 ようやくようやく呼吸を整え、そして、ローションに滑るマットをじゅっ、じゅっと響かせて ネギに合わせて下半身を由良し始める。 「ん、んんんっ」 「んっ、ゆーな、さん?」 ぎゅーっと抱き締められたネギが、動きを止めた。 ついでに下半身の上り詰める過程すら止めて見せると言う、 今更ながらに驚嘆すべき粘りもここでどうこう言う者はいない。 + + 「えへへ」 ふーっと一呼吸してから照れ笑いを浮かべる裕奈の黒髪を、 ネギの手は自然と撫でていた。 「ふふっ、ネギ君お姉さんに生意気っ」 ちょっとの間撫で合った後、一旦引っこ抜いてぺたんと座ったネギは、 背中ににゅるっとふにゅっとした心地よいものを感じる。 >>153 「やーネーギくん」 「桜子さん」 「ふーん、やっぱりネギ君ってお子ちゃまなのに逞しいんだー」 たっぷりローションの乗った体で、桜子は後ろからネギに抱き付きぐにぐに動き始める。 「はいネギくんこっち」 「はい」 ここまで来たら、ネギももう素直に従ってしまう。 桜子の腕から解放されたネギが座ったままよいしょと振り返ると、 そこには桜子が生まれたままの姿で、但し照明にローションを輝かせた艶めかしい姿でえへへと立っている。 自分からスタイルを誇っている通り、これ又年齢を考えるなら十分過ぎるブラボーなプロポーションだ。 裕奈程ではないが柔らかな膨らみは質感十分に存在を示し、 中背でバランスが取れている。チアで無駄をそぎ落としながらも 思春期の女の子らしいどこかふわふわ柔らかな感じが、今のネギの感想を翻訳するならば、そそる。 ぽーっと見とれるネギの視線に満足したかの様に、 桜子はさっと両膝をついてちゅっとネギの唇を吸った。 そして、にじり寄ってからもう一度、今度は舌と舌までしっかりと絡め合い貪り合いきつく抱き合う。 ボリュームで言えば裕奈の方がしっかりしていたかも知れないが、 くにゅくにゅぷりぷりと柔らかくまとわりついて包み込む様な感触が ネギにはどこかくすぐったく、気持ち良かった。 「あ、んっ」 「桜子さんも、やっぱり」 「もうっ」 倣い覚えたコースで、ネギの右手が、既にローション以外でとろりと潤っている むっちり鍛えられた太ももから更に奥へと滑り込みとろとろに溢れ出す蜜を指に絡める。 その指は、見せ物の様な荒々しさとは無縁の繊細そのものの動きで 最も敏感な所を探り出しその感覚を剥き出しに現していく。 桜子の腿が小さな開閉を繰り返して僅かに顎が上を向き声が漏れる。 「あうっ」 「ふふっ、ネギ君も、あんなにしてるのにまだこんななんだ」 「は、はい」 思い切りよく桜子に掴まれて、ネギも照れ笑いで応じるばかり。 改めて見つめ合い、唇を重ねる。 その後で、桜子はネギを座らせたままゆっくの腰を浮かせる。 >>154 「ん、つっ」 「桜子さん、大丈夫ですか?」 「ん、大丈夫。女の子ってね、特に最初はちょっと引っ掛かって痛かったりするん、だけど。 私は大丈夫かな?運動とかしてるとそういう娘多いって言うし、いいっ」 「桜子さんっ!?」 「いや、大丈夫。なんて言うか、大当たり? 今、ネギ君のごにょごにょがすっごくツボに直撃って言うかすっごく気持ちよくて」 「あ、そうですか、気持ちよかったんですか良かった」 ほっとしたのはネギだったが、この後の桜子はほっとする所ではなかった、 と言うのは最早様式美と言うものである。 「あ、あああっ!」 ズン、とネギが突き上げる一撃に、桜子の顎も背中も反り返り、 ネギが今まで聞いた事のないお姉さんの、女の人そのものの声を桜子が響かせる。 只でさえネギの天然技巧にこってりとろかされた上に受け容れた所で、 受け容れたネギの肉体は桜子の快感ポイントを一発必中でピンポイントにロックオンしており、 ネギは優しく、そして容赦なく責め立ててくる。 最早本能のレベルで反応をかぎ分けて決して苦しめる様な無理はしない、 それでいて攻め所は確実に把握している。 最強の学習能力応用能力マスターの天才がその誠意と愛情をフル稼動しているその場所は、 その一撃から大当たりした桜子の肉体が最も求めてやまない所。 いつしか、ネギの目の前の美少女はお風呂だと言うばかりではなく全身を桜色に紅潮させて ツンと形良く上を向く柔らかな膨らみをぷるんぷるんと上下させ、 到底秩序だったパターンなど掴めず闇雲に体が求めるままに踊り狂う。 汗を溢れさせ切羽詰まった表情に見る見る変わりながらのその姿は、 ネギが見惚れるに十分過ぎる美しさだった。 「あ、あっ、来る、ああっ来る来ちゃう来ちゃうよ来た、あ、あー」 + + くてっと覆い被さって来る桜子を、ネギは優しく抱き留めた。 そのまま、満足げににへらにへらとしている桜子を、 ネギはエアマットに優しく横たえる。 「ふふーん、やっぱりやるねーネギ君は」 「あ、ゆーなさん」 横を見ると、両手をついて桜子を半ば覗き込んでいた裕奈がニカッと明るい笑みを浮かべた。 >>155 「ふーん、桜子こんなにノックアウトしてまだ余裕なんだ」 「え、えっと、余裕って言いますか」 ぺろりと唇を嘗めた裕奈の向日葵の様な笑みに、ネギは何か戦慄を覚える。 「あ、ああっ、いっ、何ああっなんか、あああっ」 かくして、あれよあれよとネギはその場に横たえられ、 裕奈は肉欲の赴くままにしっかとネギの上に乗っかりはめ込み腰を振り始める。 とは言え、この際ネギも嫌いではない。そして一旦そうなると誠意の限りを尽くすのがネギ。 ここまでの才能と学習の効能を遺憾なく発揮して裕奈のポイントを匠に把握しつつ腰を突き上げ始める。 たっぷりとしたボリュームと見るからに跳ね返す様な弾力、 それがローションに濡れて照明にてらてら輝きながら目の前で存分に律動している。 そんな裕奈の双つの至宝は、何か幼児の見る大きなデコレーションケーキにも似た生唾の対象、 それがネギの偽らざる思いだった。 そして、裕奈の息遣い、裕奈の声、もちろん今までも綺麗なお姉さんだとは思っていたが、 お祭り好きでさばさばしてて元気いっぱいで、 そんな裕奈が自分よりも大人の女の人なんだと脳がとろける程に実感させられる。 「あ、ああっ、ネギ、君。元気いっぱいだねああっ、うんっ、 いいっ、いいよネギ君いいっ、あ、ああ、あぁー」 そろそろコツを掴んで来たネギは、身を起こしてしっかと裕奈を抱き留めていた。 そして横たえる。本来、そのまま紳士的に優しく休息させるつもりだった。 ぐんにゃりとした裕奈を優しく横たえたネギは、ごくりと喉を鳴らす。 「んふふっ、あんまり痛くいないでね」 「あ、あのっ」 たっぷりと豊かでありながら、若さの特権でこうして横たわっても崩れを見せない膨らみに むしゃぶりついたネギに裕奈がどこか物憂い口調で言い、ネギの頬がかあっと赤くなる。 「もー、ここまでやっといていーのいーの元気でいーの」 元々半開きだった裕奈の目がパチンとウインクし、 ちゅうちゅうと吸い立てるネギの頭を夢うつつな眼差しの裕奈が優しく撫でていた。 「ん、あんっ、やっぱネギくぅんああんっ」 「あー、ネギ君、やっぱおっきいおっぱいぃは、ああんっ」 ネギがそーっとそちらを見ると、真っ裸のまき絵と亜子が大きなエアマットの一角に向かい合って腰を下ろし、 既に自家製の透明な蜜の溢れ返ったお互いの部分をほっそりとした指でまさぐり合っている最中だった。 >>156 「あ、あのー、まき絵さん、亜子さん」 「んー、だって、ネギ君だもんあんなの見せられたらたまらないもん」 「そやそや、ホンマネギ君男やわーかなんわゆーな達ばっかりー」 ネギの質問を受け、二人はふにふにと自分の胸を掌で下支えして本人は不本意でも客観的には 厳然たる微、たる評価をアピールする。 「ネーギくん」 どさくさ紛れに桶に用意されたローションを浴びながら、 二人は一度裕奈から離れたネギの所まで這い進み、ぴとっと両腕にしがみつく。 そして、ちゅっ、ちゅっと唇を吸う。 ネギはそんな二人に倣い覚えた両手の繊細な指技の限りを尽くし、 とっても可愛い声で泣かせ続けていたが、 二人の全身はそれだけでは足りぬとばかりに、切羽詰まった熱いアピールを抑えられない。 どうした訳か、まき絵がとっさにネギに可愛いお尻を向ける形で四つん這いになり、 亜子もとっさにそれに倣う。 「……はああああわわわわあああああっっっっっ!!! ひゃあっ、ああああっ!!!」 そのすぐ後に、亜子は、背中をぺたぺた触りながらその場にのたうち回った。 随分と楽になった、とは言っても、見た目同様心からも決して消えてなくなる事はない。 それを、女の子の一世一代のその時、それも何一つ隠す所なく、 と言う事に気付いては、決壊するのも無理からぬ所だった。 「ひゃ、あっ!!」 そんな騒ぎは、ネギが、亜子をぎゅっと抱き締めて強制終了させる。 「素敵ですよ、亜子さん」 「ありがと、ネギ君」 うっすら涙を浮かべた亜子とネギが唇を重ねる。 「僕を信じて、くれますか? 謝り足りない大変な嘘をついてしまって、忘れられません」 ネギの真摯な言葉に、目尻に涙を浮かべながら亜子はにっこり笑って頷いた。 そして、ネギに促されるまま、亜子は震えながら先ほどと同じポーズを取る。 >>157 「素敵ですよ、亜子さん」 「ネギ君…」 ショートカットの特権のくすぐったいうなじキスを受けながら、 亜子は冷めた筈の酔いが回りぽーっとした心地になり始める。 「い、いっ」 「亜子さん」 「ん、大丈夫、大丈夫やから」 未知の体位だったが、理論構成と応用問題と体術にかけては引けをとらないのがネギ。 亜子の真っ白な背中に覆い被さりながら、ぐっ、ぐっと確実に狙いをつけて亜子の中に突き進む。 「ん、んんっ、あ、あ、あんっ」 「ん、くううっ」 そうして、今まで同様時に確かめながら時に大胆に、だが全体に優しくネギは腰を使う。 当初は苦痛を隠せなかった亜子の反応も段々と違ったものに、 雪の様な柔肌もぽーっと艶やかに色を変化させる。 >>158 「んー」 「ネギくぅん」 そうやって、亜子がへにゃーっとエアマットに突っ伏すと、 矢も盾も溜まらぬと言ったまき絵がすり寄ってくる。 「ああーんっ、恥ずかしい。ネギ君がすっごく、だから悪いんだからねー」 最早本能的な程に、ネギと亜子を目の当たりにしながらそれに合わせる様に自ら差し込み、 ずぶ濡れになった自分の右手に気が付いたまき絵はしゅんと縮こまりながら しっかりとネギにアピールしていた。 まき絵も、最初は亜子の様に後ろから貫かれ、 それでしっかりと前後に腰を使って熱い声を響かせていたが、 一旦頽れたまき絵を前に小休止したネギを前に、まき絵は再び挑みかかる。 確かに、明日菜や裕奈やチアの面々に比べれば、 年相応と言えば年相応だが少女、と言う色彩の強い体つきのまき絵だ。 だが、器具と共に体育館を縦横に動き回る桃色のアホウドリの、 いつも観衆を魅了する優美にして激しいしなやかな魅力は健在。 そんなまき絵にのし掛かられ、その身はマットに横たえたまま自分にのしかかったまき絵を見るネギは、 そんな観衆すら知らない惚れた男にのみ許された特権そのものを目にして、 そして、その身をもって味わうと言う至高の贅沢を今我がものとしている。 これも、観衆の知らないまき絵の歌声。明るく可愛らしいベースはまき絵のものでありながら、 誰も知らない一歩も二歩も先に進んだ男に向けた女の声。 ネギを、男を魅了するには十分に過ぎる。 まだまだこれからの白い裸体、肉体も声も心も、 しなやかに伸び上がり目は大きく見開かれ、今、最高のフィニッシュを迎える所だった。 第八話目投下、終了です。ヤバイ。タイムスケジュールが限りなくヤバイ。 一月どころか原作が… 今回はここまでです。続きは折を見て。 第九話目です、めっちゃ細切れです。 >>159 + + 「えへへ、ネギくぅん」 まだどこか夢心地のまき絵と亜子がマットに座ったままのネギにまとわりつく。 そうやって、ネギがぷにぷにとした感触をのんびり楽しむ時間は、決して長いものではなかった。 「オードブルの時間は終わったかなネギくーん?」 その声にネギがそちらを見ると、いつの間にやら登場して声をかけた早乙女ハルナを先頭に 裕奈に美砂に桜子がずらりと隊列を編成していた。 「ボリュームたっぷりメインディッシュ準備オッケーよ」 そう言って、ハルナ以下の四人組はさっと片膝をついて桶に用意されたローションを肩からざんぶと被る。 「突撃ーっ!」 「え?はわわわっ!?」 かくして、微妙な侘び寂びの心地よさをネギに伝えていたまき絵と亜子はあっと言う間に弾き飛ばされ、 あれよあれよでネギは四方を完全包囲完全密着される。 「うぶぶぶぶっ!」 「わー、ネギくーん」 まずはお初と言う事か、 よく考えるなら一番最初の最初に似た様な事があったかもとネギは不意に思い出したが、 そんな感傷に浸るには目の前の状況は生々し過ぎる。 何しろ、こちらもちょいとぽっちゃりその分たっぷりのハルナの見事なおっぱいが、 ネギの目の前にどーんと迫ったと思った時には窒息しそうな直撃が待っていた。 他の三人は一足先んじたと言う事で、まずはハルナがぎゅーっぐりんぐりんを独占する。 それだけでもネギが十分にくらくらしている所に、残りの三人もハルナの腕がネギの頭から解けるのを待って 残る三方から一斉に弾力圧縮ぷるぷるアタックを開始する。 ぷはっと逃れる様にネギは上を向いた訳だが、 その包囲の外に弾き出されたまき絵と亜子は笑い目に涙を迸らせながら、 スタイルばっちりな全裸美少女の背中が包囲している真ん中から ぶーっと赤い噴水が天井に噴射される姿に悲鳴を上げるしかない。 >>160 「はいはいはいはい♪」 「それそれそれそれーっ!!」 「あうあうあうあうあーーーーーーーーうーーーーーーーーーーー」 そのまま、今度は逞しく鍛えられたネギの全身を、 四人の美少女が、そのグラマーと言ってもいい素晴らしい肉体全部で味わい尽くす。 そのぷるんぷるんの弾力がにゅるにゅるぐいぐいと押し付けられ、 しまいにぐるぐると目を回したネギがじゅぽんとすっぽ抜けて彼方に消えるのを、 まき絵と亜子は大汗を浮かべて見守る事しか出来なかった。 + + まあ、所詮は学園の悪ふざけ。ギャグ漫画と言ってしまえばメタが過ぎるが、 この程度でどうにかなっていればとっくに魔法世界に墓標を作っている。 と言う訳で、本人の自覚は別にしてノリのいい所ですっ飛んで見せたネギ君は、 そのまま近くの流れるお風呂に派手に飛び込んでいた。 水中で体勢を立て直そうとしたネギは、 目の前をすいーっと横切る白く美しいマーメイドの姿に即刻魅了される。 一度水面に上がり、ぷはあっと呼吸を整えると、 そのまま今更言う迄もない運動能力をフル活用して行動を開始する。 豊かな白い裸体が水中を優美に、そして力強く動き回る。 ネギも又、その美しさに魅了され、ひたすらに後を追って泳ぎ続ける。 そんなネギに気付いたのか、途中でにこっと笑みを見せ、 そして再び真剣な表情で前に進む。ネギもそれを追う。 「ふはっ」 「はっ」 二人揃って水面に顔を出し、ぶるぶると頭を振ってから顔を見合わせ、照れ笑いを交わす。 「やあネギ君」 「アキラさん」 「やっぱり凄いなネギ君は。ずっと年下なのに何をやっても、 泳ぐのも得意なんだね」 「いやー、やっぱりアキラさんです。アキラさん泳ぐの凄く上手で、綺麗で」 「綺麗」 「はい」 >>161 にこっと無邪気に微笑むネギを見て、 アキラの頬がぽーっと赤らむのはここがお風呂だからと言うばかりではないだろう。 「泳いでるアキラさん、凄く格好良くて綺麗です」 「ありがとうネギ君」 素直な言葉には、素直に応じるしかない。 「ん?」 「あ」 お風呂の真ん中に向かい合って立っている二人だったが、 ネギの目が透明な水面に向いている事にお互い気付いて苦笑を交わす。 「エッチ」 「えへへ」 「もうっ、ネギ君悪い子になったのかな」 「かも、知れません」 アキラがこつんとネギの頭に拳を当てた後、二人はくすっと笑みを交わし、唇を重ねた。 「だからその…」 「ん?」 「あの、触ってみて、いいですか」 「どうぞ」 いい加減タガの外れ始めたネギの言葉に、 我関せずの態度ながらおおよそ把握していたアキラも笑って応じる。 ちょっとの間掌でむにゅむにゅ弄んでいたネギは、目の前のアキラにきゅっと抱き付く。 「えへへ」 「もう」 そんなネギの後ろ髪を、アキラも優しく撫でていた。 何か、紳士さんがいつの間にか悪戯っ子になった、だが、それがいい。そんな感じだ。 第九話目投下、終了です。 短くてすいませんが今回はここまでです。続きは折を見て。 保管庫管理権限者より連絡ない為臨時保管庫立ち上げました、権限もらい次第移行します。 http://www55.atwiki.jp/negiparo2/ >>163 すげえええぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!!超GJ ちょっと懐かしいモンも見せて貰いました。 結局今月中は無理でした。ムチャ短いんで第十話前編って事で投下します。 >>162 + + 「ふーっ」 ジャグジー風呂の一つでは、抵抗虚しく無事丸洗い終了された小太郎が 浴槽の壁を背中にのんびり湯に浸かっていた。 「あー、まあさっぱりしたわ。ありがとな」 「どういたしまして」 素直な小太郎に、対面の壁を背もたれにした千鶴がにっこり応じる。 「だったらジタバタしないのコタロー君」 「それはなぁー」 そんな小太郎の右隣に、夏美がすいーっと近づいて語りかける。 小太郎の言葉を聞いた夏美は小太郎の右腕に抱き付き、ちゅっと頬にキスをした。 「ひゃっ!」 夏美がにっこり微笑み、そんな夏美と目が合った愛衣が真っ赤な顔でしゅんと沈みそうになると、 不意の感触に飛び上がりそうになる。 「ふふーん、可愛いし後輩のクセにいいモン持ってるのにねー。 やっぱりあれ正妻の余裕って奴?これで一発勝負懸けてりゃ分からなかったのにさー」 背後からがばっと、必殺女子校鷲掴みで愛衣の程よい膨らみを掴んだ円がカラカラ笑い、 その手を離された愛衣は益々縮こまってぶくぶくと沈み込む。 「コタロー君こっち」 >>164 + + 「なんやねん」 「いーから」 何せこれだけの設備なのだから何がどこにあっても不思議ではない、と言う事で、 ジャグジーの近くに何となく用意されている休憩用エアマットに、 夏美に手を引かれた小太郎が勧められるまま腰掛ける。 「えへへ、コタロー君」 小太郎の右隣に座った夏美は、この際何となく勢いで、と言うのが本音の所。 完全な世界でなくてもいい。もう今はこうして小太郎の隣にいてもいい筈と心のどこかで。 「あ、小太郎さん」 その声に、すいっと小太郎が左側を向き、 小太郎にもたれようとしていた夏美が危うくバランスを取り戻す。 そこには、いかにもこの大浴場では当たり前の格好のメイがすらりと立っていた。 「おうっ、メイ姉ちゃん」 「どーしたんですかこんな所で?」 「あ、いや、夏美ねーちゃんが」 「そうですか」 返答してからすいっと目を泳がせた小太郎に、メイがくすっと小悪魔の笑みを見せる。 「ふーん、そうですか。じゃあー、 私もお隣、お邪魔しちゃおっかなぁー」 「む、むー…」 小太郎の左側に膝をついたメイは、 そのまま前方のマットに両手をついて両方の膨らみの外側にさり気なく両肘を添える。 うっとり半開きに潤んだ瞳を向けられ、何となくたじっと夏美の方に退きそうになる小太郎に向けて、 メイはぺろっと唇を嘗め、腿を斜めに向けながらずりずりと接近する。 程なく、近くの岩陰で腹がよじれそうな勢いでぶひゃひゃと号泣爆笑していたハルナの背後で、 すーっと仮面を外した夏美とたった今まで夏美とお手々繋いでいた愛衣が、 それぞれ両手に手近な巨岩と太陽の様な巨大な火球を掲げていた。 第十話前編・終了です。 今回はここまでです。続きは折を見て。 第十話後編、投下行きます。 + + 「と、言う訳で、仕切り直しにしましょう」 「オッケー」 真っ赤な浴槽にお月様よろしく お尻をぷかーっと浮かべているハルナを大汗を浮かべて囲んでいる面々の事はさておいて、 喋ってる順に愛衣と夏美の間では合意が成立したらしい。 そんな夏美を右前方、愛衣を左前方にエアマットに正座している小太郎としては、 正直、目のやり場に困る。 そもそも、二人の姿が離れた時点でさてどうしようかと思っていたところに二人とも戻って来て、 そのまま得体の知れないオーラに気圧される様に座り直したと言うのが現状。 いかにそっち方面に疎い小太郎だと言っても、 そこそこ以上に可愛い年頃のお姉さん二人が目の前で正座をしていて、 少なくともぽよんとしたおっぱいを丸出しにしている、 全く臆せず正座しているのだからちょっと目をこらしてしまうと何か黒いものまで丸見えなのだから、 何も感じないと言うのは無い。何よりも、小太郎自身も正座しているのだから、 自分の体が丸出しで反応しているのが自分でもよそ見でも分からない筈が無い。 しかも、じりっ、じりっとさりげなさを装って距離が縮まっているのは気のせいではない筈なのだが、 その可憐な花の様な笑顔の向こうから漂う冷気に、小太郎の運動神経は完全に凍結していた。 気が付いた時には、小太郎の逞しい両腕にきゅっ、きゅっと蕾の様な若い弾力が伝わる。 「あれー、清純派のメイちゃんがー、 発育はお姉さんに勝ってますアピールなのかなぁw」 「さすがは夏美お姉様、弟さんとのスキンシップも堂に入ってますねぇ、 あ、スキンシップって和製英語なんですけどーw」 何しろ両側からきゅっ、きゅっと両腕を抱き込まれているのだから逃げるに逃げられない。 小太郎の事だから力ずくで、と言うのも不可能ではないが、お姉さんにそれをやるのは気が引ける。 夏美はとにかく愛衣は、中途半端に実力があるのでお互いに変に暴れたらケガをさせてしまう。 その間にも、小太郎の目の前では二人の美少女の形はアーチでも決して笑っていない目と目の中間点で 何か火花が見える気がするし、しかも、その火花はど真ん中にいる小太郎をむしろ凍結させる。 その一方で、腕に伝わって来る未だ硬い芯を残しながらもぽよんと柔らかな感触、 髪の毛の甘い香りに何よりかにより余りに無防備過ぎるその姿の全て。 小太郎のプライドとしては、どうしても顔が天井を向く。 その間にも、二人は、にこーっと一際華やかな笑顔を見せる。 >>167 「………ったぁー」 「何やってんね」 本能的にすいっと後方に体を反らした小太郎の前では、 強烈な一撃頭突き合戦を展開した夏美と愛衣が互いに額を抑えてエアマットに蹲っていた。 ガキにも分かるモロなセクシーポイントではない筈なのだが、 綺麗なラインで丸出しの背中、 そして濡れて分かれた髪の毛の向こうから覗くうなじと言った通好みのポイントが目に入ると、 大汗を浮かべて呆れていた小太郎はぷいっと横を向いてしまう。 「あ、あー、とにかくあれや、もっぺん風呂入るわなんか芯から冷とうなって来たしなぁ」 乾いた声と共に立ち上がり、 下腹部の辺りでぶるんと異様な抵抗感を感じたのは知らぬ振りで駆け出した小太郎は、 道半ばでぼむっと迫力満点の抵抗にぶち当たった。 「あらあら、お風呂で走ると危ないわよ慌てんぼうさん」 菩薩の微笑みを見た、と思ったのりは一瞬の事。 頭をぎゅーっと抱き締められて、解放されるや小太郎の顔は天井を向く。 「あらあら」 「…ぷっ」 「あは、あははははっ」 そうやって、千鶴に背中を支えられながら 赤い噴水を展開させている小太郎を大汗を浮かべていた夏美と愛衣は、 次に相手と自分の、主に胸部を見比べてから互いに顔を見合わせ、吹き出して明るく笑い転げた。 「あー、やっぱかなわないなぁ」 「そうですねー」 「あー、メイちゃん」 「はい」 「今夜なんだけど、うちのいいんちょがターキー頼み過ぎちゃってさ。 今なら食券十枚で食べ放題だけど部屋パーティー来る?」 「はい、ご馳走になります♪」 「ん」 「いいねいいねー」 「あーハルナ」 >>168 神出鬼没の同級生に無感動に声を掛ける夏美であった。 「まずは腹ごしらえ、体力付けて手料理で好感度up。 で、その後はもーちーろーん、特別に聖なるホーリーナイトって奴だよねー」 「あのー、単語が重なっているのですが」 「ノー・プロブレーム。 もーちーろーん可愛いパジャマパーティーは勝負下着を戦闘服に、 早い者勝ち先着順仁義なき争奪戦って事でFAだよねー夏美ちゃーん」 「あー、気にしないでメイちゃんこーゆー娘だから」 「はい、重々理解しています。ですから重々単語が重なっております、が」 「ん」 「今夜は胸を貸して頂きます」 「ん。やだなーメイちゃん、私の方が貸して欲しいってーの年下のクセにねー」 「あはははー」 夏美が愛衣のちょっと早熟な膨らみをあくまで優しくふにゅっと掴みながら、 再び微かにきな臭い笑顔の応酬。 「あー、いたいた」 そこに現れたは葉加瀬聡美。 「あ、お風呂仕様ちょっと雰囲気違いますね」 「でしょ」 愛衣と夏美がヒソヒソと言葉を交わす。 「カメラ63個確かに納品しました。 設置は朝倉さんの方で、リアルタイム視聴出来る様に配線も万全だそうです」 「あー、メイちゃん、もうお掃除の時間だっけか? 真っ裸にホーキってのもシュールだねー。メイちゃんもスタイルもいいしうんどこのマニアック企画って。 で、夏美ちゃんはどこ行っちゃったのかなー?夏美ちゃーん出ておいでー…」 「勘、やけどな、 多分その辺で桶ぶん回して脳天スマッシュヒットのターゲットロックオンした辺りやと思うで」 >>169 + + それからも、体力の限り、と言った感じで二人は広々とした浴槽を泳ぎ回っていた。 お湯の中をマグロの様に悠々進むアキラの白く豊かな裸体を、 運動センス抜群のネギがやはり一糸まとわぬ姿で追い回す。 そんなネギから見て、それは惚れ惚れとする様な絶景だった。 中州状のスペースに上がったアキラを、ネギが追う。 アキラは、休憩用に用意していたエアマットに大の字に引っ繰り返った。 ネギがその脇にちょこんと座ると、にこっと微笑むアキラがすすっとスペースを開ける。 ネギがそこに遠慮がちに寝転がると、その隣から、アキラが頬杖をついてそんなネギを眺めている。 「アキラさん?」 「ふふっ、やっぱりネギ先生、可愛いなあって。ごめん、男の子に失礼だったかな?」 「いえ。アキラさんすっごく大人っぽくて頼りになる人ですから」 「やだなぁ、私だって中○生の女の子だよ」 ネギが半身を起こし、アキラもそれに合わせて揃ってくすっと笑みを見せる。 そして、優しく唇を重ねる。 「アキラさん、凄く頼もしくて格好いい人です」 「うーん、それって褒められてるのかな女として」 「はいっ」 これはかなわない。ストレートな天然女殺しの笑みで断言されては、 アキラも苦笑する他無い。 「アキラさん、凄く綺麗です」 「んー」 ちょっと距離を取ったネギに言われ、アキラは顔をほんのり赤くして我が身を抱く。 「やっぱり、ちょっと恥ずかしいかなぁ。脚とか、肩幅なんかこんなだし」 「えー?」 ネギは、心底疑問を口にして、するりとアキラの後ろに回る。 「ひゃっ」 「やっぱりアキラさんの背中、広くて頼もしいですね」 後ろから抱き付いて、豊かな黒髪をかき分ける様にほっぺですりすりするネギの狼藉に、 アキラは思わず声を上げる。 >>170 「だからー、それって女の子に褒め言葉なのかって…」 「だって、泳いでるアキラさん、凄く綺麗ですよ。 イルカか、人魚みたいに力強くて真っ直ぐなのに柔らかくて」 「ありがと、ネギ君」 ネギの素直な賛辞の数々は、今更疑う理由も無い。 アキラは後ろを向いて、ネギと唇を重ねる。 「あっ」 「エッチ」 そんなアキラの背中にこつんと当たった熱い感触に、アキラは改めて苦笑した。 「だって、アキラさんが綺麗だから」 言い訳しながらアキラの前方に戻ったアキラとネギが、しぶとく唇を重ね合う。 「あ、んっ」 目の前でたわわに実る白い乳房をむにゅむにゅと揉んでいたネギだったが、 その内、かぷっと食らいついてちゅうちゅうと吸い立て始める。 アキラは、そんなネギの濡れて解けた後ろ髪を優しく撫でる。 「あ、あんっ」 “可愛い声” それだけでもじわじわと来ていた所に、 ネギの器用な指先が競泳用にカットされた黒いかげりの向こうに滑り込むと、 最初から繊細に、巧みにぽつっと尖って、そして潤った所を刺激されたアキラがうわずった声を上げた。 「あ、ん、あんっ」 互いに座って密着している、その二人の間からぢゅっ、くちゅっ、と、 蜜をかき回す音が聞こえる。 ちょっと離れると聞こえないそんな秘めやかな音が、 アキラにとっては顔が茹で上がる程、たまらなく恥ずかしい。 「あ、ん、んっ」 「アキラさん」 眉根を寄せ、凛々しいぐらいに整った顔立ちにふるいつきたくなる様な切ない表情を浮かべたアキラに、 ネギがひそひそと声を掛ける。 >>171 「あ、うんっ」 アキラが、改めてエアマットの上にその身を横たえ、 豊かな黒髪をバックに大柄で、 そして豊満な程でありながらしっかり鍛えられた芸術バディをネギの目に全て露わにする。 そんな、白く柔らかな裸体に覆い被さったネギは、ここまでで十分と言う程の天性の学習能力を発揮して、 アキラの熱く濡れそぼった、新鮮なピンクの源へと昂ぶった男をぐいっと沈め込む。 その恐るべき才覚で初めて、への対応すら学習しつつあるネギが、 まずは優しく、溶け合う事を最優先するかの如くゆるゆるとしかし着実に探り当てる様に腰を使う。 それが図に当たった様に、当初は苦痛を隠せなかったアキラの豊かな裸体が 別の感覚でひくっ、ひくっとネギに合わせる様な動きを見せ始める。 最初は、制御出来なくなるその感覚に恐れを覚え、アキラは小さくも頼もしい目の前の、 今だけでも目の前の恋人にきゅっと抱き付き、しがみつく。 「ん、あ、あっ、あー…」 アキラ心地よいくらいになった所で、アキラの腕の中でネギの動きが鈍くなる。 アキラも詳しい、と、言う程ではないが、ネギが自身の事を果たしていないと言うぐらいは察しが付く。 「にゃ?」 「おっ」 すっかり満ち足りて遠くのエアマットに寛ぐ裕奈、美砂と言った女賢者の面々が、 今まで聞いた事も無い様な、そして人魚の歌声に例えてもいい美声に引き寄せられる。 その視線の先では、豊かな黒髪に照明が弾けてキラキラと濡れ光り、咲き乱れていた。 「あ、あっ、ネギ君、ネギ君い、いいっ、あ、あっ」 理想的なスイマー、と言うには少し大きいかと言う、 女としては成人規格で見てもみっしりと質感見事な白い乳房がぷるん、ぷるんと力強く上下に揺れる。 その豊かな裸体、白い肌が浴室と言う場所柄だけではなく、ほんのりピンク色に上気している。 普段はクール、凛々しいぐらいに落ち着いて、そして優しく思慮深い。 そんな、悪ガキ共のお姉さん役とも言えるアキラの表情が、 今は眉根を寄せて懸命に堪えながらも何かを求めて喘ぎ続けている。 思慮深い親友が今正に手に入れてようとしている自分の幸せを、裕奈達は心から歓迎していた。 自分の体の上に半身を起こし、 そして、逞しくアキラを求める男を呑み込みながらその身を揺らし続けるアキラ。 それを見上げるにつけて、たっぷりとした乳房と言い黒髪と言い、 その壮絶な迄の動きと声、そして直接伝わって来る感触は、 ここまで闘い抜いて来たネギであっても今すぐにでもあっち側にさらわれそうな強烈なもの。 >>172 それでも、ネギはしっかりと、エアマットに背中を付けたままアキラとの一時を共に完成させようと 毎度年齢をぶっ千切った能力を力の限り使い倒す。 僅かな経験と超越した勘を頼りに、 アキラとしっかと一緒になった部分を強く、弱く突き上げる。 さすがはネギと言うべきか、その度に、アキラは切ない声を短く漏らして豊かな裸体をかくんと震わせる。 満ちてきたのは、感じていた。 「アキラさんっ」 「ネギ君っ」 呼びかけと共に、二人は揃って最終ラインに突入した。 互いを気遣いながらも、力の限り求め合い、貪り合う。 白く豊かなアキラの裸体は、朱に染まったその姿を堂々とさらけ出し、 千々に乱れた豊かな黒髪を張り付けたまま、広々と力強い背中がピン、と反り返る。 切なくも美しい鳴き声が一際高く響き、決して哀しくない涙が、 結実した湯気に混ざってアキラの黒い瞳からつーっと溢れ落ちる。 その、幸せすぎる姿を、遠巻きにしているよき友人達はほーっと眺めているしかない。 但し、彼女達の右手が今も露わな自らの裸体でもっとも力強い内股の筋力で きゅっ、と締め付けられているのは一人の女の反応として仕方の無い所。 そして、今のパートナーであるネギにしてからが、 ほーっと満ち足りたまま、 本来であれば今に至って残っているのが不思議な牡としての喜びを、只、アキラに委ねるばかり。 「あ、とっ」 「えへへ」 ぐにゃりと崩れた所を半身を起こしたネギに支えられ、 ぱっと目を見開いたアキラは照れ笑いを浮かべた。 頼もしいお姉さんが、支えられる存在になった。 互いに理解し、くすっと笑って軽く唇を合わせる。 心地よい疲れに任せてゆっくりとマットに横たわり、只、優しく笑みを交わす。 第十話投下、終了です。 今回はここまでです。続きは折を見て。 第十一話最終話投下いきます。 >>173 + + 「あ、カード」 「うん」 まずは桶で体にざぶりと一杯、それから流れるお風呂で一汗流して、もう一度エアマットで並んでまどろむ中、 ネギが可愛いイルカ柄の桶からカードを見付け、アキラがにっこり微笑んだ。 「そうだよね、あの時は体育祭でバタバタしてて」 「そうでしたねー」 改めて、その時の事を二人で思い返す。 「ゆーなまき絵亜子が魔法世界で、その後で私だったっけ」 「魔法世界でも、色々と助けていただきました。本当はもっと早くパートナーに、でも…」 「勢い、みたいな所もあったし、独り占め、って言うのも良かったかも」 「え?」 「いやいやいやなんでもない」 きょとんと聞き返すネギに、アキラがぱたぱたと手を振って否定する。 「そうだ、アキラさんアデアットしてくれませんか?」 「え?」 「だってお風呂ですし知ってる人しかいませんから」 「え、うーん…アデアット」 目の前でにこっ、と微笑むネギを見て、 形ばかり躊躇していたアキラがカードを手に照れ臭そうに唱えた。 「ひゃっ」 その形状の関係でぽん、と、飛び出す様な感触にはちょっと慣れない。 友人たちと違って実戦経験の薄さと言う事もある。 取り敢えず仮契約能力で近くの流れるお風呂に移転すると、 相変わらず生まれたままの姿のネギもすぐ側にじゃぼんと体を沈めた。 >>174 「わあー、やっぱりマーメイド、すごーく似合ってますアキラさん」 「そ、そうかな」 「はい、そうです」 ここで又、ネギのあの笑顔が炸裂する。 「あの時もアキラさんと一緒に泳いで、 まるで人魚姫みたいでしたよアキラさん」 「い、いやだなぁー、あは、あははっ、あははーっ」 最強の笑みと共に素直な賛辞を惜しまないネギに、 アキラはうわずった声と共にバン、と思い切り水面を叩く。 「あーーーーーーーーうーーーーーーーーーーーーーーー」 まだまだ心は乙女の寡黙なマーメイド、その揺れる心と潜在的な才能が発動させた魔力の暴走。 後世アクア・スプラッシュと呼ばれる大技の原型となる事を、まだ誰も知らない。 「ネギくんっ!?」 アキラがはっとそちらを向いた時には、巨大な湯柱がネギを大浴場の空間に放り出していた。 まあ、ネギだしこの漫画だから大丈夫な筈だったのだが、 空中で体勢を立て直そうというネギの腕に、一本の黒い触手がしゅたっと絡み付く。 そのまま、ネギの全身を埋め尽くす様に、大量の触手がバババッと絡みつき、ぐいっと引き寄せた。 「あーーーーーーーーうーーーーーーーーーーーーーーー」 轟音に近いものとと藻に、水柱と水しぶきと湯煙が広範囲に展開される。 「あーーーーーーーーうーーーーーーーーーーーーーーー」 それが十分に鎮まった頃、ツヤツヤテカテカ輝いて優雅に談笑しながら 上がり湯のシャワーに移動するモデル級金髪美少女二人組と、 その背後の大浴槽に真っ白な灰と化してぷかーっと浮いているネギを、 周囲の面々は大汗を浮かべて見比べる事しか出来なかった。 >>175 + + 「ふーっ」 「ふーっ」 「て、なんかおっさんやなぁ」 「コタロー君こそ」 なんだかんだでさっぱりして、 手近な熱めの浴槽でネギと小太郎、気楽な男子二人組が横並びで背中を壁に預けている。 切りのいい所で湯を上がり、入口に向かう。 「ん?」 脱衣所のガラス戸を開けた小太郎が、足を僅かに後退させた。 「えい」 一歩踏み出したネギから視界が消失し、顔面が真っ白く塗り潰される。 「えーっと、確か本屋ちゃんって」 「Bチーム」 明日菜の問いにハルナが返答する。 「残り時間は?」 「5、4、3、2…」 美砂に聞かれて時計の秒針を数える円の前で、 前髪越しににこっと最高の笑みをこぼすのどかが夕映とちょこんとハイタッチしていた。 + + 「ほらほらのどかも」 「あうあうあう」 「こりゃ犯罪だね」 「犯罪だねー」 「アホばかりです」 「はい、チーズ」 >>176 改めて大浴場「涼花」に3Aと、ついでに小太郎やらナツメグまで加わった三人組やらが勢揃いして、 大浴場である「涼花」に最も相応しい飾り気も何も無い姿でまずはぱちりと一枚。 「はーい、ちうちゃん交替してー」 「ったく、犯罪、いや、夢だこれは夢なんだなうん」 ぶつぶつ言いながら、前に出た長谷川千雨が朝倉和美から防水カメラを受け取る。 「んー、ネギ君?」 「あ、いえ」 集合に入ろうとした時、中心最前線のネギの視線がつーっと動いたのを察知して、 もごもごするネギに和美が近づいた。 「んふっ」 「あっ」 和美は、ネギの両腕の手首近くを握る。ネギが力を抜いた所で、和美が動かすまま、 ネギの両掌はもにゅっと目の前のたわわな果実を鷲掴みしていた。 「後で部屋おいで。一杯もみもみちゅうちゅうさせたげるから… このー、素直になっちゃったねーネギせんせー」 真っ赤な顔で思わずこくんと首を縦に振ったネギのこめかみに、 ひそひそ囁いていた和美がぐいっと肘を当てた。 「あー、那波さんそーそー、コタ君の真後ろついて、 あー、いっそ後ろから抱っことかいいかなー」 「ア、アホ、和美姉ぇ、そないするか、だだだだから待ててちづる姉ちゃんっ」 「オッケー長谷川、ネギ君とコタ君が気合いMAXの間にバシャッていっちゃってー」 「あううー柿崎さぁーん」 「ったく…」 「アホばかりです」 「あー、はい」 「ちーずっ」 >>177 図書館島ドラゴンの生きた鱗 今年度の中国武術研究会部長及び笑う死神広域生徒指導と三分間一本勝負で立ち続ける 今年度の新任3A副担任にハリセン突っ込みする 神鳴流剣士の中からゴスロリ娘を見つけ出し五体満足で真剣勝負を終える 神鳴流美脚女教師と今年度の3A巨乳クイーンにオバ○ンと挨拶する 等々、108のコード全てをオールコンプリートする事により、 最高機密写真収蔵保管庫の封印が解き放たれる。 との都市伝説の真偽は未だ知れず只墓標が連なるのみ。 + + 「ただ今です」 「お帰り、ネギ」 ネギが643号室に帰宅したのは、夜も大分更けた頃だった。 「クリスマスディナー美味しかった?」 「はい。皆さんにお礼を言わないと」 「だね」 杖に縋り付く様にしてよろりと部屋に戻ったネギと明日菜がそんな言葉を交わす。 麻帆良クリスマスの仕来りに従い、 それをバックアップするクラスメイトの猛烈な根回しの末、 ホテルプロトンマホラの展望レストランディナー予約に成功したネギとのどか。 その最初ちょっとぎくしゃくしながらもその内談笑も弾むロマンチックな一時の後、 やはり用意されていたスイートの扉の向こうに吸い込まれた二人。 監視続行派と断固阻止派がすぐ側の廊下で繰り広げた 血で血を洗う死闘暗闘の事など、知る必要の無い事だった。 「っ、とっ」 「大丈夫、ネギ」 ぐらりと傾いたネギを、明日菜が支える。 「えへへ、すごーく楽しかったですから、なんか疲れちゃったみたいです」 「もーっ、ネギったら。ま、思い切り楽しんだんだからよし」 二人が、にかっと笑みを浮かべ、ベッドに向かった。 >>178 「甘えん坊」 「アスナさんだって」 「えー、私ぃ…ま、いっか」 どちらからともなくベッドで一緒になった所で、明日菜がネギの頭を撫で撫でする。 本音を言えば、カレンダーの残りも少なくなると少しでも、と言う気持ちはある。 「…ですから…こういうクリスマス初めてで…すごーく楽しく…」 うとうとと呟いていたネギの顔が、かくんと動いた。 そんなネギを明日菜がきゅっと抱き締めると、すりすりと頬ずりをして来る。 ふっと微笑んだ明日菜がパジャマの前を開くと、かぷっと食い付いて来た。 「ふふっ、くすぐったいって…お休み、ネギ… サンタさんから、最高の、プレゼント…」 解かれた後ろ髪を撫でながら、明日菜の意識も又心地よい睡魔に包まれつつあった。 そんな二人、そして、もう一人、この部屋の面々はこの時が幸せだからこそ、 頬につーっと一筋、伝うものを隠せずに朝へと向かう。 >>179 + + 「と、まあ…こんな感じでいつでも修羅場な波瀾万丈モテ男の…」 「なーにをやってるですかあっ!!」 ベッドの上で原稿を手にニヤッと不敵な笑みを浮かべる早乙女ハルナの豊かな白髪頭に 妙齢の美女二人から広○苑の一撃が繰り出されるのを、二人の女童がきょとんと眺めていた。 「おー、図書館二世コンビ帰ってたんだ。 だからねー、あんたらのママの初恋の王子様って奴の武勇伝をチビちゃん達にもねー」 「その幼子相手に十八禁紙芝居を朗読するアホがいるですか!? 一歩間違えなくても犯罪ですよ犯罪っ」 「アハハー、ま、そうカリカリしないで。感動的な所だったんだからさー」 「それで、どこまで本当だったのでしょうか?」 「んー、いつものハルナの怪情報やーて言うてたえー」 ベッドの下て、生真面目そうなサイドポニーの女の子に、 日本人形の様な黒髪ロングの女の子が面白そうに話している。 「その通りです。 大体、ネギ先生の伝記など今時本屋にも図書館にも幾らでも…」 「分かってないなー、わたしゃ側にいてさ、一杯一杯冒険して来たんだよあのネギ君と」 「そ、それはそうですが」 「そうなんですよねハルナ、さん」 「ん、そーゆー事。その点じゃあね、朝倉和美にだって負けやしないんだから」 「確かに、ハルナさんの伝記漫画の記録は後百年は破られそうには無いですが、 それと信憑性とは…」 「ん、ま、ちょーっと面白おかしく盛っちゃったかなー、ってのは否定しないよ」 「ちょっとですか?」 「んー、ま、でもさ。でもさ」 一拍置いて、ハルナはつと眼鏡を抑えてから続ける。 「あんたらのママが惚れたネギ・スプリングフィールドって男は最っ高のいい男。 英雄とか世界とかじゃなくってね、最高のいい男だったって事。 で、あんたらのママって最っ高に可愛くて、綺麗でさ、恋する乙女は最強、って奴だね。 それで、最高の、私の最っ高の親友、仲間だったって事でさ。 それは何一つ紛う事無き本当の事だった、そういう事にしといてくれないかなー」 「はい、です」 「はい」 「はい」 「はーい」 >>180 ニカッと笑ったハルナに、他の面々が同意した。 「さあさ、行くですよ。お母さん達が帰って来るですから」 「はい」 「はーい」 「ですからハルナさん、今夜は帰還パーティーです」 「来て下さいねーハルナさん」 「ん。あー、じゃあ私、ちょっと休ませてもらうわ」 「そうですか。それでは失礼します」 「失礼しますー」 「それでは」 「ほななー」 「では…お待ちしているです」 ぱたん、と扉が閉じて、ハルナはベッドの上でうーんと伸びをした。 「お、来たんだ。とーぜん、決まってるでしょ。 そーんな面白そうな所にさ。ん、今行く」 −了− >>181 後書き まずはダダ遅れしまくりの事、本当にごめんなさい。 設定の割にはスタートからして遅かった上に、 gdgdに手間取ってる間に本誌の方の進行もえらい事になっちゃいまして、 元々漠然と念頭にはあったのですが、後は読んでの通り、 ドタバタと追い掛け気味の展開になりました。 無論、終盤なんて完全に当初の予定外です。 と言う訳で、本作はこれで終了です。 このコテを使う日が又来るかどうか、正直分かりませんが ま、その辺の事は何もかも未定って事で。 それではひとまず失礼、ごきげんよう。 どうも、前スレ以来のお久しぶりです。 早速ですが新作 「愛衣の新婚初夜」三部作前編 投下いきます。 × × 2012年某月某日、麻帆良学園都市内のとあるファミリーレストラン。 男一人に女二人が着席しているそのテーブルは、ピンと張り詰めた空気に包まれたまま、 長い様な短い様な時間だけが痛いぐらいに経過していた。 「すーはー、すーはー…村上、さん」 「んー、まあやっぱ夏美って事で」 「は、はい。では夏美さん」 「なんでしょうか?」 淡々とした夏美を前に、佐倉愛衣はガバッとテーブルに手をついて頭を下げた。 「私を、小太郎さんの妻に加えて下さい」 「ん。そのお願い、コタロー君にはもうしてるんだよね」 「はい、この間の魔法世界で」 「返事、聞いた?」 「いえ、保留扱いで、向こうから帰って来てこれが初顔合わせです」 「そうなんだ。で、コタロー君はどうなの?愛衣ちゃんと結婚って?」 「そやなー、愛衣姉ちゃん魔法使いとして出来る方やしまあ組んだら息も合うとるから、 俺ももう一人二人ぐらいは余裕やから本契約したら色々便利なんやけど…アダダダッ!!」 「愛衣ちゃんね、女として本気で言ってるの分かるよね?すっごく失礼な事言ってるよ」 「あ、ああ、分こうてる。じゃあ正直なトコ言うで。 愛衣姉ちゃんその、綺麗やしよう気が付いて優しゅうて、 あー、そのもちろん夏美姉ちゃんが一番やけど、でもいい女で、夏美姉ちゃん怒るかも知れんけど、 夏美姉ちゃんが許してくれるんやったら、つまり、大歓迎ちゅうかそのな」 「ん、コタロー君の気持ちは分かった」 「あ、あのっ」 「何?」 夏美の切り返しに、愛衣はたじっとなりながらもぐっと踏み止まる。 >>185 「その、今はまだ、私の一方的なプロポーズです。小太郎さんには何の罪もありません。 ですから今、駄目なら駄目と、お願いします。それならそれで終わりですから」 「終わりって愛衣ちゃん、それでいいの?」 「よくありません。いいんだったら最初っからこんな事言っていません。 でもその、仕方ないじゃないですか。 お二人とってもお似合いで、もう十分迷惑だと仰るなら謝るしかありません。 それならもう、自分の失恋ぐらい自分で決着つけます。 夏美が、すっ、と右腕を半ばまで上げる。 愛衣は思わず目を閉じた自分の弱さを心で叱咤する。 愛衣の頬に、温もりが伝わる。 「…あ…」 「やっぱ可愛いね、愛衣ちゃん」 「夏美、さん?」 両方の頬が、夏美の両手に挟まれていた。 愛衣は、目の前に慈母の様に微笑む夏美を見る。 「よろしく、愛衣ちゃん」 「…え…」 × × 「うわぁー…」 あれよあれよで段取りは進み、 超包子パーティールームの席上で、余所行き姿の夏目萌がぽーっと主賓を見比べていた。 「愛衣綺麗…」 既に二十代も半ばに近づき、清楚でありながら女性の成熟を過不足なく表現する。 そんな純白のウエディングドレスはやはり美しい女性に成長した愛衣によく似合っていた。 そして、その隣、精悍な中にも修羅場をくぐり抜けた落ち着きが見え始めた、 そんな男振りはタキシードに負けていない。 そんな二人が重ねる唇。慣例上ややこぢんまりとした宴ながらも、 お祭り好きの面々がほうっと見惚れ、そしてわっと沸き立つ熱い光景。 「バタバタだねー、先週は夏美さんだったのに」 「直前に境界線で大きな綻びが出来て、愛衣さん達そっちにかかり切りでしたから」 こういう席なので色々な事情を押して戻って来たのどかと夕映がテーブル席で言葉を交わす。 >>186 「全く…」 だが、宴が進んでも、スピーチでこそやや毒を込めつつ心を込めた高音・D・グッドマンは 美味しいお料理をばくばく食らいながら不機嫌を隠そうとしない。 「いくら正式な、と言ってもわざわざ困難な道を… 愛衣ほどの女性であれば、唯一愛し抜く素晴らしい男性など幾らでも」 「それはねー」 そんな高音の対面から口を挟んだのは、近頃仕事で関わる事の多い明石裕奈だった。 「惚れた男がいい男、って奴なのよ。 だって、愛衣ちゃん一途なタイプじゃない」 「確かに…まあ…ガサツで色々欠点はありますが実績としては悪くはないですしもごもご…」 「だから、高音さんもいい加減さ、後輩の心配なんてしてないで、いい女なんだから。 あー、後輩に先越された…おや」 テーブルの下からにょろにょろと這い出た触手を手掴みにして裕奈がニッと笑った。 × × 「…ふーっ…」 賑やかな宴からも無事退出。 そこそこ値を張り込んだステーションホテル客室の内風呂で、 愛衣は一人疲れを落とし心を静めていた。 考えて見れば、勢いでここまで突っ走った、暴走した様な所はある。 それを後悔している訳ではない。この際やらないで後悔するよりは、と言った所だ。 とにかく、結婚式までそんな感じでどーっと怒濤の勢いでここまで辿り着き、 ちゃぽんと湯に浸かりながらちょっとだけ考える時間が出来た。 まあ、確かにちょっとどころではなく大変な事もありそうだが、 マリッジ・ブルーなんてもんじゃない、 そんなの今更、分かってて選んだ道だと、愛衣はパンと両手で頬を打つ。 そう、ここで自分を磨き上げれば、その後はそう、それであれでそういう事が待っている、 それは一生の幸せな記憶、そうなる筈なのだから。 「!?」 その時、愛衣は物音を聞いた。 脱衣所の方からだ。明らかに、ちょっと用事で、と言った感じではない。 間違いなく居座っている。そして、支度をしている。 >>187 “えええええ!?ええっと、お背中お流しします? それとも、あのぶくぶくにゅるにゅる今夜から? とにかく心の準備心の準備” 「すーはーすーはーすーはー…」 愛衣が浴槽で深呼吸している間に、かちゃりと扉が開いた。 「あ…」 「やっ」 「夏美さん」 気が付くと、愛衣と夏美はファミリーサイズの浴槽にのんびり身を沈めていた。 「えーと、夏美さん…」 「あー、分かってる分かってる、 お風呂上がったらちゃんと隣の部屋引っ込んで壁にコップ付けて待機してるから、 大事な大事な愛衣ちゃんの初夜を邪魔するつもり無いっての」 「えーっと、それって十分…いえ、なんでもないです」 × × 「出てけーっ!!」 夏美名義で借りている一室からは、 大量の機材共々朝倉ハルナ柿崎その他が廊下に叩き出され、 入口でパンパンと手を叩いた明日菜がフンと仁王立ちして 床に転がる面々をでこぴんロケットのその他の面々が呆れて見下ろしている。 「あー、柿崎」 「こんなんしてたらクビ危ないて…」 × × 「でもさー、表面上、って言っても裏の話だけど、あっちの世界との文化的妥協って事になってるけど、 法律変えて一夫多妻容認って、完全にネギ君仕様の制度だよねー」 「内部でも、作業の進捗状況に懸念があるとして、 上層部がネギ先生の能力がフル稼動出来る様に、 少しでも支障は取り除く事を最優先に各所に働きかけた結果である、と聞いています」 >>188 「ホント、ネギ君は仕事も愛も規格外過ぎるわー」 「只、ネギ先生本人は至って誠実な男性で、周囲もあからさまに勧める訳にもいきませんから、 結局の所、上が先回りし過ぎて制度だけが出来てしまった、と言うのが本当の所です」 「そのお陰で、愛衣ちゃんも大好きなコタロー君のお嫁さんになれるんだよねー」 「は、はい」 話す機会は何度もあったと思うが、流石にこう言われるとまだ、 なかなかまともに顔を見る事の出来ない愛衣だった。 「ネギ君紳士だからね。うちのガサツ者にも爪の垢ぐらい呑ませてやりたいわ」 「でも、小太郎さんも誠実な男性ですよ」 「ん?」 「仕事でよく魔法世界に赴いて、そこに出入りしてる小太郎さんの話を聞きますが、 小太郎さん、本当にモテモテなんです。 ワイルドで最強の拳士としてあちらの世界で名前が通ってしまっていますから、 大きな大会の度に、百万ドルの歌姫がミスフェロモン120%が超名門のお姫様が パーティーで言い寄り寝室に侵入してこぞって待っていると言う状態で。 でも、本当に心を決めた相手以外は指一本触れた事は無いと」 愛衣は、今度こそ、しっかと夏美を見て言った。 「んー、まあ、ちょっとは聞いてるけどね」 夏美が、にこっと微笑み返す。 「そうですねー、どちらかと言うと女拳士とか魔法使いとか、 己の道をひたむきに求めるそういう女性に関わると多少は心動かされていたみたいで。 そういう人達に関しては、私も建物の裏手とか屋上で穏やかにお話しましたけど。 丁度、私が千年に一度の最上級竜族の姫君と小太郎さんの事でとっくりと語り合って戻ってみたら、 あちらの世界でも最強戦士で知られた小太郎さんが一人でボコボコにドツキ倒される怪奇現象の末に どこへともなく引きずり戻されて行ったと話題になっていました」 「あ、そうだったんだ、アハハハ」 「ですから、小太郎さんは一途で誠実な男性です」 「愛衣ちゃんとはあっちで仮契約済ませてたけどね」 「えええと、それはそのあくまで仕事上の緊急に大幅な実力upしないと死ぬ状況と言いますか、 ええ、私の気持ちははい嬉しかったですけど小太郎さんはあくまでパートナー魔法使いとして」 「はいはい」 「ですから、小太郎さんは決して夏美さんを裏切る様な事はしていません」 「ん。いよいよって時はこうやってケジメ付けた訳だしね」 夏美の言葉に、愛衣はぺこりと頭を下げる。 >>189 × × 「あー、そろそろ体、洗おうか愛衣ちゃん顔真っ赤だし」 「は、はい」 頭がぐらぐらし始めていた愛衣は正直ほっとして湯を上がる。 「ちょっとこっち向いて」 「はい」 夏美に言われて、愛衣はそろそろと夏美の方に振り返る。 夏美は、未だ湯船の中で、湯船の縁に両手を重ねてその甲に顎を乗せていた。 「んー、やっぱりスタイルいいねー愛衣ちゃんって。 今夜はしっかり磨き上げて、このナイスバディで小太郎君をゆーわくするんだねー」 「ゆゆ、誘惑、ってっ」 「今更何言ってるの?」 慌てた声の愛衣の前で夏美がざばりと立ち上がり、初めてと言っていい厳しい声で応じる。 「愛衣ちゃんが割り込んで来たんだよ。愛衣ちゃんが喧嘩売って来たの。 愛衣ちゃんが勝負挑んで来たんだから、愛衣ちゃんが真剣だと思ったから私もそれに応えた。 女のプライドにかけて、きっちり落として見せなさいよ。半端な事したら許さないんだからね」 「は…はい」 怒声でこそないが、激情の籠もった言葉をぶつけられ、 愛衣も息を呑む。しっかりとした声で応じる。 「ん」 「あ」 そんな愛衣に、にこっとナチュラルスマイルを見せた夏美が 湯船をまたぎ愛衣をきゅっと抱き締めた。 「ごめんね、怖がらせて。 でも、いつまでもそんなガッチガチにされたら保たないしつまんないから」 「は、はい」 >>190 × × 「ふふっ、長い髪綺麗だね」 促され、腰掛けに座った愛衣の濡れ髪を夏美が手ですくっていた。 「私も時々協会出入りしてたけどさ、愛衣ちゃんなんて、狙ってる野郎なんて一杯いたのに 浮いた噂一つないんだもん。ずっと狙ってたでしょ愛衣ちゃん」 「は、はい。あの…」 「ん?」 「もしかして、探り入れてました?」 「とーぜん。探り入れて牽制して、だって、コタロー君あれで結構もてるからねー。 こっちが腹くくってからは睨み殺した悪い虫は数知れず、ってね。 だけど、愛衣ちゃんだけはなかなか尻尾出さなかったよねー」 「それは、夏美さんがいたから」 「ん?」 「だって、小太郎さん夏美さんと住んでて夏美さんと一夏を旅して闘ってその後もずっと住んでて それで夏美さんだけを見てて、あの夏からずっとそれ横で見てたんですから。 勇気なんて、出ませんよこんなギリギリになるまで」 愛衣の言葉に、夏美はふうっと息を吐いた。 「えっと、それは…」 肩からとろりと流れ落ちる感触に愛衣が尋ねる。 「香油、あっちの世界の高級品。 すごーく雰囲気出てね、なんか男にはそれ以上の効果もあるみたい。 だってコタロー君こっちにいない事多いんだもん。いる時はバッチリフル装備で勝負するの」 「そ、そうですか」 「そ、いい香りでしょ」 「はい。なんかとろーんって」 「ん、すぐ慣れるすぐ慣れる」 「って、なんか危ない薬とか入ってないですよね?」 「それは大丈夫、いちおー超さんにも確認とってるから」 「そうですか」 ほおほおほおーっと胸を撫で下ろした愛衣は、新たな感触に悲鳴を上げる。 ごめん、前編投下途中だけど中座する。 なるべく早く戻る >>192 戻りました。 ついでに、間違えて仮題の方を使ってました。 正式タイトル「愛衣の結婚初夜」です。ごめんなさい。 それでは続き投下します。 「あ、ひゃっ」 「ん、やっぱり愛衣ちゃん着痩せするタイプだから。 昔っから年下の癖に巨乳とは言わないけど結構あったよねー、ぷるんぷるんの美乳って正直羨ましい」 自分でも、正直その美しさを些かなりとも誇る気持ちがある。 その膨らみを他人の、それもぬるぬるの手で優しく揉みしだかれた経験は皆無。 くすぐったい中から沸き上がる別の感触が、愛衣に驚きとは別の声を出させる。 「うふふ」 「ひゃんっ」 にゅるっとしてぽよんとした感触が、愛衣の後ろ髪を分けられた背中に伝わり心地よい。 そんな感じで、夏美はまあ年相応の膨らみをとろりと濡らして、 愛衣の背中にきゅっと抱き付いている。 「愛衣ちゃんだけはねー、本気出してきたらまずいなーって思ってたんよ私」 「なんでなまってるんですか?」 「照れだって照れ、言わせないでよ。 だってさー、年下の癖にこんな綺麗で性格も素直な二重丸。 私なんてコタロー君に結構言いたい放題だから、女としてどうかなーなんて」 「そういう事言いますか」 「ん?」 「遠慮無しにぽんぽん言葉を交わしてるお二人がどれだけ羨ましかったか」 「だね。ま、ちゃんと一緒になってそれは実感してる。 ほら若い頃はさ好きな男の子には可愛く見せたいモンじゃない、ってやだなーオバサン私?」 夏美の一人芝居に、愛衣もくすくす笑う。 「そう、それ。いい顔してるー。 こんな可愛くってさ、ついでに年下の癖に結構ナイスバディ。 今でこそ私チートファクトの使い手だけど愛衣ちゃん魔法だって自分で頑張って上のランクなんでしょ。 そんないい子がコタロー君に会うたんびに眼差しラヴラヴ光線全開しちゃってるんだから。 これで焦るなってのが失礼ってモンだよ愛衣ちゃん」 「は、はい、ん、あんっ」 「ほれほれ、ほらほら」 >>193 先端がこりっと硬い膨らみが、愛衣の背中で香油にまみれてぷるぷると上下する。 夏美も掌も、たっぷりと油を乗せて愛衣の胸からお腹、太股へと這い回り、 くすぐったい心地よさが愛衣に声を上げさせる。 そうやって、夏美の手は、 愛衣の太股をねっとりたっぷりと揉みほぐして愛衣の体にじわじわと呼び起こす。 「い…ひゃうっ!?あ、な、つみさん?っ」 間違い、かと思ったが、繊細な夏美の指は、しっかりとその場所に戻って追撃を加える。 夏美の左手も、ふわふわと頼りないぐらいに愛衣の乳房を掴みながら、 既にピンと尖った桃色の乳首を指でさわさわとくすぐって見せる。 「うふふっ、どーお愛衣ちゃん」 「い、あっ、夏美さんそれ、らめ、ああんっ」 瞬時にもう駄目、かと思ったタイミングですっと離れる。 そして又戻って来る。 既にたっぷりと香油を吸い込んだ慎ましい茂みの下で、 ぷくっと小さく膨らんだその一点を夏美の指はつかず離れずで弄ぶ。 「ほらほら、奥の方からもぬるぬるしたのがこんなにー。 やっぱり愛衣ちゃん、コタロー君に抱っこされたの思い出してこーゆー感じにしてたのかなー」 「は、ああっ、やっ、許し、あんっ」 「いいよー、夏美さんは心が広いんだから、妄想ぐらいは許してあげるんだから。 尻尾を巻いて退いてた夏美ちゃんはこーんな風に一人寂しく妄想して慰めてたんだよねー」 「う、ああっ、は、はいぃ、ごめんなさいぃ」 耳朶をぺちゃぺちゃと舐められて悪魔の様な声を聞かされ、 下からは流石にちょっと同性相手でも、と言うか未だに恋仇の様な、 そんな相手には見せられない様な衝動が弾けようとしている。 愛衣の正気も今にも弾けそうだ。 「だからいーっての、リアルで手に入れたのは私なんですからー。 でも、愛衣ちゃんも手に入れた」 「は、はい、いいっ」 しゅっと敏感な先端を滑り上がった指先の感触が愛衣に悲鳴を上げさせる。 >>194 「そうよねー。コタロー君なんだかんだ言ってあっちの世界の闘い大好きバトル脳。 ながーい留守中は私もねぇー」 「あのー、夏美さん」 「ん?」 「激しくキャラ崩壊してませんか?」 「もう、世間的には既婚者なの。気取ったってしゃーないって。 特におんなじ立場、なんだからね愛衣ちゃん」 「は、はい、いっ、ひっ、いいいっ、 あ、あああっ、あ…」 ぴたっと止まった指の動きに気付き、愛衣は首をねじって後ろを見る。 やはり、夏美はにこにこと微笑んでいた。 「うふふっ、愛衣ちゃん涙目可愛いー。 この顔、この顔見られるんだよね、たった一人だけの幸せな男がさ」 「あ…は、はい」 「そ、こっから先はちゃーんととっといてあげないとね。愛衣ちゃんのためにも、ね」 「あ、ありがとうございます」 「あー、お礼言われるのも変な感じだし。 さ、いい加減お待ちかね、ぴっかぴかに磨き上げて、 愛衣ちゃんパワーでとろっとろの骨抜きにして来なさいよ」 「はいっ」 前編投下、終了です。 今回はここまでです。続きは折を見て。 それでは中編投下、行きます。 >>195 × × 「あ、あにょ、やっぱりこう…」 「とーぜん」 「何やってんね…」 ホテル客室のリビングで、ごにょごにょ話し込む脱衣所の声を聞いて小太郎は嘆息する。 「じゃ、頑張ってねー」 脱衣所を出た夏美が、ひらひらと手を振って客室を後にした。 「あ、あの…」 客室内の和室にそっと入った愛衣が小太郎の背中に声を掛ける。 「あの、遅く、なりましたです…」 「ん」 大判の布団の上で、浴衣姿で座ったままの小太郎の背中が返答する。 だが、やはり浴衣姿の愛衣が座る気配を感じて、 小太郎はよっこいしょとばかりに愛衣を向いて座り直した。 「あの…」 「ん」 「あの、ふつつ、ふつちゅっうぅ…」 きちんと三つ指を突いて頭を下げて、頭の中で繰り返していた筈の口上が 半分も進まない内に、愛衣の舌先から口の中に鉄の味が広がる。 「つっ、ごめんなさい。小太郎さんあのふつつか…あっ…」 気が付かない内に綺麗に一本取られた、そんな感じで、愛衣はきゅっと抱き締められていた。 >>196 「…すまん、愛衣姉ちゃん…」 「え?」 「何遍も話しおうて、愛衣姉ちゃんはそれでいい言うてくれたけど、 やっぱり俺、夏美姉ちゃんが一番や。 それでも、愛衣姉ちゃんは俺なんかに勿体ないぐらいいい女で、 最初はなんかあんまし考えてなかったけど、結婚する言う事になって色々一緒にいて、 愛衣姉ちゃんが優しゅうて可愛くて俺も愛衣姉ちゃんの事好きになって、 愛衣姉ちゃんは俺の大事な嫁さんや。一生大事にする、命懸けで守り抜く」 「嬉しいです。でも、私も少しは腕に覚えがある魔法使い。 まだまだ、小太郎さんにはかないませんけどね。だから時々、背中の守り、お願いします」 「おうっ、まだちぃと俺の背中任せるのは不安やけどな。 ま、それも俺を基準にするからや。こんだけの魔法使いと組めるって有り難い事や、 そんだけの魔法使いやで愛衣姉ちゃんは」 「有り難うございます」 「あー、こんなん俺で良かったら愛衣姉ちゃんよろしゅう頼む」 「はいっ」 返答し、どちらともなく唇を重ねた時、愛衣の目尻には真珠が鈍く光っていた。 「あー」 「はい」 小太郎の声に、愛衣は力強く返答してこくんと頷く。 小太郎が、慣れた手つきで愛衣を夜具に横たえる。 何度小太郎がこうしてああしてこうしたのかは考えない事にする。 これが選んだ道なのだからと。 「おっ」 「はい?」 浴衣の前をぐいっと開かれ、既に火を吹く程真っ赤な顔を伏せようとする本能と、愛衣は懸命に闘う。 「あー、もしかして愛衣姉ちゃん、この下すっぽんぽんとか」 「はっ、ひゃいっ」 「なんつーか、準備万端やなぁ」 「はうぅ、それはそにょ…」 ここで、自分のキャラを考えてもがっついて幻滅させる、と言うのは得策とは思えない。 だからと言って、他人のせいするのは気が引ける。まして他の女の名前を口に出すのは。 >>197 「まーええて」 ひくひく鼻を動かした小太郎がニッと笑い、愛衣はかあっと顔を伏せる。 大体の見当は付いたと言う事だろう。 「あ、あっ」 「ああ、愛衣姉ちゃんの乳綺麗やなぁ、それに結構大きいし。なつっ!?」 愛衣は、即座に小太郎の腿をつねり上げた。 「ベッドでの比較は最大のマナー違反ですよ小太郎さんっ」 「あ、ああ。やっぱ姉ちゃんやなぁ愛衣姉ちゃんも。 俺やっぱガサツもんらしいわよろしゅう頼む」 「こ、こちらこそ」 ぺこりと頭を下げる素直な小太郎に、愛衣も素直に応じる。 「で、俺、愛衣姉ちゃんの乳、好きやで」 「ありがとう、ございます、あ、あんっ」 小太郎は楽しそうにむにゅむにゅと揉みしだき、可憐な桃色の先端を口に含んだ。 そうしながら、愛衣の浴衣の前がすっ、すっと開かれていく。 愛衣は、顔を伏せたい衝動と懸命に闘い愛する男性に全てを委ねる。 その小太郎は、一通り乳房を愛撫した後、静かに座り直していた。 「小太郎さん?」 「綺麗やなぁ」 小太郎は、愛衣の裸体を見下ろし、ほうっと言葉を発した。 「愛衣姉ちゃん、俺の嫁さんや。俺、幸せ者や」 「私も、幸せです」 「そうか。ん。ほな…」 ぐいっと浴衣を脱ぐ小太郎に、愛衣はこくんと頷いた。 その、涙を溜めた、恐怖と闘いながらの女性の顔を小太郎は既に識っている。 その覚悟には、男として力一杯命懸けで応じなければならない。 「あ、あっ、小太郎、さん」 「こんな感じか、強すぎ…」 >>198 愛衣は、首を小さく横にふる。 実際、小太郎の指は意外な程に繊細で器用だった。 「あ、あああっ」 小太郎としても、少しでも愛衣の負担を減らしたい、と言うのを最初に考えていたが、 段々、自分の手で愛衣の、あの真面目な愛衣のこの顔を見たい、その思いが強くなっていく。 「あ、あっ、こた、あ、あっ」 静かな部屋に、自分だけに覚えのあった音がぴちゃぴちゃと実際よりもずっと大きく聞こえる。 焼ける様に熱い全身が布団の上で飛び跳ねそうだ。 それは、愛衣にとって好きな男性の前では途方もなく恥ずかしい。 それでも、隠しておけないし隠してはならない自分の姿だと、思考は到底まとまらない。 「こたろ、さ、んっ」 「ええか?」 「はい」 言葉は僅かだった。小太郎が全てを晒す。 愛衣もいい歳、一通りの知識はあるつもりだったが、 最も雄々しい状態を初めて目の当たりにしている以上、全くの平静とはいかない。 やはり、その、自分が多少は知っている自分の中には大き過ぎる気が拭い去れない。 それでもなんでも、全体比としても確かにあんな辺りなどと妙に冷静な考えも現れる。 とにもかくにも、あれは、力一杯自分の事を求めている、 自分に欲情している状態、である事は間違いない。その事に嬉しさも沸き上がる。 小太郎が、震える白い裸体をきゅっと抱き締める。そして、唇を重ねる。 誰に教えられたか、なんて考えるのは嫌な女だ、とチラと考えながらも、 体で示される優しさが愛衣にも伝わる。柔らかなお腹に押し付けられた灼熱の様な感触と共に。 そう、もう我慢出来ないであろう男がこうして愛衣の震えを待ってくれている。 唇が離れ、小太郎の優しい眼差しに愛衣が小さく頷いた。 「い、つっ」 「愛衣、姉ぇ…」 何か言いかける小太郎に、愛衣は一瞬飛びそうだった意識の下でぎゅっと抱き付いた。 そんな愛衣の柔らかさを全身に感じながら、小太郎も又動き出す。 >>194 ミスってました >尻尾を巻いて退いてた夏美ちゃんはこーんな風に一人寂しく妄想して慰めてたんだよねー」 ここ、夏美ちゃん、じゃなくて愛衣ちゃんです。いい所でやるんだよなー悪い癖です。 では続き>>199 「こ、たろ、さんっ」 「愛衣姉ちゃん、めい…っ」 力強く抱き締められる。 「愛衣姉ちゃん」 怒濤の如く解き放たれた長い様な短い時間の後、 小太郎は温かな口調で声を掛ける。 「幸せ…」 そんな小太郎の腕の中で、愛衣は半ばまどろんでいた。 「ん、俺も、や」 「えへへ…」 左腕で抱かれながら右手で髪の毛を撫でられる。 まだ、体の芯に何か鈍い痛みと言うか違和感はあるがそれも記憶の形。愛衣は、幸せだった。 × × 「お帰りー」 「お帰りなさい小太郎さん」 「おうっ、今帰ったで」 あの、些かバタバタとした結婚式からちょっとした新婚温泉旅行。 そんなこんなもあっと言う間で、それからちょいと世界を股に掛けていた小太郎は、 しばらくぶりの新居の玄関で二人の可愛い新妻から力一杯の歓迎を受けていた。 麻帆良学園都市郊外の一戸建て住宅だったが、 かなりの資金を早乙女ハルナから出世払いで借り受ける事が出来た。 その代わり、元々ガタが来ていた邸宅をハルナのプロデュースで大幅に改装すると言うのが条件だった。 もちろん、これはハルナの負担。制度は出来ても珍しい、 それもよく知ってる可愛らしい連中の新婚生活をちょいとプロデュースするのも面白い、 と言うハルナの道楽みたいなものだった。 加えて、小太郎の体験談自体がハルナにとってはなかなかのネタであり、 小太郎自身も定職とも言い難いが現金収入自体は一つ一つがかなり高い。 愛衣も魔法協会正規職員に採用され、それも上級職の卵なので前途有望。 とにもかくにも、通常の意味の修羅場から戻った小太郎が、 愛する妻達と共に悠々と新婚生活を実感できる、この事は感謝だった。 >>200 「あちらでのバトルツアーお疲れ様でした。結果、聞きました」 「おうっ、きっちり勝って来たで」 「ん、さすが我が旦那様、おめでとう」 「おめでとうございます」 ひとまずリビングに荷物を運び込み、小太郎はソファーでどっかと座り込む。 その間に、さっさと洗濯物を片付け、ついでにお茶を一服用意して。 「そろそろ晩ご飯用意するけど」 「おうっ、腹減ったわー」 「五月さんから美味しい牛肉を分けてもらいました」 「もちろん、モツも一杯ね」 「おおっし、ここは俺の出番やなっ」 「男の料理、期待してるよっ」 腕まくりする小太郎に夏美が合いの手を入れる。そんな二人を愛衣がにこにこと眺めている。 「おーっ、ホンマ色々仕入れたなぁ、これなんか刺身でいけるん違うか? 商売ならとにかく自分でやるならええやろ」 「だーいじょうぶ。丁度こっち戻って来てるみたいだから、 このかとのホットラインもちゃんと用意しといたから」 「ほな、大丈夫やな」 「あ、はは…えーと、お刺身って、ホーデンいっちゃうんですか? 確かにピカピカ新鮮なのですけど…」 「おうっ、精がつくさかいなぁ」 「ほらー、今夜は寝かさないってさ愛衣ちゃん」 「あはっ、楽しみにしてまーす」 「あ、ああ…」 この、二人のにこにこ顔を前に、小太郎の笑みは早くも引きつりを見せ始めた。 × × 「ふぅーっ」 壮絶とでも言うべき焼肉パーティーもようやくお開き。 三人揃って引っ繰り返って動けない有様だったが、 それでもなんでもようやくめいめい始末を付けて、 小太郎は若僧の新居には贅沢すぎる規模の浴槽に身を沈めていた。 >>201 何しろ、ハルナのプロデュースである。 愛衣も、と言うより、話を聞きつけた高音が一番心配をして専門業者に徹底調査を依頼したが、 結論として怪しい装置は一切発見されなかった。流石にハルナもその辺の先は読んでいたらしい。 と言う訳で、念のために新居の各方面にお札や効能確かな置物などは設置されている。 「おっ」 「お待たせ」 「お待たせしました」 片付けものを終えたこの家の主婦二名が、 浴室に最も相応しい姿で登場しちゃぽんと浴槽に身を沈める。 補足すると、元々共同生活の長かった小太郎は言われる迄もなく一緒に片付け皿洗いに勤しんでいたが、 大方終わったからと台所から追い出したのはこの二人だった。 湯を上がり、小太郎がどっかと腰掛けに着席する。 そんな小太郎の肩に、夏美と愛衣が桶に入った香油をとろーっと流し込む。 そして、自分の体にも流し込み、掌で十分に伸ばす。 「おっ」 両サイドの斜め後方から、小太郎に抱き付いた。 ボリュームでは間違いなく愛衣だが、 何より馴染んだ、ぽよんとした弾力も捨てがたいと言う贅沢を小太郎は実感する。 にゅるにゅると体に擦り付けられながら、小太郎はちゅっ、ちゅっと愛する二人の唇を吸う。 「うわぁ、もうこんなに、熱くなってます…きゃっ!」 その場所にも掌にも十分油を馴染ませて、愛衣は灼熱を含ませた様な屹立に手を伸ばす。 手掴みにして、手首を動かしたか、と思った時には、 するりと回り込んでいた愛衣の顔面を直撃した。 「うわぁ、コタロー君すっごい丸で噴水」 「わ悪いっ、目、入ってないかっ?」 「だ、大丈夫です」 「期間中は試合一筋、終わったら家帰るまで勿体のうて」 小太郎が愛衣にタオルを渡し、 どろりと固形に近い状態で垂れたものをぺろりと舐めていた愛衣がそれを受け取る。 >>202 「お、おおっ」 と言う訳で、一度は萎れる気配を見せた小太郎の男のシンボルだったが、 可愛らしい若妻二人が素っ裸で目の前に座り込む様にして、 そんな小太郎の部分にぺろぺろと舌を這わせ始めると、 早くもそれは方角を上に決し始める。 「愛衣ちゃんいってみる?」 「はい」 「おおっ」 これには少し小さいぐらいだが、それでも、ぷるんと弾力溢れる愛衣の美乳をてらてらと香油に濡らして、 それで既に熱く盛り上がりを取り戻したものを挟み込まれぐいぐい動かされると、 小太郎ものけ反って喘ぐ無様を男の意地で押しとどめようと必死になる。 何より、ここに至る迄の、愛する者を思い浮かべての忍耐こそがここで跳ね返ろうとしている。 「お、おおっ…お…」 夏美の目配せを受けて、愛衣はすっとそこから離れた。 × × でっかいベッドの上で、小太郎と夏美が並んで長座していた。 体を拭きあっこした後、そのまんまの姿でこうして寝室入りしてから、 言葉もなく笑みを交わし、唇を交わしながら静かに抱き合う。 「ん、っ」 その間にも、するりと外れた小太郎の右手が 勝手知ったる愛妻のそこここを優しく撫で回し、時に軽く力を入れて可愛い喘ぎ声を楽しむ。 「おーおー、夏美姉ちゃん、目がとろけそうやで」 「ばかぁ、コタロ、君、んっ」 いよいよ本丸攻めのぐちゅっ、と言う音と共に、 夏美は潤んだ目を閉じてくっと顎を上げる。 「あ、あっ、んんっ」 強く、弱く、優しくかき回す手つきに、夏美はたまらず小太郎にぎゅっと抱き付く。 喘ぎ喘ぎ小太郎を見上げる夏美に、ニッと笑みを向けた小太郎はそのまま唇を重ね、貪った。 >>203 「お願い、コタロー君」 「ん、夏美姉ちゃんせっかちやなぁ」 「だって、待ってたんだからね」 「おうっ、俺も待ってた試合終わったら夏美姉ちゃんとこーやってこーやってって 夢まで出て来てかなんかったでホンマ」 「馬鹿」 小太郎は、静かに横たえた夏美の裸体をふっと眺めていた。 確かに、グラマー、標準的なナイスバディと言う意味では愛衣の方が上であり、 そもそもこうして比べられる贅沢を改めて痛感する。 それでも、体力勝負の演劇を続けてきた無駄の無い中肉中背はすっきりと好感が持てる。 当たり前だが生まれた時からそして出会った時から、 その時には既にガキの自分に対して女になりかけの年上のお姉さんであり、 実際、男と女として初めて付き合った相手でもある。やっぱりほっとする馴染みと言うものがあった。 「あ、んっ」 まず覆い被さる。そして、駄目押しにさらりとした茂みを超えて溢れ出したそこに指を滑り込ませる。 姉さん女房の矜持でくぐもった声と共に、ひくひくと膝が浮き沈みを始める。 頃合と言うのも小太郎はよく分かっていた。 言葉も無く、目と目が辛うじて通じ合って小太郎は腰を浮かせ、沈める。 切れ切れに喘いでいた夏美は、こみ上げるものに振り落とされまいと、 そんな感じでぎゅっと逞しい小太郎の背中に縋り付く。 「お、おおおっ」 「あ、あっ」 下から上まで夏美の中を激しく突き抜ける感覚、それが穏やかに満ち足りていく中、 そんな夏美の程よい膨らみにどさりとばかりに小太郎が覆い被さる。 「やっぱええわ」 夏美に黒髪を撫で撫でされながら、小太郎はあけすけに言った。 「私も、コタロー君」 中編投下、終了です。 今回はここまでです。続きは折を見て。 予定より話数が伸びました。 後編は二部構成になります。と言っても第一部はほんの僅か。 はっきり言って計量ミスですごめんなさい。 後編第一部、投下いきます。 >>204 × × 「んんっ、あ、あんっ…ひゃんっ!?」 「よっ」 ベッドの一角で、長座してその秘密の場所にほっそりとした自分の手を潜り込ませ、 僅かに立てた膝をひくひく上下させながら喘ぎ声をかみ殺していた愛衣が、 背後からがしっと両肩を掴まれる。 「あ、小太郎、さん…」 「おーおー、お目々うるうるやで、なんかヨダレ垂らして」 「はひゃうっ」 ニッと笑った小太郎の言葉に、愛衣は慌てて裸の腕でゴシゴシ唇を拭う。 小太郎はそんな愛衣を振り返らせ、一旦腕を取ってから唇を奪い、ぎゅっと抱き締める。 「ん、むっ…んんんんっ!!」 「お、おいおい、抱き締めただけでイッてもうたんかこれ?」 「だからー、女のエッチな気持ちいいってのは九割方ハートで出来てるもんだからねー、 よっぽどお待ちかねだったんでしょ愛衣ちゃん。 コタロー君と違っていい子だからねー、 ちゃんとお預けって出来るんだから。見てる間はイッたらいけません、ってね」 「仕込んだモンやなぁ」 小太郎はアハハと乾いた笑いを浮かべた。 >>205 「ん、んむっ、む…」 気を取り直して、改めて唇を重ね、舌を絡め合う。 ぎゅっと抱き締めて、しっかりと返って来る感覚が又小太郎をそそる。 だから、その柔らかく弾む膨らみも小太郎の掌で弄ばれ、 その度に愛衣が顎を反らして熱い吐息を漏らす。 「こ、小太郎、さん、私」 「おっ、もう我慢出来ひんか愛衣姉ちゃん」 「は、はい。小太郎さん」 「おっし」 小太郎の誘導で、愛衣は乳房を中心に上半身をシーツに押し付ける形になる。 「んー、愛衣姉ちゃん」 「はい」 「結構尻もでかいんやなぁ」 「は、はい?」 「丈夫な子ぉが生まれそうや」 どうやら、小太郎は無邪気に笑っているらしい。 横目に見える夏美もやれやれと言った顔をしている、 こういう人なのだと愛衣も褒め言葉を素直に受け取る。その辺の躾けは夏美に任せておけばいい。 その間にも、敷き布団に埋もれていた乳房からそのお尻の方から奥へと、 小太郎の手は容赦なく、既にしっかりと小太郎に把握されている愛衣の弱点を捉えて見せる。 「あ、ああっ、こ、小太郎さんっ、あ、や、あ、あっ…」 「ほれほれ愛衣姉ちゃん、どうして欲しいんや、んー?」 既に大幅に乱れた愛衣の髪の毛をかき分け、白い首筋に唇を這わせながら 小太郎が楽しそうに愛衣に声を掛ける。 「は、はい、こ、小太郎さん、あ、あっ、 小太郎さん旦那様のビンビンに勃起した逞しいおち○ぽを、をっ、 愛衣の、びしょ濡れのやらしいおま○こにぶち込んで下さいはひゃううっ」 「おーおー、言ってる側から大洪水やて、ちぃと躾けが過ぎたんと違うか?」 「オホホホホホ、それは第一夫人の務めですから。だーって愛衣ちゃんかわいーんだもん♪」 「は、はは、ま、そやな。ほな」 小太郎が、ベッドの上で折り畳み縮こまった下半身をよいしょと持ち上げ、 関節を解す様に促す。 >>206 「あ、あああっ!」 ずん、と、最初の一撃で、愛衣はガクンと頭を揺らして絶叫した。 既に、シーツの上にはつーっと口から一筋二筋滴り落ちている。 「あ、ああっ、あひゃあっ、小太郎さんっ、小太郎さんのがあっ、 小太郎さんの、が、入っ、あ、あっ、入ってあ、あああっ!」 愛衣の上体を持ち上げながら、 パン、パンと音を立てて力任せなぐらいに抉り込み征服しているのも、 今はこれが合っている、と、小太郎が愛衣の事を理解しているから。 戦闘を応用する様に学習能力を発揮している小太郎は、 愛する二人に対して着々とその理解を深めていた。 実際の所はそのまま再録するとこのスレですら筆に尽くせぬ状態であり、 録音して後で聞かせた日には、愛衣の枕での窒息死は約束されている所だ。 「あ、あぁ…」 生々しく濡れ光り、今正に湯気を立てながらずりゅっと引き抜かれる。 くてっとベッドの上に脱力した愛衣ははーっ、はーっと荒く息をするばかり。 小太郎は、そんな愛衣をくるっと振り向かせて唇を貪る。 「あ、ああっ、あ、ああっ、ああっ、あ、ああああっ!!」 夏美は、口の前で左手を握りなから、ぽーっと潤んだ瞳で目の前の光景を眺めていた。 無論、右手はそのぺたんと座り込んだ真ん中で十分潤った場所に潜り込ませて蠢いている。 ベッドの上で仰向けに寝そべった小太郎の上で、愛衣は小刻みに揺れている。 やはり優等生と言うのか飲み込みは早い方らしく、 無駄な大振りをさけて貪欲に小太郎を自らに呑み込み、じっくりねっとり味わう動きを見せている。 形良く膨らんだ乳房が上下に揺れ、飛び散る汗の滴が時折小太郎に降り注ぐ。 長い髪も既に千々に乱れて愛衣の本能のままにばさっ、ばさっと揺れ動いていた。 >>207 「あ、あああっ」 「んむっ、おおおっ」 そんな愛衣に、小太郎も負けじとばかりに下から突き上げる。 その度毎に、ぽーっと染まった汗みずくの裸体を反り返らせて一際大きく喘いで見せる。 何度目かの時、愛衣の全身がピン、と反り返り、唇の端からはつーっと白っぽい液体が伝い落ちる。 そのまま、ばったり倒れ込みそうな愛衣の裸体を夏美が支えていた。 「んー、汗と髪の毛の甘い匂いたまんないねー」 「おいおい、女が嗅いでもそうなんかいな」 「やっぱ愛衣ちゃん、 あーゆー肉食イケイケなエッチは愛衣みたいなナイスバディだからド迫力なんだよねぇ」 「はあぁ、夏美さぁん…」 「よしよし、満足満足?」 「はいぃ、満足ですぅ」 「ん、よろしい」 一度女同士の甘い口づけを交わしてから、ぐにゃぐにゃの体を持ち上げられて小太郎の引き離され、 膝枕、と言うよりも更に頭の落ち着きのいい所で愛衣は激戦の疲れを癒す。 そのまま、いい子だけど手の掛かる妹分の落ち着きを見て、 夏美は愛衣をそっとベッドの脇に横たえる。 「ん?…なつ…ねぇ…」 「いーから」 ベッドにごろんと寝転がり半目を開いた小太郎に、夏美は苦笑して応じた。 後編第一部投下終了です。 今回はここまでです。続きは折を見て。 最終話です、後編第二部投下入ります。 >>208 × × 「ん?…なつ…ねぇ…」 「おはよ、コタロー君」 ちゅんちゅんかーかーとBGMが聞こえ始めた頃、 目を開けた小太郎に夏美がにっこり微笑んだ。 小太郎が意識を取り戻すと、どうやらベッドの中でちゃんと布団を被って寝入っていた。 もっとも、自分の格好自体は記憶が途切れる直前までと同じ様だったが。 こうやって、でっかいベッドの右を見れば夏美左を見れば愛衣が可愛らしい寝顔で寝息を立てている。 全く贅沢な野郎だと改めて自分の事を痛感する。 夏美と小太郎が目と目を交わし、互いにほんの僅かな距離を縮めて唇を重ねる。 小太郎が、夏美をぎゅっと抱き締める。 そうやって、布団の中で最早心の眼でお見通しの小太郎の手がもぞもぞと動き回る度に、 夏美は可愛らしい喘ぎ声を上げてひくっひくっと布団を揺らす。 「おおっ、夏美姉ちゃんも又、えらい事なってるなぁ」 「だってぇ、コタロー君と愛衣ちゃんすっごかったんだもん」 「やなぁ、ホンマお澄まししてえらいエロエロなイトはん嫁にしたモンや」 「んー、愛衣ちゃん泣いちゃうよー」 「あー、分かってるて」 「んー、ん?きゃははっ、ちょっ、あはっ」 布団の中で、くるりとうつぶせにさせて耳朶を舐められ、夏美は笑い声を押し殺す。 「ちょ、あ、あんっ」 「おおっ、夏美姉ちゃんの尻まーなんかええわ」 そうやって、夏美の背中に覆い被さったまま、 小太郎は勝手知ったると言った感じで十分潤った夏美の中に押し込みぎしぎしとその身を動かす。 「ん、んんっ」 むしろ静かに、のんびりとした営みだった。 小太郎の顔がばふっとシーツに沈み、 そんな小太郎の顔を隣に見た夏美がふっと笑みを浮かべる。 小太郎がニッと夏美に笑みを向け、唇を重ねる。 「…んー…」 >>209 愛衣が、掛け布団をずらして綺麗なおっぱいも丸出しに身を起こすと、 その側では小太郎と夏美が向かい会う形でもう一眠りしていた。 「んー…小太郎さん…」 そのまま、愛衣は小太郎の頬に唇を寄せてからもぞもぞと布団に潜り込み寝息を立てた。 × × 「おはよー」 「お早うございます」 「おうっ、おはようさん」 三々五々、と言った感じで、同じ寝室でめいめいベッドから身を起こす。 そして、寝室の空気清浄機を確認してからそのまま浴室に直行してシャワーを浴びる。 流石に、そこではちゅっ、ちゅっと唇を重ねた程度だった。 そのまま、脱衣所まで移動して、いっそこのまま楽園的なオフを? 等と考えた所でインターホンが鳴った。 「あー、居留守にするか?」 「んー」 「い、いえ…」 モニターに向かった愛衣の声は引きつっていた。 × × 「…どうぞ…」 リビングで夏美にお茶の応対を受けながら、高音のご機嫌は決してよろしいものには見えない。 それはまあ、随分と待たされた、と言う事もあったのだろう。 特に愛衣等、それも高音の前では顔面に極太マジックインキでト書きな状態になるのだから、 ますますもって、取り敢えず自分がお茶を入れて良かったと夏美は思う。 「あー、小太郎さん」 「あ、ああ」 高音が口を開いた。 >>210 「まだみたいですね」 「ああ」 「間違いなく敵対勢力の妨害で放火にクラッキングに五度に渡って大規模に妨害されていた あなたの戸籍の件もこの間クリアした筈ですが」 「あ、あの、お姉様、私達その、なかなかスケジュールとか」 「なんだよねー、オフはオフでどうしても一日まったりドロドロに過ごして終わっちゃう訳だし…」 夏美が自分で言ってうんうん頷いている脇では、 高音に目をぐわっと向けられた愛衣が真っ赤になって縮こまっている。 「それとも小太郎さん、今更遊びでした、とか言い出すつもりじゃないでしょうね?」 「冗談やない」 小太郎は、むしろ剣呑な程の口調で応じた。 元より、僅かでも誠意を疑われた瞬間、小太郎の命が危ないと言うのは高音も同じ雰囲気だった。 「では、参りましょうか」 「へ?」 「既に立会人も用意しています。 これから役所に三人の婚姻届を提出する、と言っているんです何か不都合でも?」 「お姉様っ!!」 三人が何かを言う前に、夏目萌が飛び込んで来た。 「た、大変ですっ!」 「何事ですか騒々しい」 「それが、先日の例の分析結果が出たのですが…」 萌が、モバイルから立体魔法電子資料を再生してみせる。 「こ、これは…」 「どないしたん?」 「どうしたんですかお姉様?」 どうやらとてつもない厄介が顔に浮かんでいる高音に小太郎と愛衣が尋ねた。 「一連の作業の影響で、第三異界との境界線に綻びが生じました。 結果、邪悪な三本首の黄金竜と邪悪な七本尻尾の狐が、 それぞれ万単位の軍兵を率いて全ての世界に乗り出してくる、と言う事です」 小太郎と愛衣が顔を見合わせた。 >>211 「えーと、ですね、こちらが把握している戦力分析を見た場合、 境界線は善くも悪くも完全には破綻していません、そんな事になれば文字通り世界が破綻します。 結果として、モグラ叩きの長期戦になります。 年単位、五年ぐらいは本腰を入れて対策しないと…」 「あああ、一番肝心なこのタイミングに…」 「お姉様!!」 頭を抱える高音の前で、カード通信を行っていた萌が素っ頓狂な声を上げた。 「向こうの先遣隊が中間エリアに出現、現在境界警備と交戦中。 とにかく足止めしている間に、と言う事ですっ!」 「分かりました」 高音がガタッと立ち上がり、この家の主三人も頷き合う。 × × 「なんやつまらん」 「まー、簡単に引っ込んで良かったでしょ」 新居の玄関で、旅支度の直後に連絡を受けた小太郎と夏美がそんな会話を交わしていた。 「取り敢えず一時撤退しただけです。主戦場はあちらの世界になります。 あちらの警備も厳重ですから私達が着くまで滅多な事は無いと思いますが、 暴れ所は満載、の筈です小太郎さん」 「おうっ、そうこなくっちゃな」 最後だけちょっと和らげて真面目に説明した愛衣と夏美は、 小太郎の反応に苦笑するしかない。 「それでは夏美さん、留守をお願いします」 「まーかせて。愛衣ちゃんも…小太郎君の後ろ、お願い」 「はい」 夏美の真面目なお願いに、愛衣はしっかりと頷いた。 「ああ、大事な俺の相棒で嫁さんや、前は任せてや」 「ん、期待してる。コタロー君。 えーと、それで向こうについてから愛衣ちゃんは高音さんやゆーな達と一緒で、 小太郎君は後からそっちと合流だっけ。 愛衣ちゃん、旦那様に妙な虫がついてたら、でっかい火の玉落としていいからね」 「はい」 >>212 「あ、あのー、夏美さんそれはどちらに…」 夏美の笑顔は、小太郎に敬語を使わせるに十分なものだった。 「それはもちろん」 夏美と愛衣が、くるりと小太郎に向けてとびっきりの笑顔で振り返った。 「両方(です)♪」 「あ、ははは…嫁さん二人になっても厳しいなぁ」 「当然です」 「そのために一世一代の大勝負したんだもんねー、愛衣ちゃん」 「あー、さいで」 やたらと懐いてる二人を前に小太郎が呆れ返ってると、 そんなお姉ちゃん度100%状態だった夏美がツカツカと小太郎に接近した。 「あ、な、夏美姉ちゃん。冗談、冗談な。誰も姉ちゃんら置いて…」 気が付いた時には、小太郎の頬は夏美の両手に挟まれ、唇が唇で塞がれていた。 「…あ…」 同じ妻の立場とは言え、愛衣も改めて両手を口の前で握るしかない。 「行ってらっしゃいのキス、新婚さんの基本でしょ。 だから…生きて帰って来るんだからね」 「おうっ、また戻ったらぶっちゅう頼むで」 「もう、ガキなんだから。じゃ、お願いね愛衣ちゃん」 「はいっ」 × × 「ほな、又な」 「はい、小太郎さんも気を付けて」 「おうっ」 「では、行きますよ」 「あーもう出るの早過ぎ、キスシーン見逃したでしょ」 魔法世界に到着したゲートポートで、 つかつかと愛衣に歩み寄った高音に後を追った裕奈が突っ込みを入れる。 >>213 「よっ、オフ楽しかった?」 「は、はい」 「ん、いい子いい子」 意味ありげにニッと笑った裕奈に髪をくしゅくしゅ撫でられ、 真っ赤に縮こまってしまうのだから、又裕奈の顔ににんまりと笑みが浮かぶ。 そんなこんなで、まずはドネットの先導で高音達の一隊がゲートポートを出発する。 小太郎は取り敢えずホテルに戻る事になっている。本格的な行動は明日から、 一応軍との共同作戦であるが、性質上気楽に真面目な遊軍仕事だ。 「ん、コタロー君?」 「ん?なんや美砂姉ちゃんやないか」 「ほにゃらばー私もいるよー」 「久しぶりやなー」 「よ、よっ、コタロー君」 でこぴんロケットご一行様の到着だった。 「な、何してんねこんな所で」 そう言った小太郎の腕を、亜子がちょいと引っ張った。 「なんか、うちらのDVDがこっちの世界のお偉いさんに気に入られたみたいでなぁ、 外交的に微妙な時期の極めて高度な政治的判断やらなんやらで、 とにかくこっちでコンサートツアーやって欲しい言うてんね」 「な、なんやそれ?」 亜子のひそひそ話に小太郎が呆れた口調で返事する。 「とにかく、表向きは道楽ででっかいスポンサーがついた、言う事やから」 「あ、ああ」 「まあねー」 亜子との密談の後で、美砂が口を挟んだ。 「まあー、こっちの世界とかなんとかは聞いてたけどさー、 大富豪の大ファンがいたとかでさ、ま、なかなかもうこんな機会も無いだろうからねー」 そういう美砂は、ちょっとしんみりして見えた。 >>214 「だから、今回は思いっ切りはっちゃけちゃうって事で。 もうさ、世界中回っちゃうよー」 「おうっ、豪気やな美砂姉ちゃん」 「だからさー、コタロー君も遊びに来てよ。くぎみーも待ってるから」 「へっ?ってくぎみー言うな」 「ああ、くぎみー姉ちゃん」 「だーかーらーくぎみー言うなあっ!」 「で、これが私達の日程表」 「ほにゃらば私が組んだんだよー」 「おっ、なんや俺の行き先と日付もおんなじやないか」 「へー、そうなんだ。ここに泊まる事になってるから」 「ほにゃらば私が予約したよー」 「ああ、同じホテルやん。部屋も近いみたいやし、 て、ファミリーとシングル両方とってんのか?」 「たまにはねー、一人になる時間ってのも必要なのよアーティストwにはね」 「ほー、さいで。ま、こんなんやったらちょいちょい遊び行くかも知れんなぁ」 「大歓迎だよーコタロー君。ねーくぎみー」 「だから美砂、どうして私に振る、ってくぎみー言うな」 「あー柿崎、コタロー君もう二人もなんやから、そういうんは自分の相手だけにしときー」 × × 某月某日、魔法世界某温泉都市のホテルの一室。 「ごめんねー、忙しいのにガードみたいのさせちゃって」 「いや、しかしこの生卵とかって質悪いのもいるなぁ、人気者も大変や」 「ほんとーにごめん。とにかく、着替え用意してもらってるから」 「ああ、くぎみー姉ちゃんも大丈夫やと思うけど、 取り敢えず戸締まり気ぃ付けてな、一応表確認して」 「うん、だから、くぎみー言うな」 同時刻同ホテル廊下。 「えーと、こっちですね。 ミッション、和泉亜子さんと協力してこの調合を完成させなさい。 和泉さんもこっちの世界に来てたんですね。こんにちわー」 >>215 × × 月日は流れ、 「んー、荷物はこんなモンかなー」 「ごめんなさいねー夏美ちゃん」 「いーのいーの、今んトコ三人だと広すぎるぐらいだからこの家。 それもなかなかみんな揃わないし」 「そうね。待ち遠しいでしょう」 「まあねー、はい、待ち遠しいです」 「ふふっ」 「でも、大変だったねー。 折角買ったマンションが耐震偽装物件で地盤データの改竄まで発覚して再利用は絶望的とかって」 「その辺りの事は優秀な弁護士さんを紹介してもらったけど…」 「ま、大手だからお金は戻って来るでしょ。 けじめだから家賃は貰うけど、落ち着くまで空いてるトコ好きに使っていいから」 「ごめんなさいね、何から何まで。でも、すっかり奥さんになっちゃって」 「私だって、なんだから。いい家もいい男もすぐ見付かるって。 じゃ、私ちょっと足りないもの買って来るから」 「はーい」 × × 同じ頃、麻帆良学園敷地内。 「あー、やっと戻って来たなぁ」 「そうですねー」 勝手知ったるダビデ像の周辺を、小太郎と愛衣がてくてく歩いていた。 「まあ、あっちはしばらくネギらに任せて、交替まで家で一休みさせてもらおか」 「はい。今回は一際激しい任務でしたからね」 「ああ、凄まじいものがあったな。通りすがりのドラゴンなんて、 余りのド迫力に尻尾巻いてキャン言うて逃げ出してたで」 「壮絶な戦いでした」 「全くや。ちょっとした勘違いでフェイトにあいつの姉ちゃんらに 千草の姉ちゃんまで総出で敵に回した時も、あんだけ満身創痍にならんかったんと違うか」 「では、私は報告がありますので」 「ん」 「帰り次第、夏美さんにも。夏美第一夫人から厳しく言いつかってますので、 帰り次第今回の出張であった事は細大漏らさず最初からご報告します」 「あー、出来れば結論の方から先に説明して貰えると嬉しいんやけどなぁ…」 >>216 × × 「今帰ったでー、て、って留守かいな。それとも昼寝でもしてるんか?」 インターホンにも反応が無かったので、 合鍵で帰宅した小太郎は我が家に遠慮も無くリビングにズカズカと侵入する。 「んー、なんや昼風呂かいな。ちょうどええわ」 久々の我が家のリビングで深呼吸して色々な意味で実感を取り戻した小太郎が、 ぺろっと唇をなめて独りにんまりして見せる。 そして、脱衣所でどうやら風呂掃除ではなさそうだと把握してから、 戸棚からごそごそとプラスチックボトルを取り出し、 さっさと素っ裸になって両手にこってりとぬるぬるを盛り付ける。 「おーっ、旦那様のお帰りやー。 んー、なんやちぃと出張ってる間に乳でこなったんちゃうかー?」 「あら、コタロー君?」 「たっだいまー、さっきそこで愛衣ちゃんと会ったよー」 「戻りましたー」 「愛衣の結婚初夜」 −了− 乙! こんな過疎スレに投下してくれるとはありがたいです >>217 後書き F大先生及びそのファンの皆様、本当にごめんなさい。 土下座でお詫びします。鉄板に油引いてあっためときますかでどうかご勘弁を。 原作でも元気そうですし、ああなった以上はきちんと失恋させてあげたかったのですが、 私の実力では無理だったみたいです。 取り敢えず今回はこれで失礼します。縁がありましたら又どこかで。 −了− 桜咲刹那 命懸けで戦います body884 : 木乃香 : 2006/12/01(金) 00:13:36 一度せっちゃんの褌姿が見たいわ〜 914 : 桜咲刹那 ◆NEW/t8bW7M : 2007/01/06(土) 20:37:16 >884 お嬢様の望みでしたらなんだって い、今、なんと!? ……やっ、やっぱり駄目です!! 923 : 以上、自作自演でした。 : 2007/01/24(水) 23:00:50 木乃香お嬢様に褌姿を見たいと言われて動揺するせっちゃん萌え 925 : 桜咲刹那 ◆NEW/t8bW7M : 2007/01/28(日) 17:20:22 >923 なっななな!? 萌えないでください。 恥ずかしいですから。 いい作品はあるんだけど保管庫無いと見れないってのが辛いな・・・ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
read.cgi ver 08.1h [pink] - 2023/09/20 Walang Kapalit ★ | uplift ★ 5ちゃんねる