>>214

「だから、今回は思いっ切りはっちゃけちゃうって事で。
もうさ、世界中回っちゃうよー」
「おうっ、豪気やな美砂姉ちゃん」
「だからさー、コタロー君も遊びに来てよ。くぎみーも待ってるから」
「へっ?ってくぎみー言うな」
「ああ、くぎみー姉ちゃん」
「だーかーらーくぎみー言うなあっ!」
「で、これが私達の日程表」
「ほにゃらば私が組んだんだよー」
「おっ、なんや俺の行き先と日付もおんなじやないか」
「へー、そうなんだ。ここに泊まる事になってるから」
「ほにゃらば私が予約したよー」
「ああ、同じホテルやん。部屋も近いみたいやし、
て、ファミリーとシングル両方とってんのか?」
「たまにはねー、一人になる時間ってのも必要なのよアーティストwにはね」
「ほー、さいで。ま、こんなんやったらちょいちょい遊び行くかも知れんなぁ」
「大歓迎だよーコタロー君。ねーくぎみー」
「だから美砂、どうして私に振る、ってくぎみー言うな」
「あー柿崎、コタロー君もう二人もなんやから、そういうんは自分の相手だけにしときー」

 ×     ×

某月某日、魔法世界某温泉都市のホテルの一室。

「ごめんねー、忙しいのにガードみたいのさせちゃって」
「いや、しかしこの生卵とかって質悪いのもいるなぁ、人気者も大変や」
「ほんとーにごめん。とにかく、着替え用意してもらってるから」
「ああ、くぎみー姉ちゃんも大丈夫やと思うけど、
取り敢えず戸締まり気ぃ付けてな、一応表確認して」
「うん、だから、くぎみー言うな」

同時刻同ホテル廊下。

「えーと、こっちですね。
ミッション、和泉亜子さんと協力してこの調合を完成させなさい。
和泉さんもこっちの世界に来てたんですね。こんにちわー」