「気が付いたらここに?」
そこは流石に刹那、部屋に現れた面々にきょとんと視線を向けた。
「それなんですけど」
そんな刹那とネギにすっと近づいたのは葉加瀬聡美だった。
「ネギ先生と近衛さんですね?」
「え、ええ」
「何を?」と言う部分を意味ありげな笑みに包んで問われたネギが
ぽっと赤くなってこっくり頷く。
「性交渉、特に初めてのそれは魔術的にも重要な意味を持つのは
洋の東西を問わず様々な分野で言及されています。
まして、お二人は互いに規格外と言うべき強大な魔法使い同士。
しかも、恐らく初めての性交渉。
直ちに茶々丸に残された脳波データを解析しましたが、
恐らくお二人ともその最初の行為で十分に満足されたものと」
「え、ええ」
「そやなー、ネギ君あんじょう気持ちよかったなぁ」
「ですね」
既にイメージ的には真っ赤なまま木乃香の隣で一寸法師まで縮こまったネギを余所に、
聡美が言葉を続ける。
「結果、科学的に言えば超音波と言うべきものですね。
それがお二人から周辺一体の脳神経に干渉した様です」
「超音波?コウモリの様なものですか?」
「ええ、その超音波です」
ようやくまともな話に加わった刹那の言葉に聡美が応じる。
「やはり魔力的なものと言うのでしょうか、
簡単にいってしまえば、お二人のオルガニズム、絶頂によって放出された魔力の一種でもありまして、
その結果、超音波として人間の脳細胞に干渉して
お二人の感じたエクスタシーの欠片を伝播させた結果として、ですね」
「結果として?」
口ごもる聡美に刹那が迫る。