引き続き今回の投下、入ります。

>>275

 +     +

「お、おおっ、おっ、夏美、姉ちゃんっ」
「あ、あんっ、小太郎くんっ」
「い、いくでっ」
「あ、ああっ、来て、来て小太郎君ああああっ!!」

同じ寮の部屋の中の一室。
そのベッドの上で一組の男女がびくびくっと痙攣してクライマックスを迎えていた。
ベッドの上に仰向けに横たわった村上夏美の上に小太郎が覆い被さる形で、
共にパジャマの上と下と下着を半脱ぎの形で衝動に突き動かされるままの慌ただしさで、
それでも互いに青い快感と僅かな痛みに満たされてぎゅっと力強く抱き合ったまま
未だ接続の解けていないその余韻を味わっていた。

「わわわわっ!!」

普段ならあり得ない事だが、小太郎はその大声にようやく反応してドアの方を見る。
そこでは、顔見知りの佐倉愛衣と釘宮円が前のめりに倒れ込んでいた。

「なはははは」

倒れ込んだまま、後頭部に手を当てて照れ笑いを浮かべる円と真っ赤な顔で自分の指先と指先を
ちょんちょんと突き合わせている愛衣の背後では、
那波千鶴が背景にゴゴゴゴゴゴと紅蓮の炎を燃え立たせながら菩薩の微笑みを浮かべていた。

「い、いやー、姉ちゃん方」
「お揃いで」

つい先ほどまで幸せ一杯を満喫していたベッドの上の二人は、
共に乾いた声で挨拶を発する。

「いやー、なんて言うかさー、いつの間にかふらふらとって言うか…」
「あ、ああああのっ、本当なんです。私もいつの間にか吸い寄せられる様にふらふらと、
そうしたらそのドアの前から離れられなくなって…」
「だ、そうよ、コタロー君夏美ちゃん」

ゴゴゴゴゴゴと紅蓮の炎を燃え立たせながら菩薩の微笑みを浮かべ、千鶴が言った。