>>293

「んー、まあ、実際はこんな悪ガキやけど」
「でも、歴戦の勇者、なんでしょ」
「おうっ」

どこまで論理的な意思疎通が出来ているか、この際そんな事は大した問題では無かった。

「ん、んっ」
「あ、っ」
「大丈夫か、ちづる姉ちゃん」
「ん、うん、大丈夫」

思い出す。一番最初に、こんなに大事な女性になるなんて夢にも思わなかったあの日に、
傷付けてしまったあの時の、あの優しい微笑み。
そして、今も千鶴はあの微笑みを浮かべながら、目尻に抑えきれない涙の粒を浮かべている。

最大限優しく、小刻みに動きながら、
小太郎は目の前でふるふるとその質感を見せつける白い膨らみにふるいつく。
手掴みし、口に含みながら忍耐を強いている下半身をじっくりと動かす。
それに連れ、千鶴の声も、それだけで暴発しそうな程の艶めいたものを滲ませる。
その事が小太郎にとっても実に嬉しい。

「?」

又、ぴたっと動きを止めた小太郎に、
実際今まで実地経験は皆無だった千鶴も怪訝な顔を見せる。
しかし、そこはそれ、回数を重ねた事で余裕が出来たのか、
体術の天才故と言うべきか、
小太郎は繋がったまま千鶴の体をよいしょと動かして見せた。

「あら」

何となく分かったのか、千鶴は持ち前の面白そうな顔を見せる。
いつしか、小太郎はベッドに仰向けに横たわりその腰を千鶴が上から両腿で挟む形となっていた。

「ん、んっ」
「うぉう、やっぱりこうやって見ると、すっごいなぁちづる姉ちゃんの乳」

あけすけな事を善いながら、小太郎が腰を突き上げると
千鶴は眉根を寄せてうめき声を上げる。それはもう苦痛のものではないと小太郎にも見当がついた。