純一「そりゃ喜びますよ。今年は一個ももらえないかと思ってたので」

塚原「へぇ、そうなんだ。橘君はもっともらってるのかと思ってたけど」

純一「いや、さっぱりですよ。義理チョコすらないですから」

塚原「ああ、それは多分、今年はそういうのが流行ってるからよ」

純一「そういうのって何ですか?」

塚原「同性に15個以上、異性は本命だけにチョコを上げると、恋が成就する、ってジンクスがあるの」

純一「あぁ、なるほど。それでこんなにももらえない男子が多いんですね」

塚原「同性の方が上げやすい心理を付いた、製菓会社の陰謀っぽいけどね」

純一「ははっ、女の子ってそういうの好きですよね。塚原先輩はそういうの興味なさそうですけど」

塚原「んー、そうでもないわよ。私だって、占いとかおまじないは、やっぱり気になるもの」

純一「へぇ、そうなんですか。ちょっと意外、って言ったら悪いですね、すみません」

塚原「ふふ、いいわよ。じゃ、私の用は済んだし、そろそろ帰るから」

純一「あ、はい。またです」




純一(――――――あれ?)

純一(塚原先輩、確か女の子と20個ぐらいチョコを交換したんだよな?)

純一(それで、最後の一個を…僕にくれた)

純一(…ジンクス…占いは気にする……あ、『私の用は済んだ』って、用ってなんだ!?)

純一(……と、とりあえず、大事に食べよう、うん…)



多分このイベント以降、アタックコマンドが使用できると思うんだ