それから二か月後になっても、姉はまだ気づいていなかった。最近では身体のだるさも訴えなくなった。身体が慣れてしまったのだろう。
 姉との関係が崩れてはいないし、姉には全くばれていない。実は最近、姉が起きそうになる回数が増えたので、ちょっとだけ睡眠薬を盛るようになったのだ。効果は抜群だった。姉は簡単なことでは起きなくなり、ますます悪戯に拍車がかかった。

 だが、俺はというと、姉への責めの過激化をやめるどころか、それはますます狂暴化して、もう誰にも止められないくらいになっていた。


 夜、姉の部屋に忍び込んで手早く下半身を露出させる。
 まだ手つかずにさえ見えるようなふくよかな大陰唇を拡張し、膣口を露にする。
 そして、その膣を、姉が気づかない程度に、いっぱいに拡げてやるのだ。
 俺の目の前で、膣は全開にされる。もう、九センチには届いただろう。これなら、出産でも楽々できそうだ。最も、この子宮口で妊娠出産ができるかどうかは怪しいが。
 姉の膣奥にある子宮口は、心なしか子宮頸部が一回り膨らんでいるように見え、その先端の穴ぼこは無残に口を緩ませて、もう最初の、ただの窪みの面影はない。まるですぼんだ蛸の口のようだ。
 毎日毎日、サイコキネシスで少しずつ拡張してやった結果だった。毎晩の拡張は代謝を容赦なく遮って、ここまでしてしまったのだ。

 そして、子宮口が緩みきったことによって楽しみがまた一つ増えた。
 姉の子宮口はもうすっかり壊れて拡張に慣れてしまったのか、拡げても苦痛を感じなくなったようだ。そこで、部屋でいつも通りくつろいでいる姉の子宮口を、こっそりと拡げてやるのだ。いつもとは違う、服を着て、起きているその上からだ。

 膣よりも奥にある子宮口の拡張に、姉は気が付かないのか、あるいは俺のサイコキネシスが鍛えられて、相手に苦痛を与えないように拡張できるようになったのか。時々、「ちょっとお腹痛い……」というくらいになってしまった。
 姉は何事もなく過ごしているが、その腹の中では、もはや使いものにならないのではないかというくらいの子宮口がミチミチと、めんいっぱいに拡がっている。
 たぶん、もう人差し指も突っ込めるくらいになっただろう。ペニスが突っ込めるくらいに拡がるまでは、どれくらい時間がかかるのだろうか。

 ……もっとも、「何もできない俺」には、それを挿入する様を想像して楽しむことしかできないのだが……。




       続           かない