魔王・ミルドラースを討ち果たした後。
グランバニア国王・リュカは山奥の村に来ていた。

「そう、魔物が減ったのはそういうことだったのね」
「僕も、父さんと母さんの遺志を継ぐことが出来て安心しているよ。やっと落ち着ける」
「苦労してばかりだったものね」

クスクスと微笑む美女・ビアンカは、悩まし気に息をつく。

『ビアンカさん、姉さんも。リュカ様を慕っているんですよね?』

少し前、リュカの愛妻に言われた言葉が彼女の脳裏を奔る。

『リュカ様は既に一国の王です。妾の一人二人もいなくては、とオジロン様が仰っていたのですが』
『失礼を承知でお願いします。ビアンカさん、姉さん、リュカ様の元に来られませんか』

妾。一番にはなれないが、リュカの寵愛を一片とはいえ受けられる。
ビアンカは咄嗟に頷いていた。
確かに妾などと言い出すのも無理はない。
リュカらの旅は、彼らに様々な辛苦を与えたものだった。

「……ねぇ、リュカ」
「ビアンカ」
「こんな年増だけど。こんな年増だけど、愛してくれる………?」
「勿論さ」

化粧っ気のない頬が朱に染まる。
家族以外に見せたことのなかった裸体が、エプロンの下から露わになる。
豊満な乳房は重みに垂れ、か細かった腹には少しの肉がつき、男を知らぬ秘部は陵辱を希うかの如く濡れている。
愛妻の瑞々しい色気とは違う、熟れた妖艶さがそこにあった。

「リュカ、あぁ、リュカ!ずっと待っていたの!リュカに穢されたいって!リュカに処女を捧げる日のこと、ずっと!」
「ビアンカ…僕も、ビアンカをずっと想っていた。我儘かも知れないけど、傲慢かも知れないけど!フローラと同じぐらい、君を!初恋の人を!」

リュカに抱き寄せられたビアンカは、彼に身を捧げた。
全てを奪い尽くす口付け。
孕ませるための性交。
オナニーすら満足にしたことのないビアンカは、快楽に蕩け、絶頂に堕ち、不浄の孔への陵辱に身を委ねた。
数十年と想い続けた幼馴染の妾として、彼の獣欲を受け入れた歓喜の涙だけが、頬を伝っていた。