「いやあ!ああん、やめてぇっ!」

未知の感触にけっこう仮面はたまらず悲鳴をあげる。
自分でもほとんど触ることのない部分、他人のしかも男に弄られる感覚など想像だにしなかった。
さらに全身が性感帯同然になっている今の彼女がこらえられようはずもなかった。
その悲鳴には男の興奮を誘う色っぽさが混じっていた。

(こんな変態なの…駄目なのに…感じてしまう)

倒錯的な状況にありながら、それを快感として反応している。
それが自分で分かってしまい恥ずかしくてたまらなかった。
羞恥を意識すると、身体はすくみ、男根をくわえ込んだままの膣も締まる。
締まる膣はペニスの太く固い反発を受けてますます官能的な刺激となってけっこう仮面を苛む。

「ずいぶん情熱的に絡み付いてきているな。生徒達にも知らせてやるといい」
「はっ、あっ、ああっ、あああぁ!」

斗鬼はけっこう仮面の身体を上下に揺すった。
動きに合わせて二人の連結部でくちゅ、くちゅ、といやらしい粘ついた音を放つ。
乳房に押し付けられていた斗鬼の胸板が乳首をこすった。
性感帯を通じて身体に次々と送り込まれる淫の気は、けっこう仮面の抵抗を削ぎ、官能を引き出し続ける。

「くぅあああぁ!」
(お尻が…熱い…!ゆびが、はいってきてる…!!)

尻のさらに奥へと侵入する、おぞましいはずの異物感にも艶かしい声で応えてしまう。

「あん、い、やっ、はぁ、はぁ、はぁっ」

斗鬼の手はしっかりとけっこう仮面の尻を支えつつ、並行して上下運動を続け、指先で尻穴を辱める。
強い腕力と繊細な指遣いが彼女に幾度目かのエクスタシーを与えようとしていた。

(皆のこんな近くで、お尻なんかでイくのは嫌!)

けっこう仮面は揺らされるごとに下半身に熱いものがこみ上げてくるのを感じていた。
生徒たちの眼前での絶頂という最悪の屈辱的状況に陥ることは避けたい。
しかし身体を抱えあげられ、足場を失っているこの状態では踏ん張りようもない。
唯一接している斗鬼の身体にしがみつくしかなかった。

(ああ、駄目……!これ以上耐えられない!)
「だめだめだめっだめっ、いっ、くうぅぅぅぅ…!」

当然、それで状況を好転させるはずもなく。
すでにこの敵に何度も快感を教え込まれてきた身体が今更拒めるはずもなく。
けっこう仮面は首をのけぞらせ、高い声をあげる。
濡れた背筋が震え、腰が艶めかしくくねる様を大勢の生徒たちが見届ける。
けっこう仮面はまたしても恥辱の姿を披露してしまった。

「あ、あ、ぁ…」
(勝てなかった…ゴメンなさい…恵…)

けっこう仮面の身体が弛緩し、再び斗鬼の肩に頭を預ける。
斗鬼の肩に掛かっていた彼女の腕が滑り落ち、だらりと垂れ下がる。

「紅恵にも、他の仲間もすぐに会わせてやる」

力尽きたけっこう仮面に男根を突き立てたまま、斗鬼は彼女を抱えて歩き出す。
悠然とプールの出入口から出て行く二人を、生徒達は呆然と目で追うしかできなかった。

END