『PC彼女』

俺の名は「山下立つ郎」。
ひらがなの「つ」が入ってるが、それが本名。愛称は「立っちーヒロシ」。
まあ友人なんていないんで自分でそう名乗ってるだけだけど、心の中で。
俺の趣味はエロサイトでのシコリングと街中での女性ワッチング(良い発音)。
で、今まさにシコリングの真っ最中。
「もっといいネタを」と思い、テキトーに検索していると怪しげなサイトを発見。
過去に何度もウイルスで痛い目にあってるのに、ついついクリック!
ダブルクリックの必要ないのに、ついついダブルクリック!
その瞬間PCのモニターが目もくらまんばかりに輝いた!
しばらくして光が消えると目の前には裸の美少女がいた。
「君は誰…?」
「私は、あんたのPCよ」
彼女はちょっとツンデレくさい口調だった。
なるほど、確かにPCが見当たらない。
「あんたねえ、毎日毎日エロサイトでシコってさあ…あたしだって女の子なんだから
毎日毎日、目の前でキモ男にシコられる身にもなってよね…はぁ…」
なんか、いきなり怒られた。
「で、キモ男、あんた名前なんていうの?」
「山下立つ郎。『立っちーヒロシ』って呼んでよ」
「じゃあ石原って呼ぶわ」
「なんでよ」
でもまあ石原も悪くないかな。山下だけど。
「じゃあさ、せっかくPCが女の子になったんなら、とりあえずやらせてよ」
「はあ?てか、あんたのチ○コ、USB対応なの?」
「…対応してねぇな」
「まあ、あたしのマ○コも別にUSBじゃないけどさ」
なんか腹が立ってきた。俺の愛称「腹立つノリ」に変えようかな。
「今から、あたし、いい男探しの旅に出るわ。じゃ」
そう言い残し彼女は出て行った。裸のままで。
間もなく彼女は警察に捕まった。
俺は、ただ、PCを失っただけだった。

<完>