「ただいま」
「お帰り、レッドトルネード」
レッドトルネードとレッドジェッターが、リフトに乗って地下の研究室へと戻って来た。
「着装、解除」
トルネードがそう言うと、再び白い防御フィールドが全身を包む。その中で、由衣の身体が装甲から解放されていく。
ヘルメットのパーツがバラバラになり、由衣の素顔が露わになる。
上半身を包んでいた屈強な装甲も、しなやかな下半身を包んでいた装甲も、全てが光となって消えていく。
後には赤と白のツートンのインナースーツの由衣が残された。だが、そのスーツも輝きを発したかと思うと弾けるように消滅し、由衣のまばゆい裸身が現れた。
その裸の上からまずはショーツ、ブラジャーが身に付けられる。そして靴下、ズボン、上着と元の服装が身につけられた時、防御フィールドは消滅した。
レッドトルネードの変身が解除され、由衣の姿に戻ったのだ。

「お疲れ様。お風呂はまだ湧いてないけどね」
「いいよ。シャワーで済ませるから」
「あら、そう。篤彦にもただいま、を言いなさいよ」
由衣が台所に上がると、篤彦は出汁を取っている最中だった。

「おお、由衣か。おかえり」
「ただいま、父さん。今日の夕飯は何なの?」
「夕飯が出来るんじゃない。出来た物が夕飯なんだ」
「父さん、何言ってるのよ」
「まぁまぁ、見てのお楽しみだ」
こうして、今回も無事に任務を終えた由衣は再び何気ない日常生活を送る事が出来たのだった。