「今日からお前は、わたくしのキス奴隷になりました!」 ピシィ
「……何さ、キス奴隷って」
「わたくしがキスしたいときにいつでもキスさせられる奴隷のことです」
「まんまだね」
「聞いてきたのはお前ではないですか」
「それよりさ、何その一人称」
「ほら奴隷を飼えるのって上流階級の嗜み、というか?」
「考えが古いぞ」
「主人に向かって何という悪態! 分をわきまえない奴隷にはぎゅーの罰が下りますよ!」
「別に嫌じゃないな……」
「あと仕事をサボったらなでなで百回の罰なのです」
「それはちょっと疲れるかも」
「ふふん、わたくしの恐ろしさを思い知りましたか」
「でも、そんなに撫でたらいつも以上にふにゃふにゃになっちゃうよね」
「うぐ……それは奴隷の考えることではありません! さあ栄えある初仕事です、キスを! わたくしにキスを!」
「はいはいいつものでしょ、お嬢様」
「反抗的な態度なのです! かくなる上はぎゅーをむぐっ!? ……んん……ちゅ……」

こういうことだろ、前向きじゃねえか
ほらお前らも現実を見ていつもくっついてくる甘えっ娘の生態を報告するんだ