「センパイ、遅くなってごめんなさい」
「いえ、いいんですよ。私が作りたくて来てるんで」
「え?制服はどうしたって?ちょっと途中でいろいろあったんで、着替えてきちゃいました」
「えーそんな。私服もカワイイね、なんて、ほめすぎですよ。てれちゃいます」
「ちょっと待ってて下さいね。すぐ作っちゃいますから」

「おいしかったですか?うれしいです!」
「春瑚ちゃん……ですか?どうして急に?」
「メールしても返事がない、電話しても出ない、何か知らないか、ですか?」
「センパイがいけないんですよ?」
「え、意味がわからない?」
「だってセンパイ、春瑚ちゃんと楽しそうにお話ししてたじゃないですか」
「私と一緒にいるときも電話でお話ししたりして」
「私の!センパイなのに」
「だいたい、センパイ、園芸部じゃないのになんであんなお手伝いしなくちゃいけないんですか!」
「だから、私さっき、春瑚ちゃんと会って、お話し合いしてきたんです」
「でもあの子わかってくれなくて…。『せんぱいですかー。いい人ですねー』なんて、
笑っちゃいますよね」
「だから、ちょっと眠ってもらっちゃいましたぁ」
「もう、そんなこといいじゃないですか。今夜もゆっくり楽しみましょう…」
「ほら。センパイの大好きなコレ。こんなこと、春瑚ちゃんじゃできないでしょ…?」
「あれ、センパイ、どうしたんですか。こんな縮こまっちゃって。いいんですよ?
いつもみたいに、私にいっぱいください。もう、邪魔者はいないんですから…………」