「さぁ、どんどんのんじゃって〜食べちゃって〜」
「は、はい…」
「いただくっす…」
キララのファン一号、二号はとても困惑していた。
彼女のためにガーベラ・テトラを作成した二人だが、そのお礼はツーショット写真だったはずだ。
「あんなにいい機体をつくってもらったのに写真だけじゃ返せないの。だから、そのお礼をこうして労ってかえしているのよ。ささ、遠慮しなくていいの」
そうは言ってもアイドルのキララとマネージャーを介さずにこうしてプライベートでしかも旅館で会うなど夢想だにしなかった。どうしても恐縮してしまう。

「うふふ、おつぎはお背中流してあげます☆」
「ブフォォ!!」
「おおお!!」
部屋に備え付けの露店風呂で二人で各々体を洗っていたらキララがバスタオル一枚で入って来た。
当然だが、キララは違う部屋に泊まることになっていたのだ。なのに鍵を開けて入って来たのだ。
「背中を向けてください。ごしごし」
ごしごしとキララに背中を表れ、彼らは股間をタオルで隠すのに必死だった。

「………」
「………」
「あん、あまり見ないでください。エッチなんだから…」
タオルを身体にまいたままだがキララも一緒に湯に浸かった。タオルは透け、あんなところやこんなところが見え、どうしてもそこに目がいってしまった。


「……」
「……」
彼らは信じがたい光景を目の当たりにした。
あのキララが。
まだ中学生だったころから知っているあのアイドルのキララが
浴衣を脱ぎ捨てすべてをさらけ出したまま布団の上でこちらを誘っていた。
「うふ、髪の毛もウィッグじゃなくて地毛をわざわざこの色に染めたんですよ?なぜだかわかります?」
一拍をおき、
「激しい運動をしても大丈夫なようにですよ?キララの言っている意味わかりますよね?」
彼らは猛烈な勢いで浴衣を脱ぎ捨てた。己がすでにそそり立っていた。
こ、これをキララちゃんのあそこに…
「どちらかでもいいですよ?二人同時でも大丈夫です!なぜならキララには穴が三つまでありますから!」
彼らはあと少しでキララに挿入するところで
「だ、だめだ!キララちゃんとはできないよ!」
「同志を裏切るわけにはいかないっす!!」
と思い止まった。
キララはあれこれと手練手管に口説いたが一向に彼らの考えが変わることがないことがわかると、
「さすがにあたしのファン第一号二号ね!感心したわ!」
実はキララも彼らとセックスするつもりはなかった。
なぜなら、彼らだけ抜け駆けさせたり、アイドルなのに他の男性と寝たり、処女ではなくなることは、他のファンに申し訳ないし、なにより冒涜だった。
「だ、か、ら、これよ!」
キララは自分そっくりの裸のフィギュアを鞄から取り出した。
そして、3Dカメラとプリンターで彼らのフィギュアを作成し、セイから借りた携帯用のバトルシステムでファン一号、二号とセックスバトルを繰り広げたのだった。