(艦長室)と書かれたプレートの部屋の前で、402は小さく深呼吸した。
なるべく穏便に作戦を成功させたいからだ。
そのためにも、まずは艦長である千早群像を無傷で拘束しなければならない。
コンコン、と扉をノックする。
「群像、私だ。ちょっと話したい事があった。」
中で人の気配がし、扉に近づく足音が聞こえた。
空気音を立てて扉が開くと、資料画像よりはとぼけた表情の千早群像が姿を現した。
「イオナ…いおりと静と外出したんじゃなかったのか?」
「うん、でもちょっと話しておきたい事があって戻って来た」
一瞬、視線を泳がせた彼は口元を手で隠すような仕草を見せ
「…そうか、あぁ立ち話も難だし中へどうぞ」
…やはり、久しぶりの上陸を短縮してまで帰って来ると言うのは無理があっただろうか。
千早群像は黙々と室内に散乱した本や積み上がった書類を整理している。
「…悪いな、散らかして。つい後回しにしてさ」
「いや…問題無い…」
「で、話したかった事は?早く済ませて二人に合流したいだろ?」
「…それは…」
腰掛けていたベッドサイドから、
音も無く立ち上がった402はポケットからカートリッジ式の注射器を取り出し、背を向けた千早群像に接近した。
後は首筋に針を打ち込めば薬が回り、彼は深い眠りに落ちる。
もう一歩と言う所で背を向けていたはずの彼が、…402の方へ身を翻して来た。
呆気に取られた402は身体のバランスを崩してベッドに倒れこんでしまったのだ。
402の手から注射器は落ち、ベッド下へ転がり落ちた。
…不味い。作戦失敗だ。
総旗艦からどんな仕打ちがなされるだろうか。最悪解体か…と402が目を開くと、正面に千早群像の姿があった。
「…いおりと静に嘘までついて、俺と居たかったのか?イオナ…」
「…?(こいつ…私が401じゃないと気づいていないのか?)」
「用が済んだら戻るって二人に言ってるんだろう?なら早く済ませないとな」
千早群像は402のシャツの裾を首の辺りまで一気に捲り上げ、微かな膨らみを覆う真っ白なレースに口付けた。
「な、ナニしようとしてる…ぐ、群像…」
「イオナ?可愛いな、この下着。…初めて見るけど」
「(何なんだ!まさか401と千早群像は…)ひぁっ…!」
レースのブラを外され、露出した402の薄い桃色の乳首を千早群像は片方を口に含み、もう片方は先端を摘まみながら弄んでいた。
「やっ…やめて…!今日は本当に…はぁ…話したかっただけなのぉ…」
「前もそんな事を言っておきながら、おねだりしてきたじゃないか…身体は素直だよ、イオナ」
いつの間にか、ショートパンツはボタンを外され、ジッパーごと下ろされてブラとお揃いの真っ白なレースのパンツにはするりと彼の手が侵入していた。
「あんっ…嘘っ…!指が…入って…」
「ほら、こんなに狭いのに俺の指2本も咥えて涎まで垂らして…イオナはエッチだなぁ」
滑りのある半透明の粘液が絡み付いた指を見せつけられた402は身をひきつらせた。
…嘘だ。何だこの状況は…。
「き、今日はもう、いい。また今度にしよう…」
乱された衣服を戻そうと、千早群像から離れようとした402は彼の腕に行く手を阻まれた。
「イオナから誘っておいてそれは無いだろ?それとも、そういうプレイに目覚めたとか…?」
ベッド横の壁と千早群像の身体で挟まれた402は彼の腕からすり抜けようと必死に抵抗したが、それも虚しく湿った秘裂に男の肉棒が押し当てられる。
「(いや…怖いよ…うぅっ…ぐすっ…)」
「どうした?イオナ。初めての時みたいじゃないか?ほら、挿れるよ…」
「…っ!いたぁ…痛いよぅ…(助けてよぉ…400…総旗艦…うぅっ…)」
「はぁ…なんか本当に初めて君とした時みたいだ…イオナ…イオナ…!」
402の未発達な蜜壺を味わうように千早群像は激しく腰を打ち付け、彼が幾度目かの射精に達する時には彼女は虚ろな瞳で謝罪の言葉をうわ言のように漏らす壊れた人形のようになってしまっていた。
「…ゴメンナサイ…もう、許してぇ…」
誰に対しての懺悔なのか、理由もな無く流れた涙には顔面に向けて放たれた白濁液が混じっていた。
「(…流石に、ちょっとやりすぎたかな。イオナに怒られそうだ)」
ある理由で402の正体に気づいた千早群像は、普段の溜まった性欲をここぞとばかりに発散させてしまった。
何故なら、401…イオナには下着を身に付ける習慣が無いからだ。
艦長である自分が命じているのだからその約束を破る理由は無い。
「まさか、俺の性癖がこんな時に役立つとはな…」
402をダシに400も招き入れ、3P…イオナも入れて4Pか…身体が保つかな…と、千早群像は400シリーズの姉妹を侍らせる計画を巡らせていたのであった。