「咲ー、コーヒー。ほらよ」


京太郎は、砂糖と牛乳がたっぷり入ったコーヒーを咲に差し出した。
昨晩からの情事でベタベタになったセーラー服を洗ってしまったため、京太郎のYシャツ1枚の咲は
それを受け取り、美味しそうに口を付ける。


「ところで京ちゃん、おじさんとおばさんは?」

「ああ、昨日から泊まりで旅行に行ってる」

「そっか。だから私を呼んだんだね?」


咲は、満足したように微笑むと、Yシャツの襟ぐりをくんくんと嗅ぐ。


「京ちゃんの言ってたこと、わかるような気がするよ」

「なんのことだ?」

「京ちゃんが、着慣れた方のセーラー服着て来て欲しいって話」

「あー、それな」

「私も、京ちゃんの匂いに包まれてるようで、安心するもん」