「あっ!はあっ、はあっ!」

 もはや恥も外聞もない、と言わんばかりに女は男との交わりに耽った。
 男は念のため媚薬でも盛ろうかと思ったが、それを使う間もないほど、既に
女の中の何かが砕けている事を確信してやめた。
 「どうだ?まだ続けるか?」

 「ん!っん!」

 がくんがくん、首を縦に振る女。
 もはや、そこには友人を見逃す事の為に我が身を張った高潔さなどはなく、
ただただ肉欲の徒と化した牝が一匹盛っている姿があるだけだった。

 騎乗位で容赦なく下から何度も突き上げられ、女は口から男のぺニスでも
吐き出せるのではないか?とした苦しさの中、それでも体温の暖かさに安堵を見いだし、
死体を脇目に逃げ出した過去を反芻しながら、今、自分は生きているなと実感していた。

 「ああぁぁああぁっ!」

 「いい声出るじゃねえか!その調子でもっと喘いでくれよ!っと!」


 「あ!?なっ、中わあぁあっ!?あう!ッん!」

 ごぶごぶごぶ、と音を立てて流出してくる濁った液体。
 それを見た女は、堪えていたものをもう我慢する必要はないと悟った。
 「ン、ああぁぁぁ!…」

 「出せ出せ!ぴゅーと、な!ははははははは!」


 (ああ―気持ちいいぃぃ!!)

 女の顔には、もう誇りや理性などはなく。

 その脳裏も、いかに相手の男から、より効率的に快楽、快感を引き出せるかを模索するだけの雌奴隷と
言うに相応しいものに塗り変わっていた。