これを『激戦』と言わずして何と言うのだろう。
横で応戦していた僚機がバラバラになり、爆散した。
耳をつんざく絶叫に、酷いノイズ、コクピットに響く警報音。
姿勢制御もままならない。飛び交うビームの閃光に、機体の残骸。
シミュレーション訓練やマニュアルなど何の役にもたたなかった。
みるみるうちに減少していく推進剤に21発しかない弾は残り5発。
3つの小隊で出撃した私達は、たった旧式のザク1機相手に全滅しかけていた。
機体・姿勢の制御、周囲を索敵!
「ザクは!?さっきのザクは!?」
思わず声を上げた矢先、真正面にヒートホークを振りかざしたザクの姿があった。
ああ、死ぬんだと思った。
次の瞬間、ザクの頭部が吹き飛び、仰け反ったザクの胸部に穴が開いた。
『下がれ!爆発に巻き込まれるぞ!!』
インカムを通して凛とした声が響いた。
我に返った私は、無我夢中で後退し、爆発を避けることができた。
「はぁはぁはぁ…あ、ああ」
『新兵、大丈夫か?』
今になって震えが来た。ノーマルスーツを着込んで寒くはないのに
震えが止まらない。私は両腕で身体を抱き込んだ。
『おい、聞いているのか?』
『…………………』
震えて声が出ない。手が痺れ、喉が渇く。
私は無意識のうちに何度も失禁していたらしい。
股間にじっとりとした湿り気を今になって感じた。
『返事をしろ!新兵!官、姓名を名乗れ!』
上官と思しき怒声で初めて我に戻った。
『はひっ…は、はいっ!第三大隊、第7中隊!オハイオ隊の
補充兵で、ユキ=キクチハラ、二等兵であります!』
『へぇ、同じ隊とはね、一昨日着いた新兵か?』
『は、はい!』
『残弾数、推進剤のチェックし、報告しろ。
 が、こちらもさっきのが最後だ。補給に戻るぞ』
『は、はッ!』
 
>>17>>18こんな感じです。
DVDでみたア・バオア・クー陥落9日後に
内部へ偵察しに行く話にエロ混ぜたようなかんじにしようかなと。
イグルーは最高だ。重力戦線も大好きですが