「はい…ありがとうございます」
「でも、その前にショートパンツを変えることをお勧めするわ」
「え…あ、えっと…気付いて」
私は真っ赤になって言った。ノーマルスーツの下のショートパンツは
グショグショで悲惨な状態になっている。
「初陣はされでもそうなるものよ。私の場合はどうなのかは想像に任せるけど?」
「は、はい…し、失礼します」
更衣室でショートパンツを履き替え、再びブリーフィングルームに戻ると
少尉ともう1人の隊員がいた。階級は、伍長。こちらに気付いたらしい。
「少尉から話は聞いている。メーン小隊のロブ=ノールマン伍長だ」
見るからに古参という感じがする。年齢は少尉よりも少し下だろうか。
「はッ、ユキ=キクチハラであります。伍長殿」
「ああ、よく生還できたな。しかし、オハイオの生き残りは少尉殿と新兵だけですか、
ウチは俺だけ。ザク1機に対してボールの損害は―――――」
そこまで言って、伍長は敬礼した。誰かがブリーフィングルームに入ってきたようだ。
「艦のボール隊の生き残りはこれだけか…」
低い声を共に現れたのは、この艦の艦長であった。
歴戦の勇士を思わせる口ぶりに渋めの顔。
さすがに少尉よりも年上だろうけど、まだ若いと思う。
「あ、あの生還できたのは、ここにいる3人だけであ、ありましゅか!?」
私は思わず声を上げて、思いっきり噛んでしまった。
「そうだ。艦隊も敵機の攻撃を受けて被害が少なくない。頼みのジム隊は
敵のモビルアーマーと交戦して散り散りだ。他の戦区の隊やMSが入り交じって
再編成には時間が掛かると旗艦から通達があった」
モビルアーマー……噂で聞いたことがある、MSのように首や脚を無くし、戦闘機のように加速、ビーム兵器を搭載したジオンの新兵器だ。1機でMS複数機とも対等に
渡り合えるというのだから、驚きだ。
なによりそれらに共通しているのは、特に大型だと言うことだ。
「ジャン、この戦区にモビルアーマーが?」
少尉が艦長に問う。え………名前ですか?
「未確認だが…ジム隊の通信によるとそうとしか思えん。エルシー、ボールだけで
出撃は許可できん。ジム隊の帰還を待て」



>>27戦火って痛々しいですよね。男は気持ちいいかもしれませんが
受けるファにとってはもう自決モノでしょうね。
08小隊で一番好きなのは敗残兵のザク3機がキキの村で戦う話。
あのザク達を作るために陸戦型ジムを買ってシールドだけ使うとか、
色々やったのはいい思い出です。