「んっ…」
リシェットが起きた時には朝だった。着衣もきちんとしている。
行為の後、ゴン太が自分の着衣を整える時に電気を付け、リシェットの着衣も整えたのだった。
ゴン太は自分の部屋に戻ったのだろう。見回しても部屋に彼はいなかった。
「ふぅ…」
リシェットは寝ていたベッドに倒れ込む。昨夜、愛し合った形跡はあった。
心が切なくなる。
「ゴン太くん……私…………」
リシェットは自分の部屋を出た。ゴン太くんは部屋の中にいるはず。
「おはよう、リシェットさん」
ゴン太の部屋の前に近付いたとき、ちょうどゴン太が部屋から出てきた。
「あの、ゴン太くん…」
「気にしなくていいよ。リシェットさんはゴン太が絶対に守ってみせる」

どんなに暗い夜でも、必ず明ける。そう、この混沌乱世だって、きっと終わる。
その時には結婚することを誓っていた。