「ぜっっったいに嫌よ、今すぐ追い出して」
「すぐに眠る。朝まで起きない」
「嘘よ、そんなこと言って覗くんでしょう」
「シンディ、お客様を信用して」
「お客様、ですって? いきなり現れた得体の知れない能力者が、お客様? ママ、どうにかなっちゃったんじゃないの?」

 母親は、困った顔をして笑った。

「何かをしそうになったら、能力で止めるわ」
「あのねえ――」

 シンディは何かを言いかけたが、諦めたのか黙り込んでしまった。

「……さっさと寝なさいよ、変態」