■女子高生 翠A

初めての『野生』の女、いやこれから『牛』にする事を思えば『野牛』と
言うべきか。それを捕獲するのは、結構あっけなく成功したのだった。

とは言え、物凄い力で暴れられて最初は大声も出された。
引っ掻かれたり、蹴飛ばされたりして、出血や打撲もあった。
か弱いはずの女子高生でも、ここまで凶暴になれるんだなと驚いた。

さすがは『野獣』だと変な感心をしてしまった。

俺にしたって人さらいなんて初めての事だ。
翠を制圧するのは、無我夢中で我武者羅だった。
なんとかなったとは言え、その時はもう怪我をさせない様になんて事は
考えられず、ただただ人が来るまでに捕獲して逃亡する事に必死だった。

そしてそのまま、慌てず、焦らず、ゆっくりと帰路を急いだ。
間違っても交通違反で警察に止められる事のない様に。

これまでにも女達の肉を味わう為にグレーな方法も散々使ってきた。

……いや違った。

本当は完全に違法でアウトな方法もかなり使っていた。

ほとんどは女に泣き寝入りさせる様に仕向けていたし、それが困難な場合には
弁護士の父に泣きついて問題を解消して貰っていた。
父が金や脅しに近い形で、示談に持ち込んでいた事案もあった。
どうにかして相手にも過失がなくはないと認めさせたり、相手に不利な要因を
強調したり誘導出来ていたのだろう。

だが今回は、これまでになく誤魔化し様のない、金銭の額ではどうしようもない、
完全無欠な犯罪行為だ。頼みの綱の父も既にない。
運転中も、ずっと心臓はバクバクと太鼓を鳴らし続けていた。

俺も案外小心者だと自嘲する。

『牧場』に搬入して早速、『牧場』の処置室に連れて行った。

『刷り込み』し易い様に、女を色んな姿勢で固定出来る器具を付けたベッドや、
その隣には監禁を考え、剥き出しの『家畜』用便所がある部屋だ。
その部分だけなら独房の様な設備だが、俺が長時間滞在する事にもなるので
ソファやテレビ、冷蔵庫なんかの居間の様な家具、家電も置いてある。

ベッドに固定する時も暴れて結構てこずった。

殴っておとなしくさせようかとも思ったが、俺はそんな野蛮なDV男ではない。
何よりこれから『牧場』の『家畜』第二号として迎える
大切な『家畜』のカラダを傷付けたりしたくはなかった。

勿論、第一号は『牧畜犬』にしようと決めたサクラだ。