シズルさん・ビオラ・ナツを満足させたタイミングで、カレンとレイチェルが寝室から出て来た。
「もう大丈夫ですヨ。目を覚ました直後は混乱してましたが、今は落ち着いてマス」
「目の前にすっぽんぽんの女の子達がいて、自分も裸同然だったらパニックになるのも無理ないけどね」
「そりゃそうだよ……挙句に俺達が助け出さなかったら生贄だもの」
やっぱりこの森に来てからの彼女達の普段の格好は、プレアには刺激が強かったらしい。
寺院に修道女として入った以上禁欲的な生活をしていた筈。
いきなり正反対の環境に放り込まれたらどうなるかは想像がつく。
「ワタシとレイチェルの股を見てオマ○コが丸見えなのを見た時は、思わず凝視してましタ」
「その後自分の股間がスースーしてるのに気付いて、自分の陰毛も無いのを知った時は顔を真っ赤にして絶句してたなあ」
突然攫われて生贄の為に恥毛を剃られる……何を言ってるのかわからない状態にならない方がおかしい!
その時のプレアのショックがどれほどのものか、幼馴染としては同情せざるを得なかった。
「流石に気絶まではしませんでしたが、ワタシ達のパーティ、リーダーの事を説明するに手こずりましたネ」
カレン……プレアに誤解を招くような説明してないよね?
「特にあたし達が全裸でいる理由を教えてゆくにつれ、プレアの顔色が面白いように変わっていったよー」
レイチェル! その裸でいる理由ってどこまで!? どこまで教えたの!!?
「ついでに説明途中で部屋の外からリーダー達の喘ぎ声や嬌声が聞こえてくる度に、聞き耳立ててましたヨ」
ああ……以前も朝にシズルさんにセックスで起こされた時、台所で待機してた皆からも聞こえると言われてたから覚悟はしてたよ。
でも幼馴染のプレアに聞かれると罪悪感というか背徳感がすごい…。
「で、プレアともセックスしてあげるんでしょ?」
「いきなり何を言ってるのかなこの全裸のモンクさんは」
「あの子リーダーにホの字よ。あたし達がリーダーと肉体関係を結んでいる以外に純粋に愛してるって言ったら、すごく悲しそうな顔してた」
「それは……幼馴染がこんな爛れた生活送っていたら、幻滅しない方がおかしいを思うんだけど」
レイチェルがやたらと俺とプレアの関係に拘るけど、幼馴染だからこそそういう感情は抱きにくいと思うんだけどなあ。
「ハァ……ワタシ達の時のそうでしたが、リーダーは妙な所で律儀というか真面目ですよネ……」
カレンがわかってないとばかりに盛大に大きな溜息をついた。
「そうそう。シズル達三人がリーダーを欲情させる為に、最初に全裸になって陰毛を見せながら戦う特訓の時も手を出してこないんだもの…」
「ガン見はして、布地の上からもわかるくらいに思いっきり勃起はするんですけど、そこから進展は一切なしって正に生殺しデス!」
「しょうがないじゃないか……。あの頃は皆に好意を抱かれているなんて思いもしなかったんだよ」
シズルさん、ビオラ、ナツが全裸になったのは忍者の戦闘能力を最大限に発揮する為だ。
断じて俺なんかを誘惑する為じゃない。眼福だったのは認めるけど。
仮に俺が性欲を持て余して押し倒すような真似をしてしまったら、パーティ内の人間関係の悪化による破綻の可能性だってある。
だから最後の一線は越えない――筈だったんだけど、まさか本当に誘惑する為の露出に変わったなんて言われなきゃわからないって!
「あたしが死者の殿堂で全裸にされても、同じように見るだけで進展はなし」
「魔法の森で全員剃毛してパイパンを見られても平気になる特訓をしながら、ワタシも全裸になってやっと手を出してくれたんですカラ……」
レイチェルとカレンがやれやれと言った顔で俺が皆を抱くまでの過程を物語る。
「これじゃプレアも苦労するわよ……かわいそうに……」
「修道女になったのも、あたし達がリーダーに手を出してもらうように照れ隠しの一環で挑発してたのと、同じ類かもしれませんネ……」
なんだか俺が悪いように話が誘導されているような気が……。
「というわけで、あの子も責任とってあげよう、ね?」
「放心している三人の面倒はワタシ達が見ておきますから、がんばってクダサーイ!!」
「ちょ、ちょっと待った!まだ服も着てな――――」
「どうせすぐ脱ぐんだからいらないでしょ」
「ワタシ達以上に待たせたんですから、覚悟を決めルッ!」
カレンとレイチェルは俺の両腕を掴んで寝室のドアの前まで連行すると、ドアを開けた瞬間室内に思いっきり叩き込んだ。全裸のままで。