>>45のつづき

[くうっ…遠征からやっと戻ってきたというのに…D・Sの復活が確実とみなされ、シーンがその抹殺任務についただと!?]
“ははっ!カイ・ハーン様には先の任務に集中していただきたく、その件は内密にするようにとネイ様が…”
[ネイ様はいったい何を考えておられるのだ!相手はあのD・Sだぞ!!ガラ様を倒したとなればなおさらだ!!!いかにシーンが隠密行動にたけ、数々の暗殺任務をこなしてきたとはいえ危険すぎる!!!!]
“シーン様は3日ほど前から任務を開始され、D・Sがニンジャ砦の崩壊後単独行動をとっていることを突き止め、さらにその位置を捕捉…討伐のための罠をD・Sの道中に仕掛けているとのことです”
[罠?どんな罠だ?]
“極秘とのことで、それ以上は我々もわかりかねます。ですが、シーン様はこの命かけても、と意気込んでおられるそうです。応援も不要だと…”
[あいつは真面目すぎるところがあるとは思っていたが…。シーンは今どこにいる!?]
“そっ…それについても詳細はわからず報告待ちで…”
[ええい!突き止めろ!!場所がわかり次第オレも行く!!!]
“しかしネイ様の許しなしに…”
[出発したあとでなし崩しに取ってしまえばいい!!コカトリスは行けるな!?]
“あれをお使いで!?”
[武人としてはあまり使いたくないがな…。だが失敗はできん!!ニワトリの特性が強すぎて昼間にしかロクに活動しないやつだがやむを得ん…。相手はあのD・Sだからな。準備しておけ!!]
“ははっ!…ではコカトリスの様子を見て参ります…”
[シーン…オレたち鬼道衆は血よりも強い絆で結ばれているんだ。ひとりで命がけの任務など…。オマエが死んだらランに申し訳が立たない…。オレだって…。しかしD・S相手にいったいどんな罠を…。真面目すぎるところが仇とならなければいいが…]

【D・S…話ができすぎじゃないか?】
「こまけーコト気にしすぎだろ。おー、寝心地のいいベッドじゃねーか。オレ(192cm)が大の字でも寝れるぐれー広いとは」
【確かにこのベッドは居心地いいなってそうじゃなくてな。そもそも呪符魔術師があれから何もしてこないことがおか……聞いてるか?】
<15年ぶりの処女の味だ…。復活したはいいがおあずけ食らってばかりだったからな。今度こそ逃さずきっちりヤっ……ん?ノックの音?あの子か?>
「どーぞ」
『失礼します。D・S様…お夕食の用意が整いましたので食堂までお越しください』
「ほう…」
<肩出しイブニングドレスだと…!夜会用のおめかしとは気合い入れてきたな…。こじゃれたイヤリングにネックレス…ちょっと背伸びしたメーキャップときたか。オレへのお礼のプレゼントにしかみえないぞっ>
「今、行くぜ」
『ではご一緒に…』
《D・Sがベッドに横になってた…。ちょっとだけ本番のシミュレーションができた感じ…。ホンバン…あぁまた意識しちゃってるなぁ…わたし》
【食事か…。一応警戒しておいたほうがいいな…】
『…うちの料理長は凄腕なんです。存分に舌鼓を打ってくださいね』
《次にこの廊下を歩くときは裸足かな。まだ床はそこまで冷たくないと思うけど…。下着はどうしよう?つけて誘惑した方が効果的?D・Sに脱がせる?いっそのこと着ない?急遽の策だから細かいところ決めてないのよね…》
「ん〜いいニオイだ」
『もうわかるのですか?鼻がいいのですね…』
「ま、それもあるがな」
<処女のフェロモンがより一層かぐわしくなっていやがる…。オレを目の前にしてこの子の肉体が無意識に発情してるってトコか…。処女のクセして欲求不満とは素質があるな…>
「夕食のときはいつもそんな格好なのか?」
『えっと…特別な時だけです。今日は…今夜は特別なので……。変…ですか?』
「いーと思うぜ」
<せいいっぱいのおもてなしの一つというワケか。う〜ん健気っ>
《潜入任務のときのために磨いたメイク技術とコーディネイト…まさかD・S相手に使う日が来るなんてね。カイが今のわたしを見たら……》
[男相手に媚びを売るオマエなど見たくない!]
《って言うだろうけど……。でもね、カイ。魔力でも剣の腕でも貴方に劣るわたしが貴方と同じ鬼道三人衆として比肩するためにはこういう小手先の技術も必要なのよ…》
『…この家はかつてのこともあって……その…恩人に……家をあげて手厚く遇する……という習わしがありまして……そうしなければ家の恥だと父から教わりました。ですから遠慮なさらず何でもおっしゃってください。できる限りのことをいたします』
「何でも…ね。じゃ、遠慮なくそうさせてもらおーかな」
<そりゃもーいろいろと>
《カイが習わしの完全な内容聞いたら卒倒するかな…》

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