この半年、本橋由紀子に会えば会うほど、俺は彼女を深く愛するようになっていた。
その間に彼女のことがいろいろとわかったのである。

・年齢は俺と同じ28歳。
・推定プロフィールは身長180cm弱、体重65kg程、スリーサイズはバストとヒップが90cm前後、ウエストが65cm程。
・大学時代は女子バレーボール部のエースとして活躍。
・俺と同じで就職活動がうまくいかず、卒業後は派遣社員として複数の職場で勤務。

俺自身は大学時代にプロレス同好会に入り、それなりに運動はしていた。
だが身長は彼女よりも低い。
俺は背の高い女性が好みで、彼女のような長身美女はど真ん中のストライク。
由紀子とは気軽に挨拶と他愛のない会話程度ならできるのだが、そこから先へは進めていない。
そんな時、会社から帰る途中の俺は偶然彼女を見かけた。

(いけないことだけど…)
俺は彼女の後をつけ、同じ電車に乗り込む。
幸い、俺の自宅アパートがあるのと同じ方向だったので、そのまま車両に乗っていた。
すると途中の駅で由紀子が降りたので、俺も同じ駅で降り彼女の後をつけていく。

駅を出て5分ほど経過しただろうか。
小さな繁華街に雑居ビルがあり、その中の一つへと彼女が入っていった。

(どこに行ったんだろうか…)
地下へと向かったのは分かるが、そこには飲み屋などいくつか飲食店がある。
(副業でもするのだろうか…)
お腹がすいたので、一件の定食屋に入って食欲を満たしてから店を出る。

(あれは、由紀子さん!?)
少し大きめのパブに、彼女らしき人物がいる。
俺は想いを抑えきれずに、そのパブへと入った。
(プロローグ、完)