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【全米が】貧乏な家の女の子6人目【泣いた】
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0001名無しさん@ピンキー2007/12/17(月) 10:44:19ID:vJp1MGR30
小・中・高校生・女子大生・社会人含めて、貧乏な家の女の子、
貧乏生活している女の子の実態でモエよう。

リアル子さんの降臨は難しいでしょうから、クラスに一人くらいいた、
そういう子の目撃談願います。

前スレ
【全米が】貧乏な家の女の子5人目【泣いた】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/feti/1149044215/

元祖まとめサイト
http://www.geocities.jp/binbou2ch/index.htm

現行まとめサイト(携帯からも見れます。。。たぶん)
http://204.jp/~richgirl/

住民から筆者へのお願い♪
・できれば投下は週一以内で(貴方の投下を心待ちにしてます)
・あと投下したらなら完結させる(ハッピーエンド?バッドエンド?)
0266名無しさん@ピンキー2009/01/07(水) 00:29:54ID:jTjDIE7t0
>>265
乙!
気が向いたら、付き合っていた当時のエピソードなんかを聞かせてくれると嬉しい。
0267名無しさん@ピンキー2009/01/07(水) 00:54:46ID:U1URfTQv0
>>265
泣いた・・・
ここって本当にフェチ板か?
0269265です2009/01/08(木) 07:04:59ID:L5jPnVMl0
レスをくれた皆様ありがとうございます。
付き合ってたエピソードですが、本当に言われるまで気が付かなかった程
普通の子と変わらなかった様に思います。
只、小学校の頃やはり○○菌扱いされてすごく悔しかったそうです。

付き合って始めての誕生日にプレゼント何が欲しいか聞いたところ、
何もいらない。と言うので何かプレゼントさせてくれと言ったら、
「じゃあこれが欲しい。」
と、3千円くらいの変なアライグマのぬいぐるみでした。
そんな物でもとても喜んでくれて、十数年たった今でも大事にとってくれてあります。
あと、付き合って1年記念日にちょっと小洒落たフレンチレストランのディナーに
連れて行ったのですが、その時の彼女の驚きよう、はしゃぎようは今でもはっきりと覚えています。
いまだにそのレストランの前を通りかかった時など、当時凄く嬉しかった。
と、鼻息を荒くしながら語っています。

て言うか、ここ本当にフェチ板ですか?
0270名無しさん@ピンキー2009/01/08(木) 09:41:38ID:ads4DYFJO
>>269
そうですよ!ここはフェチ板なんです。
貧乏人として生まれた女の子を蔑んで興奮するための場所なんです!
あなたももっと物として扱うくらいにならないと!
所有してやってる、くらいのスタンスで!
彼女らはそうゆう扱いに慣れてますから大丈夫です!
0272名無しさん@ピンキー2009/01/09(金) 16:35:45ID:BCDBUYVDO
貧乏なのを必死に隠してるのが健気だよね。
年収700万以上じゃないと結婚しなーいとか言ってるのと同じ生き物と思えないわ。
0273名無しさん@ピンキー2009/01/14(水) 20:39:41ID:ZSXc0pHC0
大学の頃、叔父が経営するかまぼこ工場で3日間だけお歳暮箱詰めバイトをした時、
けっこう甘め顔の色白でかわいい女の子がパート従業員で働いていた。
おー、これは!と思い、事務をしてた叔父の娘(従姉妹だな)に聞いたら、ハードル高いよぉ
いろんな意味で、という。

従姉妹の話はそこそこに、早速仕事終わりに声をかけようか・・・と思ったら、ありゃ?
さっきまで作業用の白い帽子と作業服を着ていたので見えなかったが、ロッカー室から
出てきた彼女は・・・グレー無地の厚手タートルネックのセーターに、黒のウインドブレーカ
ジャンパー、紺色のジャージってそれ、うちの中学のジャージじゃん、今時無いタイプの
裾のゴム入ってるやつ・・・ちゃんとファスナーしてるし。うちの運動靴大切に履いている
のね。髪も厚ぼったい三つ編みお下げで、かわいい顔が台無しなダサ加減。
とりあえず声を失ったので、従姉妹にハードル高かったわと報告。
でしょ?だから言ったでしょ。と返答あり。
池沼じゃないんだよね?と失礼ながら質問。

非常に失礼な質問だったことを後に知る。




0274名無しさん@ピンキー2009/01/14(水) 21:06:29ID:ZSXc0pHC0
従姉妹曰く、性格は暗いけどすごく真面目で仕事は手際良い。でも、子供の頃に両親が蒸発して、
それ以来おばあちゃんと2人暮らし。でも、おばあちゃんも残念ながらイケていない人で、感情を
殺す生活が続いて、本来子どものうちに培われる感性が欠落してしまっていたらしい。
民生委員の祖父が、洗車場の水道で夜に髪を洗っている中学生の女の子がいるって近所から連絡
を受けて、市役所とか教育委員会とか学校を通じて情報を集めたら、その子が浮上した。
市役所職員と祖父と学校の担任とで家庭訪問をしたら、見るに耐えない環境の中、壁にもたれかかり
酒を煽るおばあちゃんと、襤褸布みたいなTシャツと穴のあいたもんぺみたいなのを履いてなぜか正座
をしていた女の子がいたそうだ。
女の子も、家庭の惨状を気づかれまいと、ジャージや下着は夜の公園で洗ったり、洗車場で髪を洗ったり
していたそうだが、乾ききらない服から漂う饐えた臭いや、ぼっさぼさに伸びた髪を見かねた保健の先生が、
たまに保健室で身体を拭いてあげたり髪を洗ってあげたり、生理の時はナプキンを渡すなどしていた。
が、情報が校長まで伝わっておらず、それ以上の介入は出来なかったらしい。
結局家庭訪問の一件で、女の子は一度施設に入ることになった。女の子も明るさを見せ、おばあちゃんも
生活保護を受け一度は立ち直りを見せたので、女の子が中3のとき再び二人暮らしに戻ったのだが、
やはり数ヶ月で元の生活に戻ってしまい、成績的にも経済的にも高校進学は無理と判断されたため、
祖父が叔父の工場に女の子を就職させ、寮に入れ、完全にアル中で会話もままならないおばあちゃんの
入院を親族に勧めたそうな。残念ながらこのときには、女の子の精神的ダメージはかなり進んでいたそう。


0275名無しさん@ピンキー2009/01/14(水) 21:13:33ID:ZSXc0pHC0
女の子も、やっとまともな環境で生活が出来るようになったものの、同級生は生き生きと過ごしている中、
対照的な自分の姿への心の傷は大きく、比較的年が近い従姉妹が遊びに連れて行ったり服を買って
あげたりしても、ほとんど興味を示さない状況になってしまった。だからおれがバイトに行った当時も、
毎日同じ服しか着ず、髪も従姉妹がちゃんとしてあげなければ寝癖を直すどころか洗いもしない状況だったらしい。

すまんねバカな話して、おれ反省だわ。

というわけで、ナンパどころの騒ぎじゃなくなったのだが、それから数年後、従姉妹に会ったとき、その子
がちゃんと独立して就職できたと聞いたので、なんかとても安心した。
オチも何もありません、過去話すみません。
0279名無しさん@ピンキー2009/01/15(木) 20:47:19ID:udYH0wjk0
もう10数年も前のことです。
当時学生であるファーストフードの店でバイトしていた時、同じ店の女子が
友達を勧誘してきました。背が高く、そのせいか俯き加減な姿勢の娘。服装も
19歳にしてはあまりオシャレ感がない。
人手不足と、従業員の紹介ともあって即採用されました。
身長が高いというだけで決してデブではなかったのですが、一番サイズの大きい制服も
ピチピチでお尻など下着のラインがはっきりわかる程でした。
女子店員の仕事はレジでの接客、男子は厨房での調理が仕事でしたが、彼女は
いつも厨房からすぐ視線の先にあるレジに立っていたので、僕は度々彼女のお尻に見とれていました。
でもそのうち、時々下着の型がない日があるのに気がつきました。
「まさか、ノーパン?」
下心丸出しで彼女の仕草を見続けていてわかったのは、決してノーパンではなく
男物のトランクスを穿いているらしいこと。その事情はある日、彼女を紹介した女の子の口から
語られました。
その娘の家は父子家庭で、父と彼女と弟の3人暮らし。しかし、父は母が病死して以来鬱状態で無職
その為、病死した母の保険金を食いつぶして生活しているとのことだった。
マンガが好きな彼女には、売れる漫画家になって稼ごうという道しか見えていなかったらしい。
バイト代も家賃と父・弟の生活費、それに画材の為に費やし、自分の食事は閉店後に売れ残った
ハンバーガーでまかなっていた。
0283名無しさん@ピンキー2009/01/18(日) 20:35:16ID:6Qf6slT+0
>>272
普通は貧乏人ほど派手な物を好んだり拝金・権威主義に走るんだがな
女の子じゃなくても、人間誰しも自分の無い要素に憧れるからさ

創価学会の池田大作はそういった底辺の奴らが理想とする人間を自ら体現している
だから悪くも悪くも「庶民の王者」なわけ。宗教屋からすりゃ貧乏人は格好のマーケットだし
0284名無しさん@ピンキー2009/01/19(月) 10:55:15ID:5wt6WyQy0
貧乏人は学会員か赤旗だよな
0285名無しさん@ピンキー2009/01/19(月) 11:10:17ID:+LwiYs2I0
俺の家庭貧乏だけど創価どころか、宗教そのものに興味ないな
のん気に生活してる
0286名無しさん@ピンキー2009/01/19(月) 12:51:03ID:5Y6n0yXB0
親戚や近所、地域が汚染されていないと何とかなる
一旦、その中の一箇所でも染まると、すごい勢いで来るから気をつけれ
0288名無しさん@ピンキー2009/01/21(水) 21:20:05ID:bSC+DNK50
バイト先の古本屋にいる女の子(20代前半)が気になる
制服とかあるわけじゃないので、普通の服装にバイト先のエプロンするだけなので、
私服がよくわかるのですが、極端にダサいとかじゃなく、微妙にださいのです。
なんというか、し○むらとか衣料スーパーで売ってるような、中学生が好みそうな
安いプリントとかキラキラしたようなのがついた服を数着着まわしてる感じです。
顔も微妙。髪の毛も自分で染めてるような、色むらのある明るい色で、毛質が悪い。
バッグとかも安物のギャルっぽいやつみたいな・・・。

でも、性格がいいんですよ、彼女。誰かもらってやってください。
0291はねっこ2009/01/27(火) 15:23:04ID:tCBY36MJ0
貧乏な家の女の子を読んで心の内に残っている事を書きます。

おいらが小学生で、その娘が自分より2つくらい下だった。
たぶん、保育の年長か小学低学年くらいだったかな。

小柄でおかっぱな髪型で目が大きくて体も小さくて、服とか顔とか汚れてたけど
小さいときはそんな事、気にしないであそんだ。

その子の家は平屋で、お父さんと二人で暮らしていた。
友達の間でも、あそこは貧乏だと言ってる奴もいた。

よく母からは、あの子と遊んだらいかん!とか言われてたような記憶がある。
どうして遊んだらいかんのか聞いたら、物を盗まれた人がいるとか
そんな事をいっていました。

どうして、こんな遊びをしたのかわからないんだけれど
ある日、その娘と遊んでて離れの家なんだけど、物置きみたいに使ってた部屋で
全部服脱がして裸にして、その娘は泣きながら帰った記憶があります。
どうして裸にしたのか、なぜ裸のまま帰したのか・・・記憶に無いのですが・・・。
その子の家まで歩いて10分くらいかかります。

夜にその娘のお父さんが連れて怒ってきたけど、母がどんな話をしたか覚えていません。
後日、その娘のパンツが離れのタンスに入ってました。
ほんとに、どんな遊びをしたのか・・・。

その後、引っ越しされてしまいました。

いまは、彼女がちょっと貧乏でも幸せに暮らしていることを願うばかりです。
でも、あの事で心に傷があるなら謝りたいです。

ときどき見る夢の中で、あの娘は正直についてくるんですよ。
0293名無しさん@ピンキー2009/01/27(火) 16:45:45ID:0g6RoyTd0
>>291
>よく母からは、あの子と遊んだらいかん!とか言われてたような記憶がある。
>どうして遊んだらいかんのか聞いたら、物を盗まれた人がいるとか
>そんな事をいっていました。


関西人?これってひょっとしてあれなんじゃないかな。。。
ブラクとかいう西日本の差別文化
0295はねっこ2009/01/28(水) 11:28:31ID:GoUEUIsM0
名前は 「かよこ」 だった気がします

五冊子のとおりブラクです。
0296名無しさん@ピンキー2009/01/30(金) 15:06:25ID:EWyqp1iZO
高校生の頃の話です。
隣の家がすごく貧しい家でした。まぁ自分の家も裕福ではありませんでしたが。
うちには父親しかいなく、その父も夜遅くまで毎日働いてくれていました。
所謂鍵っ子ですから小学生の時分から家に帰っても一人でした。
住んでる場所もアパートでしたので近くに同年代の友達もいませんでした。
そんな自分も高校生になってバイト出来るようになり生活もそれなりに楽になりましたし、欲しい物も買えるようになりました。
そんな高1の夏休み前と言う変な時期に彼女は転校してきました。
転校初日、彼女はセーラー服でした。着古したような。
うちは中高ブレザーだったのでとても新鮮だったのを覚えています。
0297名無しさん@ピンキー2009/01/30(金) 15:24:52ID:EWyqp1iZO
その頃からラブコメ漫画やらを耽読してたので、変な時期に来たなこいつはくせぇーぜぇ!みたいな事を一人思ってました。
まぁ他の人達は転校生という珍しい新キャラに興奮してるだけでしたが、当時は馬鹿にしつつも今思えばそれが普通だったのでしょうね。
そんな彼女ですが正直な所、顔の造りが特別良かったわけじゃないです。
色白と言うより蒼白く、ポニーテールにした髪も艶がありませんでした。体付きも柔らかそうではありませんでした。失礼な言い方だけど全体的に貧相でした。
初めは興奮してたみんなも微妙な空気に。
彼女は終始俯いたままで自己紹介を終わらせました。
席が離れたこともあって、自分も興味を失っていきました。
休み時間になるとクラスの女子達が話しかけに行きましたが、彼女は俯きがちに歪んだ愛想笑いを繰り返してたのが印象的でした。
その日の彼女の感想はなんか気持ち悪いというか変な奴…って感じでした。
0298名無しさん@ピンキー2009/01/30(金) 15:41:50ID:EWyqp1iZO
バイトが終わり家に帰った時、いつもは空き部屋で電気の点いていないはずの隣の部屋から明かりが漏れてました。
前日は休日で昼過ぎから夜遅くまでバイトしていたので誰が来たのか知りませんでした。
まぁ挨拶くるだろと放置して夕飯を作るために急ぎ気味で家に入りました。
食べおわってしばらくして玄関のドアがノックされたので出てみると知らないおばさんと例の彼女がいました。
小心者なので、なんかしたっけ?とか軽くパニックになってました。あほです。
普通に引っ越してきたから挨拶しにきただけでなんのことはなかったんですけど。
正直おばさんも彼女も量販店の着古した服って感じでなんとも言えない気持ちでした。
同じクラスなんですよwみたいなアピールしたはずです。
それでおばさんは少し安心したのか嬉しそうなというか笑顔になり母親のいない自分は若干泣きそうになってしまいました。
0300名無しさん@ピンキー2009/01/30(金) 16:04:31ID:EWyqp1iZO
それから数日は朝会ったら会釈するぐらいで何もなく、分かったのは予鈴ぎりぎりで彼女が登校してくることといつまでセーラー?って事でした。
確かあれは翌日が休みだったので週末だったと思います。
誰かがなんか臭くない?みたいなことを言いました。
夏場なので汗臭いのは仕方ない感じだったのですが、なんか違うらしく離れてた自分は分かりませんでした。
ぼそぼそ喋ってる人がいてなんとなく嫌な予感がして彼女を見てみたら俯いていました。
あー…って思ったと同時に小学生の時の自分が甦りました。
当時から自分は洗濯もしてたのですがアパートの物干しは高く、自分で干すときはいつも部屋に干してました。それが原因で服が湿気臭く気持ち悪がられました。
それを思い出し、苛つくと同時に助けたくなりました。今思えば小学生の自分を助けたかったのでしょうか。
とは言っても、すぐになんかとかは出来ないので次の休み時間に放課後に帰ったら話できないかと彼女に伝えました。
0302名無しさん@ピンキー2009/01/30(金) 16:31:04ID:EWyqp1iZO
今思えば隣に住んでるとは言え大して会話したことない異性にそんな事言われたら怯えて当然ですね。
どうして?だか、なんで?みたいなことを言われたと思います。
その時の自分は救世主気取りだったので、良いから帰ったら家に来てくれとかほざいてました。一発殴りたい。
近づいて分かったのですがやはり臭いは彼女でした。例のあの湿気臭いのです。
あの時すでに彼女は女子グループに混ざれてなく彼女自身にもその気はないようでした。いじめまではいってなかったみたいですけど。
そんなこんなで家に帰って彼女を待っていました。
着替えて冷静になってみると、助けるってどうすんだ?みたいな。臭いからちゃんと干せよって言う?それ違うくね?俺いじめてね?みたいな。
と、パニくってたら彼女が来たので仕方なく出ました。
彼女は制服のままでした。とりあえず中に入れることに。
腹を括って少し冷静になった自分は、学校のことから聞くことにしました。
学校どう?大丈夫?のような当たり障りの無い話をしてましたが彼女は訝しむような顔でずっと見てました。
そりゃいきなり部屋あがれって言われてそんな話してたら当然ですね。
そんな話が続いてたら、彼女が言いました。あの、用事ってなんなんですか?と。
やばいと思いつつ口走ったのが、なんでずっとセーラー服なの?でした。
0303名無しさん@ピンキー2009/01/30(金) 16:35:10ID:NHpQVd9k0
しえん
すでにかなりキテる。携帯じゃ大変だと思うけど続きに期待
0306名無しさん@ピンキー2009/01/30(金) 17:08:06ID:EWyqp1iZO
質問に質問で返すのも最悪だけど質問自体が最悪でした。
後悔したころには遅く彼女は一瞬驚いたような顔をしたかと思ったらだんだん顔が歪めて泣いてしまいました。
「見てれば分かりますよね?うちは貧乏なんですよ。制服も買いたいけど教科書買うだけで精一杯。だからこれを着るしかないんですよ。この制服だってもらったやつです。嫌だけど仕方ないじゃないですか。」
と途切れながら彼女は言いました。
自分は何だかんだ言っても父親がそれなりに稼いでくるから裕福ではないにしても、アパートに風呂を付けるぐらいには余裕はありましたし、制服とか教科書を買うお金の心配をしたこともありませんでした。
彼女の言葉に気付かされました。自分は甘いなと。何が貧乏で苦労してきたんだよと。
「今日も授業中に臭いって言われました。たぶん私だってみんな分かってますよね?だからあなたも私に話し掛けてきたんでしょ?どうすればいいんですか?近づかなければいいんですか?学校行かなければいいんですか?
お風呂も毎日入りたくても入れなくて水道で洗ってるんです。あなたがなんとかしてくれるんですか?助けてくれるんですか?」
自分のあまりの愚かさに自分が許せなかったです。
同じ年のそれも異性にこんなこと言わせてるなんて。それが救世主気取りになった馬鹿なんかのために。
0311名無しさん@ピンキー2009/01/30(金) 23:38:22ID:nmoBlVH10
4$
0312名無しさん@ピンキー2009/01/31(土) 09:46:19ID:t5/OXZjnO
少しの間お互い何も言わず気まずい空気のままでした。
「あの…ごめんなさい、言いすぎました。出来るだけ気を付けるようにしますから。用事はその事ですよね?私帰りますね。」
言いながら立ち上がって帰ろうとする彼女。
違う傷つけたくて呼んだわけじゃない。助けたかっただけと伝えようと。そう思ったけれど言葉に出来ませんでした。結局自分は傷つけるしか出来なくてどうしたら良いか分からなくて。
「風呂…風呂って銭湯行ってるんだよね?」
「…はい。そうですけど。」若干煩わしそうに答える彼女。
何言ってんだと思いつつ言ってしまった手前続けないといけなくて。
「うちの風呂良かったら使ってよ。」
分かりやすいくらい、は?って顔をする彼女。またまずい事言ったかと思いつつも。
「いや…うち風呂付いてるからさ嫌じゃなかったらで良いんだけど…うち父親滅多に帰ってこないし…気にしなくていいから…」
確かこんな感じでテンパってたのでもっと喋ってたかも知れないですけれど。彼女は怒ったような呆れたようなよく分からない顔をしていて、
場違いだけど何故だかその顔が妙に大人っぽいというか魅力的に見えました。
「あの、もしかしてそれを言うために呼んだんですか?」
「いや…じゃなくてそうなんだけど…じゃなくてごめん。」
彼女は軽く笑ってたと思います。
0314名無しさん@ピンキー2009/01/31(土) 10:18:43ID:t5/OXZjnO
笑ってくれたことで少し安心した自分。
「ありがとうございます。でも、色々とまずいと思うので遠慮させてもらいます。」
「だよね…ごめん。」
「いえ、それじゃあ私帰ります。お邪魔しました。」
そういって彼女は帰っていきました。
一人になって冷静になってみると自分のした事の無神経さとバカさに後悔しました。
少しでも何かできないかと考えても思いつかないし悶々としてました。
週明け、学校での彼女はまだセーラー服でした。
洗ったのか金曜に見たときよりは綺麗になってるみたいでした。臭いもしてないみたいでほっとしました。
でも、まわりの人間が距離を取ってる様で嫌な予感がしました。
はじめは気のせいだと思ってましたが昼休みになる頃には気のせいじゃないと確信しました。
その日も一人で弁当を食べてる彼女。周りの席には避けるように人がいませんでした。周りの人間のする事、何も出来ない自分に苛つきました。
いつもは仲の良い友達二人と一緒に弁当を食べてましたが行かないといけない気がして彼女の前の席へ向かいました。
一緒に食べようぜ、なんて言いながら勝手に机をくっつける自分。驚いたような彼女を無視して弁当を食べました。
最初は驚いてた彼女も黙って食べてる自分を真似るように無言で弁当を食べていました。
周りから見たら変な光景だったでしょう。
0315名無しさん@ピンキー2009/01/31(土) 11:13:45ID:t5/OXZjnO
昔のことなので美化されてたり、多少脚色してますけど話し始めるきっかけはこんな感じでした。
自分の席に戻ったら友達からは変な顔されましたが。
普段人見知りするので自分から誰かに話し掛けたりするのが苦手な自分がした事が理解できなかったらしいです。
そんな感じで登下校が一緒になったり、ちょこちょこ話すようになりました。
最近バイト始めたことや、テレビの話とか。でも、学校での話はしませんでした。
自分の友達はそうでもなかったけれど他のクラスの人間からは避けられていたので自分からも話題にしにくかったのもあります。
そんな風に夏休みまでの数週間を過ごしました。
夏休みは稼ぎ時なのでほぼ毎日バイトで何もなく、登下校なんかがないと顔を会わせることすらなくてわざわざ会いに行く用事もなく夏休みは終わりました。
夏休み明け、彼女はうちの学校の制服を着ていました。バイト代で買ったらしくすごく嬉しそうでした。
相変わらず彼女は避けられてましたが、いじめにまでは行かなかった様で気にしないようにしてました。
元々友達の少ない自分はどうでもよかったですし。
0316名無しさん@ピンキー2009/01/31(土) 11:21:41ID:t5/OXZjnO
そのあとは特に何もなく、変わったことといえばうちの風呂と乾燥機を使うようになった事、朝夕のご飯と弁当を彼女が作るようになったことぐらいです。
高校を卒業した後、彼女は就職。自分もそうすると言ったけれど将来の事考えたら大学は出たほうが良いと言うことで大学に通い就職難を乗り越え、今は平和な毎日です。

長文失礼しました。
0317名無しさん@ピンキー2009/01/31(土) 11:44:54ID:GodeLocY0
>>316

乙!
GJでした。
彼女が入った後のお風呂に悶々だったんじゃないかと邪推w
0318名無しさん@ピンキー2009/01/31(土) 18:22:18ID:gUm++/ih0
>>316
乙でした
彼女がクラスでいじめられてなくて良かった
高校卒業後は離ればなれになってしまったのですか?
できたら風呂を使うようになって、弁当もらうようになったエピとかあったら読みたいです
0319名無しさん@ピンキー2009/01/31(土) 19:55:43ID:PkpmUhey0
>>279です。亀でスンマソン。
彼女=M子は漫画家を本気で志してたくらいだから、アニメも大好きでした。休憩時間が一緒に
なることが多かったので、そんな時はよく話しをしていました。ただ、喫茶店に入ると
コーヒー1杯でも250円ぐらいはするし、毎回奢るというのも失礼な気がしたので、自販機で飲み物を買い
ベンチに座って話すことが殆どでした。たまに「パチンコで儲けたから」と嘘をついては
喫茶店に入ったりしましたけどね。
そしてよく「この間の○○見た?」「見た見た!次回はこんな感じかな〜」なんて話をしていたんですが
ある日、いつもの話題を振ると「え〜と・・・昨日は父さんが野球見てたから見逃しちゃったよ」
11月頃のことだったと思います。「(今頃野球中継なんてやってるのかな?)」と思いながらも
プロ野球になど興味が無かったので「そうか、残念だね。昨日はね・・・」M子が見逃したというアニメの
あらすじを教えると、まるでTVを見るかのように食い入って聞いていました。話し終えた時「ありがとう、私も見たかったな・・・」
と言ったM子の目が少し赤かったのに気付きました。
その日の帰り、電車で通っているM子を見送った後、彼女をバイトに誘ったR美にそれとなく尋ねました。
「なあ、あの子なんかあったのかな・・・」
するとR美が
「・・・あのね、他の人には黙っててあげて欲しいんですけど・・・電気、止められたらしいんです。その上 お父さんがTVの故障と
 思って、思いっきり蹴飛ばしてTV自体も壊しちゃったって言ってました」
「で・・・電気止められるって、そんなに・・・」
「いえ、多分私にも嘘言ってると思います。本当は質入したんじゃないかなって思うんですけど・・・。」
もしかして、すごく嫌味なことをしてしまったんじゃないだろうか?明日から店に来なくなったらどうしよう?
0320名無しさん@ピンキー2009/01/31(土) 20:16:51ID:PkpmUhey0
しかし翌日からも、M子はいつも通り出勤してきました。
「Nさん(=僕)おはようございます。今日も休憩一緒になったら、昨日の○○の話教えてもらえます?
 昨日は疲れてすぐ寝ちゃったから。」
「ああ、うん。いいよ。」
その後はそんな日が続いたのですが・・・。

ある日M子は眼帯をして来たのです。その日R美は休みで彼女の次に仲のよかった僕が尋ねた。
「ああ、えと・・・結膜炎になっちゃって。伝染性のないものらしいんですけど
 見た目がひどくて・・・接客業ですからね。」
明るく話すM子の眼帯の隙間からは わずかながら紫色のアザが見えました。
よく見ると(店の制服は半そでにひざギリギリのスカートだったのですが)腕には強い力で?まれたような跡
ふくらはぎやひざ裏辺りには蹴られたような跡がくっきり残っていました。
R美から色々と家の事情を聞いてはいましたが、彼女の頼みで知らないフリをしていました。
だから、なんとか力になってあげたいと思いながらも、どうしていいか分からず
また数日が過ぎました。
0323名無しさん@ピンキー2009/02/01(日) 02:44:12ID:utmP2v4R0
10日程経ってもM子の眼帯は外れませんでした。というか、最初左目だったのが
いつの間にか右目になったいたのです。それでも左目の周りのアザは殆ど分からない程度でしたが
白目は痛々しいほど充血していました。店長からは
「接客業務に差し支えもあるから完治してから来てくれないかな」
と言われていたのを聞いた時、思わず口を挟んでしまいました。
「伝染性がない結膜炎だし、見た目が問題なら治るまで厨房で調理の方してもらったらどうですか?
こっちも人手少ないし・・・。」
実際、人手不足だったし、ある程度店長からも信頼されていたので了解を得ました。M子は
「ハンバーガーの調理って、スピードが大切ですよね?私、大丈夫かな?」
と不安そうでしたが
「その分は僕がフォローするから!」
そういって、M子に調理を一から指導することになりました。
でも、元々父と弟の分は食事を作っていたぐらいなので、すぐにマスターして作業しながら話す余裕も出てきました。
ある時、調理作業のドサクサに紛れて何気なく話を振ってみました。
「なあ・・・誰かと殴り合いでもしたのか?」
「どうしてですか?」
「いや、俺も男だし、殴り合いのケンカぐらいはして来たからさ(実はそんな経験無し!)
 左目の跡見たら、そうなのかなって思って・・・。すまん、変な勘ぐりして。」
「いえ、いいんですよ。・・・必要以上に心配かけたく無かったからR美にも話してないんですけど
 Nさんになら・・・あ、独り言と思って聞き流して下さいね。ずっと前に母が亡くなって以来父は鬱状態に・・・
 職場も冷たくて『働けないなら辞めろ』と首を切られたらしいんです。その後しばらくは転職してはすぐ辞めて・・・
 そんな繰り返しでした。そして、ついにはお酒に逃げ、退職金も母の生命保険金もみるみる減っていって・・・」
実はそこまでの事情はR美から聞いて知っていたのだですが、いつも気丈に振舞うM子が涙を浮かべ、声を震わせて話す姿をみると
やるせない気持ちになりました。
0324名無しさん@ピンキー2009/02/01(日) 03:05:07ID:utmP2v4R0
そしてM子の口から、眼帯をしている本当の理由が語られました。
「Nさんの言う通り、この目は殴られた跡です。」
「・・そ・・・そうなんだ・・?」
「別にケンカしたわけじゃないんですよ。・・・父に、一方的に。」
「え・・・と、なんで・・・なの?」
「父はもう『自分じゃ働けないから、お前がもっと稼げって。
 時給750円(当時の相場)のハンバーガー屋なんか辞めて、風俗で働けって。
 当然、私が拒否すると容赦なく殴りかかってきたり、首を絞められたこともあります。」
その時、副店長が気を利かせてくれたのか
「Nくん、Kさん(=M子)、今暇だから休憩とって。」
と言ってくれました。
その言葉に甘え、二人で静かな喫茶店に行って話の続きをしました。
0326名無しさん@ピンキー2009/02/01(日) 06:30:03ID:vhTLUIIC0
「弟さんいるんだよね?彼はどうしてるの?」
「弟は今春、中学を卒業するので住み込みの仕事をさがしています。頑張ってお金
 貯めるから・・・そしたら姉ちゃんとアパートでも借りよって・・・。」
そこまで話すと M子の目から大粒の涙がこぼれ出しました。気が付くと僕も一緒に泣いていました。
「・・・今 私が今の美術専門学校に通えてるのも、母が父に内緒で私と弟の名義で貯金してくれてたからなんです。
 そんなに大した金額では無いですけどね・・・。進学を諦めようと思っていたら弟が自分の分も
 使っていいからって・・・。」
M子は涙を振り払うように、俯いて頭を横に振りました。お風呂も毎日は入れないのでしょう(銭湯に行ってたらしいので)
年頃の女の子にしては髪が粗く、数日間洗っていない汗と それをごまかす様にふったであろうヘアスプレーのが
混ざった匂いがしました。
僕は 少しでもM子が明るい気持ちになればと思い、彼女の夢の話題にかえました。
「M子ちゃん、漫画家になりたいんだよね?応募とかしたことあるの?」
するとM子は少し微笑んで
「はい。一度だけ佳作に選ばれたことあるんですよ!まあ、マイナーな少女漫画誌だから多分知らないでしょうね。」
「ええ!?でもすごいじゃない?同人誌とか出したら売れるんじゃないの?」
「同人誌はR美や他の友達と作ってますよ。・・・でも、赤字です、フフ。」
その後 休憩時間が終わるまで、M子は自分の目標やこれからのことを嬉々として話してくれました。
「(ここまで笑った顔初めて見たな)」
それから、M子の眼帯がとれるまでの間は厨房でハンバーガーを作りながら楽しく話す日が続きました。
0328名無しさん@ピンキー2009/02/01(日) 19:15:16ID:y+lNEXGH0
それから数日、M子の傷も癒えて接客業に戻りました。
「(ああ、親父の暴力もとりあえず治まったんだな)」
安心すると同時に、一緒に話しながら調理していたのが楽しかったので少しだけ残念でした。
12月も末の頃から店長が交代するということを聞きました。会社の方針らしくて
一定の期間(2年くらいだったと思います)で各店舗をまわるんだそうで、丁度その時期だったのです。
研修という形で次の店長が来て、一緒に調理しました。当時の店長よりも若く、親しみやすい方で時々閉店後に
男子スタッフを居酒屋に、M子やR美達女の子も一緒の時は気を使って喫茶店に誘ってくれました。
そして年が明けて半月ほど経った頃には先輩達も引退して、(年齢的に)僕がバイトのリーダー的に扱われるようになり
店長と二人で話す機会が増えました。
「(この人なら信用できる。)」
そう思った僕は、他言しないという約束でM子の事情について相談しました。
「うー・・・ん、複雑だな。」
店長はしばらく考えて
「なあ、K谷さん(=M子)は厨房の経験あるんだよね?」
「はい、一時期ですけど・・・。」
「じゃあさ、明日からレジと厨房と掛け持ちしてもらおう!」
「え?」
「そうしたら新しいバイト募集も人数減らせるから、その分予算に余裕が出来るし
 彼女の時給を上げる理由にもなるだろう?」
店長はそういってくれました。
「J山さん(=店長)!!ありがとうございます!!」
「その代わり、N君もレジの仕事覚えてくれよ。彼女が調理にまわる分はフォローしてもらうからね。」
「はい!!早速明日から頑張ります!」
その時、ほんの僅かだけどM子の力になれた気がしました。

0329名無しさん@ピンキー2009/02/02(月) 12:13:59ID:ie7Ik4+H0
水を指すようで悪いんだが、このスレって作家の卵が常駐してそうだな。
書く側も見る側も
0331名無しさん@ピンキー2009/02/02(月) 14:29:19ID:BCEsVrubO
小説っぽく書くとうそ臭くなるから難しいよ。わざと拙く書かないとだめ。
書いた自分が言うんだから間違いない。
0332名無しさん@ピンキー2009/02/02(月) 20:37:42ID:TTwsVWMC0
その月からM子と、ついでに僕も時給が750円から800円にあがりました。
また、他の人も、バイト歴の長い順に若干ながら時給が上がってました。店長の配慮だったと思います。
M子は明細を見て大喜びでした。
「頑張って調理覚えた甲斐があったね!」
そう声をかけると 満面の笑みで
「はい!Nさんが丁寧に教えてくれたおかげです!」
そう答えてくれました。僕も嬉しかったです。
それからも時々M子は眼帯をしたり、腕に包帯を巻いてくることが何度かありましたが
事情を理解してくれている店長は
「じゃ、今日は厨房の方頼もうかな。N君、代わりにレジよろしく。」
そんな感じで心配しつつも、見守っていました。
3月の末頃、M子の弟も就職が決まっていた住み込みの板金所に卒業と同時に寮に移ったとのことでした。
そして数日後、バイト帰りにいつものようにM子を駅まで送ろうとするとR美が
「あ、今日からM子私の家に泊まりこみなんです。」
と言った。理由は5月のイベントに向けて同人誌を作る為とのことでした。
「そうか。無理すんなよ。店もそうだけど、学校もあるんだから。」
「はい。ありがとうございます。」
何も疑わず、その日はそれで別れました。
そんな日が4日ほど続いた頃、K子が体調が悪いとのことで急にバイトを休みました。
R美は来ていたので、M子の具合について聞くと
「ええ・・・あの、Nさん今日バイト終わったあと時間ありますか?」
「うん、俺は大丈夫だよ。」
「じゃあ、詳しいことはその時に・・・。」
R美のその言葉に胸騒ぎがしました。嫌な予感とはそんな時こそ当たるんですね。
店の近くの居酒屋に行くことにすると、R美が
「M子呼んで来ますね。」
といって駆けていきました。
0333名無しさん@ピンキー2009/02/02(月) 21:16:26ID:TTwsVWMC0
少しするとR美がM子を連れて来ました。俯いて歩いてくるM子。近くに来た時
彼女の顔を見て愕然としました。顔中アザだらけ、まるで試合後のボクサーのようでした。
「・・・親父か・・・?」
そう聞くと、M子は俯いたまま小さくうなずきました。
とりあえず店に入り、詳しく聞くことにしました。
「・・・今度は・・・随分酷いな。・・・何があった?」
しばらくM子は黙っていました。代わりにR美が話し始めました。
「M子の家、とうとうアパートを追い出されたんです。この前、私の家に泊まりこむって話したでしょ?
 実はあの日はもう・・・」
「家賃・・・滞ってたの?3ヶ月くらい・・・?」
すると今度はM子が自ら話してくれました。
「いえ・・1年と少し・・・大家さんも家の事情知ってたから、目をつぶってくれてたんですけど
 光熱費が共同だから、家だけ免除してもらってることが他の方達に知られて・・・そんなんなら
 自分達も払わないって騒ぎになって・・・。追い出されたんじゃないんです。出たんです。」
そう話ながらM子は大粒の涙をボロボロ流しました。
「そうか・・・それでR美の家に泊まってたんだな・・・」
「私の親は、暫くは構わないって言ってるんです。ただ、着替えとか身の回りの必要な物は持ってくるって
 今朝アパートに戻ったんです。そしたら・・・。」
「怒り心頭の父が待ち構えていました。『俺の飯も作らんで、どこの男のとこに転がり込んでいやがった!
 家賃だって、お前がもっと稼がねえから払えねえんじゃないか!』そういって殴りかかってきて、ついには
 部屋中の物を投げつけて来たんです。・・・本気で殺されると思いました・・。」
その話を聞いて居たたまれなくなりました。もっと腕っ節が強かったら、その親父を殴りまくってやるのに!
もっと法律とか詳しければ、何とかして訴えてやれるのに!悔しい限りでした。
「・・・そうだ、弟さんは職場の寮に住んでるんだろ?同居はできないの?」
「J(=弟)も最初、お願いしてくれたらしいんですけど、男子寮だから他の工員の手前
 それは無理だって・・・。」
R美の両親がOKしてると言ったって、いつまでもは無理だろう。
『同棲』・・・その言葉が頭に浮かんで駆け巡りました・・・。
0336名無しさん@ピンキー2009/02/03(火) 19:40:09ID:bmosQ/kD0
僕は年齢こそM子達より一つ上でしたが、わけあって専門学校の1回生だったので
卒業まで彼女達と同じくあと1年ありました。
「M子の親父さんは、寝泊りどうしてたの?」
「大家さんが1週間だけ管理人室に泊めてあげるから、その間に行く当てを探せって
 言ってくれたんで・・・多分お世話になってるとおもいます。
 私は、流石に二人じゃ迷惑かけちゃうし、お父さんとも離れたかったので・・」
「その間、職も家も探さずM子を待っていたのか・・・」
「住むトコなんて、見つかるわけありませんよね。だって、お金ないんだし」
するとR美がいいました。
「M子!うちなら本当に気を使わなくていいから!今は自分のこと考えなさいよ!」
「でも・・・。」
R美の気遣いに輪をかけてM子はR美とその家族に気を使っているようでした。
その時はもう、M子と同棲して住む場所を確保するしかないという勝手な使命感に
踊らされていました。
別にM子のことは恋愛対象としては見ていなかったし
ただ本当に彼女を助けてあげたかったのです。そしてM子に
「なあ、R美もこう言ってくれてるし、あと何日かだけお世話になりなよ。
 俺がM子の住む所何とかするから!」
半ば勢いだけでそういいました。
「でも、それじゃ今度はN先輩にご迷惑じゃ・・・」
「大丈夫!これでも先輩だよ!力になるよ!」
そういうとM子はまた俯いてボロボロ涙を流し始めました。
丁度その頃は春休みの頃だったので、本当は毎日フルタイムでバイトするつもりだったのですが
少し時間を削って、朝から昼過ぎまではアパート探しに当てることにしました。
0338名無しさん@ピンキー2009/02/03(火) 23:10:48ID:ZREv9Uja0
早速、翌日から部屋探しを始めました。しかし、卒業・入学のピークを過ぎていた為
高価なマンションか今にも潰れそうなアパートばっかりでした。
大手の賃貸屋を当たり、何も得るものがなかった時、近所に文具店と不動産屋を兼業している
小さい店があるのを思い出しました。ダメ元でそこを訪ねてみると、出てきたのはちょっと
偏屈そうなおじさんでした。
「(こういう人には変に隠し事しない方がいいかな?)」
そう思って全ての事情を話すと
「ん!あるよ。一軒家で家賃は4万のとこ。」
一軒家?家賃4万?ちょっと考えてると
「とにかく見にいこうか?それから考えてくれたらいいから。」
そういって物件に案内してくれました。
着いてみると家からもバイト先からも近い場所でした。
木造の平屋、建築年数も相当な感じでしたが、入ってみると多少日当たりが悪いかな
という程度で、中は綺麗にリフォームされていました。
「あの・・・これで4万て・・・幽霊でも出るんですか?」
失礼を承知で聞くと
「いやいや、外観はみての通りだし日当たりもよいとはいえないし、ガレージもないでしょ?
 だからかな?人気なくて、家主さんも値下げしたんだよ。ところでね、さっきの話だと
 女の子と同棲ってことだよね?」
「・・・あ、はい・・・まずいですか?」
「古いタイプの人だからね、そういうの『不謹慎だ』といって嫌うんだよ。」
「じゃあ、ダメですね・・・。」
「でもあんたは正直に話してくれたんだよね?」
「はい、さっきの話に嘘はありません。」
「よし、じゃあ契約書には、あんた一人暮らしってことで書いたらいいよ。」
「ええ!?いいんですか?契約違反になりませんか?」
「大丈夫だよ。家主さんとのやり取りは私がするから。急ぐんだろ?」
「はい!助かります!」
「うん、でも家賃は遅れずに振り込むようにね。厳しい人だから。あと、仲介手数料と敷金で
 25万程いるけど大丈夫?」
「すぐに用意できます!」
契約書を手に家に帰り、両親に一人暮らしすることを話しました。
0339名無しさん@ピンキー2009/02/04(水) 12:07:41ID:PXOKdALr0
C
0340名無しさん@ピンキー2009/02/04(水) 19:53:17ID:wbb+h/Gs0
両親が口をそろえて言ったことは
「卒業して仕事に就く時にしなさい」
M子のことは話さず、ひたすら説得を続けること2時間余り、学費以外の生活費
家賃その他の援助を求めないことを条件に、父が保証人になってくれました。
その日はM子はまだ休んでいましたがR美の話では、殆ど腫れもひいてきたので
明日から出てくると言っていたとのことでした。
翌日、朝一で銀行に行き教習所に通うつもりで貯めた貯金を下ろして不動産屋に
支払いに行きました。既に家主さんの了解は頂いてくれていて、家の鍵を受け取りました。
そして午後からバイトに行くとM子は既に来ていました。
左目の目尻と頬、口の下に絆創膏は貼っていて、見た目にはさほど大した怪我には
見え無い程度でしたが、調理の方にまわって作業していました。
店長からは「今日は僕がレジに立つから、N君厨房の方頼むよ!」
そういわれてM子と他の後輩男子達と調理にまわりました。
お昼時のピークも過ぎ、ようやく落ち着いた頃にM子に声をかけました。
「アザ、治まってきたみたいだね。よかった。」
「はい、ご心配かけてすみませんでした。」
「いいって。それよりね・・・」
僕はM子に借家を借りたことを知らせました。M子は凄く驚いて
「Nさん!本当にそんなことまでしてくれたんですか!?」
「あ・・・うん。もしかして、迷惑だった?」
いくらなんでも、思い込みと勢いだけで先走りし過ぎたかな・・・その時
初めて気がつきました・・・。
でも、M子は目にいっぱい涙を溜めてこう言ってくれました。
「あ、ありがとうございます!・・・私、この店に入って、Nさんに出会えて
 本当によかったと思います!!」
僕は、少し恐る恐る聞いてみました。
「でね・・形としては、俺と同棲ってことになるんだけど・・・構わない?」
「もちろんですよ!聞くまでもないですよ!今日はR美と一緒に5時上がりなんで
 早速用意しておきますね!」
M子は、思った以上に喜んでくれた。僕もその日は7時で上がらせてもらって
M子と一緒に借家にむかいました。
0342名無しさん@ピンキー2009/02/04(水) 20:58:16ID:PXOKdALr0
支援
0345名無しさん@ピンキー2009/02/05(木) 16:31:33ID:CbZRBAfPO
リアルでは絶対口に出さないけど、萌えるなら金をくれだよ。
当事者は萌えるとか言われても生きてくのに精一杯なんよ。
二次元とは違うんです。
0346名無しさん@ピンキー2009/02/05(木) 20:10:38ID:sVM1vlja0
駅前にあるバイト先から徒歩で20分あまりの場所にその借家はありました。
電気とガス、水道はバイトに行く前にあけてもらっていたので、後は必要な物を
そろえるだけでした。するとM子が
「あの・・・家賃は折半でいいですか?・・あと、敷金とかも必要だったでしょ?
 それも分割でお返ししますから・・・」
と言ったので、僕はこう答えました。
「敷金は出世払いでいいよ(笑)。あと、家賃は折半してくれると正直助かるけど
 ・・・親父の方は?少しでもお金いるんじゃないの?」
「父さんは・・・実はこの間もう一度こっそり前のアパート見に行ったんです。
 そしたら父さんいなくて。で、たまたま隣の部屋の片にあったのでお願いして
 大家さんを呼んでもらいました。すると大家さんの話では、父は『知り合いに仕事を
 紹介してもらえる当てがあるから、和歌山へ行く。その為の交通費を貸して欲しい』
 といったので、大家さんも戻ってこないお金と覚悟の上で3万円渡したそうです。
 連絡先もわからず、せめて言葉通りにつてを頼って仕事についてくれればと・・・
 だから、バイト代は全額私の為に使えます。」
「そうか。じゃ、そうしてもらおうかな。・・・親父さん、元気だといいね」
「はい・・・あ、それと大家さんが新しい住所わかったら部屋の荷物送るからって。
M子の一家の事情を誰よりもしっている大家さんは、自腹で引越し屋を頼んでくれたというのです。
その余りの人情深さに涙が出そうでした。
0347名無しさん@ピンキー2009/02/05(木) 20:11:35ID:sVM1vlja0
僕の荷物は、親父の知り合いで運送屋を営んでいる方が丁度手が空いてるからと
運んでもらっていました。もちろん代金はお支払いしましたが、今思えば
おそらく半額以下の値段だったんじゃないかと思います。
とりあえずすぐ必要な荷物を出し、風呂がなかったので銭湯に行って帰りに
ほか弁を買って夕食にしました。そして夜・・・。
M子の荷物はまだ無いので、布団は僕の持ってきた一組しかありません。
「え〜っと、俺そっちの畳で寝るよ。キャンプリーダーの研修も受けたことあるし
 慣れてるから・・・。」
というとM子は、僕の心配をよそにこう言いました。
「私、平気ですよ。父さんと弟と一緒に雑魚寝してましたから。Nさんさえよければ・・。」
そして、一つの布団に一緒に寝ることになりました。
なんか緊張して眠れない・・・その時、M子が背を向けて寝ている僕に抱きついてきました。
「・・・え・・っと・・・」
そういってM子の方に顔を向けると、彼女は既に爆睡してました。そして無意識に
甘えるように僕の背中に抱きついていたのでした。
「今までしんどかったんだね。」
そのうち、僕も眠りについていました。
0348名無しさん@ピンキー2009/02/05(木) 20:34:35ID:IkibtU6y0
ええ人や 4円
0349名無しさん@ピンキー2009/02/05(木) 21:03:30ID:CJ1lYKza0
>>340

俺 : 「でね・・形としては、俺と同棲ってことになるんだけど・・・構わない?」
M子: 「もちろんですよ!聞くまでもないですよ!今日はR美と一緒に5時上がりなんで

店長:「ッ! 同棲・・・だと?フフフ、そうか。そう言う事か。クックックッ・・・」
0351名無しさん@ピンキー2009/02/05(木) 23:55:39ID:e4lD1aGA0
>>346
大家さんイイ人ダナー。

>>347
オッパイが背中にムニュムニュイイナー。

毎度、乙です。
続きを楽しみにしてます!
0352名無しさん@ピンキー2009/02/06(金) 21:52:48ID:sHW+ecvi0
翌朝、M子は先に起きていました。
「あ、おはようございます。」
「ああ、おはよう。起きるの早いんだね。」
「ええ、いつも弟と私のお弁当作らないといけなかったから。習慣ですね。」
時計を見ると7時にもなっていなくて、M子のそれまでの苦労の一端を改めて感じました。
「俺やR美は家が近いからわからなかったけど、M子は俺達と同じ時間に上がって
 電車に揺られて帰って、家事をして、こんな早起きしてたんだな・・・。立派だよ。」
「習慣ですから・・・ね。」
M子は照れくさそうにそういった。
「後で、大家さんにここの住所電話してきますね。もうまとめてあるんで明日には来ると思うし
 明日、バイト休んでいいですか?」
当時は携帯も無かったし、電話加入権も結構な値段だったので家には電話が無かったのです。
だから電話をかけるにも公衆電話からでした。
「ああ、いいよ。明日は俺、朝から閉店までフルで入ってるから店の方は大丈夫だろう。」
なんだか、僕はそれまでの生活が凄く恵まれた環境だったことを少しずつ感じていました。
でも、M子は逆に活き活きとしているようだったので、これでよかったのだと思いました。
M子の荷物も届き、何とか生活も格好がつきました。テレビとビデオも僕が無理して買って
実家の自室で使っていたものを持ってきてたので、M子もしばらく見れなかったアニメが
見られて喜んでいました。
0353名無しさん@ピンキー2009/02/06(金) 22:15:11ID:sHW+ecvi0
同棲のことはR美と店長だけに知らせてありました。
なんとなく、必要以上に知られたくないと思ったのです。反対にM子は親父と一緒の
生活から解放されて、とても浮かれていました。
そのうち、R美が度々出入りするようになりました。前にいっていた5月のコミケに出す
同人誌の仕上げを急がなくちゃいけないそうで、短大の新学期が始まってからは
バイト後に作業したり、大変そうでした。僕はそこまでの深い世界を知らないので
「手伝おうか?」とも言い出せず、家事をこなす一方でした。
そんな一大イベントが終わった頃、M子が僕に言いました。
「Nさん、ごめんなさい!私、コミケの方ばっかりに気をとられて、家の中のこと
 何にもしてませんでした!ホント、ごめんなさい!」
僕は特に気にしていなかったし、むしろそこまで打ち込めるのが羨ましいぐらいだったので
「謝らなくていいよ。M子は漫画家になりたいんだろ?じゃあ、同人誌描くのも
 大切な勉強じゃないか?」
「ん・・・んん・・・・」
M子は頭を下げたまま泣いていました。
「俺は、M子のそんな夢を支えたいと思ってるんだよ。だから気にしないで。」
しばらくの沈黙の後、M子が顔を上げて言いました。
「先輩・・・私、まだそういうのしたこと無いから・・・私の初めてを捧げます。」
M子のその言葉に、色々な思いが交錯しました。
0354名無しさん@ピンキー2009/02/06(金) 23:15:43ID:/PS8QKFgO
うーむ ごめん
なんか急に脳内に思えて来た
みんなすまん
0355名無しさん@ピンキー2009/02/07(土) 01:30:13ID:/cGn8Sn2O
あは嬢の時と同じく
どうして童貞の恋の理想。
みたいな展開になってしまうんだ
ありえないとは言わないが
0356名無しさん@ピンキー2009/02/07(土) 02:21:59ID:Amxg4USP0
同人ってめっちゃ金かかるよね・・・
サークル参加費3000〜4000円、
コピーだとしても出版費、スクリーントーンとかいろいろ。
そのへんの出費をどうしていたか気になる。
0359名無しさん@ピンキー2009/02/07(土) 07:25:19ID:/cGn8Sn2O
嫉妬はしてないっス
虚脱感・・・
0360名無しさん@ピンキー2009/02/07(土) 15:31:21ID:nufYFh3FO
いきなり同棲でもおkは家庭環境考えて100歩譲って一緒の布団も目をつぶっても、初めてを捧げますはないわ。
0361名無しさん@ピンキー2009/02/07(土) 18:33:39ID:/cGn8Sn2O
せっかくカキコしてもらってて
こんな事言える立場ではないのだが

橋口の時の ござる
あは嬢の時の お兄ちゃ〜ん的な
妹萌えな展開
今回の同人誌・・・気になるあの娘はヲタ・・・
みたいなノリ・・・・

さすがに、ソッチ系の話に付き合わされ
泣ける程 純粋無垢ではない
0362名無しさん@ピンキー2009/02/07(土) 19:02:06ID:/RFUQMdl0
なんでだ?本当の話を書くんだから避けて通れないだろう?
俺は待ってる
0363名無しさん@ピンキー2009/02/07(土) 19:26:25ID:+CXheKTLO
>>362
脚色はしょうがないとしても、コレが実話なんだ
と思う御仁がいるとは到底思えん
お花畑に飛んでいってしまったようなお話だ
0365名無しさん@ピンキー2009/02/07(土) 20:02:03ID:x2IF8iHS0
御覧の方々、それぞれの受け取り方があるのは承知です。その上でスレのルールに従って
結びの部分までは書かせて下さい。

結局、彼女の気持ちだけをもらうことにしました。
前にも書きましたが、僕はM子を恋愛の対象として見ていなかったし、ただ困っている人を
助けてあげたい・・・そんな自己満足の為に突っ走った結果だという自己嫌悪も
あったからです。あと恥ずかしながら、僕も未経験だったのでどうすればいいのか
わからなかったのもあります。
でも、女性がそんなことを言うには余程の勇気と覚悟が必要だということもわかっていたし
これ以上恩を着せるような態度に出てはM子の自尊心にも傷がつくだろうと思い
彼女に提案しました。
「家賃が4万円、あと光熱費と水道代、食費を折半ということでお互い毎月バイト代から
 5万円ずつ出し合おう。余った分が出たらそれを敷金の返済ということで僕がもらうよ。
 あと、M子は漫画を描くのに使う道具とか、コミケに必要なお金は自分で出してね。」
「・・・そんなんでいいんですか?・・・・」
「十分だよ、何より家賃は折半だし、生活用品の半分以上はM子が持ち込んだものなんだから
 気を使う必要なんてないだろ?ただし、辛い時や不満に思うことがあったら
 抱え込まずに話してね。」
そういって、一緒に生活するうえでの約束事を決めました。
もちろん、僕も男ですから女性の体に興味がないはずなどありませんでした。
でも、M子が漫画家になりたいという目標を持っていると同じく、僕も
保父さん(=男性保育士、当時はこう呼ばれていてかなり狭き門でした)目指して
いたので、ここで肉体関係を持つことはお互いの為によくないんじゃないかと
思ったのです。
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