僕は目を開け、そしてふっと息を吐いた
もう何も恐れることはない
さくら、君と一つになれる、ただそれだけでいい
さくらの全てが僕だ
僕の全てがさくらだ
みちのくから届くさくらの思い
その全ては僕の目の前にある
黒のレザースカートをベッドに置き
僕は躊躇なく裾から頭を入れる
裏地のサテンから微かに漏れるさくらの香
一瞬たりとも逃さない
僕の息はさくらの香と交わり
僕たちを新しい世界へと誘う
16才のさくらは大人の香と子どもの香が交わり、甘酸っぱい記憶を呼び覚ます
携帯に映るさくらの身体
それは他でもない、僕の心の中にあった
大好きだよ、さくら
外は心地よい秋風が吹き、満月はいつまでも優しく包み込んでくれる
僕は静かに目を閉じた