小学校の頃、夏休みの後半になると、部活の練習だけでなく、飼育当番とか、出校日の行事とかで、日焼けした女子と会うことがあった。
そういう時に、練習で教師に叱られたり、当番や行事の進行で口喧嘩になって、女子が泣くのを数回見た。
学期中と違って、次の授業がなくて時間に余裕があるし、休み気分も手伝ってか、5、6年生でも特に大泣きした子が数人。
例によって一番の泣き虫が、当番の仕事中にいじめられて「うぇうぇっ、ふぇふぇふぇ」「うぇー、うぇーん」を繰り返して、顔中涙まみれで号泣。
夏は涙も塩分が濃くなるのか、日焼けして褐色になった頬に、大粒の涙が筋を引いた跡が数本、特に目尻に涙拭った跡が白く乾いて残った上に、また次々に滴が伝う。
歪めて半開きの唇から、ひっきりなしに嗚咽漏らしてるんだけど、時々唇の端に伝う涙をさりげなくなめてて、塩っぱい味と感触を想像して萌えてた。
褐色の肌でも、目の縁と鼻は真っ赤に腫れて、つややかに光ってた。

部活で負けて号泣してた子も、泣き腫らした目と鼻を、さらに手でこすって真っ赤にしてた。
頬の涙の筋も、夏の陽光の下の方がくっきり見えたし、涙が盛り上がって頬を伝うのもはっきり見えた。