小学校に上がる前の冬、スキージャンパー着たまま、大きい鏡の前で涙を観察。
目にいっぱい涙が溜まって、その上にぷっくりした滴になる。
それから転がるようにして立て続けに何粒も零れた。
基本は目から直接畳の上にボトッ、ボトッと音を立てて落ちる。
頬を伝わった涙は顎や頬の途中から滴って、赤いスキージャンパーの胸の辺りに零れた。
ちょうど涙が落ちる位置より少し下にネコ?の印刷があって、そこに涙を直接落とす遊びをゲーム感覚でやった。
案の定、泣き止んだ頃にはスキージャンパーは涙の長い筋がいくつもできていた。
母親に叱られて暗い寝室で一人泣いたとき。
大粒の涙がマットに落ちる「ボトッ…ボトッ…ボトボトッ」といった音が響いた。

中2のとき、鏡を覗きながら泣いた。
初めの何粒かは直径3ミリの平均サイズ。
目から直接ぽとっ、ぽとっと音を立てて、ノートに丸いシミをいくつか作った。
いきなり横3ミリ、立て7ミリくらいの長い涙がぼろっと落ちた。
「ボドドッ!」という明らかに重い音。
ノートにはその一粒だけで直径2センチ弱の特大サイズのシミ。
しかも、7枚に渡って染みこんでいて、初めの3枚くらいまではくっきりと丸いくぼみができてた。

小学校一年生の時の放課後、校門でしゃくりあげて泣いた。
突っ立ったまま顔だけ少しうつむいて、特大の涙が3秒おきに次々落ちる。
黒いウィンドブレーカーの折った裾に目から直接ぽたぽた。
どんどん溜まって、最後には溢れそうになってた。
人差し指で触ると第2間接の半分くらいまで濡れて、水溜まりが相当深いことがわかった。
 
幼年期は穏やかで滅多に泣かなかったが、たまに泣くと涙が大量に溢れる方だった。