おっさんは電話で話し始めた。

おっさん : 「忘れ物の確認の問い合わせがあったんですが。」
おっさん : 「ジーンズのズボン、財布、下着」
おっさん : 「女性のですね。」

えっ?っと俺は一瞬慌てて、すぐにおっさんに話しかけた。
「あっ、あの、私、男なんですけど・・・。」
「趣味でちょっと女装していまして・・・。」

おっさん : 「えっ?」
おっさん : 「いや、男性のです。」
おっさん : 「あー、そうですか。 はい、分かりました。」

おっさんは受話器を置いて俺に話しかけた。
「本部の方に忘れ物の届出があって預かってるって」

俺はほっと一安心した。
ブルマ姿で電車に乗ってブルマ姿のまま帰宅する覚悟もしていたから。
俺は救われた。本当に本当に良かった。そう心から思った。


「地図そこにあるけど場所分かる?」
「いやー、でも凄いね。女の子にしか見えなかったよ。」
俺が男だと分かったからか、おっさんは俺の肩をポンポンと叩きながらそう言った。
さらに、俺の後ろに回って、ミニスカートから透けて見えるパンツをじっくりと眺め始めた。

ダメだ。このおっさん変態だ。俺はそう思った。
しかし、こんな目の前でおっさんに恥ずかしい姿を見られるのは始めてでそれが快感である事を自分でも認識していた。
俺はおっさんにお礼を言って、公園管理事務所本部の建物へと向かった。