清香のおんぶで、階段をゆっくり転ばないように降りてると、清香の背中にいい気分でおぶさってる裕一の
携帯電話が鳴った。「おお、隆かぁ。今、清香のおんぶでそっち向かってるよ」「・・・・・うん、そうだな、清香の
おんぶはなかなか安定してて乗り心地もいいよ。3階まで俺をおんぶして登った体力も合格点だし、うん・・」
「・・・・えっ、なに?ああ、俺の体重?70キロくらい。・・・・・。そうか。隆の方がちょっと軽いか。それなら、校門
に着いたら、俺はおんぶからおりるから、隆、駅まで乗ってけよ。・・・・。駅まで大丈夫だろ。平面だし。
普通に歩いて15分くらいだろ。2〜3回休憩とれば、いけるよ」
電話を切る。
「清香、聴こえただろ。隆からの電話だよ。おまえのこと、良く行っておいたぞ、感謝しろよ」
「ハイ、感謝します。ありがとうございます。裕一先輩」
「なんか、おんぶしてもらってるのに、おんぶしてる女から感謝されるって、快感だなあ。なあ、清香、
もう一度、ありがとうって言ってよ」「ハイ、ありがとう」「もう一回」「ハイ、ありがとう」
「清香、もし、隆の彼女になれてもなれなくても、これからも、たまには俺をおんぶしてくれるよな」
「えっ、・・・・・」「おんぶしてくれるよな?」「えっ、ハイ、たまにならします」
「よし、週2回でいい。曜日を決めようか」