五月蝿い程に蝉が鳴いている。
 「ふーっ・・・ふーっ・・・ふーっ・・・」
 それに混じって私の呼吸音が聞こえる。
 (これじゃあ、また負けてしまう・・・・)
 先日の弓道の試合で、私は最後の最後で集中力が途切れてしまい敗退してしまった。幼い頃から弓道をしていた私には屈辱的なことだった。
敗北した自分が何よりも許せなかった私は、今日、練習と自分へのペナルティのために弓道場に来ていた。屋外の弓道場には誰も居らず、私は弓道場に入ると内側から鍵をした。
 (ノルマを達成するまでは、邪魔はさせない・・・・)
 そうして私は服や下着を脱ぎ、ヴァギナに定期的に振動するようにセットしたバイブレーターを挿入して、それから黒い首まであるラバースーツを着て、其の上から道着と袴を身に着けた。
 さらに、道着と袴の紐の結び目を接着剤で固めて、紐を切断しないと脱げないようにした。
 (今日の天気は快晴で38度まで気温が上がるといっていたはず・・・)
 バイブレーターとラバースーツは確実に私にペナルティを与えてくれると思った。次に私は2つの鍵を取り出し、それを小さな箱に入れ、蓋をした。
そしてベルト付きのギャグを自ら口の中に挿入して、ベルトを後頭部に回して、引き締め、更に小さな錠をつけた。
 「うぐっ・・・おぶっ・・・」
 ギャグは男性のペニスのような形をしていて、奥まで入れると少し吐き気を催す位置で固定された。
さらに、私はこれもベルト付きの目隠しをして、後頭部でベルトを引き締め、同じ様に錠を付けた。
 (ただ、的にあてるだけじゃ生温いし、ペナルティにならない・・・)
 この弓道場は、矢が的中すると鈴の音が鳴るようになっていた。先程の小さな箱の蓋は、その鈴の音が2回なると開く仕組みになっていた。
つまり、私は2回、矢を的中させないとギャグと目隠しを取ることが出来ないようにしたのだ。弓と矢は予めすぐに手が届くところに配置していた。
 (このノルマを達成できれば、2度と敗北はしないはず・・・!)
 そう強く確信して、私は練習を始めた。