会員の皆様へ

 諸事情により当クラブを閉鎖いたしました。尚、会費の返還等には応じらえませんので、予めご了承ください。
急なお知らせとなり申し訳ございません。御愛顧ありがとうございました。

 (一体、どういうこと・・・!)
 メールを読んだ私は、すぐにクラブがあるビルに向かった。そして一人でエレベーターに乗り込み、何時ものように階数ボタンを押した。しかし、エレベーターは動かなかった。
日時を変え、同じ様に試しても結果は一緒だった。
 更に同じ頃、副業をしていたことが会社に露見して私は解雇されてしまった。
 (貯金はまだ残っているけど、このままじゃ・・・・。何より・・・)
 私は解雇されたことよりも、生きる目的のようになっていたクラブを失ってしまった事のほうがショックだった。
仕事を探すもののどこか身が入らず、また同じ様なクラブも探してはみたものの、今の私を満足させてくれるようなものは見つからなかった。
 こうして、私は貯金を少しずつ食いつぶしながら、無為に日常を過ごすようになってしまっていた。
 (このままじゃ駄目なのに・・・)
 そう思いながらも特に何をするでもなく、時間だけが過ぎていった。